京ドム ストーカー


咲「京ちゃん」

和「須賀君...///あのぅ、そのぉ...」

優希「京太郎!一緒に帰るじぇ!」

 彼はいつも多くの人に囲まれて幸せそうに笑っている。

 同じ高校の部活の仲間は言うに及ばず、他校の生徒とも
すぐに仲良くなって友達の輪を広げるのがうまい。

池田「おーい、あっ!やっぱり須賀じゃん」

池田「これから暇か?だったらウチに来い」

池田「妹たちがお前に会いたくてうるさいんだよ」

 尊敬する先輩も、同級生も、みんなみんな誰も彼もが彼を呼ぶ。

 だけど、私だけがその輪に入ること無く、外から皆の様子を
伺って後をつけている。

 分かっている。

 私はお世辞にも容姿が優れているわけでもないし、欠点が
長所より勝っている時点でお察しだ。

 だけど...彼への思いは誰にも負けない。

 あの日までは、そう思っていた。

和「いいですよ。こんな私で良ければ...喜んで」

 星の瞬く夏の夜、流星群が空の上で瞬く綺麗な夜、
彼は私の目の前で、自分の想いを成就させた。

 その顔は、今でも鮮明に思い出せる。

 上気した頬と、潤んだ瞳。
 そして、一瞬だけ顔に触れて消えた...愛の名残


 たった一つのどうしようもない違いだけを残して、
私の初恋は終わりを迎えてしまった。

 悔し涙とファーストキスでは重さが違う。
 だから、私は彼を憎んだ。

 ずっと行き場の無い熱い想いを打ち明ける間もなく、
私を置いて遙か遠くに行ってしまった私のあなた。

京太郎「うっ、うわあああ!何するんだ!やめろー!」

 だから、せめてこの何も無い真っ暗な闇の中でもう一度
やり直しましょう。

 貴方の心に残る愛の絆が、私という肉の檻で徹底的に
壊されるまで、ずっと共にいましょう。


『純代...愛してる』

 ええ、たった一言、たった一言それだけの言葉が聞ければ良い。

 だから、せめて壊れないで下さいね?

 私は重い女。重い想いはどこまでも貴方につきまとう。


純代「潰れるほど、愛し合いましょう。京太郎君」

 そして、私は望まれない今日を彼と過ごす。

 カン