ええ、マジです。清澄に、須賀くんのいる長野に住み続けられる以上は麻雀は必要ではなくなりました。
元々個人戦で出るつもりでしたしね。
ですので、優希や咲さんとのスキンシップや隠れたあれこれを盗撮して編集、PTOに送りました。

清澄麻雀部は須賀京太郎のハーレムとの噂が流れ、須賀くんは居場所をなくして退学。
ああ、なんてかわいそうな須賀くん。でも私は須賀くんを守る気のないあなたたちは信用できない! と言って即座に後を追ったんです。

そこから私と須賀くんの距離は縮まる、と思っていたのですが……事はそううまく運ばないものですね。

優希と咲さんが私を裏切り者扱いして執拗に狙ってくるんです。須賀くんが諦められないとはいえ私を狙うとは……いえ、発想を変えましょう。

私は二人の呼び出しにあえて応え、後ろ手に携帯を持って二人に対峙します。

咲「和ちゃん、信じられないよ。私たちから京ちゃんを奪って、1人だけ幸せになろうなんて」

優希「のどちゃんは親友だと思ってた、なのにこんな事……許せないじぇ」

和「発端は貴方たちです。須賀くんに付きまとえば彼の噂が加速します。守れるのは私だけ、なんですよ」

二人の手に銀光が走ります。サバイバルナイフに傘に偽装した仕込み杖。どこから調達したのでしょうかね。
でも、私はすでに手を打っています。

京太郎「はあ、はあ、和、平気か!? ……なっ、咲、優希、お前ら何持って」

咲「こ、これは違うんだよ京ちゃん! 京ちゃんが騙されてるから、私は……」

優希「のどちゃんが裏切者だったんだ、京太郎を陥れたのはその女なんだじぇ!」

和「信じてください、須賀くん。私は本心から貴方を想ってきました。それを疑われるくらいなら……」

京太郎「……分かった。咲、優希、その物騒なものを下せ。話ならそんなものなくてもできるだろ」

咲「……信じてくれないんだね。それなら、そいつの見苦しさを証明する!」

優希「親友だったから、仲間だったこそ許せないことがある。壊したのはその女なんだじぇ! 京太郎を苦しめたのも、全部!」

京太郎「分かった。全部お前らを止めてからだってな。和には指一本触れさせない!」

ああ、最高です。須賀くんの口から決別の言葉が聞けた。こうでもしないと須賀くんは二人に未練が残っていたでしょう。

和「優希、咲さん……私が連絡したのが須賀くんだけだと思いましたか? 須賀くんだけに危険な目に合わせるわけはいかない、だから……」

フォンフォンとなる赤の警察車が近づいてくる音がする。

和「チェックメイトです。こんな強行にさえ走らなければ友達でいられたのに……」

咲「お前が、それを!」

優希「せめてその顔に傷を!」

京太郎「なんで道を誤っちまったんだ、咲、優希……」

一番道を誤ってるのは私ですけど、それはどうでもいいですよね。だって須賀くんが手に入るんですから。これ以上の報酬はありません。


カン