咲「お姉ちゃん。...太ったんじゃない?」
照「ぎくっ」
咲「私言ったよね?二週間お菓子を我慢しようって」
咲「来週の雑誌の撮影終わったら食べ放題に連れて行くって」
照「お菓子には...勝てなかったよ」
咲「そんなプヨプヨのお腹で?ん~?誰を誘惑するのかな?」
照「お、お願い咲。一週間で体重落とす方法教えて」
咲「人の組んだ段取りを無視する姉なんて知りません」
咲「ま、お姉ちゃんには良い薬だよ」
咲「一週間後の雑誌のグラビア撮影で恥をかくんだね」ガチャッ
照「ど、どうしよう?この、お...お腹のお肉」
照「そうだ!こんな時は困ったときの京太郎!」
京太郎「で?咲の忠告無視して5kgも太った訳ですか」
照「おっぱいが悪い。あれだけ食べたのに全然おっきくならない」
照「でもお願いします。私を助けて下さい」
京太郎「一週間後の撮影で反省したら次からはちゃんと...」
照「ううっ...ぐすっ...もうやだこの後輩」
京太郎「はぁ...分かりましたよ。お手伝いしますよ」
照「ふぁい...」
京太郎「最初は腕立て伏せから始めましょうか」
照「鬼!悪魔!」
京太郎「じゃあ俺は床に寝そべりますから」
照「え?」
照(そう言うなり京ちゃんはシャツを脱いで上半身裸になった)
照(マットレスの上に乗っかったその裸は筋肉質で...)
照(思わず生唾を飲むほど魅力的な輝きと臭いを放っていた)
京太郎「俺の脇の横に手を置いて...そうそう、そこです」
京太郎「まずは3回を目処に身体を上げ下げしましょう」
照「い~ち、に~、さんっ!ぷはぁあっ!も、もうダメ...」
京太郎「出来たじゃないですか。じゃあ次は五回ですね」
照「無理だよ...もう疲れた」
京太郎「ちなみに全部出来たらご褒美を上げます」
照「ご褒美?」
京太郎「さぁ制限時間は30秒!初めっ!!」
照(京ちゃんに急かされ、私はまた腕立てを始めた)
照(なんとか五回出来たけど、腕の筋肉が限界を迎えた)
照(結果、支えを失った身体は...)
照(京ちゃんに抱きしめられていた)
京太郎「よーしよし...良くやったな照、良い子だぞ」
照(ふぉおおおおおおおおおお!!!)
京太郎「ね?頑張れば頑張った分、ご褒美あげますからね」
京太郎「気分によって変わりますけど、充分でしょう?」
照「うん!うんっ!」
京太郎「じゃあ次は、腹筋をやりましょうか」
照「これ、CMでやってたワンダーコ○だよね?」
京太郎「そうですよ。これなら初心者でも腹筋できますから」
照(一番軽い負荷に設定した後、私はまた腹筋を始めた)
京太郎「7、8、9...十回まであと少し、頑張れ!」
京太郎「47、48、49...凄いぞ!50回を超えたっ!」
照(無我夢中になりながら私は腹筋を続けた)
照(腰とお腹が悲鳴を上げても、ひたすら私は続けた)
照(そして、73回を迎えたとき、それは起った)
照(反動で起き上がった私の顔の、その目の前には)
照(京太郎の唇が、キスをするのに丁度良い位置にあった)
照(無防備な彼の唇めがけて、私は身体を起こす)
京太郎「71、72、ななじゅうさ...んむぐっ」
照「ごほーびも~らい」
京太郎「反則ですよ、照さん。ルール違反です」
京太郎「ご褒美は俺が決めるんですよ?」
照「わざとやったくせに、京ちゃんのいじわる策士」
照「彼氏とキスできる距離にいたら誰だってそうする」
照「キスで私を釣ろうなんて10年早い」
京太郎「なんのことですかね?」
京太郎「ま、今日はこれで終わりにしましょう」
京太郎「明日もまたやりますから、ストレッチ忘れずに」
照「はーい」
この後、京太郎との秘密のトレーニングが咲ちゃんにばれて
プロも巻き込んだ大騒動になるのはまた別のお話。カン
最終更新:2016年11月26日 22:29