京太郎「あ、爽だ」
インターハイの為、東京入りした日の事だ。
久「へっ?」
京太郎「知り合いが東京来てるみたいなんですよ」
ホテルでのミーティング終了後、唐突にその呟きが漏れた。
京太郎「これから何もないなら、顔見てきてもいいですかね?」
久「え、ええ、いいわ。いってらっしゃい」
京太郎「じゃあすいません、行ってきます」
そう言って京太郎はホテルを後にした。
優希「今、スマホか何か見てたじぇ?」
咲「ううん、天井見上げて急に……」
まこ「どういうことじゃろな」
久「何か電波でも受信したのかしら?」
和「そんなオカルトあり得ません!」
彼女達の心配をよそに、京太郎は無事目的地にたどり着きつつあった。
京太郎「ん、近いな……って、お?」
爽「京太郎か?」
京太郎「おー、爽だ!久しぶり!」
爽「無駄にでかくなりやがって、まあ」
京太郎「爽が小さいんだよ」
しばらくぶりの再開で、昔話に花が咲く。
京太郎「ところでさ」
爽「うん?」
京太郎「なんで東京いるの?観光?」
当然の疑問。
爽「インターハイだよ。京太郎こそなんで?」
が、それはお互い様であって。
京太郎「俺もインターハイ……って言えたらかっこよかったんだけど」
爽「なんだ、違うのか」
京太郎「女子の付き添い。他校とかチェックしてるか?清澄ってとこなんだけど」
爽「あー、原村和のとこの!」
京太郎「全中チャンプって凄いんだなあ」
意外なところで、和の知名度の高さに驚く京太郎。
爽「それもあるけどな」
爽「他にも色々あってさ」
京太郎「へえ?」
爽「なんなら、部屋来るか?」
京太郎「それは流石にまずくないか?爽以外知り合いいなさそうだし」
爽「いや、誓子も揺杏も来てるよ」
京太郎「マジで?それなら、久しぶりに会いたいし行くよ」
爽「オッケー、じゃあこっちだ!」
揺杏「あれ?爽は?」
由暉子「それが……」
成香「急に、京太郎だっ!って飛び出してっちゃって……」
揺杏「え、京太郎来てんの?」
誓子「いつものアレじゃないかな」
揺杏「成る程ねー」
由暉子「アレ?」
誓子「ほら、爽って、時々よくわからないのやってるじゃない」
成香「大丈夫なんでしょうか?」
誓子「大丈夫よ。すぐに京太郎君を連れて戻って来ると思うわ」
揺杏「いやあ、そっか、京太郎かあ。久しぶりだなぁ」
由暉子「……どちら様でしょう?」
カンッ
最終更新:2016年10月10日 00:10