久「わらびもちってあるじゃない」

京太郎「わらびもち?」

久「和菓子屋とかのやつじゃなくてね、スーパーに売ってるプラ容器の安いやつね」

京太郎「あー」

久「私あれ好きなのよねぇ…あのチープさときな粉のかけるに少なし付けるに多しって感じの中途半端な量とかたまんない」

京太郎「余ったきな粉使ってきな粉牛乳とか」

久「美味しいわよね」

京太郎「…前から思ってたんですけど」

久「なぁに?」

京太郎「部長って…こう、なんつーか安いっつーか安上がりな人ですよね」

久「あら、悪口かしら」

京太郎「いや、別にそういう訳じゃ…ないのか?多分…無いと思います」

久「ふふふ、わかってるわよ。須賀くんが悪口なんてそうそう言わない人間だって」

京太郎「そりゃどーも」

久「安上がりな人間で結構結構、上等じゃない。私は高級レストランよりファミレス派よ」

京太郎「より多くを楽しめるからですか?」

久「その通り。高級なものを食べるのも良いけど、地に足付けた贅沢もまた良いものよ」

京太郎「いちいち食べ物で例えるのはどうかと思いますけどねぇ」

久「バッグだの何だのと装飾品に拘るよりは健全でしょ?それに食は三大欲求の中で一番重要なんだから」

京太郎「それはそうですけどねー」

久「身だしなみはみっともなくない程度に。着飾るのも見栄は張らない。二人で美味しい物を食べて笑顔になるのが最高の幸せ。ほら、こう書くと優良物件に見えてこない?」

京太郎「それっぽいのは認めますよ」

久「今なら美味しいラーメン一杯で手が届くお買い得加減よ?おひとつどうかしら?」

京太郎「生憎養える甲斐性が今のところないので…」

久「あら、断られちゃった。残念」

京太郎「そんな簡単にホイホイ手に入る方が怖いっすよ。ま、今でもラーメン奢るぐらいの甲斐性ならありますし後で行きますか」

久「ふむ、中々の棚ぼたね」

京太郎「これが美人の先輩との駄弁りの代金なら喜んで支払わせて頂きますよっと」

久「………」

京太郎「どうしました?」

久「さらっと口説かれた気がしないでも無いんだけど」

京太郎「?」

久「ま、いいわ。そのオススメの店、美味しくなかったら覚えてなさいよ」

京太郎「へーい」

カンッ