小見出し

霞(インターハイの会場での事でした)

京太郎「うん?」

霞「…!」

霞(それは…まるで稲妻に貫かれたような一瞬)

京太郎「うおっすげっ」

霞(しきたりも。立場も。これまでの人間関係も)

霞(喜びも。怒りも。哀しみも。楽しみも)

霞(全て塗り替えるような、そんな出会いでした)

京太郎「…? あのー、どうしました? こっち見て、急に止まって」

霞(彼が私を見つめています)

霞(私も彼を見つめています)

京太郎「…あの? おーい?」

霞(ああ、ああ)

霞(どうにかなってしまいそう。いえ、どうにかなってしまった)

京太郎「えーっと、石戸選手? でしたっけ? 永水女子の石戸選手ー?」

霞(きっと私は、この瞬間のために生きてきて)

霞(これからの二人のために生きていく)

京太郎「…えっ、やばくないかこれ。熱中症とかそういうアレかこれ?」

霞(私の何もかもが彼のためにあった)

霞(生まれる前から私は、彼のための私だった)

霞(…その確信がありました)

京太郎「やべーなおいどうするよ。とりあえずベンチに寝かせて水飲ませてスタッフか?」

霞(だから、私は)

京太郎「休憩スペース…って、ええっ?」

霞(彼の手を取り)

京太郎「い、石戸選手? 大丈夫? ちょっとしんどいかもだけど、歩ける?」

霞(そっと微笑み)

京太郎「えっなに笑って…!?」

霞(彼の胸元に飛び込みました)

京太郎「えっ、ええ!?」

霞「よろしくお願いしますね、旦那様」

京太郎「何が?! え、旦那ァ!?」

霞「♪」

カン!