「見て見てキョータロー!」


 波打つ金の髪を夜空に広げた少女が、同じく金の髪をした少年に頬を赤くして呼びかける。

 天には小さな星々が寄り集まった白い筋、天の川。

 束ねられた光は少女の瞳をキラキラと輝かせ、その魅力をいっそう高めた。


「ま、淡ちゃんは金星だけどね、ヴィーナス!」

「美の化身ってか? 麻雀の時はむしろ天津甕星だけどなあ」

「何言っちゃってんの? キョータローが弱いだけじゃんっ」


 他愛のないやり取り。いつもの二人の距離。

 しかし、少年はそれを変えようと思った。一つ息を吸い、輝く少女の瞳を真っ直ぐ見据えて告げる。


「はは、ごめんごめん。今日くらいはベガになってくれないか」


 回りくどい、それでも心を込めた告白。


「……嫌」

「えっ。……そっか、ごめん」


 芳しくない返事。

 どこかで受け入れられて当然と思っていた少年は、取り乱しそうになる心を押さえつけ、どうにか謝罪を口にする。

 それでもショックは受け流しきれず、顔を俯け……ようとして少女の視線に気付き慌てて空を見上げた。


「そうやってすぐ勘違いする」


 少女はそう不満そうに呟き、少年の両頬を乱暴に包み視線を強引に合わせた。そして。


「一年に一回だけなんて私は嫌なの。織姫と彦星じゃなくて、アルビレオになろう?」


 月が隠れ、淡い星々の光の中、二人の影が静かに重なった――――



 このあとめちゃくちゃセッ○スした!                          カン