スリングショット 愛宕家の場合


  昔、ジャイアンがこういった。

  お前のモノは俺のモノ、俺のモノは俺のモノ。

  これほど対人関係において、気持ちが良いほど独善的で、これ以上に

 ないほどの理想の力関係はないと、私、愛宕絹恵は思っている。

  昔から私は誰かが大切にしているモノを、凄くほしがる奇妙な癖があった。

 父親を見ても、そんな悪癖は全く見当たらないし、私のお姉ちゃんにも

 そんな癖はない。

  となると、これは私の生来持っている本質に違いない。

  いや、愛宕家にはもう一人私と同じ嗜好を持つ女がおった

  そして、それが身の破滅を引き起こすと分かっていても止められないのだ。

  恋は盲目。

  そう、私はいま姉の彼氏を誘惑して、自分のモノにしようとしている。

  幸い、お姉ちゃんは昨日から海外遠征で二ヶ月間家を空けている。

  オカンも50やけど、独身バツイチを長いこと続けてるから、お姉ちゃんと

 結婚した精力溢れる若い京太郎のことが気になってるみたい。

  だから、うん。善は急げならぬ、この悪事はゆっくり運ぶとしよう。


 京太郎「ただいまー」

 雅枝「お帰りな、京太郎。風呂わいとるで?」

 京太郎「えっ、どうしてお義母さんがここにいるんですか?」

  お姉ちゃんと京太郎のマンションの合い鍵を持つオカンを

 そそのかし、適当な口実で仕事から帰ってくる京太郎を二人で手込めに

 する算段はつけた。

 京太郎「そ、その前に服を、服を着て下さい!!」

 雅枝「やっぱりオバンのだるんだるんの体を見るのは嫌か?」

 京太郎「そ、そんなこと...ないです。でも、俺には洋榎が」

  職業柄とはいえ、50手前までいい男に出会わなかったオカンは

 いまでも30代で通用しそうな若々しい肉体を保ち続けている。

  京太郎がどうしてお姉ちゃんを選んだのかが、今でもわからんわ

 雅枝「京太郎ッ!も、もう我慢できへん!!抱いて」

 京太郎「うわぁああっ?!」

  気温が三十五度を超える8月の大阪で、先ほどまで外回りの営業をしていた

 京太郎の汗にまみれて強烈な饐えた臭いにくらくらしたオカンは、まるで

 エロ漫画の童貞みたいに京太郎にタックルかましてマウントを取った。

 雅枝「ありゃ、おーい京太郎?」

 絹恵「オカン。気絶させてどうすんねん?」

 雅枝「ごめん、ついはやってもうた」

 絹恵「まぁええわ。それよりはよお風呂の準備しよ?」

  京太郎の足を持ち上げて、私とオカンは風呂場に京太郎を連れ込んだ。


 京太郎「ん、なんだ...」

  頭をぶつける前に、なにかとんでもないものを見た気がする。

  でも、それよりも今俺はどうして電気がついていない風呂場に丸裸で...

 絹恵「京兄ちゃん。起きて?起きへんと...貞操奪うで」

  耳元にささやかれた義妹の声に、俺はハッとした。

 京太郎「絹ちゃん、一体何を...」

  俺の顔が風呂場の鏡に映ると同時に、電気がついた。

  更に驚いたことに、目の前に飛び込んできたのは、

 雅枝「え、えらくは、恥ずかしいな...これ」

 絹恵「なにいうてんねん、ドスケベなオカンにぴったりやん」

  世にも破廉恥な格好をした爆乳母娘が俺の両腕に全身を絡めていた。

  左の絹ちゃんは、その体格より二回りも小さい濃紫の下地に豹柄の模様を

 ちらばせたスリングショットを着こなしていた。

  大切な箇所には二プレスが申し訳程度に張られていたけれど、スリング

 ショットの上にこれまたピチピチのエナメルなバニー服を着込んでいた。

  スリングショットだけでは、単なる長野スタイルの模倣に過ぎないが、

 あえて、調和のとれないバニー服をその上から着ることによって、

 被虐と嗜虐の相乗調和がとれた結果、愛宕絹恵というハイスペックが

 更に上の次元のウルトラハイスペックへと変化を遂げた。   

  反対側の雅枝さんもスリングショットを着ていた。

  絹ちゃんを派手とするなら、雅枝さんはそれと反対に控えめだった。

  白色のスリングショットの他になにもつけていないが故、それが

 かえって濃密な熟女のエロスを俺の視界に満遍なくたたきつける。

  長くて豊かな髪をツインテールにするというミスチョイスが目立つものの、

 年齢を感じさせない恥じらいが、その短所を帳消しにして、さらに

 見せつけるのではなく、あえて白色をチョイスして、水に透けて見させる

 という、高等テクニックを駆使することにより絹ちゃんと遜色なく張り合える

 程の妖艶なエロティシズムを醸し出していた。


  長野スタイルを遠い彼方へ置き去りにして、この世界の過激さの最先端へと

 一躍躍り出たナニワスタイル。

  俺の股間は暴発寸前、洋榎の思い出消滅寸前...っていかんいかん。

 京太郎「絹ちゃん、お義母さん...やめてください」

  しかし、俺の精一杯の抵抗もむなしく、二人はとうとう...一線を越えた。

 雅枝「っけ、っ結婚しよ、しよっ?!なっ、京太郎」

 絹恵「オカン、ちょっと黙っとき」

  あまりの光景に動けない俺。雅枝さんはあっという間に俺の心を半分奪った。

  だが、ま、まだだ...。

  俺の股間は暴発したが、大切な思い出はまだ残っている。

 絹恵「なぁ、京兄ちゃん...」





 絹恵「すけべしようや?」




  ごめん、洋榎。そしてさようなら

  おっぱいには勝てなかったよ。   完