松実館の宥の部屋にて
京太郎「宥さん、これお誕生日プレゼントです」
宥「わぁ...ありがとう。京太郎君」
宥(なんだろ?お洋服なのかな...)
京太郎「宥さんにとっても似合うと思うんですけど...」
がさっ、がさっ。びりびりッ
宥「?!」
宥(ふぇっ?!な、なにこれ?水着、だよね?)
京太郎が宥にプレゼントした水着、それは...
下品なほどに金ピカに輝くスリングショットだった。
V字の布が肩から股間までつながっているだけの、殆ど紐同然の水着。
胸や乳首をかろうじて隠せるかどうかの際どい水着を前に、思考停止した宥。
だが、このあと更に信じられないことを京太郎は言い放った。
京太郎「宥さん...それに着替えてもらえませんか?」
宥「へっ、いや..それは嫌、だよ...」
宥「京太郎君の気持ちは嬉しいんだけど...は、恥ずかしい」
京太郎「そ、そうですよね。いやぁ...菫さんは着てくれたのになぁ」
宥「う、嘘?」
京太郎「写真、あるんですけど。見ますか?」
ポケットからスマートフォンを取り出し、写真のフォルダから保存
されている画像を引っ張り出した京太郎は、それを宥にみせる。
宥(うわぁっ...菫ちゃんってば...ぁうう)
いつものようにプルプル震える宥が目にしたのは、自分に贈られた
水着と違う色のスリングショットを着こなして、破廉恥なポーズを
カメラに向かって取っていた。
宥(は、はわわ...おしりが丸出しで...)
宥(こっちは、雌豹のポーズ...///)
宥(M字開脚?!見えてる!見えちゃってるよ!!)
宥(あっちもこっちも変態さんだよぅ...///)
お堅く凜々しい菫のあられもない痴態を目の当たりにした宥は
どきどきが止まらなくなったのと同時に、宥の体を包んでいた寒気が
いっぺんに吹っ飛んでいった。
宥(どう見ても寒そうなのに...暖かくなさそうなのに...)
宥(着てみたい...もっと暖かくなりたい...)
京太郎「じゃ、俺は外に出ています」
京太郎「着替え終わったら、教えて下さいね?」
ふすまを開け、いたずらっぽい笑みを浮かべた京太郎は有の部屋から
出て行った。
宥(ど、どうしよう...玄ちゃぁん)
別の用事で家を空けている妹のことを思いながら、有はひとつずつ
部屋の暖房器具のスイッチを切っていく。
そして、宥は意を決して一枚ずつ服を脱ぎ捨てていった。
宥「あの、京太郎君?着替え終わったよ...?」
果たして宥を待ち受ける運命やいかに?
最終更新:2016年08月10日 07:53