菫「…………」

京太郎「どうしたんですか? 弘世先輩」

菫「あ、いや……何でもない」

菫「さあ、買出しの続きに行こう」

京太郎「はい」

京太郎「…………」チラッ

京太郎(……UFOキャッチャー、見てたのか?)



菫「すまない、休みの日なのに部の買い出しに付き合わせてしまって」

京太郎「いえいえ、数少ない男手なんですから、もっと活用してくださいよ」

京太郎「さっき買ったので今日買うものは最後ですよね?」

菫「うん……」チラチラ

京太郎(あ、またあのUFOキャッチャーか)

京太郎(何かほしいものがあるのかな)


京太郎「……あのUFOキャッチャー」

菫「」ビクッ

京太郎「何か気になるものでも?」

菫「ん……あ、ああ、いや」

菫「し、親戚の子が、あのペンギンのぬいぐるみをほしがってたのを思い出して」アセアセ

京太郎「ああ、エトペンですか? 最近、また出てきましたよね」


京太郎「取っていきませんか? もう買出しも終わりでしたよね」

菫「いや……しかし……」

京太郎「その親戚の子も喜ぶと思いますよ?」

菫「……うん、そうだな」

京太郎「じゃ、ちょっと取ってきますね」

菫「あ、待ってくれ。私がやる」

菫「こう見えても、少しは腕に自信があるんだ」エヘン


菫「…………」

京太郎(まさか2000円が十分も立たずに溶けるとは)タラリ


京太郎「お、俺、代わりますよ? ちょっと難しい位置ですけど、多分なんとか」

菫「いや……帰ろう。必要なものというわけでもない」

京太郎「でも……」

菫「喫茶店にでも寄ろう。今日、買い出しにつきあってくれたお礼だ」

京太郎「あ、はい……」

菫「…………」トボトボ

京太郎「…………」





ピンポーン

菫「はーい、どうぞー」

京太郎「失礼しまーす」

菫「須賀君……どうしたんだ急に? 何かあったか?」

京太郎「すみません突然」

京太郎「弘世先輩にどうしてもこれを渡したくて」


菫「これ……昨日のエトペン」

京太郎「すみません、それ渡しにきただけなんで!」

京太郎「失礼します!」

菫「あ、ちょ……行っちゃった」


菫(……明日ちゃんとお礼を言おう……)ギュッ