咲「京ちゃんって気が多いよね」

京太郎「は? 何言ってんだお前」

咲「だって和ちゃんの胸よく見てるし、優希ちゃんともべたべたするし、部長のからかいにはすぐ真っ赤になるし、染谷先輩とも仲いいし」

京太郎「なんだ、嫉妬してるのか?」
咲「ううん、もうそういう生き物なんだと諦めた」

京太郎「お前、仮にも恋人に言うセリフがそれか?」

咲「だっていちいち嫉妬してたら疲れるもん、京ちゃんが女の子引っ掛けるのは習性だと思うことにしたよ」

京太郎「かなりひどいこと言ってるぞ、お前」

咲「だから、私が正妻なら愛人作ってもいいっていっそ思うことにしたの」

京太郎「既に結婚後の話!?」

咲「え? 結婚してくれないの?」
京太郎「いや、するけど」

咲「でしょ? でも結婚後もどうせ女引っ掛けて深い関係になるんだと思うと、今のうちに悟った方がいいと思うんだよね」

京太郎「深い関係って……友達なんだが」

咲「じゃあ、和ちゃんや部長にお酒飲まされて迫られても一線超えない自信ある?」

京太郎「……絶対に自信あるとは言えないけど、そもそも二人ともそんなことしないだろ」

咲「今はね、でも婚期に焦ったら分からないじゃん」

京太郎「お前は友人をどういう目で見てるんだ?」

咲「女はね、友人であっても潜在的には同時に敵としても見てるんだよ、みんな」

京太郎「そんな夢のない現実知りたくなかった」

咲「だから、京ちゃんがそうである限りは私は愛人を受け入れるしかないの」

京太郎「……つまり『他の女の子とあまり近づかないで自分だけ見て』ってことか?」

咲「そっちなら嬉しいけど、無理なら無理で諦める、どうせ私は京ちゃんから離れられないもん」

京太郎「愛されてると喜ぶべきなのか、信用がないと悲しむべきなのか……」

咲「人気の高い彼氏を持つと彼女は複雑なんだよ、まあ私はずっと変わらずに京ちゃんが好きだから安心して」

京太郎「へいへい……俺は愛してるよ」

咲「……もう、不意打ちするから京ちゃんはずるい」

京太郎「真っ赤なお前も可愛いぞ」
咲「京ちゃんのたらし」

京太郎「え、なんで責められるの?」


カン