【宮永照 高校一年生】

照「…………」イソイソ

菫「ん? 照、今日も弁当作ってきてもらったのか」

照「うん……京ちゃんが作ってくれた」ウキウキ



【宮永照 高校二年生】

照「…………」ソワソワ

菫「おい、照。須賀君が校門で待ってたぞ」

照「うん、この対局が終わったら帰る」

照「……ツモ、16800オール」

モブA「うぅ……宮永先輩、今日はトビ終了無しですよ……」

照「そうだった……」アセアセ




【宮永照 高校三年生の春】

京太郎「失礼しまーす」

咲「あ、京ちゃん」

京太郎「おっす、咲。部活の方は大分慣れたか?」

咲「うん。この調子が持続できたら一軍に行けるかも?」


菫「行けるだろうなぁ……。やあ、照係の須賀君」

京太郎「なんですか、その係……」

菫「読んで字の如くだ」

淡「あ、キョータローだ。おーっす」

京太郎「おっす、大星」

淡「テルーならあっちで打ってるよ?」


京太郎「そっか。じゃあ、ちょっと待たせてください」

菫「ああ。さっきは冗談で照係と言ったが、いっそのことマネージャーにならないか?」

菫「まあ、いまでも殆どマネージャーの状態だが」

淡「キョータローも麻雀部入って打てばいいのに」

京太郎「白糸台のレベル高すぎなんだよ……打つのは勘弁してくれ」

咲「京ちゃん来ると、お姉ちゃん絶好調になるしねー」


モブA「あれ、宮永先輩の親番続行中ですよ? 切らないんですか?」

照「あ、ごめん……切る牌なかったから、これで」パタン




【宮永照 高校三年生の夏】

照「……緊張する」

京太郎「え? インハイはもう三回目じゃないんですか?」

照「緊張するものは緊張する」

照(手……震えてる……こわい……)


京太郎「照さん」ニギッ

照「!」

京太郎「照さんなら大丈夫ですよ」

京太郎「俺は麻雀、強くないですけど……照さんがいつも通り打てば大丈夫なのはわかります」

照「……ありがと」


照「京ちゃんはやさしいね」

京太郎「そんなことないですよー」

照「やっぱり、京ちゃんなら安心して咲を任せられるね」

京太郎「は?」

照「ん? あぁ……京ちゃんと咲、幼馴染でお似合いだと思ってたから」

照「ごめん、他に好きな人がいた?」

京太郎「え、あ、あはは、そんなことないですよー」

照「??」




【宮永照 高校三年生の秋】

照「…………」ポケー

淡「テルーがひなたぼっこしてるおばあちゃんみたい」

菫「インハイ終わって三年が引退して以来、ずっとあんな調子だな」

菫「……須賀君も最近見ないし、何かあったのか?」

咲「そ、それが……私にもわからないんですよ」

咲「お姉ちゃんはあの調子ですし、京ちゃんに至っては笑ってとりあってませんし」

淡「キョータロー捕獲して連れてこようとしても逃げるしー」

菫「うーん……まあ、当人たちの問題だが」

菫「照は、ほぼプロに内定してるのに大丈夫かな……あの調子で」


照(……最近、京ちゃんと会えないな……)

照(……京ちゃんのお弁当食べたい……)




【須賀京太郎 高校一年生の冬】

京太郎「……ハァ」

モブB「どったの須賀君。そんなためいきついてさー」

京太郎「なんでもねー」

モブB「おやおや、世間がクリスマスムードで浮かれてるのになんでもねーはねーでしょ」

モブB「前からおかしいけど、宮永さんのお姉さんと何かあったのかい?」


京太郎「はは……何もなかったんだよ……」

京太郎「……何も」

モブB「ふーん……あ、そうそう、お客さん連れてきたよ」


照「……京ちゃん」

京太郎「て、照さん!? なんで一年の教室に」

照「きょ、京ちゃんが、わたしのこと避けるからっ」

照「その、何が悪かったのかわからないけど、ごめんなさい」

照「い、言ってくれれば……ちゃんと悪いところ治すからっ」

照「いっしょに、いて……」ポロッ


モブB「あー須賀君が先輩泣かしたー。せーんせいに言ってやろー」

京太郎「う、うるせー! お前は敵なのか味方なのかハッキリしろ!」




【宮永照 高校三年生の冬】

京太郎「……あの、聞いてくれますか?」

照「……うん」グスッ

京太郎「俺が好きなのは咲じゃなくて、照さんです」

京太郎「インハイ中に、咲のことを任せられるって言われて」

京太郎「俺のことは眼中に無いのかなって思ったら、なんとなく会いづらくなって……」

照「そ、そうだったんだ……ごめん」


京太郎「照さんの所為じゃないですよ。俺の意気地が無かっただけで」

照「…………」

京太郎「…………」

京太郎「……俺は、照さんのことが好きです」

京太郎「照さんは……俺のこと、どう……思ってますか?」

照「……よく、わからない」

照「頼りがいのある弟……みたいに思ってた」





照「いるのが当たり前で」

京太郎「そっすか……」

照「でも……京ちゃんと会えないと、すごくさびしかった」

照「私……京ちゃんのこと、好きなのかな?」

京太郎「い、いや、俺に聞かれても……」


京太郎「……付き合ってみませんか?」

照「え?」

京太郎「付き合ってみたら、わかるかもしれない」

照「付き合うって、京ちゃんが私の彼氏になる……ってこと?」

京太郎「はい……どうですか?」


照「うん……付き合ってみて、いい?」

京太郎「……はい」

照(……京ちゃんの、彼女かぁ……)

照(……彼女なら、お願いしても、いいよね?)


照「京ちゃん」

京太郎「はい?」

照「キス……してみたい」

照「付き合って」






【宮永照 プロ三年目】

照「京ちゃん……」テクテク

京太郎「ん、どうしました?」

照「これ……ハンコ押して」

京太郎「ハンコですね。えーっと……」

京太郎「ってこれ婚姻届じゃないですか!?」

照「うん」

照「……ダメだった?」ションボリ

京太郎「い、いや……ダメじゃないですけど、俺はまだ学生ですよ?」

照「知ってる」

京太郎「……俺でいいんですか?」

照「京ちゃんじゃないとヤダ」

京太郎「……わかりました」

京太郎「じゃあ、一緒に出しにいきませんか?」

照「うん……」

照「ずっと一緒……」