白糸台部室


京太郎「ちわーっす」ガラガラ

淡「むむむ……ぐぐぐ……」

京太郎「お、来てるのは淡だけか。珍しいな」

淡「むーっ」

京太郎「……雀卓で何やってんだ?」

淡「……あれっ、キョータロー? いつ来たの?」

京太郎「ついさっき。それで、雀卓に頭乗せて何やってんだよ? 変な唸り声まで上げて」

淡「ふっふっふ……何を隠そう、これは特訓なのだ!」キリッ

京太郎「特訓?」

淡「そう、淡ちゃんの新たなる力――スタンド能力のね!」

京太郎「お前、何言ってんだ……?」



淡「私ね、今ジョジョの奇妙な冒険ってアニメ見てるの」

京太郎「あージョジョな。俺も見てるよ」

淡「すっごい面白い!」

京太郎「そうだな、面白いよなー」

淡「なので!」

京太郎「なので?」

淡「私も特訓してスタンド能力を身に着けることにしました!」

京太郎「要するに、アニメ見てハマったから自分もスタンドが欲しくなったと」

淡「まあね」フフン

京太郎「何でドヤ顔なんだよ」

淡「最初はね、スタープラチナがいいなーって思ったの」

京太郎「おう」

淡「大星だけにね!」ドヤァ

京太郎「やかましいわ!」

淡「でも特訓しても時間とか止められなかったから、スタープラチナは一旦諦めたの」

京太郎「そっちの方も特訓済みなのかよ……」

淡「それで今週のジョジョ見たら、私にも真似できそうなスタンドが出てきて」

京太郎「真似できそうなやつって、山岸由花子のスタンド?」

淡「そうそれ! あの髪の毛を動かすやつ!」

京太郎「ああ、お前って麻雀で気合い入れると何故か髪の毛がウネウネし始めるもんなあ。意味わからんけど」

京太郎「それで特訓とかいって、ダブリーモードで雀卓に頭乗せて牌とにらめっこしてたのか?」

淡「髪の毛で牌を倒せないかなって」

京太郎「なんつーか、お前って本当にアホの子だよな」

淡「なんだとー!」

京太郎「そもそも俺からしたら、そのダブリーが既にスタンドみたいなもんなんだけど」

淡「え、なんで? こんなの別にできても普通じゃん」

京太郎「えっ」

淡「えっ」

京太郎「気合い入れたら、ダブリーしてカンして和了ってカン裏乗るのが普通?」

淡「普通でしょ」

京太郎「んなわけねーだろ! 確率考えろよ!」

淡「でもそーいうのって、虎姫のみんななら誰でも一つは持ってるしー」

京太郎「そりゃそうだけど……少なくともそれは普通ではないからな。あってたまるか」

淡「とにかく! 私は今特訓中だから、キョータローは邪魔したらダメだからね!」

京太郎「はいはい……気が済むまでお好きにどーぞ」


淡「むぐぐ……」ウネウネ

牌「」シーン

京太郎「……」チラッ


淡「ぐぐ……」ウネウネ

牌「」カタッ

淡「あっ、ちょっと動いた!」ウネウネ

京太郎「!」ガタッ


淡「うごけーっ……」ウネウネ

牌「」カタッカタッ

淡「前後に揺れてる……まだまだーっ……!」ウネウネ

京太郎「おお……」オソルオソル




菫「やれやれ、少し遅くなったか」ガラガラ

菫「ん? 淡に須賀か。来ているのはお前たちだけか?」


牌「」グラッグラッ

淡「ぐぬぬぬ……あと少し……!」ウネウネ

京太郎「よっしゃいけ淡! 後もう少しだ! 頑張れ!」

淡「うりゃー!!」ウネウネ


牌「」パタッ


淡「できたーっ! 見てたキョータロー!?」

京太郎「見てた見てた! やったな淡!」

京淡「「イエーイ!」」ハイタッチ


菫「……部室で何をやっているんだ、お前たち」


カンッ!