h80-32を見ていたら着想が得られたので勝手ながら続きのようなものを

◆前回のあらすじ的な何か◆

待望のおやつタイムに(無い)胸を弾ませる宮永照。だが、それは菓子袋の巧妙な罠だった

菓子袋「あなたの食欲は、私に阻まれるために募らせてきたんですものね」

照「大胸筋の力がもっとあれば、こんな袋なんかに…」

菓子袋「よかったじゃないですか、貧乳のせいにできて」

照「んんんんんんんっ!」

菓子袋「へへへ おい、コークスクリューで開封してみろ。(中身を)みんなまき散らしてやる」

照(耐えなきゃ…!!今は耐えるしかない…!!) プルプル

菓子袋「インハイチャンプの生涙目ゲ~ット」

照(いけない…!涙がこぼれかけてる(照だけに)のを悟られたら…!)

菓子袋「生チャンプ様の生泣き顔を拝見してもよろしいでしょうか?」

照「こんな袋に…くやしい…! でも――!」(ギュルルル…

菓子袋「おっと、中身をぶちまけてしまったか。(床に散らばった菓子の)甘い匂いが空しく鼻腔をくすぐるだろう?」


それから照は後から入室してきた京太郎によって――というわけで以下本編


照「……うぅ」グスッ

京太郎「えーと、照さん、いったい何が――って、ああ。なるほど」

照「……」サメザメ

京太郎「……照さん、後で買い出し行く時に代わりの買ってきますから。とりあえず泣き止んでくださいよ、ね?」

照「京ちゃん……」

ガラッ

淡「おつかれ~……って、あぁー!!」

照&京太郎「!?」

淡「こらぁ! そこのキンパツ! なにテルー泣かせてんの!」

京太郎「人聞きの悪いこと言うなっつーの。あと、人をキンパツ呼ばわりすんな金髪女」

淡「女の子泣かせるやろーなんかキンパツで十分だよっ!」

照「違うの淡、京ちゃんは悪くな――」

淡「ちょっとテルーは黙ってて! 事情はどうあれ、女の子泣かせる男子とかサイテーだから!」

京太郎「どーしても俺が泣かせたってことにしたいのなお前……分かったよ。じゃあ今すぐ同じ菓子買ってくるから。それなら文句ないだろ」

淡「あるに決まってんじゃん」

京太郎「……は?」

淡「だって誠意が感じられないし」

京太郎「ヤクザかおのれは」

淡「だいたいさぁ、同じもので埋め合わせしようって発想しちゃってる時点でそもそもダメダメなんだよねー」

京太郎「じゃあどうしろと」

淡「泣かせた女の子へのお詫びは100倍返しが常識!」

京太郎「何だそのホワイトデーも真っ青な倍率は。あの菓子が100円として、1万円分じゃねーか。無茶言うなっての」

淡「それだけ女の子の涙は重いってことだよ」

京太郎「いやいや、俺1万円なんて大金持ってねーし」

淡「んー……じゃあ手作りでもすればー?」

京太郎「いやいやいや。つーかさ、そもそも照さんだって、食べ損ねた菓子を食べたいと思ってるに決まって――」

                   -―――-    
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        ̄ ̄ |::::::|::イ   __仄い     弋゚Y(ン }|/| ::::::|::::|       「京ちゃんの手作りお菓子……」
         |:: 八ハ{ 弋゚Y(ン      ̄    | :: /:::::|      
         |/|::: {. ハ    ̄          /// |/}:::::|
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京太郎「」

その後


京太郎「……よし、と。さすがに1万円分とはいかねーけど、まー2,3千円分くらいの出来にはなったろ」

照「……」チラ

京太郎「あ、照さん。もうちょっと待って下さいね。あと少しで出来上がるんで」

照「うん。……ごめんね、京ちゃん何も悪くないのに」

京太郎「ああ、いいんですいいんです、半ば好きでやってることですから。

    照さんみたいにおいしそうに食べてくれると、作る側としても作り甲斐がありますし」

照「京ちゃん……」

淡「へー、意外ー。キンパツってこういうの得意だったんだ。悪戦苦闘してるの見てからかってやろうと思ったのに」

京太郎「余計なお世話だ。あとキンパツゆーな金髪」

淡「んー、いい匂い。どれどれ――」

ぺちっ

淡「痛っ、何すんのよ!」

京太郎「勝手につまみ食いすんなっつーの」

淡「ちょっとくらいいいじゃん! ケチ!」

京太郎「駄目に決まってんだろーが」

ガラッ

菫「……ん、何やら甘い匂いが」

京太郎「あ、お疲れ様です」

照「おつかれ」

淡「おつかれー」

菫「須賀君……このお菓子、もしかして君が作ったのか?」

京太郎「ええ、まあ」

菫「……大したものだ」

照「すごいでしょ」

菫「なんでお前が得意がるんだ。……しかし須賀君、どうしてまたこのようなものを?」

京太郎「ああ、それはかくかくしかじかで――」

菫「……なんというか、すまないな。とんだ迷惑だったろう」

京太郎「いえいえ、俺も何だかんだで楽しんでますし。それより、部長もよかったらどうですか?」

菫「いいのか?」

京太郎「もちろんです」

菫「じゃあ、ありがたくご相伴にあずからせてもらおうかな」

淡「ちょっとキンパツ! さっきと言ってること違うじゃん! 私が食べようとしたら叩いたくせに!」

京太郎「そりゃお前、お前がよりにもよって一番大きい菓子に手出そうとしたからだろ。

    あれは照さん用だ。欲しいんなら小さいのにしろ小さいの」

淡「うー……ずるい! 私も大きいの食べたい!」

京太郎「駄目だっつーの。お前さっき言っただろ、『女の子の涙は重い』ってな。これの大きさは照さんの涙の重さの分なんだよ。

    涙の欠片も零していないお前に、これを食わせてやる訳にはいかんよなぁー」    

淡「うぅ…じ、じゃあ私だって、テルーが泣かされてるの見て精神的に傷ついた! 心で泣いた!」

京太郎「『じゃあ』ってなんだ『じゃあ』って。つーかそんなことで傷付いたり泣いたりするタマかよお前」

淡「あー! 今鼻で笑った! キンパツの癖に~!」

ガラッ

誠子「お疲れー…お、なんかいい匂い」

尭深「……ほんとだ」

京太郎「あ、いいところに。お二人もお菓子どうですか?」

誠子&尭深「お菓子?」

菫「須賀君のお手製だそうだ」

誠子「へぇ~意外な特技」

照「味は私が保証する」

菫「だから何でお前がそんなに得意気なんだ」

尭深「……須賀君、お菓子作れるんだ。すごいね」

京太郎「いやあ、下手の横好き程度ですけどね」

尭深「そんなに謙遜しなくても良いのに。それじゃあ、せっかくだから、私はお茶淹れてこようかな」


数分後


尭深「お茶が入りましたよー」コト

京太郎「ありがとうございます」

照「まってた」

誠子「淡、さっきから上向いてるけど、何やってんの?」

淡「涙溜めてる」

誠子「何で?」

淡「大きいの欲しいから」

誠子「?」

京太郎「お前なあ……いやもう何も言うまい」

菫「――それじゃ、いただこうか」


全員「いただきます」


カン