穏乃「恵方巻きってさー」ノセノセ
京太郎「んー?」ノセノセ
穏乃「無言で一気に食べきるって言うじゃん」ペタペタ
京太郎「そうなぁ」ペタペタ
穏乃「でも具ってそこまで水分含んで無いよね?」ノセノセ
京太郎「まぁなぁ」ノセノセ
穏乃「めちゃくちゃ喉詰まりそうじゃない?」スッスッ
京太郎「あー」スッスッ
穏乃「昔の人はどうやって食べてたんだろうね」クルクル
京太郎「さあ…すすり餅があったぐらいなんだからなんかやり方あったんじゃね?」クルクル
穏乃「そうなのかなぁ…あ、ちょっと海苔足んないや」グッグッ
京太郎「だからご飯は少な目って言ったろうに…」グッグッ
穏乃「ごめんごめん、次はちゃんと作るから」
京太郎「次ったって具はちょっきりしか用意してねーぞ」
穏乃「うそん」
京太郎「ほんとん」
穏乃「うー…まぁいいや、どうせ自分の分だし。むしろ多めでちょっとお得感あるし」
京太郎「丸かぶりして一気に食うの忘れてねぇ?」
穏乃「……あ゛」
京太郎「しゃーねーな…取っ替えてやるよ。それよこせ」
穏乃「ありがと…」
京太郎「お茶一杯用意したら許す」
穏乃「はいただいまー!」パタパタ
京太郎「……一応しょうゆ多めに付けとこ」ヌリヌリ
………
……
…
憧「巻物準備できたー?」
京太郎「おーう。玄さん達は?」
憧「ほとんど終わってて、あとは運んでくるだけだって」
京太郎「そっか。にしても豪勢な節分だなぁ」
憧「そう?」
京太郎「いつもは家族だけでやってたからさ、こういう集まってやるのって何か新鮮なんだよ」
憧「へー。アンタって大体なんでも集まってわいわいやってそうなのに」
京太郎「だからこそ、だな。いつもわいわいやってるからたまの行事はゆっくりすんだよ」
憧「ふーん…もしかして呼んだの迷惑だった?」
京太郎「いんや、今年はこっちのほうが楽しそうだったしな。呼んでくれて感謝してるよ」
憧「…そ。良かった」
京太郎「…あー、なんだ。とりあえず運ぶの手伝わね?俺もう腹減っちまってさ」ポリポリ
憧「ふふっ、りょーかい。それじゃパパッと運んじゃおうか」クスクス
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
晴絵「よーしてめーら恵方巻きは持ったかー?食ってる最中に喋ったらワンモアだかんなー」
灼「初耳…」
穏乃「今年の方角ってどこだっけ?」
京太郎「確か南南東だろ?それなら…どこだ?」
玄「こっちだね!」
憧「こら玄、デタラメ言わないの。南南東はこっちでしょ」
玄「私の恵方は常におねーちゃんがいる方向ですのだ!」ムギュー
宥「あったか~い」ホワホワ
玄「私もだよおねーちゃん!ウヘヘヘ…」モミモミ
宥「んっ…やぁん…」モゾモゾ
憧「さらりとセクハラすんな!」スパァン
玄「あたぁっ!?」
穏乃「あれ、どしたの京太郎?急に前かがみになって」
京太郎「何でもない。ちょっと下の恵方が暴れだしそうになっただけだ」
穏乃「???」
晴絵「それじゃ気を取り直して…恵方巻きは持ったな!?行くぞォ!」
穏乃「せーので食べよっか」
憧「誰が言うの?」
玄「皆一緒に言えば良いんじゃないかな?」
宥「食べきれるかなぁ…」
京太郎「ゆっくり噛んで飲み込みながら食べれば大丈夫ですよ」
晴絵「おぉーい…スルーしないでよー…おぉーい…」
灼「大丈夫、私はちゃんと見てるから…」
穏乃「んじゃ行くよー!」
「「「「「「せーのっ」」」」」」
カンッ
最終更新:2016年05月11日 05:56