俺の幼馴染、宮永咲はポンコツだ

道に迷うわ何もないところで転ぶわ知人以外とコミュニケーションとるの下手だわ。

数を挙げればきりがない。

まあ最近では本人も自覚を持ってきているのか改善できるところはしようとしている。

具体的には前日に何か学校に持っていくもので忘れ物はないかを夜中に俺の携帯に確認してくるのだ。

咲「えっと、それじゃ明日はノート提出以外は特に何もないよね?」

京太郎「ああ、それにしても咲そんなに忘れ物とか多かったか? 中学ではそんなことなかっただろ?」

咲「う、うう、その、別の事考えるというか意識しちゃったせいで頭がいっぱいになっちゃって」

京太郎「別の事? ……ああ、麻雀か」

咲「へ? あ、うん、そうそう」

京太郎「? まあいいか。じゃあまた明日な」

咲「うん。『おやすみ』京ちゃん」

京太郎「おう、『おやすみ』咲」

そう言って通話を終え布団へと潜る。

ふと、そう言えばここ数カ月寝る前に必ず電話してるから毎日咲にお休みって言ってるな、とまどろみながら考える。

その際に咲の声がどこか嬉しそうなのもまたいつものことだ。

もしかして忘れ物は建前で俺の声が聞きたくて電話してきて、おやすみ、って言いあえることが嬉しいのか?

はは、それじゃまるで恋人のやり取りみたいだな

なんて寝ぼけた思考も睡魔の誘惑に埋もれていった



俺がその真相に気づくのは少し後のことだ