淡「ん~…」
随分と暇な時間出来ちゃったなー…
なーんかやることは…
「コルァッ!」
淡「?」クルッ
京太郎「随分と暇そうだなぁ、白糸台百年生の大星さんよぉ」
淡「百年生は余計だって言ってんでしょ。で、何の用?スカ」
京太郎「スカじゃねえ須賀だ!別に用なんてねえよ。暇そうにしてたから声掛けただけだ」
淡「ふーん…」ジー
京太郎「…何見てんだ?」
淡「別にー…あ、アンタ今暇でしょ?暇よね?暇って言え」
京太郎「そりゃ暇だが…」
淡「ちょっと付き合ってよ、暇潰し」
………
……
…
淡「全然潰れてないじゃない!暇!」ウガー
京太郎「そりゃ歩いてるだけで潰れるなら誰も苦労せんわな」
淡「何とかしなさいよ!男でしょ!」
京太郎「普通は地元のお前が何とかする側だと思うんだがな…喫茶店にでも入るか?」
淡「んー…あ、あそこ雀荘あるじゃん。あそこ行こうよ」
京太郎「えぇ…」
淡「文句あんの?」
京太郎「それはないが…休みなのにやるのか?」
淡「何しても良いんだから麻雀しても問題ないでしょ。大体アンタってただでさえよわよわなんだからもっと練習しなよ」
京太郎「へーへー、大星大将閣下の仰せの通りにさせていただきますよ」
淡「なんかとげのある言い方…」
京太郎「深い意味はねぇよ。おら、行くんならさっさと行くぞ」
淡「あっ、待ちなさいよ!私が入るって言ったんだからね!」
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
淡「あー、勝った勝った」
京太郎「はー、負けた負けた」
淡「相変わらず弱いよねーアンタ」
京太郎「ほっとけ」
淡「あははは、でも私の教えたこと守ったら強くなれたでしょ?」
京太郎「誤差の範囲内だけどな」
淡「誤差を誤差じゃなくしてくのが普段の練習なんだってば」
京太郎「わーってるよ。でも驚いたわ」
淡「何が?」
京太郎「お前は感覚派だと思ってたけど案外基礎も重視してんのな」
淡「あったり前でしょ。点を稼いでもその分取られたら台無しじゃない」
京太郎「だからほら、回避するのも感覚でさ」
淡「何でも感覚で済ませられるならこの世にデジタルなんてないよ。判断材料は多いほど良いんだから。直感ってのは持ってるもの全部使って初めて役に立つの」
京太郎「…いや、真面目に驚いたわ」
淡「…暗に馬鹿にしてんだね?」ジトー
京太郎「い、いや、ははは…でもすげーなお前。オカルトもデジタルも使えるって」
淡「デジタルって言っても初心者に毛が生えたくらいだけどね。大体そんな私に負けるぐらいのアンタがおかしい」
京太郎「グサッとくる言い方しやがる…」
淡「ふんだ。…良い感じに暇も潰れたし帰るね。バイバイ」
京太郎「あ、ちょっと待て大星」
淡「なに?」
京太郎「いいからいいから…おっ、あった」タッタッタッ
ピッ、ピッ…ガコン
タッタッタッ
京太郎「…っとと、ほれっ」スッ
淡「…なにこれ?」
京太郎「何って、おしるこ缶」
淡「だから、何でってこと」
京太郎「あん?何だかんだでためになったからな。礼代わりだ」カシュッ
淡「…」
京太郎「飲まねーの?おしるこは嫌いか?」
淡「そうじゃないけど…いつも最後に粒が残るからあんまり好きでもない」
京太郎「ほーん…ちょい貸せ」
淡「? はい」
京太郎「こういう粒入りの飲み物はな、飲み口のちょい下んところを…っと」メキッ
「こうやってへこませると残らないように飲めるんだとよ。何かで見た。ほれ」
淡「ん、ありがと」
京太郎「んじゃ俺はこっちだから。またな」スタスタ
淡「ん。…須賀!」
京太郎「ん?」クルッ
淡「私もけっこー楽しかったし…麻雀でわかんないとこあった時メールしてくれたら教えるから」
京太郎「おう」
淡「別にただ暇だからでも良いけどね。そんだけ。じゃね」
京太郎「またなー!白糸台の淡さんよぉー!」
淡「!…だから白糸台も余計だっつってんでしょー!キョータローのアホー!」
カンッ
最終更新:2016年05月09日 14:45