憧「……で」

京太郎「お、おう」

憧「私の言いたい事は分かるわよね?」ゴゴゴ

京太郎「わ、分かります…」

まぁ、そりゃなぁ。
仲間にする約束をしてそのまま三週間近く放置されてた訳だから怒るのも当然である。
ぶっちゃけ不誠実にもほどがあるし、俺としても申し訳ない気持ちで一杯だ。
…何より… ――

憧「三週間音沙汰がないのはまぁ良いわよ」

憧「全然、良くないけど!正直すっごく怒ってるけど!!」

憧「まぁ、魔物だし、そういうのもあるって分かってるわよ」

憧「でもね?それよりあたしが怒ってるのは…!!」

智葉「」ツヤツヤ

美穂子「」テカテカ

憧「なんで福路さんまであんたの部屋から出てきた挙句、凄い満足気なのかって事よ…!!」

そりゃ…まぁ、この一週間、智葉だけじゃなく美穂子にも思う存分、絞られた訳だからなぁ…。
まったくタイプの違う二人の美少女に代わる代わる求められるこの一週間はまさしく夢のようだった。
それは美穂子にとっても同じなのだろう。
俺達の部屋に自身の荷物を運び込んだ彼女は今、満足した女の顔を浮かべていた。

憧「…さいってー」

京太郎「うぐ…」

憧「ホント…不潔…信じらんない…」

京太郎「ぐふっ…」

それで大体の事情を察したのだろう。
憧の口から漏れる言葉は俺の事を糾弾するものだった。
まるで路傍の生ごみに向けるような容赦の無いそれに俺の心が切り刻まれる。
実際、そう言われてもおかしくはない事をしているのだから尚更だった。

美穂子「じゃあ、新子さんは一緒に行くの止めますか?」

憧「え…?それは…」

美穂子「不潔だと最低だとそう言う相手に生命は預けられないでしょう?」

美穂子「私はそれでも構いませんよ」ニコッ

…俺には分かる。
こうやって穏やかに笑っていながらも美穂子の内心は決して穏やかじゃない事を。
天使な美穂子は滅多に怒らないが、しかし、絶対に怒らないという訳ではないのだ。
身体を重ねるほど気持ちを寄せた俺が詰られている事に、美穂子は今、微かな苛立ちを覚えているのだろう。
少なくとも、憧を追い詰めるようなその言葉は普段の彼女であれば決して出てこない。

智葉「…まぁ、新子がそう思う気持ちは否定しないが…」

智葉「だが、既にこの問題は私達の中で結論が出たものだ」

智葉「それを外野からとやかく言われるのはあまり面白いものではない」

憧「…ご、ごめんなさい…」

さらにそこで智葉さんの追撃が入る。
憧の事を微かにフォローしながらのそれは、しかし、はっきりとした拒絶の色が浮かんだものだった。
微かに苛立ち混じりのそれに憧がそっと頭を下げる。
その姿を見ると、こっちの方が何か悪い気がしてくるというか、なんというか。
実際、憧の言葉はまったく間違っていないだけに胸がキリキリと痛む。

智葉「…で、どうするんだ?」

憧「……行きます」

智葉「それが意地ならば今すぐ引き返す事をオススメするぞ」

憧「意地じゃありません。確かに…まぁ、ちょっと…かなり幻滅はしましたけど…」

京太郎「……」グサッ

美穂子「ご主人様、大丈夫ですよ。私が側にいますからね」ヨシヨシ

京太郎「美穂子…」ジィン

憧「…なんていうか…あの姿を見ると逆に私がいないとダメな気がして…」

智葉「…気持ちは分かる」

何故かしらないが俺の姿を見て二人の気持ちは通じ合っているらしい。
が、そんな事を言われるほど俺はダメだろうか?
確かに今の俺は美穂子に頭撫でられて、彼女の身体に抱きついてるけどこれくらい普通だ。
寧ろ、メイド姿の美穂子に甘えないだなんて、彼女に対する冒涜にも等しい。
そもそも彼女もそれを望んでいるんだから、冒険前のモチベーション上げには十分有効な手段ではないだろうか(錯乱)

智葉「…だが、新子。君はダメな男に引っかかりそうなタイプだな」

憧「私、辻垣内さんには言われたくないです」

智葉「…ふむ。それもそうかもしれないな」クスッ

智葉「まぁ…君の先達になるかもしれない女の戯言だが…」

智葉「…八方美人で格好つけの男には惚れると痛い目を見るぞ」

憧「肝に命じておきます」

美穂子「ふふ。私はご主人様がご主人様で良かったと思ってますけれどね」ナデナデ

京太郎「美穂子は本当に良い子だなぁ…」

智葉「くっ!そこ!私の発言を利用して自分の株をあげようとするのは禁止だ!禁止!!」

智葉「と言うか、そろそろ離れろ!これから迷宮に入るんだぞ!!」

美穂子「でも、ご主人様がもっと私に甘えたいって…」

智葉「美穂子はいい加減、京太郎離れをしろ…!」

智葉「それと…そろそろ気持ちを切り替えるぞ」

智葉「私達が迷宮に潜るのは三週間ぶり」

智葉「特に今回は一人初めての参加者がいるんだ」

智葉「第二層の二回目の探索とほぼ同じ状況…となればあの時と同じく抵抗が厳しくなるのは必至だろう」

智葉「前回は上手くいったとは言え、油断が出来る状況じゃない」

智葉「気を引き締めて行くぞ」

―― 第三層は以前入った時とまったく変わっていなかった。

智葉「…だが、やはり位置はズレてるな」

京太郎「そのようですね」

美穂子「前回の地図も使えません。…また探索しなおしですね」

ま、その辺りは予想の範疇だ。
第二層の事でも出現位置がズレていたし、元から前回の地図が使えるとは思っていない。
ただ、第二層と違うのは洞窟という特異なシチュエーションが長時間の探索を難しくしていると言う事。
精神的な疲労もたまりやすい状況だし、その辺は俺が気をつけてあげないとな。

憧「あ、あの…」

京太郎「大丈夫だ。元々、地図は使えないつもりだったしな」

智葉「目印はつけておいたぞ」

美穂子「マッピングの準備も出来ました」

京太郎「あぁ。ありがとう」

そんな事を考えている内に美穂子達が探索の準備を済ませてくれる。
こうしてみると美穂子もベテランの風格だな。
まぁ、既に迷宮の探索も三回目になっているのだから当然か。
きっと憧も遠からず美穂子のようになってくれる事だろう。

智葉「陣形はどうする?」

京太郎「とりあえず憧を再優先で護る形にしよう」

美穂子「じゃあ、両翼を私達が挟む感じにしますか」

京太郎「あぁ、それで良いと思う」

憧「……」ポツーン

あぁ、憧が話についていけず、ポツンとしている…。
ちょっと可哀想だと思うが、この辺りはしっかり話し合っておかないとな。
迷宮内で突然襲われて連携も取れないまま分断…って事になったら洒落にならない。
ましてや憧は加入当時の美穂子よりも強いとは言え、まだレベルが一段低い状態だ。
彼女を護る為にも陣形やいざという時のフォロー役を決めておかないとな。

憧「…あ」

京太郎「ん?」

憧「見て。なんか変な銅像があるわよ」

京太郎「…銅像?」

そんなもの前回の探索であったっけ?
いや…3週間前の記憶ではあるが、そんなものがあったのなら気づいているだろう。
念の為に美穂子と智葉に視線を送ったが、二人も首を左右に振った。
三人が三人共忘れた…なんて事はまずないだろうし、やはりそれは前回にはなかったものだろう。
…嫌な予感がする。


憧「何かしら…コレ」スッ

京太郎「待て!憧…!」

憧「大丈夫よ。ただの銅像なんだもの」

憧「もしかしたら何かのヒントなのかも…」スッ

ピシッピシシシシシッ

憧「え?」

そう近づいた憧の目の前で何かがひび割れる音がする。
それはその銅像の台座から聞こえてくるものだった。
まるで何かが戒めから解き放たれようとしているような不愉快な音。
それが最高潮に達した瞬間、銅像が割れ、中から岩のような肌をしたモンスターが飛び出してきた…!!!



バックアタックだ!!


ガーゴイルLv18(???)が飛び出してきた!!


System
突然ですがエラッタです
雑魚戦の交代もボス戦と同じく最速交代→交代先のパートナーが攻撃を受ける→反撃という処理順になりました
理由?察して下さい(´・ω・`)


名前 新子憧
Lv10
種族 デミエルフ
タイプ くさ/エスパー
特性1 かちき(ステータス低下を受けた時、とくこうが二段階あがる)

HP 71/71
MP 19/19

こうげき40
ぼうぎょ30
とくこう80
とくぼう70
すばやさ80

技1 マジカルリーフ 消費3 くさ 威力60 相手に必ず命中する草で攻撃する
技2 ねんりき 消費1 エスパー 威力50/命中100 念力を送って敵を攻撃する 相手を混乱させる事がある(10%)
技3 せいちょう 消費2 ノーマル 自分のとくこうとこうげきを一段階あげる ひざしが強い状態だと二段階あがる

交代する
  L辻垣内智葉 MP22/22 あく/はがね Lv18 ひっかく/つめとぎ/メタルクロー/れんぞくぎり
  L福路美穂子 MP23/23 ノーマル/ひこう Lv19 ひかりのかべ/ふるいたてる/なきごえ/リフレクター


新子憧と辻垣内智葉は交代した


ガーゴイルのつばさでうつ


こうかはいまひとつのようだ…


辻垣内智葉に1のダメージ×2


辻垣内智葉のメタルクロー


こうかはばつぐんだ


ガーゴイルに116のダメージ


ガーゴイルを倒した


新子憧はレベルアップ


名前 新子憧
Lv10
種族 デミエルフ
タイプ くさ/エスパー
特性1 かちき(ステータス低下を受けた時、とくこうが二段階あがる)

HP 75/75
MP 21/21

こうげき40
ぼうぎょ30
とくこう80
とくぼう70
すばやさ80

技1 マジカルリーフ 消費3 くさ 威力60 相手に必ず命中する草で攻撃する
技2 ねんりき 消費1 エスパー 威力50/命中100 念力を送って敵を攻撃する 相手を混乱させる事がある(10%)
技3 せいちょう 消費2 ノーマル 自分のとくこうとこうげきを一段階あげる ひざしが強い状態だと二段階あがる


憧「あ…あ…っ」

京太郎「っ!」

迫るモンスターの前に棒立ちな憧。
完全に目の前でつばさを広げるモンスターの迫力に飲まれている。
きっと今の彼女に何を命令しても無駄だ。
そう判断した俺は地面を蹴り、同時に最も信頼する仲間に指示を飛ばす。

京太郎「智葉!」

智葉「あぁ!」

俺の言葉に短く答え、智葉が憧の前へと飛び出る。
そのまま振るわれる翼を智葉はしっかりと受け止めてくれた。
その間に俺は憧へと飛びつき、安全圏へと退避する。
瞬間、微かに身体に痛みが走ったが、考えている暇はない。

京太郎「メタルクロー!」

次いで放たれた俺の言葉に智葉は腕を振るった。
手に持った闇色の刃が閃き、次の瞬間にはモンスターの身体が砕かれる。
そのまま魔力のチリへとなっていく様まで観察してから、俺はようやく安堵の溜息を漏らした。


京太郎「っ…!」

憧「あ…」

が、瞬間、背中に微かな痛みが走る。
どうやら憧を抱いて地面を転がった時に鍾乳石の一部が突き刺さったらしい。
支給されたプロテクターの合間から突き刺さった熱い感覚がジワリと広がっていく。

美穂子「ご主人様!」

京太郎「良い。大丈夫だ」

悲痛な声をあげて近寄ってくる美穂子に俺は首を振った。
確かに痛みはあるが、命に別状があるようなもんじゃない。
放っておけば治る程度の軽傷だ。
わざわざ手当に時間を取るほどじゃない。
それよりも… ――

京太郎「憧の方は怪我はないか?」

憧「あ…う…うん」

京太郎「っし。良かった」

これで憧に怪我させてました、なんて事になると俺の怪我は何だったのかって事になるからな。
とりあえず怪我した甲斐はあったらしい。
まぁ、これから先、憧に戦闘に参加してもらう都合上、それは俺の自己満足なのかもしれないけれど。


憧「…ごめん」

京太郎「ん?」

憧「私…折角、仲間になったのに足手まといで…」

京太郎「んなもん気にすんなよ」

憧「でも…」

京太郎「そもそも憧だって俺達の役に立とうとしてさっきの像に近づいたんだろ?」

憧「…うん」

恐らく俺達の報告書を読んだのだろう。
迷宮内のその像を憧は迷宮の主の思い出を再生するヒントだとそう思ったのだ。
その独断専行はあまり宜しくはないが、その気持ちは決して悪い事ではない。
それよりも彼女の気持ちを汲み取ってやれず、放置した俺の方がよっぽど悪いだろう。

京太郎「ま、次からはちゃんと指示には従って欲しいってところで手打ちにしようぜ」

憧「…良いの?」

京太郎「良いも悪いも俺が憧を責める理由なんかないっての」

京太郎「寧ろ、リーダーとしちゃそういう憧の気持ちに気づけなかったことを反省する次第でして」

憧「…なによそれ」クスッ

京太郎「ま、だから、そう自分を責めんなよ」

京太郎「まだ迷宮は始まったばっかりなんだ」

京太郎「足手まといとかそういうの決めるには早いって」

憧「…うん」

俺の言葉で少しは元気も戻ってきたのだろう。
頷く彼女の仕草はさっきよりも活力を感じられるものだった。
さっきの事を引きずっていない訳じゃないだろうが、もうそれに囚われちゃいない。
後は彼女がその持ちうるポテンシャルを発揮してくれれば、十分晴れるものだろう。


京太郎「よし。じゃあ、立てるか?」スッ

憧「…え?あ…」カァ

憧「ば、バカにしないでよね。一人で立てるわよ」スクッ

京太郎「はは。そっか。流石、憧は強い女だな」

憧「そうよ。私は強いの」

憧「…だ、だから、そういうのしなくても良いんだからね」

京太郎「ん?」

憧「…だ、だから…アンタの方が弱いんだからあたしの事庇おうとしたりしなくても良いって事」

憧「あたしはアンタの助けになる為にここにいるんだから」

憧「それでアンタは怪我したら本末転倒なの」

憧「大体、ちょっと転がったくらいで痛がるような貧弱な奴に庇われたらこっちの心が保たないわよ」

まぁ、確かにな。
憧は智葉や美穂子に比べればあまり頑丈ではないとはいえ、それでも俺より強いんだ。
俺と同じく転がった彼女の身体が傷ひとつついていないのがその証拠だろう。
俺のやった事はもしかしたら、ただのお節介だったのかもしれない。

京太郎「まぁ、善処するよ」

憧「善処って…」

京太郎「別にやろうと思ってやった訳じゃないしさ」

京太郎「悪いけど、次も似たようなシチュエーションなら俺はまた動くと思う」

京太郎「だから、その時は憧がフォローしてくれよ」

それでも俺はまた目の前で同じ事があれば、同じことを繰り返すだろう。
そもそも俺は名ばかりのリーダーなのだ。
俺が意識を失ったところで、智葉が立派に指揮をとってくれる。
俺が俺でなければ出来ない仕事がない以上、本来ならば傷つくのは真っ先に俺であるべきなのだ。


憧「アンタ…」

智葉「…ま、彼はこういうバカなんだ」

美穂子「だから私達でしっかりフォローしないといけないんですよ」クスッ

京太郎「はは。何時も感謝してますよっと」

ま、実際にそんな事態になるのは殆どないんだけどさ。
智葉と美穂子はまったく他の魔物を寄せ付けないし。
第三層の敵は第二層よりもぐっと強くなっているけど…それでも二人のおかげで危なげなく進行出来ている。
第二層の弘世さんのような強力な相手が出てこない限り、まず負ける事はないだろう。
ま…それはさておき… ――

京太郎「さて、一戦終えて気持ちも引き締まった事だし…」

京太郎「そろそろ本格的に迷宮探索と行こうか」

智葉「あぁ。任せろ」

美穂子「私も精一杯サポートしますね」

憧「…あたしも次は絶対に足手まといになんかならないから」

京太郎「おう。期待してる」

京太郎「それじゃ…出発だ」

京太郎「(とまぁ言ったもののだ)」

憧「……」グッ

京太郎「(…憧の気負いは目に見えて分かるレベルになってるな)」

京太郎「(出発したばっかりだけど…今のままじゃちょっと危険かもしれない)」

京太郎「(…それにまぁ、智葉の魔力もさっきの戦闘で多少減っているし)」

京太郎「(ここは…)」

京太郎「…よし。休憩にしよう」

憧「……え?」

京太郎「休憩だよ、休憩。俺は疲れた」

美穂子「はい。じゃあ、お茶の準備をしますね」ニコ

智葉「そこで即答するのか…いや、まぁ私も構わないが…」

憧「~~っ!」

憧「…私に気を遣ってるなら止めて」

京太郎「ん?」

憧「まだ迷宮に入って数分も経ってないでしょ!?」

憧「それなのに休憩なんて…私…惨めになるじゃない…」

憧「気を遣われてばっかりで…何も出来てなくて…嫌んなる…」グッ


京太郎「…勘違いするなよ、憧」

憧「…え?」

京太郎「俺はっ!!」ダキッ

京太郎「智葉と!!!」ヌガセヌガセ

京太郎「いちゃつきたいだけだああああああ!!!」スリスリ

智葉「んなあああああっ!?」カァァァ

憧「は…はあああああああ!?」

俺の宣言に憧と智葉が同時に声をあげる。
羞恥による叫び声と驚きの叫び声。
そのどちらもが洞窟の中に響き渡りハウリングを起こす。
間違いなく近くに敵が入ればおびき寄せるであろうその声に、しかし、周囲に変化はなかった。
どうやらこの辺りに敵はいないらしい。

美穂子「智葉さん羨ましいです…」

京太郎「ごめんな。後で美穂子も構ってやるからさ」

美穂子「はい♪お待ちしてますね」ニコッ

憧「じゃ…ない!アンタ、何やってるの!?」

京太郎「何って…魔力供給…」クニクニ

智葉「ば…バカ…!新子の前でそんな乳首クニクニする…なぁ…♥」

憧「なんで辻垣内さんも満更でもなさそうな声出してるんですかああああ!!!」

ふっふっふ、残念ながら智葉は既に調教済みなんだよ。
…まぁ、俺が調教した訳じゃなく、自分から堕ちていった訳だけど。
ここ一週間ぶっ通しで3Pし続けた結果、智葉は見られながらのセックスにどっぷりハマってしまっている。
幾ら迷宮内部とは言え、魔力供給と言う大義名分があれば、憧の前でも俺の指を拒めないくらいには。

智葉「ぁ…っ♪だって…仕方…な…っ♪」

智葉「これ…魔力供給…だから…♥」

智葉「これから先…どうなるか分からないし…早い内に魔力を得るのは間違った選択じゃない…♥」

憧「そ、それは…そうかもしれないですけど…」

京太郎「ちなみに俺は智葉とヤりたいだけだ!」クワッ

憧「改めて言わなくても分かってるわよっこの変態…!」

うん。分かっているならそれで良い。
俺はまったく憧になんて気を遣ってないんだ。
ただ、智葉とラブラブイチャイチャしたくなっただけの変態。
憧にとって俺はそれで良い。

京太郎「まぁ、だから、そっちで美穂子とゆっくりしててくれよ」

京太郎「俺も智葉と楽しんでるからさ」

智葉「き、京太ろぉ…♪」

京太郎「あぁ。ごめんな」

京太郎「エッチする時はよそ見しちゃダメなんだもんな」チュッ

智葉「んぁ…っ♪わ、分かってるならそれで…良い…♥」

憧「うぅぅ…あうぅぅ…」

エスカレートする俺達から視線を反らし、憧は真っ赤になってその場に蹲る。
そのまま耳を塞ぐ彼女は、まぁ、美穂子の方がフォローしてくれるだろう。
それよりも俺は智葉にたっぷりと精を注いでやらないと。
憧の休憩の為にも当て馬のような使い方をしてしまったんだ。
その分、熱心に愛するのが恋人としての義務ってやつだろう。

智葉「おほぉおっ♪オチンポぉっ♥オチンポぉぉっ♥♥」

京太郎「智葉の中は迷宮の中でも変わらないな…!」

京太郎「俺のチンポジュポジュポって美味しそうにしゃぶってる…!」

智葉「あ、当たり…前だぁっ♥」

智葉「しゃぶ…るぅ…っ♪こんな美味しいチンポ…しゃぶるに決まってるぅッ♥♥」

智葉「挿入れた途端にマジイキしちゃうくらい…っ♥極太カリ高極悪オチンポなんだからぁっ♪♪」

智葉「オマンコが耐え切れる…はずが…ないぃっ♪♪」

智葉「オチンポ突っ込まれただけで虜になるのぉっ♥♥」

智葉「迷宮とかどうでも良くなるくらいにエロエロになっちゃうのぉっ♪♪♪」

智葉「私がしっかりしなきゃいけないのにっ♥エロエロになっちゃダメなのにぃっ♪♪」

智葉「オチンポ勝てないぃっ♪♪ナマハメセックスですぐメスになりゅぅうっ♥♥♥」

美穂子「あ、こっちはちゃんと警戒してますから思う存分、楽しんで下さいね」ニコッ

智葉「んにゃあっ♪美穂子のぉっ♥♥美穂子のバカ…ぁっ♪♪」

智葉「耐えられにゃいいっ♪♪そんな事言われたら耐えられにゃいのぉっ♥♥」

智葉「メスになりゅぅうっ♥♥オチンポらいしゅきなメスに堕ちりゅぅっ♪♪♪」

智葉「首があっても…オチンポには勝てない…ダメなメス犬にぃっ♥♥」

智葉「ラブラブ後背位でイきまくりになっちゃうぅぅっ♥♥♥」

憧「はぁ…はぁ…ぁ」チラッ

美穂子「ふふ。凄いですよね」

憧「ふぇ…あ、あの…」カァァ

美穂子「アレでもまだちゃんと理性を残してるんですよ?」

美穂子「首が外れた時なんてもうホントすっごいんですから」

美穂子「今よりももっとやらしい言葉ばっかりで…」

憧「き、聞きたくないですっそういうのっ」

美穂子「あら…そうですか」

美穂子「新子さんもそういうの興味あると思ったんですけれど…」

憧「な、ないです!そんなの全然っ!!」ブンブン

美穂子「でも、さっきからチラチラ二人の方を見てますよね?」

憧「そ、それは…あ、あんな風にすぐ隣でされてたら誰だって気になります!!」

美穂子「じゃあ、さっきからその鼻がクンクンしてるのも気になるからですか?」

憧「…え?」

美穂子「…ご主人様のオスの匂い…♥」

美穂子「そんなにイイ匂いですか…?」

憧「~~~~~っ!!!」カァァ

智葉「ひぃっぐうううううううううううっっ♥♥♥」ビクンビクンッ

智葉「あ…お…ふぉ…ぉおおぉっ♪♪♪」

美穂子「あら…もう終わったみたいですね」

美穂子「ふふ…智葉さん…とっても幸せそう…♥」

憧「あ…」

憧「(…………本当だ)」

憧「(あんな…はしたない…顔してるのに…)」

憧「(涙流すくらい…エッチな…顔してるのに…)」

憧「(京太郎が射精する度に…体中震わせて悦んでる…)」

憧「(アレが…辻垣内さんの…メスの顔…)」

憧「(京太郎のメスになった…女の人の…顔…)」ゴクッ

憧「(…わ、私は…私は……)」

美穂子「…………」クスッ

美穂子「智葉さんが落ち着いたら出発しましょうか」

美穂子「まだまだ先は長いですからね」

憧「あ…は、はい…っ!!」



System
辻垣内智葉のMPが全回復しました
辻垣内智葉はキラキラ状態になりました
尚、キラキラは自身が戦闘に参加していなくても戦闘の度に減少していきます
ご留意下さい



敵だ!!


デビルバグLv18(むし/どく)があらわれた


名前 新子憧
Lv11
種族 デミエルフ
タイプ くさ/エスパー
特性1 かちき(ステータス低下を受けた時、とくこうが二段階あがる)

HP 75/75
MP 21/21

こうげき40
ぼうぎょ30
とくこう80
とくぼう70
すばやさ80

技1 マジカルリーフ 消費3 くさ 威力60 相手に必ず命中する草で攻撃する
技2 ねんりき 消費1 エスパー 威力50/命中100 念力を送って敵を攻撃する 相手を混乱させる事がある(10%)
技3 せいちょう 消費2 ノーマル 自分のとくこうとこうげきを一段階あげる ひざしが強い状態だと二段階あがる

交代する
  L辻垣内智葉 HP148/150 MP22/22 あく/はがね Lv18 ひっかく/つめとぎ/メタルクロー/れんぞくぎり キラキラ@3
  L福路美穂子 HP206/.206 MP23/23 ノーマル/ひこう Lv19 ひかりのかべ/ふるいたてる/なきごえ/リフレクター


デビルバグのむしくい


こうかはばつぐんだ


新子憧に205のダメージ


新子憧は倒れた


【リザルト】
デビルバグ205
新子憧0

敗北しました…


撤退します


―― 結論から言えば、先ほどの休憩は新子憧には逆効果であった。

既に魔物としての意識に書き換わっている京太郎達には交わりに対する忌避感はない。
理由さえあれば何時でもそれをするのが当然だとそう思っている。
それは一見、誰よりも理性的である辻垣内智葉であっても例外ではない。

―― だからこそ、彼らはそれに気づくのに遅れた。

憧「はぁ…はぁ…」

あの休憩から憧の口には吐息が浮かぶようになった。
だが、それは疲労混じりのものとは違う。
憧の身体は今、ジンワリと火照り、何かを求めるような疼きを発していた。
ズキンズキンと鈍痛混じりのその正体を憧は内心、気づいている。
だが、気づいているからこそそれを受け入れる訳にはいかず、彼女の口から身体と意識を覚まそうと荒い吐息が漏れるのだ。

憧「(私…何を…何を考えて…)」

見た目からは想像もできないくらい新子憧という少女は潔癖症だ。
『そういう事』は結婚した男女じゃなければしてはいけないと頑なにそう思っている。
そんな彼女が目の前で交わった京太郎と智葉に対して汚らわしいという思うのは当然だろう。

憧「(だけど…すごく…気持ちよさそうだった…)」

だが、その身体は僅かずつではあっても魔物の魔力に侵食されている。
心の中でその行為を穢らわしいと思いながらも、今の彼女はそれを否定し切る事が出来なかった。
胸の中に微かに生まれた羨望。
それが憧の心の中を鈍らせている。

憧「(あたしも…あんな風に…なるの…かな?)」

それでも相手がただの見知らぬ男女であれば、憧とてこうはならなかっただろう。
いや、相手が仄かな恋心を抱き始めた京太郎でなければ、こんなに心惹かれなかったはずだ。
そもそも潔癖症の憧にとって、男とは下品で、節操のない生き物なのだから。
例え魔物の魔力に侵されていても、その二人を軽蔑するだけで済んだだろう。

憧「(あんな風に…されちゃう…のかな…?)」

憧の知る中で最も格好良く、そして理性的であった魔物。
そんな智葉でさえ肉棒を挿入れられただけであれほどに乱れてしまった。
勿論、彼女も魔物だと言う事を憧はしっかりと理解している。
音沙汰のなかった三週間、京太郎と智葉が何をやっていたかくらいも憧は分かっているのだ。
だからこそ、再び使い始めた敬語で距離を取っていた彼女は…けれど、肝心な部分で理解していなかった。
魔物がどれだけ淫らで、そして自身がそれにどれだけ踏み込みかけているのかを。

憧「(私は…違う…!違う違う違う…!)」

憧「(あんな風にはならない…絶対に…絶対に…!!)」

それに心惹かれる自分を憧は何度も否定する。
そんな風に淫らな自分を潔癖症である彼女は許せない。
何より、それは今まで彼女が軽蔑してきた男と変わらない思考なのだ。
決して、自分はそんな風にはならない。
自分はあんな魔物じゃない。
そう胸中で否定を繰り返す憧は、だからこそ、ギリギリまでそれに気づけなかった。

京太郎「憧!!!」

憧「……え?」

迫る黒色の影。
ブゥンと不愉快な音と共に近づくそれに憧の身体が浮いた。
衝撃、痛み、浮遊感、そして――落下。
地に落ちた憧は最後まで自分の身に何が起こったか理解できないまま思考を閉じた。


京太郎「…撤退だ」

そんな憧の身体を抱き上げ、智葉に露払いをして貰いながら退却。
その最中、京太郎が下した結論は苦渋に満ちたものだった。
まだ何もやっていない。
何も出来ちゃいない。
だが、仲間の一人が意識を失い、今すぐ治療が必要なのだ。
このまま先に進むよりは憧の命の方が大事。
そう結論を下したリーダーに他の二人も頷いた。

京太郎「(…くそ)」

そんな二人と共に撤退しながら京太郎の内心に無力感が浮かんだ。
どうしてもっと憧のことを気にかけてやれなかったのか。
不安要素があった事は分かっていたのに、どうしてもっと早くフォローしてやれなかったのか。
胸の内に湧き上がる自責の感情に彼は奥歯を噛みしめる。
瞬間、沸き上がってきた感情は今までのどんなものよりも苦く、そして苦しいものだった。

―― 俺達がホテルに戻って数時間もした頃には憧も意識を取り戻した。

だが、その心は完全に折れてしまったのだろう。
ベッドの上で震える彼女に戦闘は無理だと判断し、俺達も部屋へと戻ってきた。
普段ならば、ここからは服を脱ぎ捨てるようにしてセックスを始めるが、今はそんな気分にはなれない。
憧は復帰出来るのか、復帰出来たとしてどうフォローしてあげれば良いのか。
…お飾りであるとは言え、リーダーとして考えなければいけない事は数多い。

美穂子「…ご主人様」

京太郎「ん…ありがとうな」

そんな俺の気持ちを汲み取ってくれているのだろう。
美穂子は椅子へと座る俺にハーブティを差し出してくれた。
暖かな湯気が立ち上るそれはとても優しい香りを放っている。
その匂いだけでリラックスできそうなそれを軽く口に含み、俺はため息を吐いた。

智葉「…今回は失敗だったな」

京太郎「あぁ。本当に…返す言葉もない」

憧に自信をつけさせてやろうと思って彼女を中心にした陣形も、事前の休憩も…何もかもが裏目に出た。
正直なところ、下手に俺が何かしない方がまだマシだったのではないかと思うくらいである。
…だからこそ、胸の中が苦しくて…辛い。
最善を尽くすどころか、最悪のシナリオを歩んでいたと分かるからこそ…胸の内が辛くて仕方がなかった。

智葉「君だけの失敗じゃない。私達もフォローが遅れた」

智葉「…だから、そんな風に一人で抱え込むな」

智葉「それに…私達はまだ終わった訳じゃないんだ」

智葉「リベンジのチャンスは必ず来る」

京太郎「……あぁ」

その時、憧がその場にいるかどうかは分からない。
それくらいに彼女は怯えきってしまっているのだから。
だが、俺達はここで終わった訳じゃない。
例え、憧がどうであれ先に進むしかないんだ。

智葉「…今日は休もう。皆疲れている」

美穂子「そうですね。久しぶりにゆっくり休みましょう」

京太郎「…そうだな]

最近じゃ寝ると言うよりもセックスの最中に意識が途切れるって感じだったからな。
そんな寝方も気持ちよくて堪らないが、久しぶりに普通に寝るのも良いだろう。
幸いにしてこの部屋のベッドは大きいんだ。
こうして左右に美少女を侍らしてもまだ余裕で寝られるくらいに。

智葉「…お休み、京太郎」

美穂子「お休みなさい、ご主人様」

京太郎「…あぁ。お休み」

そんなベッドの上で二人からお休みのキスを貰いながら俺はそっと目を閉じる。
無論、二人にはああ言ってもらえたものの、考え事や悩み事がなくなる訳じゃない。
それはきっと他の二人も同じなのだろう。
暗くなった部屋の中で二人が未だ起き続けているのを感じる。
けれど、俺達は誰一人として交わりを口にする事はなく…そのまま夜が白む頃までずっと起き続けたのだった。

―― ピンポーン

京太郎「ん…」

いつの間にか俺の意識は眠りへと落ちていたらしい。
部屋に鳴るインターフォンの音に目を開ければ、いつの間にか部屋に陽の光が差し込んでいた。
一体、今が何時なのかは分からないが、もう結構な時間だろう。
そう思って起き上がった俺の視界にラフな格好をした智葉が映り込んだ。

智葉「…おはよう、寝坊助」クスッ

京太郎「おはよー…ふぁぁ…」

智葉「ふふ。とりあえず顔を洗ってきたらどうだ?」

智葉「来客は美穂子が対応しているからな」

京太郎「…そうする」

美穂子が今、この場にいないのはそれが理由か。
まぁ、美穂子であればどんな相手にでもしっかりと対応してくれるだろうし任せて大丈夫だろう。
それよりも智葉の言う通り、今の間に顔を洗わないとな。
もし、来客が部屋へと入ってくるってなった時にあんまり情けない顔を晒してたら俺だけじゃなく智葉と美穂子も恥ずかしい訳だし。

京太郎「うあー…」

洗面所に入って冷水を顔にパシャパシャと当てる。
その度に眠気が身体からこそぎ落ち、意識が覚醒していくのが分かった。
それと同時に湧き上がる様々な思考に、俺はとりあえず待ったを掛ける。
考える事は色々とあるが、その前に確認しなきゃいけない事が山ほどあるのだ。
うだうだと考えこむのは全てを確認したその後で良い。

京太郎「…ん?」

憧「あ…」

そう思って洗面所からリビングへと戻った俺を出迎えたのは椅子に座った憧だった。
もう大丈夫なのか、その身体には包帯一つ巻かれてはいない。
恐らくこのホテルの効果で一晩休んだ結果、ちゃんと回復出来たのだろう。
…そう思うとつくづくチートだな、このホテル。

京太郎「大丈夫か?」

憧「…うん。あの…昨日は…ごめんなさい」ペコッ

京太郎「謝るなって。あれは俺の判断ミスだ」

憧「そんな事ない。あたしがもっとしっかりしていれば…アレは防げた…はずだし…」ギュッ

京太郎「…憧」

憧「ごめんなさい…本当に…ごめん…なさい…」ポロポロ

……どうやら憧は思った以上に重傷だったらしい。
身体は元に戻ってもその心までは元通りにはならないのだ。
自分を責めるあまりに今の憧は涙を漏らしている。
うつむき加減に謝罪を繰り返す彼女は…とても痛々しくて堪らなかった。
そんな彼女に俺は… ――

京太郎「…大丈夫だ」

憧「あ…」

京太郎「大丈夫。心配するな」

俺には彼女の気持ちを全て推し量る事は出来ない。
憧は比較的分かりやすい性格とは言っても、まだ決して付き合いが長いって訳じゃないんだから。
これから先、迷宮に潜っていく中で美穂子のような以心伝心が出来るかもしれないが、今はまだ無理だ。
でも…そんな俺にだって、今の憧が不安がっている事くらいは良く分かる。

憧「でも…でも…私…」

京太郎「大丈夫。憧は何も心配する事はない」

京太郎「憧の気持ちは…ちゃんと分かっているからさ」

憧「っ…!う…うあ…うあああああっ」

そこで憧は決壊したように泣き声をあげる。
子どものようなその声と共に彼女は俺へと抱きついてきた。
瞬間、微かに震えだす肩は…やはり強がっていたからなのだろう。
こうして普通に振る舞っても未だ憧は昨日の経験を怖がっている。
憧の中に迷宮への恐怖はすっかり根付いてしまったんだ。


京太郎「(…どうしてやれば良いんだろうな…)」

そんな憧に迷宮探索なんて到底、無理だ。
だが、それを真正面から言っても、憧はそれを拒絶と受け取るだろう。
やっぱり役立たずだったんだと、彼女は自分を責めるはずだ。
ベストなのは彼女が自分を責めずに迷宮探索から降りる方法。
だが、俺にはそんな方法なんて思いつかず、ただ泣きじゃくる憧の背中を撫でるしかなかった。

憧「…………ごめん」

京太郎「気にするなって」

そんな俺の手もいくらか効果があったんだろうか。
十数分ほどした頃には憧は俺の胸からそっと顔を離した。
そのまま謝罪の言葉を漏らす彼女に、俺は未だなんと言えば良いのか分からない。
だが、このままなあなあにする訳にはいかないと俺はゆっくりと口を開いて… ――

京太郎「なあ、憧、迷宮の件だけど…」

憧「あたしは降りないわよ」

京太郎「…憧」

憧「…確かに怖いけど…辛いけど…」

憧「でも…ここで終わるなんてそれこそ足手まといのままじゃない…」

憧「お願い…次は…次はもっと…もっと上手くやるから…」

憧「私を…置いて行かないで…」

京太郎「…でも…」

今の憧の状態を見て、気軽に頷けるはずがない。
正直な事を言えば、無理矢理にでも置いていきたいのが本音だ。
少なくとも今の憧を連れて行って、彼女にとっても、そして智葉たちにとっても良い結果が出るとは思えない。
下手をすれば彼女の心の傷が悪化する事だってありうるだろう。

智葉「…まぁ、良いじゃないか」

智葉「ここまで言っているんだ。置いていく方が寧ろ酷だろう」

京太郎「智葉…」

美穂子「私も智葉さんと同意見です」

美穂子「ご主人様には悪いですが…でも、今の新子さんを置いていっても無理矢理、ついて来そうですし…」

美穂子「それならば最初からこっちでカバーするつもりで一緒に行った方が安全でしょう」

京太郎「美穂子まで…」

だが、それはパーティの中では少数意見であるらしい。
実際、二人の言っている事も分かるだけに俺は沈黙を返すしかなかった。
確かにここで彼女を置いていって、一人で迷宮に突っ込まれでもしたらそれこそ大惨事である。
入る度に出る場所が変わるあの迷宮で別々に入れば、合流出来るかどうかさえ怪しいのだから。

京太郎「…………分かった」

憧「京太郎」

京太郎「…ただし、もう二度と無理はさせないからな」

京太郎「何があろうと絶対に憧を護ってやる」

憧「き、きょうたろ…」カァァ

ま、これくらい言っておけば憧だって無理はすまい。
俺がいざという時自分で飛び出すタイプって事は憧も分かっているんだから。
後は昨日のような不注意さえ減れば、問題はないだろう。
元々、憧のスペックは高いのだから、慣れさえすれば一線で活躍してくれるはずだ。

美穂子「智葉さん、判定は?」

智葉「…無論、ギルティで」ゴゴゴ

京太郎「え…えぇ…ちょっと厳しすぎないか?」

智葉「…これでも恋人としては激アマのつもりだぞ私は」

智葉「そもそも君は何時まで彼女のことを抱いているつもりだ?」ジトー

京太郎「…あ」

憧「あ…っ」カァァァ

そこで俺はようやく憧のことを手放していないのに気づいた。
とりあえず年頃の女の子をずっと抱いているのはまずい。
今更だが、憧の身体を解放しないと。

憧「な、なななななな何やってるのよ、この変態!!」バッ

京太郎「いや、変態って…憧の方から抱きついてきたんだが」

憧「だ、だからってずっと抱きしめてるとか何考えてるの!?」

憧「この変態色情魔!性欲絶倫魔神!エロレイパー!!」

憧「信じらんない!もう信じらんない!!」

そ、そこまで言うか…。
いや、まぁ、確かにその気もないのに憧を抱きしめるのはやりすぎだったかもしれないけど。
だからってそこまで罵られると流石に傷つくぞ。
途中まで憧自身もまったく気にしていなかった分、余計に。


京太郎「(ま、それだけ元気になったってのは良い事か)」

昨日の憧は色々と遠慮とか緊張してた所為か刺があんまりなかったからなー。
こうして再び罵るだけの気力が帰ってきてくれているのはちょっと嬉しい。
まぁ、俺はマゾじゃないけど!マゾじゃないけれども!!(重要)
やっぱり憧はこうでなくっちゃあな。

智葉「…まぁ、それだけ言えるならば問題はなさそうだな」

美穂子「えぇ。こちらとしても安心しました」

憧「あ…その…ご迷惑をお掛けしました」ペコッ

智葉「何、以前も言ったが私達はもう仲間なんだ。これくらい当然だ」

美穂子「そうですよ。…まぁ、ご主人様をあまり悪し様に言うのは止めていただきたいですが」ニコッ

憧「ぜ、善処します…」

まぁ、憧だって決して言いたくて言ってる訳じゃないだろうしなぁ。
そもそも憧の言っているのは大げさに誇張こそされてはいるが、決して間違いって訳じゃないんだ。
そういう行いを俺が控えれば、憧の罵りももうちょっとはマシになるだろう。

智葉「では、早速今日から探索再開しようか」

京太郎「え?今日からですか?」

智葉「鉄は熱いうちに打て、と言うだろう」

智葉「決心が鈍らない内に少しでも苦手意識を減らしておいた方が良い」

美穂子「それにもう私達の準備は出来ていますから」

美穂子「後はご主人様のご命令を待つだけですよ」

京太郎「…二人とも」

この手際の良さ…最初から憧が迷宮に再び挑むのを分かっていたな。
最初に聞いていたのか、或いは、彼女の様子から察していたのかは分からないけれど。
何にせよ、ここまでお膳立てされて、俺が二の足を踏んでいる訳にはいかない。
若干、不安な要素はまだ残っているが…それでも、それを振り払う為に… ――

京太郎「…よし。それじゃ迷宮探索再開だ」

智葉「あぁ。任せろリーダー」

美穂子「えぇ」ニコッ

憧「…ん」グッ



俺は心強い仲間たちにそう宣言したのだった。


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