京太郎「(…それから臨海の寮に行ってネリーの事を尋ねた)」

京太郎「(…どうやらネリーはちゃんと昼休みに帰って来て…寮にも戻ってきたらしい)」

京太郎「(俺が行った時には出かけていたとかで…寮にはいなかったらしいけれど)」

京太郎「(まぁ…でも、俺にとってはそっちの方が有り難い)」

京太郎「(今の精神状態でネリーに会ってもどうすれば良いのかわからなかったからな…)」

京太郎「(明日からインハイだって言うのに…)」

京太郎「(もう心の中、滅茶苦茶で…訳が分からない…)」

京太郎「(…俺は本当にどうすれば良いんだ…?)」

京太郎「(勿論、今回の件を問題にするつもりはないけれど…)」

京太郎「(でも…だからと行って、明日からどう接すれば良いんだよ…)」

京太郎「(俺の事を監禁しようとしたかもしれないネリーに…)」

京太郎「(一体…どんな言葉を投げかければ良いんだ…)」

京太郎「(その上…雅枝さんの事もあるし…)」

京太郎「(今日、無断でいなくなった件の説明もあるし…)」

京太郎「(…………もうホント、色々ありすぎて…キッツイ)」

京太郎「(今はもう…何も考えたくねぇ)」

京太郎「(とりあえず…かえって眠ってしまいたい…)」

京太郎「(泥のように眠って…それで…)」ガチャ

洋榎「きょおおおおおおおうっ」ズザァ

京太郎「うわぁっ!?」

洋榎「まったく…帰ってくるの遅いで」

洋榎「うちの事焦らすなんてええ度胸やないか」

洋榎「これはダッツの一つでも手土産に貰わへんかったらあかんなぁ」

絹恵「もー…お姉ちゃんったら」

絹恵「楽しみなんは分かるけど、オネダリとかあかんで」

絹恵「…あ、それよりも京太郎君、おかえり」ニコ

京太郎「…ただいま…です」

洋榎「…なんや、元気ないなー」

洋榎「もしかして麻雀でボッコボコにされたんか?」

洋榎「…誰やうちに言うてみぃ」

洋榎「この愛宕洋榎が京の代わりにいてこましたるさかいに」

京太郎「…いや、そういうんじゃ…」

絹恵「…お姉ちゃん、コレマジっぽいで」ヒソヒソ

洋榎「せやな…」ヒソヒソ

洋榎「…まぁ、なんやな」

洋榎「とりあえず入り」

洋榎「ここは京の家なんやからな」

京太郎「……はい」

絹恵「…………京太郎君」







~リビング~

洋榎「…とりあえずはい」コトン

京太郎「ありがとうございます…」

絹恵「…それで何があったん?」

京太郎「…それは」

洋榎「…うちらにも話せへん事なんか?」

京太郎「…はい」

絹恵「…………でも、タダ事やないんやろ?」

京太郎「それは」

絹恵「ごまかしたって無駄やで」

絹恵「なんか大きな首輪と…鎖ついとるし」

京太郎「っ」ビクッ

洋榎「…まぁ、何があったんかくらいはおおよそ察しとるんや」

洋榎「…それでもあかんか?」

洋榎「うちらに話せへん言うんか?」

京太郎「………………はい」

絹恵「…京太郎君。でも…」

洋榎「…アカンで、絹」

絹恵「お姉ちゃん…」

洋榎「京が言わへんって決めたんや」

洋榎「ここで何を言うても京が自分を責めるだけやろ」

洋榎「だったら何も言わへん方がええ」

洋榎「絹が優しいのはうちがよぉ知っとるけど…それは胸に締まっとき」

絹恵「…………うん」

洋榎「…ただ、一つだけ聞きたいんやけどな」チラッ

京太郎「…はい」

洋榎「…それはうちのオカンが原因とちゃうやんな?」

京太郎「違います」

洋榎「絶対か?」

京太郎「絶対に雅枝さんとは無関係です」

洋榎「…………そっか」

洋榎「それやったらええわ」

洋榎「これがもしうちのオカンが関係しとるんやったら何がなんでも警察連れてくけどな」

洋榎「それがうちがあのオカンにしてやれる最後の孝行やと思っとるし」

洋榎「でも、そうじゃないんやったらうちももう何も言わへん」

洋榎「…この話はもうおしまいや」

洋榎「絹もそれでええな?」

絹恵「…うん」

京太郎「…すみません、二人とも」

洋榎「ホンマやで、まったく」

洋榎「何時もよりも帰りが遅いっちゅーだけでごっつ心配したってのに」

洋榎「その上、こんなもんまでつけてくるんやからなぁ」チャリ

絹恵「…それ本物?」

洋榎「どうやろ? 絹試してみて」

絹恵「うーん…でも、私も昔に比べれば腕力落ちとるよ」ググググ

メキャ

絹恵「…あ、歪んだ」

洋榎「ふーん…つまり0.8絹くらいやねんな」

絹恵「わ、私の事単位にせんといてよぉっ」

洋榎「でも、絹のおっぱいパワーでちぎれへんって事は本物っぽいなぁ…」

絹恵「お、おっぱい関係ないやん…」カァァ

洋榎「いや、そこに色々とパワー貯めこんどるんやろ?」

洋榎「お姉ちゃんはしっかりしっとるんやで」

洋榎「昨日もお風呂で一生懸命マッサージしてパワーを貯めるのに余念がなかったしなぁ」

絹恵「わーわーわーわーわっ」マッカ

洋榎「…ホンマ、うちが言うのもアレやけど、ホント、健気やなぁ」

絹恵「う…うぅぅぅ…」

絹恵「そ、そんな事言うても…お姉ちゃんだって昨日、何時もより綺麗にしとったやん!」

洋榎「そ、それは…ほら、万が一の時の為にな?」

絹恵「おねーちゃんのえっち!スケベ!」

洋榎「お、女は皆エッチなもんなんや!仕方ないやんか!!」

洋榎「絹だって本当は期待しとったんやろ!!」

絹恵「ううん。全然」キッパリ

洋榎「くそ!これだから清純派なのにおっっぱい大きい妹は!!!」

京太郎「…ハハ」

洋榎「お、ようやく笑ったな」

京太郎「あ…」

絹恵「…ええんやで、一杯、笑っても」

洋榎「そうやそうや」

洋榎「とりあえず辛い事は終わったんやからな」

洋榎「家の中でくらい思いっきり声をあげて笑ってもええんやで」ナデナデ

京太郎「…洋さん…絹…さん…」グス

絹恵「…ん。ここにおるよ」ギュ

絹恵「私もお姉ちゃんも…京太郎君の側におるから」

洋榎「…泣きたいんやったらいくらでも泣いてええで」

洋榎「絹の大きい胸でも、うちの小さい胸でも…好きな方を貸したる」

洋榎「気の済むまで気持ち吐き出して…スッキリして…」

洋榎「…今日はもうゆっくり休もう…な」ナデナデ

京太郎「は…ぃ…」

洋榎「…京」ペシペシ

京太郎「ん…ぅ…」

洋榎「…何可愛い声出しとるんや、はよ起き」ペシペシ

洋榎「はよせえへんかったら…うちの理性が持たへんやろ」

洋榎「レイプされたいんか?」ペシペシ

京太郎「ふぁ…れ…?」

京太郎「…洋…さん…?」ボー

洋榎「…おはよ、京」

洋榎「夜遅くにごめんな」

洋榎「でも、そのだらしない顔早くなんとかした方がええで」

洋榎「思いっきりキスしてめちゃくちゃにしたくなるからな」

京太郎「ん…あぁい…」ゴシゴシ

京太郎「……って、な、なんで洋さんが…俺の部屋に!?」ビックリ

洋榎「ちゃうで」

洋榎「ここは京の部屋やなくてうちの部屋や」

京太郎「…洋さんの?」

京太郎「でも、ココまったく知らない部屋なんですけど」

洋榎「そりゃここ京の家やのうて姫松がとったホテルやからな」

京太郎「…姫松のって………え?」

洋榎「あぁ、大丈夫大丈夫」

洋榎「ここは絹と同室やったから誰も入ってこうへんし」

洋榎「ゆっくりくつろいでええよ」

京太郎「く、くつろいでええって言われても…」

洋榎「落ち着かへん?」

京太郎「…そりゃ当然ですよ」

京太郎「って言うか、俺、どうしてここに…?」

洋榎「うーん…まぁ、それやねんけど」

洋榎「…………京、オカンとエッチしたやろ」

京太郎「……え?」

洋榎「あ、誤魔化しても無駄やで」

洋榎「朝ボーっとしとって気づかへんかったけど…京の身体からオカンの匂いがしとったし」

洋榎「それにさっき京の部屋に入ったらオカンの下着落ちとったからな」

洋榎「オカンとヤったんやろ?」

京太郎「…………すみません」ペコリ

洋榎「いや、謝らんでええよ」

洋榎「そもそも京がオカンの事そんな風に見とらへんの知っとったし」

洋榎「どうせオカンが京の寝込み襲ってなし崩し的に…とかそんなんやろ?」

京太郎「い、いや、ち、違いますよ」

京太郎「俺が…」

洋榎「……あんな、京」

洋榎「うちはあのオカンの娘なんやで」

洋榎「…いや、マジで嫌やけど」

洋榎「本気の家出なんどか考えたけど…あのオカンとずっと一緒に暮らしとったんやで?」

洋榎「その行動パターンから思考まで読めると思わへんか?」

京太郎「…………」

洋榎「勿論、京がオカンの事庇ってしまう優しい性格なんは知っとる」

洋榎「うちらの事考えて自分が泥をひっかぶろうとしとるのも」

洋榎「…でもな、そんなことせんでええんや」

洋榎「うちはもう最初っから分かっとるし…」

洋榎「…何より、うちはオカンを許すつもりないからな」ギリ

京太郎「…洋榎…さん…」

洋榎「…何がオトンの生まれ変わりや」

洋榎「何が運命や」

洋榎「自分が若い男に入れあげとるんを…そんな言葉で誤魔化して…」

洋榎「挙句、本気で手ェ出すとか…許せるはずあらへん…!」

洋榎「もうあんな親…本気でしらんわ…!!」グッ

京太郎「…で、でも…」

洋榎「大丈夫やで、京」ニコ

京太郎「え…?」

洋榎「絹は清純派やし…ちょっと天然入っとるからな」

洋榎「あの子はまだ気づいとらへん」

洋榎「……けど、あのままオカンの側におったら京はまた犯される」

洋榎「あのオカンに…絶対に穢されるんや」

洋榎「オカン…いや、あのケダモノにとって京はただのオスやからな」

洋榎「弱っている心に漬け込んで、あの手この手で籠絡しようとするはずや」

洋榎「…うちはそんな京は見とうない」

洋榎「あのケダモノにこれ以上穢される京なんて嫌や」

洋榎「…だから、ちょっと悪いと思うたけど…」

洋榎「寝る前のホットミルクに睡眠薬入れて…そのままこっちに連れてきたんや」

洋榎「事後承諾になって悪いけど…でも、京を説得するのは時間かかりそうやったし…」

洋榎「オカンに勘付かれたら大変や思うてな」

京太郎「(……違う、と思う)」

京太郎「(雅枝さんは確かに俺の事を滅茶苦茶に犯していたけれど)」

京太郎「(でも…そこには愛があった)」

京太郎「(それは…俺に向けられているものではなかったかもしれないけれど)」

京太郎「(けれど、雅枝さんはおかしくなるくらい旦那さんを愛していたんだ)」

京太郎「(それを重ねている俺の事だって、きっとただのオスだなんて思っていない)」

京太郎「(……でも、それを洋さんに言ってもきっと信じてはもらえない)」

京太郎「(洋さんは、本気で雅枝さんの事を嫌っているんだから)」

京太郎「(こんな強硬手段に訴えるほどの不信感を…ただの言葉で消せるはずがない)」

京太郎「(でも…)」

京太郎「(…このままで良いのか?)」

京太郎「(俺の所為で家族が滅茶苦茶になっているのを…)」

京太郎「(そのまま見過ごして…本当に良いってのかよ…)」

洋榎「…それにや」

洋榎「ここにおったら京に酷い事する奴も手出しは出来ひん」

洋榎「京がここにおるんは絹でさえ知らへんからな」

洋榎「まぁ、後で教えるつもりやけど…今知っとるんはうちだけや」

洋榎「だから…京はここでゆっくり休むんや」

洋榎「その傷が癒えるまで…うちがここで匿ったげるからな」

京太郎「……洋榎さん」

京太郎「気持ちは…ありがたいです」

京太郎「そこまで俺の事思ってくれているなんて…」

京太郎「正直、思ってませんでしたし…嬉しいです」

洋榎「じゃあ…」

京太郎「…でも、すみません」

京太郎「俺…やっぱり帰らないとダメだと思うんです」

洋榎「京…っ!?」

京太郎「…信じてもらえるかは分かりませんが…」

京太郎「雅枝さんがあんなにおかしくなった理由は…きっと俺にあります」

洋榎「…まさか京もオトンの生まれ変わりやって信じとる訳やないやろうね?」

洋榎「幾ら世の中にオカルトがあるっても…それはもうファンタジーやで」

洋榎「そんなんあらへん」

京太郎「…分かってます」

京太郎「俺は旦那さんの生まれ変わりなんかじゃない」

京太郎「…でも、それとは別に…雅枝さんがおかしくなった原因は俺にあるんです」

洋榎「…それは一体…」

京太郎「…………もし、世の中が男が18で結婚出来たと言えば信じてくれますか?」

洋榎「え…?」

京太郎「グラビアアイドルは男じゃなくて女を差す言葉だったって言えば信じてもらえますか?」

京太郎「ナンパは男から女にするものだったって言っても信じて貰えますか?」

洋榎「…き、京…?」

京太郎「…全部、俺の所為なんです」

京太郎「俺が…あんな事を書いてしまったから」

京太郎「だから、きっと雅枝さんもあんな風になってしまって…」

京太郎「洋さん達との仲も…俺が引き裂いてしまって…」グッ

京太郎「だから…俺は責任を取らなきゃいけないんです」

洋榎「責任って…」

京太郎「……俺がいなくなったら雅枝さんは多分、もっとおかしくなります」

京太郎「ギリギリで保ってる理性が弾けトんで…もう日常生活すら送れなくなるかもしれません」

洋榎「そんなん自業自得やん…!」

京太郎「…そうかもしれません」

京太郎「でも、もし、それで雅枝さんが凶行に出てしまったら…」

京太郎「俺以外の誰かに被害が出てしまったら…!」

京太郎「…洋さん達だけじゃなく多くの人に迷惑がかかるんです」

洋榎「そ…れは…」

京太郎「…だから、俺は戻ります」

京太郎「俺は…俺の所為で洋さん達の人生を滅茶苦茶にしたくない」

京太郎「いや、洋さん達だけじゃなくて…雅枝さんにも…」

京太郎「ちゃんとした人生を送って欲しいんです」

洋榎「……それで京が犠牲になるん?」

洋榎「好きでもない女に抱かれて平気や言うんか!?」

京太郎「平気…じゃないです」

京太郎「正直、この前のは色々とおかしくなりそうでしたし」

京太郎「でも、だからと言って…責任から逃げたくはないです」

京太郎「これでも…男の子ですから」

洋榎「……京は…アホや」

京太郎「はは。まぁ…否定は出来ませんね」

京太郎「でも、大丈夫ですよ」

京太郎「二度も三度も簡単に犯されたりしません」

京太郎「次はちゃんと回避してみせますから」

洋榎「……ホンマやな?」

京太郎「はい」

洋榎「絶対に絶対に…約束やで」

京太郎「約束します」

洋榎「……………………分かった」

洋榎「それやったら…うちももう何も言わへん」

洋榎「オカンの事は嫌いやけど…」

洋榎「でも、京の事…今回だけは信じたる」

洋榎「…一応、うちは京のお姉ちゃんのつもりやからな」

京太郎「…ありがとうございます、洋さん」

洋榎「…ちゃうやろ?」

京太郎「え?」

洋榎「…洋お姉ちゃんや」ニコ

京太郎「えー…」


洋榎「…なんや、せっかく、京の身体かついでここまでやってきたのに…」

洋榎「それを台無しにされたんやから少しくらい役得があっても構わへんと思わん?」

京太郎「だからってお姉ちゃんは恥ずかしいっすよ」

洋榎「それがええんやろ、それが」ニコ

京太郎「性格悪いっすよー」

洋榎「しらん。聞こえん」

洋榎「うちには今、洋お姉ちゃんって言う言葉しか聞こえへんのや」

京太郎「あー…うー…」カァァ

洋榎「ほら、ハリーハリー」

京太郎「……洋お姉ちゃん」ポソ

洋榎「~~~~っ??」キュンキュン タラァ

京太郎「ちょ!?ひ、洋さん、鼻血!?」

洋榎「知るか!そんな事よりももっかい洋お姉ちゃんや!!」

洋榎「わんもあ!わんもーあ!!!」



京太郎「(それから洋さんが正気に戻るまですったもんだあって…)」

京太郎「(とりあえずホテルから部屋に戻った訳だけれども)」

京太郎「(その時点でもう早朝と言っても良い時間だった訳で)」

京太郎「(ちょっと仮眠したら…もういつもの時間だ)」

京太郎「(正直、かなり眠いけど…でも、ここで逃げる訳にはいかないよな)」

京太郎「(ネリーの事も他の皆の事も…)」

京太郎「(その問題の根っこは俺にあるんだから)」

京太郎「(…何より、なんとなくなんだけれど…)」

京太郎「(今日が正念場って感じがするんだよな)」

京太郎「(勿論、今日からインハイが始まるっていうのも無関係じゃないんだろうけど…)」

京太郎「(…心の何処かで決着が近い事を感じ取っているのかもしれない)」

京太郎「(…ま、何はともあれ、だ)」

京太郎「(体調は決して万全とは言えないけれど…その分、気合を入れて)」

京太郎「(予定されてた集合場所に…)」ガチャ

ネリー「…」

京太郎「うわっ!?」ビックゥゥ

京太郎「(ち、ちょっとまってくれ)」

京太郎「(い、いや、勿論、昨日も家の前でネリーがこんにちはしてたからさ)」

京太郎「(絶対にないって俺も思ってた訳じゃない)」

京太郎「(でも、だからって、扉のすぐ横で三角座りは予想してねぇよ!!)」

京太郎「(つーか、心の準備とかもまだちゃんと出来てねぇよ!!)」ダラダラ

ネリー「……お兄ちゃん」

京太郎「よ、よう」

京太郎「今日も良い天気だな」

ネリー「…………うん」

京太郎「き、今日も待っててくれたんだな」

京太郎「でも…そんな風に待たなくても良いのに」

京太郎「俺の準備が出来るまで家に上がってもらうって方法もあるんだからさ」

京太郎「今度からスマホに連絡くれればすぐに開けるし」

ネリー「…………で…も」

京太郎「うん?」

ネリー「…お兄ちゃん、スマホ持ってない…でしょ」

京太郎「…あ」

京太郎「(…そうだよ)」

京太郎「(あの時、気を失った時に俺のスマホは奪われてて…)」

京太郎「(そのままずっと帰って来てなかったんだったっけか)」

京太郎「(ちょっと色々とありすぎて忘れてたけど…)」

ネリー「……あの、それで」

京太郎「お、おう」

ネリー「…………コレ」スッ

京太郎「…それ、俺の…」

ネリー「…うん。スマホ」

京太郎「…………そっか」

京太郎「ありがとうな、ネリー」

京太郎「正直、忘れてたけど…でも、スマホがあるのとないのとじゃ全然違うし」

京太郎「助かったよ」

ネリー「…っ!」

ネリー「…どうして」

京太郎「ん?」

ネリー「…どうして何も言わないの?」

京太郎「…何もって?」

ネリー「…お兄ちゃんだって気づいてるんでしょ?」

ネリー「お兄ちゃんを気絶させたのも…その後、柱に括りつけたのも…」

ネリー「その首輪をつけたのも…誰なのか…」

京太郎「…………まぁ、検討がついてないとは言わないよ」

ネリー「…じゃあ」

京太郎「でもさ、俺は…この前の事は忘れる事にした」

ネリー「…忘れるって」

京太郎「別に大した被害があった訳じゃないしな」

京太郎「スマホ以外は財布も全部無事だったし」

京太郎「ちょっとびっくりしたけど…まぁ、すぐに抜け出せた訳だから」

京太郎「問題や事件にするほどの事じゃないかなってさ」

ネリー「そんなの…」

京太郎「…おかしいか?」

京太郎「でも、俺はそう決めたんだ」

京太郎「ここで俺が下手に騒げば、俺の大事な人達に迷惑がかかる」

京太郎「そんな事にはしたくない」

ネリー「……」

京太郎「…それにさ」

ネリー「…え?」

京太郎「…多分、犯人も理由があったと思うんだよ」

京太郎「俺の推理が正しければ…犯人は一見、守銭奴だけど…」

京太郎「でも、本当は心優しくて、律儀な奴だからさ」

京太郎「そんな奴が…まぁ、あんな事しちゃったのは」

京太郎「間違いなく、俺にも原因があったんだろうとそう思ってる」

ネリー「…お兄ちゃん」

京太郎「…まぁ、何より…さ」

京太郎「俺、約束破っちゃったもんな」

ネリー「…覚えてたの?」

京太郎「流石に一昨日の事忘れるほど馬鹿じゃねぇよ」

京太郎「まぁ…覚えてて不義理やらかした時点で、言い訳のしようもないけどさ」

京太郎「ただ、その時の俺は黙ってるのが一番正しいとそう思ってた」

京太郎「…でも、それは間違いだったんだろうなと今は思ってる」

京太郎「…俺はちゃんとお前に迎えてなかった」

京太郎「…ごめんな」

ネリー「…な、んで」グス

ネリー「なんで…お兄ちゃんが謝るの…?」

ネリー「悪いのは…私なんだよ?」

ネリー「お兄ちゃんの事を無理やり閉じ込めようとした私で…」

京太郎「…もう。泣くなって」フキフキ

京太郎「俺はお前のそういう顔が見たくないから忘れるって言ってるんだからさ」

ネリー「でも…」グス

京太郎「……まぁ、お互い悪いところがあった…で、良いだろ」

京太郎「喧嘩両成敗ってか…まぁ、そんな感じだ」

京太郎「俺が許すって言ってるんだから、気に病む必要はないよ」ナデナデ

ネリー「…………ぅ」

京太郎「…ま、それでもネリーが罰が欲しいって言うんだったらさ」

京太郎「今度、昼飯の一つでも奢ってくれればそれで良いから」

京太郎「それが友達ってもんだろ?」

ネリー「…………友達」

京太郎「…いやか?」

ネリー「……うん、嫌」

京太郎「は、はっきり言うなぁ…」

ネリー「…でも、今の私に…お兄ちゃんに望む言葉を貰う資格はないと思う」

ネリー「私、お兄ちゃんが抜け出せたのを知って…それから怖くて怖くて仕方がなかった…」

ネリー「籠の中にいれれば…お兄ちゃんを護れるって…」

ネリー「きっと…好きになってもらえるってそう思ってたけど…」

ネリー「…でも、それは私がやろうとしていた事から…目をそらしていただけだった…」

ネリー「…私、お兄ちゃんに嫌われるって分かってたんだ…」

ネリー「あんな事しちゃいけないって分かってたのに…でも…私…おかしくなっちゃって…」

ネリー「正気に戻ってからは…もう夜も眠れなくて…」

ネリー「ただ、許して欲しくて朝一にお兄ちゃんに会いに来て…」

ネリー「…それで許してもらえただけでも…私にとっては幸運なんだから」

ネリー「……私に…『友達』以上を望む資格は…ない」

京太郎「……んな事ねぇよ」ポム

ネリー「……え?」

京太郎「惚れた腫れたなんて理屈じゃないんだ」

京太郎「資格の有無なんて一々、考えて恋に堕ちるはずないだろ」

京太郎「つーか、ネリーは俺の事、資格があるから好きになったのかよ」

ネリー「…違う…けど」

京太郎「じゃあ、俺も同じだ」

京太郎「誰かを好きになるのに資格なんてない」

京太郎「俺がネリーの事を好きにならないなんて事はねぇよ」

ネリー「……お兄ちゃん」

京太郎「まぁ、悪いけど、答えはまだ先延ばしにして欲しいんだけどさ」

京太郎「告白してくれたのは分かってるけど…」

京太郎「でも、今は色々と大変な時期だから」

京太郎「インハイが終わったらちゃんと答えを出すよ」

ネリー「…………じゃあ」

ネリー「…まだ、私、頑張っても良いの?」

ネリー「…お兄ちゃんに好きになって欲しいって…そう思って良いの…?」

京太郎「当然だろ」

京太郎「俺はどう贔屓目に見たってわがままで最低な事言ってるんだしさ」

京太郎「ネリーも思う存分、わがままになってくれて良いんだよ」

ネリー「ぅ…」グス

京太郎「ほら、どうせなんだ」

京太郎「最初のワガママ言ってみたらどうだ?」

ネリー「…………私、お兄ちゃんと一緒に…行きたい」

ネリー「今日もまた…集合場所まで…一緒にいって…くれる?」

京太郎「仰せのままにお姫様」ポン

京太郎「…ま、そもそも目的地が一緒だし、別々に行くなんて方が難しいんだけどさ」

ネリー「…もう台無しだよ」

京太郎「はは。じゃあ、お詫びに手を繋ぐから許してくれ」

ネリー「…その程度でごまかされるほどチョロくないよ」

京太郎「じゃあ、要らない?」

ネリー「…………要る」

京太郎「よし。じゃあ、ほら」スッ

ネリー「あ、でも、その前に…」スッ

ネリー「お兄ちゃん、少しかがんでくれる?」

京太郎「あ、首輪か」

京太郎「そうだな。先に外してくれた方が有り難いし…」カガミ

ネリー「…………」

京太郎「ネリー?」

ネリー「…ちゅっ?」

京太郎「うぉっ」

ネリー「…えへへ♪」

ネリー「…唇はダメだけど…頬だったら良いよね」

京太郎「………まぁ、悪いとは言わないけどさ」

京太郎「不意打ちは卑怯だぞ」カァァ

ネリー「不意打ちじゃないとこんなの出来る気がしないもん」

ネリー「…それに本当は唇にしたいのを我慢したんだから」

ネリー「これくらい許して欲しいな」

京太郎「しゃあないな。許してやるよ」

ネリー「…うん。ありがとう」ニコ

ネリー「……でも、今度は必ず…唇と…」

ネリー「お兄ちゃんの心を奪わせて貰うから」

ネリー「覚悟…しててね?」

京太郎「お、お手柔らかにお願いします」






京太郎「(…それからのネリーは何時も通りだった)」

京太郎「(何時も通り俺に甘えて、何時も通り俺にくっついて)」

京太郎「(…そんなネリーに安心してしまう辺り、俺も結構、末期なんだな、とは思うけれど)」

京太郎「(でも、朝のネリーは本当に可哀想になるくらい焦燥しきってたんだ)」

京太郎「(それがなくなったってのが俺にとっては嬉しい)」

京太郎「(何だかんだ言って、俺はネリーの事が好きなんだ)」

京太郎「(まぁ、それはまだ妹とか友人としての好意で…)」

京太郎「(ネリーが望んでいるものとはまたちょっと違うんだろうけれどさ)」

京太郎「(…でも、人間の感情なんて結構、曖昧なものなんだ)」

京太郎「(長らく一緒にいれば、気持ちも変わっていくだろうし)」

京太郎「(…もしかしたらインハイが終わった時には…)」

京太郎「(俺もネリーと同じ気持ちになっているかもしれない)」

京太郎「(…ま、今はそれよりも)」

京太郎「ただいま」

ネリー「おかえりー」

京太郎「ってもう料理来てたのか」

ネリー「うん。お兄ちゃんがトイレ行ってる間にね」

京太郎「…でも、本当に良いのか?」

京太郎「ここ結構、高そうだけど」

ネリー「見た目ほど高くないから大丈夫だよ」

ネリー「と言うか、本当にそういうお店だったら学生の私達が入れるはずないし」

京太郎「…それもそうか」

ネリー「そうそう」

ネリー「それより…食事楽しんでよ」

ネリー「私がご飯奢るなんて滅多にないんだからね」

京太郎「はいはい」

京太郎「ネリー大明神に感謝しながら食べさせていただきます」

京太郎「しっかし…明日からインハイかー」

ネリー「色々と忙しくなりそうだよね」

京太郎「って他人事のように言ってるけど、お前ら選手が一番、忙しいんだぞ」

ネリー「分かってるよ」

ネリー「でも、その辺、お兄ちゃんがちゃんとサポートしてくれるって信じてるし」

京太郎「…あんまり信頼し過ぎるなよ」

京太郎「俺だって別に完璧超人って訳じゃないんだからな」

京太郎「期待に応えられない事だってあるし」

ネリー「でも、期待に応えようとはしてくれるでしょ?」

京太郎「…まぁ、それはな」

ネリー「私にとってはそれで十分だよ」

ネリー「…だって、お兄ちゃんは私にとって一番なんだもん」

ネリー「世界で一番…大好きな人なんだよ」ニコ

京太郎「お、お前なぁ…」カァァ

ネリー「ふふ。赤くなってるー」

京太郎「こ、これは…ほら、アレだよ」

京太郎「料理に香りづけのアルコールが入ってるから…そ、そういうのだから」

ネリー「え、そうなの?」

京太郎「…なんだ、知らなかったのか」

京太郎「隅っこの方に小さく書いてあったけど」

ネリー「完全に見過ごしちゃってた…」

京太郎「…もしかしてアルコール弱いのか?」

ネリー「うーん…分かんない」

ネリー「お酒なんて興味ないし、今まで飲んだ事ないし」

京太郎「まぁ、ネリーは小柄だからなぁ」

京太郎「見るからにアルコール弱そうだし、飲まない方が良いだろ」

ネリー「…そう言われるとちょっと気になるなぁ」

京太郎「ダメだって」

京太郎「つか、制服姿で酒なんて頼めるはずないだろ」

ネリー「そ、それくらい分かってるよ」

ネリー「…あ、そうだ」

ネリー「そのアルコール入ってる料理を沢山食べれば良いんじゃない?」

京太郎「…お前、そこまでしてアルコール試したいのかよ」

ネリー「だって、なんか馬鹿にされてるみたいで腹立つもん」

京太郎「馬鹿になんかしてないって」

ネリー「…じゃあ、それ一口貰って良い?」

京太郎「…お前、ソレが目的なんじゃないだろうな」

ネリー「えへへ…バレちゃった?」

京太郎「バレるっての…まぁ、良いけど」

京太郎「ほら、あーん」

ネリー「あーん…」パク

京太郎「どうだ?」

ネリー「んー……普通」

京太郎「おい」

ネリー「えへへ、でも…幸せな味がしたよ」

ネリー「胸の奥からぽかぽかするような…素敵な感じ」ニコ

京太郎「そ、そうか」カァァ

京太郎「…まぁ、それだったらまた分けてやるよ」

ネリー「今すぐが良いなぁ」

京太郎「…一応、これ俺が頼んだ料理なんだけど」

ネリー「出資者は私だしー」

ネリー「それに折角だから、それもう一つ頼もうよ」

ネリー「私、結構、それ気に入ったかも」

京太郎「…さっき普通って言ってたじゃないかよ」

ネリー「お兄ちゃんから食べさせてもらえるから気に入ったんだよ」

京太郎「はいはい。調子の良い奴」

ネリー「そう言いながら、ちゃんと私に分けようとしてくれるお兄ちゃんが好きだよ」

京太郎「…ホント、お前吹っ切れたのかストレートになったよな」

ネリー「だって、インハイ終わるまであんまり時間がある訳じゃないしね」

ネリー「グイグイ責めていかないと後で後悔するのは嫌だし」

京太郎「…まぁ、嫌だとかダメだとか言わないけどさ」

ネリー「でも、恥ずかしい?」

京太郎「分かってるなら控えて…」

ネリー「だーめ」ニッコリ

京太郎「だよなぁ…」

京太郎「(…………で)」

ネリー「うひゃー」グデングデン

京太郎(…その後、ネリーの奴は見事に出来上がってしまった)」

京太郎「(一応、ちゃんと監視してたし…酒なんて飲んでないはずなんだけど)」

京太郎「(でも、コイツはもう真っ赤になって、俺の背中で変な声あげてる)」

京太郎「(…料理に混じってる酒でこんなに酔うなんて正直、びっくりだわ)」

京太郎「(幾ら弱い弱いって言っても、ここまで激弱な奴なんてまずいないだろ)」

京太郎「(…でも、俺によりかかるネリーの身体には全然、力が入ってなくて…)」

京太郎「(多分、マジで一人で歩くことすら困難なんだ)」

京太郎「(…ホント、今日が開会式だけでたすかったぜ)」

京太郎「(これで試合があったら、この状態のネリーを試合に出す事になっただろうし…)」

京太郎「(幾らコイツが強くても、これだけグデングデンの状態じゃ勝てないだろう)」

ネリー「ねー…おにいちゃぁん?」スリスリ

京太郎「…おう。どうした?」

ネリー「あそこにねー…お城みたいなホテルがあるよぉ」

ネリー「私、あそこ行きたーい」

京太郎「…お前、分かってて言ってるだろ」

ネリー「えー何の事ー」キャッキャ

ネリー「お兄ちゃんのエッチーっ」

京太郎「あー…もう面倒くさい酔い方しやがって…」

京太郎「もう絶対に酒なんて飲まさないからな」

ネリー「えー…私、今、すっごくいい気分なのにー…」

京太郎「部屋すりゃ数滴レベルのアルコールで、ここまでダメになった奴に酒呑ませられるかって」

ネリー「…じゃーぁ」

ネリー「一生、私と一緒にいてくれるー…ぅ?」

京太郎「一緒って…」

ネリー「だって、ずっとお兄ちゃんが見てないと私、お酒飲んじゃうかもだよ?」

ネリー「ちゃんと監視してくれなきゃ…ぁえへへ…ぇ♪」

ネリー「きゃー…お兄ちゃんに監禁されるーぅ?」

京太郎「するか」

京太郎「つーか、それやるだけの金と時間と場所も理由もないっての」

ネリー「…えー」

京太郎「えーじゃねぇよ」

京太郎「そもそも、お前、監禁されたいのか?」

ネリー「…お兄ちゃんだったら良いかなぁ」

ネリー「ペットだって言って…毎日、かわいがって貰えるならぁ」

ネリー「監禁されてあげても…良いよぉ…?」

京太郎「良い訳ないだろ」

京太郎「つか、そんな事になったら故郷の孤児院どうするんだよ」

京太郎「経営危ないんだろ?」

ネリー「むー…」

ネリー「…じゃあ、やっぱり私がお兄ちゃんを監禁するしかないかぁ」

京太郎「どうしてそんな結論に達するんだ」

ネリー「…だってー…私、お兄ちゃんとずっと一緒にいたいし…」

ネリー「他の女にとられるなんて…絶対やだもん…」

ネリー「……それだったら、嫌われても良いから…お兄ちゃんを手元においておきたい」

ネリー「他の女にとられるくらいなら…一生、お兄ちゃんを外に出さない…」

ネリー「例え、モノ扱いでも…側にいたいの…」ギュ

京太郎「……愛が重いぞ」

ネリー「分かってるもん…」

ネリー「分かってるけど…でも、好きなの…」

ネリー「こんな私の事を受け入れてくれて…」

ネリー「醜い私の事を許してくれて…」

ネリー「チャンスをくれたお兄ちゃんの優しさが…他の女にも向いているなんて…」

ネリー「…考えたくもないくらい好きなの」

京太郎「……お前、酔ってるんだよ」

京太郎「ちょっと酒飲みすぎて、変な事考えちゃってるんだ」

京太郎「一晩寝て休めば、元通りになるさ」

ネリー「…そう、かな」

京太郎「あぁ、そうだよ」

ネリー「…そうじゃなかったら結婚してくれる?」

京太郎「流石にそれにははいって言ってやれないなぁ…」

ネリー「やーだぁー…」

ネリー「結婚したいーっお兄ちゃんと結婚したーいっ」ジタバタ

京太郎「ちょ、待て、暴れるなって!」

京太郎「つーか、周りの人見てる!?」

京太郎「あんまり大声でそんな事言うと注目集めるから…」ポツ

京太郎「…ってえ…?」






ザー

京太郎「うぉお!?」

京太郎「(見事な夕立…!?)」

京太郎「(ってか、今日、快晴で雨なんて降らないって話じゃねぇのかよ!!)」

京太郎「(ちゃんと仕事しろよ、天気予報士!!)」

ネリー「あーめだー」

ネリー「もうびしょびしょだよぉ」

京太郎「(…って考えてる場合じゃない!)」

京太郎「(俺はともかく…ネリーはインハイ出場選手なんだぞ!?)」

京太郎「(もし、この雨で風邪引いたりしたら…とんでもない事になる…!)」

京太郎「(でも、全然、雨脚が弱まる気配がないし…)」

京太郎「(一体、どうすれば…っ!?)」

ネリー「…おにいちゃーん」

京太郎「え?」

ネリー「…お城、あるよ?」

京太郎「…う」

京太郎「い、いや、でも、それは…」

ネリー「…お兄ちゃんはそう言うけど、周りには殆どお城しかないし…」

ネリー「このまま外に棒立ちにしてたら…二人とも風邪引いちゃうよ?」

京太郎「ぐ…」

ネリー「私の寮とも…お兄ちゃんのお家とも遠いし…」

ネリー「……ここから走って帰るにしても時間は掛かっちゃうと思うなぁ」

京太郎「で、でも…」

ネリー「…………お兄ちゃん」

ネリー「私、風邪ひきたくないな…」

ネリー「今、風邪なんて引いたら…絶対にインハイの成績に響いちゃう」

ネリー「風邪の所為で…臨海も敗退しちゃって…」

ネリー「皆から恨まれるようになるなんて…私、嫌だよ…」ギュ

京太郎「~~~~っ!!」









~INラブホテル~

京太郎「(…入ってしまった)」

京太郎「(ダメだと分かってるのに…入ってしまった…!!)」

京太郎「(だけど…あの状況では仕方ないだろ!!)」

京太郎「(あそこで下手に意地張ってたら…ネリーが本当に風邪を引いてたかもしれないんだから…!)」

京太郎「(それに…例え、ラブホテルに入ったところで…)」

京太郎「(俺が何もしなければ問題はない)」

京太郎「(そう…俺さえ血迷わなけれれば、何か起こる事はないんだ)」

京太郎「(だから…)」

ネリー「…」ガチャ

ネリー「お兄ちゃん、あがったよ」

京太郎「お、おう」クル

京太郎「ってうぉお!?」カクシ

京太郎「ななななななんでバスタオルだけなんだよ!!」

ネリー「だって、服濡れちゃってるし…」

京太郎「バスローブくらいあっただろ!!」

ネリー「そんなのわかんなーい」

京太郎「こ、この酔っぱらいめ…!」

京太郎「…もう良い」

京太郎「とにかく、次は俺、風呂入るから」

ネリー「はーい」

京太郎「(…ったく)」

京太郎「(ホント、勘弁してくれよ)」

京太郎「(確かに俺はおっぱい大きい女の人の方が好きだけどさ)」

京太郎「(でも、決して貧乳には反応しないって訳じゃないんだ)」

京太郎「(一応、これでも年頃の男なんだし…)」

京太郎「(ネリーみたいな美少女には反応するっての)」

京太郎「(…まぁ、それを理解してやってるのかもしれないけどさ)」

京太郎「(元から積極的だったけど…酒入ってからは更に輪をかけてグイグイ来てるからなぁ)」

京太郎「(俺に襲われるのを内心期待していても不思議じゃない)」

京太郎「(…まぁ、だからって襲ったりしないけどさ)」ヌギヌギ

京太郎「(幾ら欲情しても友達襲うほどゲスくないし)」パンツパサァ

ネリー「……」

京太郎「(さって、では、ラブホの風呂は…)」ガチャ

京太郎「(おー…結構、でかいじゃん)」

京太郎「(…まぁ、当然か)」

京太郎「(下手すりゃこの中でプレイする可能性だってある訳だしな)」

京太郎「(ご丁寧にプレイマットまで敷いてあるし…)」

京太郎「(椅子も…なんだ)」

京太郎「(尻の下に窪みがある…スケベイスって奴?)」

京太郎「(ソープ系AVとかで良く使われてるタイプのもんだし…)」

京太郎「くしゅっ」

京太郎「(…ってまじまじと観察してる暇はないか)」

京太郎「(一応、タオルで身体は拭いたけど…ネリーが風呂からあがってくるまでそのまんまだった訳だし)」

京太郎「(思った以上に身体が冷えてるし、さっさとシャワーを浴びて暖まろう)」キュ

ジャー

京太郎「………ふー」

ネリー「…」ゴクッ

京太郎「(…こういう時って文明の偉大さを感じるよな)」

京太郎「(もし、無人島とかなら雨が降った後にシャワーで身体を温める事すら出来ない訳だ)」

京太郎「(もう無理)」

京太郎「(そんなの絶対に無理)」

京太郎「(例え、イノシシをワンパンでぶっ倒す能力があっても無人島生活なんてお断りだなぁ…)」ジャー

ネリー「…」ジィィ

京太郎「(…………ん?)」

京太郎「(なんかさっきから視線を感じるな)」

京太郎「(…もしかして幽霊か何かなのか…!?)」

京太郎「(…………いや、ねぇな)」

京太郎「(俺が美少女ならともかく、ここにいるのは何処にでもいる男子高校生な訳で)」

京太郎「(そんな奴の裸をまじまじと見るようなモノ好きはいないだろう)」

京太郎「(間違いなく気のせいだ)」

京太郎「(何故か右側の壁が上半分がミラーになってるから、それが気になって錯覚を起こしてるだけなんだろ)」

京太郎「よいしょっと…」

京太郎「(…とりあえずシャワーで温まったけど…)」

京太郎「(でも、髪のゴワゴワ感まではなくならないしなぁ)」

京太郎「(もうネリーはあがってるし…シャンプーだけしておこう)」ストン

京太郎「(…ってこれ思った以上に座り心地悪いな)」

京太郎「(なんか金玉の下がスースーする)」

京太郎「(…そこに空白がある事に慣れてないから、ちょっと微妙な感じだ)」

京太郎「(でも…これはエロい事するようの椅子なんだよな)」

京太郎「(丁度、この俺の下に女の人が腕を通したりして洗ってくれて)」ムクムク

ネリー「っっ!?」

京太郎「(あー…やべ)」

京太郎「(変な想像しちゃった所為で勃起しちゃったわ)」

京太郎「(この前、雅枝さんに思いっきり搾られたとは言っても…それ以降、まったくオナニーしてないからなぁ)」

京太郎「(やっぱりちょっと溜まってるんだろうが…でも、ここでムスコに構ったり出来ないし)」

京太郎「(とりあえず無視して髪を洗っていこう)」

京太郎「」ワシャワシャ

京太郎「(…ってこれ思った以上に泡立ちが良いな)」

京太郎「(何時もの感じで髪につけたらもうあっという間に俺の頭が埋まっちゃってる感じだ)」

京太郎「(これはこれで面白いけど…でも、流石に目の前まで埋まりそうなくらいに泡立てたのはやり過ぎた)」

京太郎「(そろそろ流した方が良いよな…)」

ガチャ

京太郎「…え?」

京太郎「(い、今、もしかして後ろの扉開いたのか!?)」

京太郎「(ちょ、ま、待ってくれ)」

京太郎「(俺、今、殆ど前が見えない状態なのに…!?)」

京太郎「(と、とりあえずシャワーで泡流して確認…)」グイッ

京太郎「うわっ」ドサ

ネリー「はー…はーっ?」

京太郎「…ってて…」

京太郎「(…って思ったより痛くないや)」

京太郎「(俺が引き倒されたの…タイルの上じゃないな)」

京太郎「(この感触…風呂にあったプレイマットの上か?)」

京太郎「(って事は…もしかして…)」

京太郎「(いや、もしかしなくても…)」

ネリー「…おにいちゃぁん…?」ズシ

京太郎「ちょ…お!?」

京太郎「ネリー!待って!ストップ!!」

ネリー「き・こ・え…なぁい…っ♪」トロォ ヌリ

京太郎「うひゃあ…っ」ビク

ネリー「お兄ちゃん…これローションって言うんだって…♪」

ネリー「しかも、媚薬入で…とってもエッチな気分になるらしいよ…?」

京太郎「え、エッチな気分って…」

京太郎「ま、待て、俺はそんな事するつもりは…っ」

ネリー「…私もなかったんだけど…ね♪」

ネリー「…でも、お兄ちゃんに誘われたら…応えなきゃなぁって…?」

京太郎「さ、誘った!?」

ネリー「そうだよぉ…♪」

ネリー「だって…マジックミラーの前で…あんなにエッチなシャワーシーン見せて…♪」

ネリー「その上、ここもこぉんなに大きくしちゃってるんだからぁ?」サワ

京太郎「っくぅ…」ビク

ネリー「…はぁ…?すっごくエッチ…ぃ♪」

ネリー「これが…男の子の…ううん、お兄ちゃんのオチンチンなんだぁ…?」

ネリー「すっごく硬くて…熱いよ…♪」

ネリー「何より…超おっきぃ…?」

ネリー「座ってる太ももの間からバキバキになってるのが見えちゃうくらいに…♪」

ネリー「女を悦ばせる為の…エッチな形になっちゃってる…ぅ?」ハァァ

京太郎「ち、違う!これはただの生理現象で…っ!」

ネリー「例えそうでも…もう関係ないよ…?」

ネリー「私はとっくの昔に…ぷっつんしちゃったんだから…♪」

ネリー「お兄ちゃんの裸に…理性も何もかもトんじゃったんだよぉ…?」

ネリー「だから…するね…♪」

ネリー「私、初めてだけど…処女だけどぉ…?」

ネリー「お兄ちゃんに気持ち良くなって貰えるよう…精一杯頑張るからぁ…?」

京太郎「そ、そんながんばりはいらな…あぁっ」

ネリー「ふふ…♪お兄ちゃんの事はそう言ってないよ…?」ヌチュヌチュ

ネリー「だって…媚薬ローションでグチュグチュする度に、気持ちよさそうにドックンドックンして…♪」

ネリー「私の手の中で…どんどん大きくなってくのが分かるよ…?」

ネリー「ただでさえ、大きかったのに…もう私の両手でも収まりきらないほどギンギンになっちゃって…♪」

ネリー「こんなの挿入れられたら…私、すぐイっちゃうよ…ぉ?」

ネリー「処女マンコじゃ…絶対に勝てないエロちんぽしてるぅ…♪」

京太郎「ふあ…ぁ…」

ネリー「…すごく…すっごく興奮する…ぅ♪」

ネリー「男の人の身体って…すっごいよぉ…?」

ネリー「馬乗りになって…オチンポしごいてるだけなのに…♪」

ネリー「私…もう乳首ビンビンになってるぅ…?」

ネリー「ううん、乳首だけじゃなくて…クリトリスまで勃起してるんだよぉ…?」

京太郎「そ、そんなの聞いてな…ぃ」

ネリー「うっそだぁ…♪」

ネリー「だって、お兄ちゃんのオチンポ…ビクビクしてるよぉ…?」

ネリー「私がエッチなこと言う度に…嬉しそうに反応してぇ…♪」

ネリー「それなのに聞いてないとか…通るはずないよ…?」

ネリー「本当は…聞きたいんでしょ…♪」

ネリー「お兄ちゃんはエッチな事大好きな…淫乱ビッチなんでしょぉっ♪」グチュグチュグチュ

京太郎「あぁぁあっ」

ネリー「幻滅…だよ…っ♪」

ネリー「私、お兄ちゃんは見た目とは違うって思ってたのに…?」

ネリー「淫乱そうな見た目とは違って…清純派だって思ってたのに…ぃ♪」

ネリー「なのに…ラブホでオチンポ勃起させて…あまつさえエッチな言葉に反応するなんて…♪」

ネリー「変態…なんだぁ…♪」

ネリー「エッチな事好きな変態…ぃ?」

ネリー「エロエロで…救いようもない…淫乱オスチンポだったんなんて…ぇ♪」ハァァ

ネリー「ひどい…よぉ?」

ネリー「私の純情…返してぇ…?」

ネリー「お兄ちゃんの事、信じてた私の気持ち…っ?」

ネリー「大好きだったお兄ちゃんが、どうしようもない淫乱だった私に…っ♪」

ネリー「このオチンポで…しっかりじっくり…償ってもらわなきゃ…っ?」トロォ

京太郎「つ、償うって…」

ネリー「勿論…エッチだよぉ…?」

ネリー「ゴムなんてつけない…ナマの…本番…ぅ♪」

ネリー「この美味しそうでたまらないエロチンポで…私の事満足させてくれるまで…♪」

ネリー「ずっとずっとずっと…エッチするのぉ…っ?」

京太郎「い、いやいやいやいや!」

京太郎「ナマは…と言うか、セックスそのものがまずいって!」

京太郎「ここでそんな事やったら、後が絶対気まずくなるから!!」

京太郎「今のお前はちょっと酒に酔って気持ちが流されやすくなってるだけなんだ!」

京太郎「正気に…正気に戻ってくれ!」

ネリー「私は最初から正気だよ…ぉ?」

ネリー「だって、私、本当はずっとこうしてかったんだから…♪」

ネリー「お兄ちゃんを押し倒して…このオチンポをおしゃぶりしたかったのぉ…?」

ネリー「グチュグチュのロリマンコで思いっきりレイプしたかったんだからぁ…?」

京太郎「で、でも…!」

ネリー「…そんなに言うんだったら…ゲームしよ…?」

京太郎「げ、ゲームって…」

ネリー「…私は絶対にお兄ちゃんと本番しない…♪」

ネリー「お兄ちゃんが良いって言うまで…エッチはしないよ…?」

ネリー「でも…もし、お兄ちゃんが一言でも本番してって言ったら…?」

ネリー「お兄ちゃんは…私の奴隷…ね♪」

京太郎「ど、奴隷!?」