夕飯を食べ終わったあと、二人だけのリビングで神代の姫様こと、小蒔さんとテレビを見ながら話をしていた。

小蒔「京太郎くん、夕飯とっても美味しかったです。大勢で一つの鍋を食べるのっていいですね」

 寒い夜なので我が家では冬の定番の一つ「すき焼き」をしていた。小蒔さん自身、すき焼きをしたことがなかったようで、小学生のように目をキラキラさせていてすごく可愛かった。

京太郎「母さんがクリスマスだから少し豪華にしただけですけどね」

小蒔「それでもです。霞ちゃん達に頼んで、冬休みに入ってすぐに長野に来たかいがありました」

 一度、許嫁の家に来てみたかった小蒔さんは、年末年始忙しいからということで、少々無理をしてクリスマス前から長野に遊びに来ていた。

京太郎「俺も楽しんでる小蒔さんを見れて、とてもうれしいです」

 話しながら、京太郎は夕飯で出し忘れていたものを思い出した。

京太郎「小蒔さん、ちょっと夜遅くですが甘いもの食べたいと思いません?」

小蒔「はい、いくらでも……ごめんなさい、少しだけでお願いします」

 こんな時間にお菓子を食べたら、霞ちゃんに怒られてしまいます。と体をカタカタ震えさせている小蒔さんは小動物かわいかった。

京太郎「実はケーキを用意していたんですけど、みんなすき焼きで頭がいっぱいになって忘れちゃってました。少し待っててくださいね」

冷蔵庫からケーキを取り出し、二人分に切り分けてお皿に乗せ小蒔さんのところに持って行った。

小蒔「すごい、すごい美味しいです。クリームといちごがとても良いです」

 パクパク食べていき、あっという間に小蒔さんのケーキはなくなってしまっていた。

京太郎「良ければ、俺のも食べますか?」

小蒔「ありがとうございます。いただきます」

 そう言って小蒔さんは、また美味しそうにケーキを食べ始めた。すると、半分くらい食べたところで小蒔さんの手が止まった。

京太郎「どうしたんですか?」

小蒔「はい、一口どうぞ」

京太郎「あっ、あの、これは?」

小蒔「このままだと、京太郎さんの分がなくなっちゃいますので、二人でわけようと思ったのですが……だめですか?」

上目遣いでフォークを差し出してくる小蒔さんを、断ることなんて俺にはできず、されるがまま残り半分は姫様に「あーん」をされていた。

京太郎(二人きりとはいえ、関節キスは恥ずかしい……)

食べ終わると、真っ赤な顔を少しでも見られたくなくて、使った食器を台所に持って行こうと手にしたとき。

「京太郎さん」

小蒔さんに呼ばれ、顔を小蒔さんの方に向けると

「京太郎さんお手製のケーキおいしかったです」

そういって、唇を合わせてきた。さっきのケーキの甘い香りが漂っていた。

「ごちそうさまでした」

カン