京太郎「和、今夜俺の家に泊まりに来てくれ」




和「などと言ってくるので断ろうとしましたけど、友人として仕方なく来てあげた私はなんて心優しいんでしょう

  そう思いませんか須賀くん?」


京太郎「あ、ああ…感謝してる和

    しかし、そのぎゅうぎゅうな唐草模様の風呂敷の荷物がとても気になるよ

    というか今時そんなでかい風呂敷あったんだな、そして原村家にあったんだな…そっちにも驚いてる」



和「中身は箱買いのゴm……そんなことはどうでもいいので、はよう部屋に案内してください」

京太郎「お前なんか変なキャラになってないか?まあ、いいや…どうぞ」

和「お邪魔します……将来的にはこのやや殺風景な玄関に絵でも飾ったほうがいいでしょうね」

京太郎「(将来…?)」




和「どっこいせ

  ふぅ、何故かただでさえ普段から肩凝りやすいのに、こんな大荷物のせいで余計に凝ってしまいました

  というわけで須賀くん、ここは責任をとって私にマッサージをしてください
  そこのベッドにうつぶせになりますので、さあさあ」


京太郎「やっぱお前キャラおかしいよ、お泊りで変なテンションになってんのか?

    つーか、まあ今日来てくれって言ったのには理由があってな…」

和「………まさか麻雀教えて欲しいとか、勉強教えて欲しいとか、そういう話だったら帰りますよ?」

京太郎「E(え)~~~ッ!?

    普通そういう用事だと思うんじゃねーの!?一般的な友達の頼みごとはNGなのかよ!!
    じゃあ何だと思って来たんだよ!!」

和「な…なにって……もうっ///」


京太郎「?……つーか、言わなかった俺が悪いんだけどな

    言ったら馬鹿にして来てくれなかったろうし……実はな和」ヌギヌギ


和「きたァァァァァーーーーーーーーーー!!じゃなくて……だ、ダメですよーすがくーん

  わたしたちはーまだーこーこーせーですしー///」クネクネ


京太郎「………」シャツポイッ



ガオンッ



和「………はい?

  い、今…須賀くんのシャツが空中で消え…」



京太郎「俺の部屋に『悪霊』がいる……今見たように俺の私物が突然消えたりするんだ

    来てもらったのは他でもない……

    和のデジタル思考で、この『悪霊』の正体を暴いてほしいんだ!」




ドドドドドドドドドドドドドド……



和「え、なんですか?このドドドって音…」




和「とりあえず私が持ってきたビデオカメラのスローモーション機能を使って部屋を撮影しましょう
  さっきの現象の正体をつかむヒントが得られるかもしれません」

京太郎「(なぜビデオカメラを持ってきてたんだろ……)」


和「そして須賀くん、私物がなくなるといってましたが…」

京太郎「ああ…さっき着ていたシャツが消えたように、下着類が中心かな

    ほかは飲んでいた缶ジュースや、コップが消える事もある
    ゴミ箱の中身が消えていた事もあったな」


和「……悪霊なんて信じてはいませんが、いるとしたらとんでもなくドスケベですね

  では、撮りましょう
  須賀くん、その靴下を片方でいいので空中に投げてください」


京太郎「(ドスケベ…?)いま履いてるこれか?

    よし、ほうれ」ヌギヌギポイッ



ガオンッ



京太郎「やっぱり消えたか」


和「ではスローで撮ったカメラの映像を確認してみましょう」





 京太郎『』ヌギヌギポイッ




和「靴下を投げたところですね」



  ニュッ



和「!!??」


京太郎「く、空中から腕が!!?」


 シュンッ


京太郎「俺の靴下を掴んでェェェーーーー!!そのまま消えていったァァァーーーーー!!

    こッ、これはァァーーー!?」


和「SOA!SOA!ほらほら呼んでいます!!」


京太郎「乙女のピンチ!!



    ん?ま、待てよ……この腕、なんか布みたいなもの纏ってないか?

    和服の袖っぽいような……」


和「…」ピクッ


京太郎「どこかで見たことあるような…うーん」


和「…須賀くん、もう片方の靴下を投げてください

  またこの腕が靴下を盗もうとするなら、そのときであれば須賀くんの得意技…
  『F・P・M・H(フラッシュ・ピストン・マッハ・ハンドボール)』で腕を掴めるはずです」


京太郎「ああ、あれか…やってみよう

    ほうれ」ヌギヌギポイッ


ガオ……


京太郎「F・P・M・H(フラッシュ・ピストン・マッハ・ハンドボール)ーーーーーー!!!」シュバババババババババ



ガッシィーッ!



京太郎「掴んだ!」


腕「!?」ジタバタ


京太郎「もう遅いッ!脱出不可能よォーー!!」グイィッ


腕「わひゃあっ!?」ドサドサドサ



京太郎「え…えぇーっ?!」

和「……やっぱりあなた達でしたか」




初美「はうう……みんな、ちゃんと引っ張って欲しかったのですよー」

霞「いたた、だって京太郎くんったらとんでもない力ではっちゃん持っていこうとするんだもん…」

春「でもその強引なところがいい…」




和「まーた妙なトリックを使って腕だけワープさせて須賀くんの部屋から色々盗っていったんですね

  まったくなんて破廉恥な…」


京太郎「(ワープは認めるんだな…)」




初美「サーセンですよー…全てはこの霞ちゃんが考えたことで…」

霞「えぇ~、私というか春が言い出したことじゃない…」

春「全部この二人の計画、私は協力させられていた…」



和「つまり全員に罪があるということですね、このことはキッチリあなたたちの神社のほうへ連絡させていただきます」



初美「ひ、ひええええ!そ、それだけは!それだけはぁ~~!!」

霞「ほ、本家にこんなことがバレたら三日間徹夜で鯛車を作らされちゃう…!」 ※鯛車…鹿児島県の郷土玩具

春「黒糖…黒糖20袋で取引を……」



和「黒糖はいらないです……

  けれど『取引』という言葉は嫌いじゃないですよ…?」ニッコリ


初霞春「~~~~ッ」ゾゾォー






京太郎「えーと……みんな、緑茶でいいかな…?淹れてくるよ」




京太郎「和、この前はありがとな!もう部屋から物が消える事はなくなったよ!」

和「いえいえ、友人として当然の事をしたまでです」

京太郎「にしても霞さん達……なんで俺の部屋から服とかコップなんか盗んでたんだろ

    フリマにでも出すつもりだったのかな」

和「……その辺り、須賀くんは知らないままでいいと思います」

京太郎「うーん…」




まこ「ん?和、今日は変わったリボンつけとるのう」


和「え、ああ、これですね……ふふふ、特別な生地が手に入りましたので…」



まこ「ほーん、特別な生地かぁ…


  (なんか厚めの布じゃのう、まるで……)」










『靴下』みたいな




カンッ