京太郎「ふぅ・・・大体片付いたな」

由暉子「そうですね」

京太郎「それよか後片付け俺に全部任せてもよかったんだぜ?今日はお前のために開いたパーティーなのに」

由暉子「いえ、私もこの部活の一員なんですから罰ゲームはしっかり受けないといけません」

京太郎「相変わらず変に真面目だなー」

由暉子「それに、あの勝負はもう少しで勝てたんです。あそこで桧森先輩にスペードで縛られなかったら勝てたんです」ムスッ

京太郎「(可愛い)別にいいじゃねーか、俺なんか爽先輩に開幕7渡し革命喰らうわ揺杏先輩に5スキされるわでまともに手札消費できなかったんだぞ」

京太郎(っていうかなんで3枚も5を持ってたのに1枚ずつ出してくんだよ、あれ絶対俺に対するいじめだろ…)

由暉子「・・・でも先輩達には感謝しないといけませんね」ボソッ

京太郎「え?あぁ誕生日パーティー開いてくれたからか?」

由暉子「へ?あ、いえ、そそそうですそうです、その通りです」

由暉子(まさか声に出てるなんて・・・彼と一緒だからって気が緩み過ぎですわたし!)首ブンブン

京太郎「爽先輩と桧森先輩は受験勉強で忙しいし、来てくれてホントよかったよ」

由暉子「こちらとしては少し申し訳ない気がしますけど、でも素直に嬉しかったです」

京太郎(まぁ約1名は勉強から逃げるように嬉々として参加してったっけどな)

由暉子「私、あまり友達がいないから、誕生日はいつも家族と一緒に過ごしてたんです。勿論それが嫌だったわけじゃないですけど、それが両親に心配かけてるみたいで少し申し訳なくって…」

京太郎「・・・」

由暉子「でも今年は先輩方や須賀君と出会えて、夏の一時を皆と一緒になって駆け抜けて…そして今日は私なんかのためにこんなパーティーまで開いてくれて…」

京太郎「・・・『なんか』なんて自分を卑下するもんじゃないぜ?祝ってくれた先輩たちに失礼だし・・・。それに、誕生パーティーって言ってもケーキ食べて遊んだだけだし、挙句主役に後片付けさせてるし」

由暉子「それでいいんですよ。少なくとも私は大きなパーティを開いてもらって主役で居続けるよりも、みんなと同じ目線で楽しめる小さなパーティーの方が嬉しいと思います」

由暉子「そして今日は、一生忘れられないほど楽しい一日になりました。だから・・・須賀君、本当にありがとうございました」ペコリ

京太郎「いや、お礼なら俺よりも先輩方に「聞きましたよ」・・・え?」

由暉子「今日のパーティーの発案者も、準備を一番頑張ったのも、受験で忙しい先輩方に声をかけたのも、全部須賀君なんですよね?さっき先輩方にこっそり教えてもらっちゃいました」

京太郎「うっ・・・(恥ずかしいから内緒にしておいてくださいって言ったじゃないですかあああああ!!)」

由暉子「なんで須賀君がそれを隠してたのかは分かりませんが、とりあえず私がお礼を言う相手は間違えていないと思います。だから次はしっかりと受け止めてくださいね?」

京太郎「え?」

由暉子「須賀君。今日は本当にありがとうございました」ニコ

京太郎(っ~~~!!!こ、これは、今しかない!というか今を逃したら来世まで後悔する!行け!漢を魅せろ須賀京太郎ッ!)スーッハーッ

由暉子(??いきなり深呼吸をしだしてどうしたのでしょうか。まるで何かを決意するかのような・・・)

京太郎「ユキッ!」

由暉子「! は、はいっ!!」ビクッ

京太郎「こ、これ!俺からの誕生日プレゼントだ!」っ小包

由暉子「え、須賀君から私に・・・本当ですか?」

京太郎「プレゼントに本当も嘘もねえよ!・・・それとも、もしかして余計だったか?」

由暉子「いえいえそんなことありません寧ろ感激というか歓迎というか歓声というか完璧というか!」アセアセ

京太郎「お、落ち着けユキ!なんかよく分からんが韻を踏んでるぞ!」

由暉子「~~~!!!・・・コホン。すみません、嬉しくてつい取り乱してしまいました。えっと、中身を見てもいいでしょうか?」

京太郎「あ、あぁ(取り乱すと韻を踏むのか・・・)」

ガサゴソ

由暉子「これは・・・花柄のブローチ?いえ・・・もしかしてホトトギス、でしょうか」

京太郎「正解、よく分かったな。この前小物売り場の前を通った時に目に入ってな、ユキにピッタリかなーって思って買ったんだ。・・・その、受け取ってくれるか?」

由暉子「・・・はい。とても、とても嬉しいです。ありがとうございます須賀君!」

京太郎「そっか。喜んでもらえて何よりだ」

由暉子(本当に嬉しいです。須賀君は知らないかもしれませんが、なにせホトトギスの花言葉は―――)

京太郎「そ、それでさ。ユキは花言葉って知ってるか?」

由暉子「―――え」

京太郎「俺も詳しくは知らないんだけど、何でも昔の人がその花に相応しい意味を持たせて用途に合わせて花を送ったらしい。日本にも明治頃に伝わって、色んな花に意味が付けられたんだ」

由暉子「――――――――――」

京太郎「それで、そのホトトギスにも花言葉が付けられてるらしいんだけど・・・実はホトトギスの花言葉は」



『         』



由暉子「―――ですよね?」

京太郎「…なんだよ、知ってたのかよ」

由暉子「はい。でも私こそ、須賀君が花言葉を知ってて渡してくれたなんて思ってませんでした。」

京太郎「心外だな・・・って言いたいけど、実際はお前の誕生花を調べてる途中で知ったんだけどな。だからこのブローチを見つけた時は、これしかないって思ったんだ」

由暉子「ふふ、まるで運命みたいですね」

京太郎「・・・それで、その、返事なんだが」

由暉子「私はホトトギスの花言葉を知っていた。そしてそれを模したプレゼントを須賀君から渡されて受け取った。それだけでは不十分ですか?」

京太郎「お、俺なんかでいいのか?」

由暉子「『なんか』なんて自分を卑下するもんじゃないですよ、須賀君。あなたのことが好きで好きでたまらない人に失礼ですよ?」

京太郎「・・・ハハッ、これは一本取られちまったな」

由暉子「・・・えーっと、須賀君。こんなことお願いすると台無しになっちゃうかもしれませんが、やっぱ須賀君の言葉で言ってくれませんか?」

京太郎「それが難しいというか恥ずかしいから花言葉なんて洒落た物を使ったんだが・・・まぁ、こういうのはやっぱ言葉にしなきゃダメってことなのかね」

由暉子「すみません、我儘で欲張りな女で」

京太郎「この程度のお願いなら我儘でも欲張りでも何でもねーから、いくらでも聞いてやるよ。―――ユキ」

由暉子「はい」

京太郎「俺はユキが、由暉子のことが好きです。俺の彼女になってくれますか?」


由暉子「私も須賀君の、京太郎君のことが大好きです。こちらこそよろしくお願いします♪」



ソウイヤーナンデハナコトバシッテタンダ? エ?ダッテカッコイイジャナイデスカ! エ? エ?



カンッ!