白糸台のいつもの昼休み。いつもの教室。そしていつもの……雰囲気。

淡「はい、キョータロー。あ~ん」

京太郎「あ~ん…モグモグ」

淡「どう、キョータロー!」

京太郎「ああ、勿論おいしいぜ。次は淡だ。ホラ、あ~ん」

淡「あ~ん♪……エヘヘ、おいしい」

相変わらずのバカップルぶりな二人。何ていうかもう見慣れた光景だ。

モブA「熱いねぇ……熱い事熱い事……!」

モブB「こんな所でイチャイチャするなど……イヤミか貴様ら!?」

モブC「分かってんだよ俺達なんて眼中にないって事…」

嫁田「淡ちゃんは良い嫁さんだナァ……ん?なんか違う様な……気のせいか」

もはや周囲も諦めモード。スルー推奨の二人の世界は触らぬ神に祟りなしなのだ。
そんなクラスメートの気持ちを知ってか知らずか、ただただひたすらイチャつく金髪カップル。

淡「キョータロー、食べカスついてるよ。も~、仕方ないなぁ!」

チュっ♪

京太郎「うむ …っ、…不意打ちとは卑怯だぞ淡!よーし、お返しだっ!」

淡「んんっ!?」

ちゅぱっ…むちゅう~……

二人にとっては、もはや教室でのディープキスは当たり前。
京太郎と淡は、既にそんなレベルにまで達してしまっていた。

京太郎「…ぷぁっ。はは、なんか甘いな」

淡「エヘ…私も…とても気持ちよくで、トロけるような感じがするよ…」

見つめ合い、互いを確認しあう。そして再びあったかーいキス。

モブD「甘いのは当然の話だ…。何故なら二人はアレを食べているからだ」

モブE「やれやれ……購買のオヤジもこんな変なもんを発売するとは…大した奴だ…!」

モブF「ああ。アレを喜んで買うのはあいつらくらいだってばよ。そう…」

モブG「イチャイチャチュッチュッドキドキラブラブパンをな、うん」

イチャイチャチュッチュッドキドキラブラブパン(以下イチャパン)とは、テルテルコークスクリューパンに次ぐ、白糸台特製のパンのことである。

突き詰めるとクリームやジャム等が入ったやたら巨大なただのパンでしかないが製作者である、やたら顔のデカイおじさんが冗談混じりでこんな名前をつけ、カップル用にと表記した代物である。

だがこんな名前をつけたのがいけなかった。
イチャパンは、見事京太郎と淡の様なバカップル御用達となり、白糸台の温暖化を助長するアイテムとなってしまったのである。

京太郎「さあ、最後の仕上げだぜ淡」

淡「…うん」

京太郎「……淡」

淡「……キョータロー」

京太郎「……淡!」

淡「……キョータロー!」

京太郎「あわいいいいいいいっ!」

淡「きょおたろおおおお!」

モブH「俺達のそばでイチャつくなあァ―――――!」

ここはいつもの教室。いつも以上に教室はバカップルオーラで満たされているのであった。

カンッ