うー、子供の夜泣きに起こされる須賀咲ちゃんです……。

 お父さんもお母さんも、本当に凄いんだなぁって実感する日々を過ごしてます。

 それでも、この子たちのためならなんでもしてあげようって思えるんだ!

 お父さんとお母さんが二人で可愛がってくれているし、私もすごく助かってます!


 「よぉ、咲」

 「お父さん」

 「いやぁ、孫はかわいいなー!

  照も咲も大人しかったけど、この子たちは元気だな!」

 「そうだったの?」

 「おー。あと二人ともおもらし癖が抜けなかったなー」

 「やめてよお父さん!」


 そうやって親しか知らない恥部を成人後に出すのは反則じゃないかな!?

 だいたい、子供ならみんなそうでしょ!

 って、お姉ちゃんもそうだったんだ。

 誠に遺憾ながら、私とお姉ちゃんはよく似てるし仕方ないかな……。

 で、でも私はあんなにお菓子中毒じゃないもん!

 というか、私もお姉ちゃんも太らないタイプじゃないのに大丈夫なのかな。

 日本代表麻雀プロが肥満なんて週刊誌、笑えないよ!


 それにしてもお父さん、嬉しそうだなぁ。

 ……お父さんもお母さんも、最初はぎこちなかった。

 やっぱり一度別離してしまった以上、元の鞘に戻るなんて難しいんだと思う。

 それでもこうして宮永家にみんなが住めるようになったのは、この子たちのおかげ。

 屈託のない子供たちの笑いは、そんな大人の都合なんて関係なくて、みんなを笑顔にしてくれた。

 宮永家のわだかまりなんてなかったかのように、みんな幸せになれた。

 そして何より、こうなれた一番の理由は……


 「咲。少しは休みなよ。

  毎日疲れてるだろ」 

 「京ちゃん、ありがとう」


 そう、こうして奇跡的な和解を遂げられた理由は京ちゃんにある。

 京ちゃんがお父さんとお母さんに何か言ったわけじゃないんだ。

 産後だから実家で過ごしていた私に京ちゃんは言った。


 『咲、お義父さんとお義母さんがよければだけど、このままこの家に住ませてもらえるように頼まないか』


 京ちゃんが言ったのは本当にそれだけだ。

 その時の理由としては、『まだ若い自分たちだけでは』って言っていたと思う。

 ……うん、みんなわかってる。

 私たちの子供が、みんなの橋渡しになったんだ。

 子供たちと、そして京ちゃんがいて、私たちはみんな笑顔になった。

 「ほっぺが餅みたいだな、京ちゃん!」

 「界さん界さん、なんで俺の頬まで摘んでいるんですか!」

 「比べているんだ。京ちゃんの頬は固いな。まぁ男だし。

  これは咲の遺伝だ!」

 「いや、赤ちゃんなら柔らかいんじゃないんですか?」

 「京ちゃんが冷たい……。

  お、赤ちゃんといえば赤ちゃん時代の咲がなー」

 「お父さん!」

 「咲の恥ずかしい話は慣れてますよ」

 「京ちゃんまで!」


 なんで私が弄られる流れになっているの! もー!

 でも、みんな本当に嬉しそう。頑張った私に感謝してよね、えっへん!

 お父さんはつきっきり。お母さんも仕事から早く帰ってくる。お姉ちゃんはさすがに忙しそうだね。

 ふふふ、お姉ちゃんなんか無表情に見えるけど、誰もいない時にこっそり触りにくるんだよ。

 どうしていいかわからずおっかなびっくり抱っこしているお姉ちゃん、ちょっと可愛いよ!


 「あ、お腹空いたみたいだな」

 「お父さん、俺たちは下がりますか」


 よーし、咲ちゃんに任せなさい!

 いっぱい飲んで、元気に育つんだよ! カン!