須賀咲ちゃんです!

 私がお姉ちゃんに優しい? そんなことないもん!

 だから今日はお姉ちゃんの恥ずかしいところをみんなに教えちゃうよ!

 まず、キッチンに立って、お姉ちゃんの方を見ていない振りをします!


 「……」


 お姉ちゃんがキョロキョロ周りを見回し始めた。

 まぁ私以外は誰もいないんだけどね!

 私の方をジーっと見ているみたい。ここは気付かれないようにがまんがまん。

 少しすると安心したのか、コソコソとベビーベッドまで移動する。

 ふっふっふ。咲ちゃんもこっそり付いていくよ!

 ちゃんと火を止めて、火事にならないようにして、と。

 音を立てないように気をつけて、行くよ!

 「……かわいい」


 寝ている子供に近づいて、こっそり?をつついてるお姉ちゃん。

 私は知ってるんだ。

 普段お菓子お菓子言っているのに、誰もいないところでは赤ちゃん大好きなお姉ちゃん。

 どうやって接したらいいかわからず、おっかなびっくり赤ちゃんを抱っこするお姉ちゃん。

 むふー。ちょっとかわいい、かも。

 お姉ちゃんはこれでクールキャラを気取っているから面白い。

 誠に遺憾ながら私と同じぽんこつキャラなのだ!

 お姉ちゃんが抱っこしてるうちに赤ちゃんが泣いちゃったりするとすごくオロオロしてるんだ!

 ……と、お姉ちゃんが固まってる。赤ちゃんが起きちゃったのかな?

 あ、オロオロしだした。どうしよう、助け舟を出した方がいいかな。

 このままだと泣き出しちゃいそうだし、私が……って、お姉ちゃんが抱っこしてあげてる。


 「いいこ、いいこ」


 頭を撫でてあげているみたい。

 あ、そんなくしゃくしゃやっちゃダメだよ! もっとギリギリ触れるくらいにやるんだよ。

 一応私のお姉ちゃんなのに対応に慣れてないんだね……。

 この前なんか自分のほっぺを引っ張ってなんとかあやそうとしてたよ! 『いー』って顔してた!

 「かわいい……。

  私が照叔母さんでちゅよー。

  うん、私も頑張るからね」


 お、お姉ちゃんの赤ちゃん言葉……これ売れるよ! むふー!


 「咲……、何してるの?」

 「あ、……お姉ちゃん、ご飯できたから呼びに来たよ!」

 「何も聞いてない?」

 「な、なんの話?」

 「……」


 訝しげにこっちを見るお姉ちゃん。いや、私は悪くないもん!

 そう言えばお姉ちゃんも私たちに子供が出来てからちょっとだけしっかりしだしたんだよね。

 トッププロとはいえ家に一番お金を入れているのもお姉ちゃんだし、まぁぽんこつなのはあんまり変わらないけどね。

 しかし照叔母さんなんて言い出すなんて、何かあったのかな?



 前日談
 お父さんと叔母さん


 赤ちゃんかわいい。ほっぺやわらかい。

 でもどうしてあげたらいいのかな。


 「あれ、照さん」

 「京ちゃん。

  京ちゃんお菓子」

 「何言ってるんですか。というか本気でお菓子食べる気ないでしょ。

  それにしても照さんによく懐いていますね。

  照さんが優しい叔母さんだってわかっているんですよ」

 「叔母さん……、そう言えば私は叔母さん」

 「?」

 「うん、京ちゃん。

  ありがとう。私がんばる」

 「え、どうしたんですか?

  頑張りすぎて体調崩さないでくださいよ」

 「その時は京ちゃんが看病してくれる」


 私も叔母さん、なんだもんね。

 うん、京ちゃんに甘えるのはやめないけど、もっと頑張ろう。カン