和「おはようございます。朝ご飯、できてますよ?」

和襲来から一晩

俺が和に口で叶う訳もなく、結局泊めることになった

和「普通の和食の朝ご飯ですけど、大丈夫でした?」

京太郎「いや、いいよ。つーか作ってくれてありがたいくらいだ」

朝食作りにモーニングコール代わりまで

これをおもち美女がやってくれているんだからありがたくない訳がない

が、ひとつだけ

京太郎「……なんで俺のYシャツ1枚なんだよ」

和「裸Yシャツってやってみたかったんです。あ、流石に下着は付けてますよ?」

色々とエンジョイしすぎな和が問題だった

和「朝ご飯を作る時はちゃんと着替えてエプロン付けてましたよ?で、起こす前にまた着替えて」

京太郎「なんでわざわざ着替えたんだよ!?」

和「結構クセになりそうですね……これからは寝る時はこの恰好にしましょう」

京太郎「頼むからやめてくれ」

大き目なYシャツのせいか、下はふとももがちらちら見える程度で済んでいる

が、胸元は締まり切れず、その谷間をこれでもかと強調していた

和「そうですね……大きさはこのままで、もうちょっとボタンが外れないようにしないと」

京太郎「そのこだわりはなんなんだ……」

和「あ、ご飯おかわりします?」

京太郎「ん、サンキュ」


和の恰好についての追及は諦め、和の作った朝食を頂いていた

以前も和の手料理は食べたことはあったが、やはり美味い

京太郎「うん、美味いよ」

和「ふふ、ありがとうございます。欲を言えばもう一品何か作りたかったんですが……」

京太郎「あー、悪いな。冷蔵庫の中身、そんな無かったろ?」

和「いえ、そう言う訳では……ですが、意外でしたね。須賀くん、料理できるのに」

それこそ本気出せば私以上でしょう、と多少悔しそうな目でこちらを見ながら和は言う

まぁ、確かに料理できない訳じゃないし、嫌いでもない

京太郎「んー……ちょっと、な?」

和「?」

きょとんとした顔の和

だが、あまり聞かれたくないことだと思ったのか、それ以上何も言ってこなかった

京太郎「ご馳走様」

和「はい、お粗末様です。大学の方は昼前からですよね?お弁当も作ったので、持っていってくださいね」

京太郎「弁当まで作ったのかよ」

和「はい。できる限り大勢に見せつけるように食べてくださいね?」

京太郎「オイ、中身なんだ」

和「あ……ひょっとして、彼女さんに悪いですか?」

京太郎「え?」

和は少し困ったような表情で、恐る恐ると言う様子で聞く

和「憧や穏乃経由で聞いてまして……」

京太郎「いや……あいつとは、もう別れたよ。振られちまってな」

大学に入ってからできた初めての彼女

たまたま飲み会で知り合っただけで、同じ学部な訳でも、同じバイトしてる訳でも、麻雀をやってる訳でもない、そんな娘だった

和「そうだったんですか……」

悪いことを聞いたと思ったのか、和は目を閉じる

少しの沈黙だった

そして、和が言う

和「……修羅場を体験できるかもと期待してたんですけど」

京太郎「お前狙ってやってんの!?つーか流石に俺切れていいか!?」

なんでも楽しむのはいいと思うけどこれは無いだろう

おそらくはどこかの竹井の影響が大きいか

和「流石に冗談です。そもそも別れているのは知ってました」

じゃないと来れませんし、としれっと付け足す和

和「でも、どうして振られたんですか?正直須賀くんは顔や声や様々な技術等、色々スペック"だけ"は良いはずなのに」

京太郎「だけって強調すんな……まぁ、大した理由じゃないんだ」

和「はい」

京太郎「手料理を食べてみたい、って言われたから本気で作ったら『料理が絶品すぎる、ふざけるな』って」

和「あー……彼女さん、いえ元彼女さんのプライドを傷つけた訳ですね」

京太郎「そういう訳だ。頑張ってフルコース作ったのになぁ」

和「……ちょっとだけ同情できるかもしれません」

やや引いた表情でつぶやく和

俺に同情か?仕込みに1週間かけたのに振られたことにか?

京太郎「ま、そんな訳で料理手抜き気味でな」

和「なるほど……分かりました」

ぐっと拳を握る和

和「なら私はこれから須賀くんに負けないくらい頑張って料理します。須賀くんがそんなこと、気にしなくなるくらいに」

京太郎「和……」

和「とりあえずお弁当、期待しててくださいね?」

とびっきりの笑顔で言う和は、可愛らしく、前の彼女なんかとくらべものにならないくらい魅力的だった





京太郎「……で、その流れから弁当がエトペンのキャラ弁は流石に予想外だろ!!無駄に可愛らしく凝りすぎてるし!!」





和「……流石にハートは、まだ早いですよね?」

憧「いや、男の弁当で可愛らしさ全開のキャラ弁も大概だから」



カンッ!!