【11月第3週 平日】


京太郎「照が戻ってくれば後は憩さん、か」

京太郎「確か実家にいるんだよな?」





京太郎「もうすっかり冬っぽくなってきたな……」

京太郎「そういや泉の冬服はどうなってんだろ」

京太郎「冬まであんな恰好だったら風邪引いてもおかしくないよな」

京太郎「うぅ、さむさむ」

霞「おはよう、京太郎くん」

京太郎「霞さんですか……おはようございます」

霞「元気無さそうね、どうしたの?」

京太郎「いや、最近寒くなって来たな、って」

霞「あらそう、てっきり咏ちゃんのことで落ち込んでるのかと思っちゃったわ」

京太郎「咏?どうして咏なんです?」

霞「ほら、咏ちゃん神奈川に帰っちゃったじゃない」

京太郎「……へ?」

霞「土曜日咏ちゃんの家の人が迎えに来たのだけど……そういえば京太郎くんいなかったわね」

京太郎「咏が、神奈川?家の人?」

霞「咏ちゃんから聞いていないの?」

京太郎「いや、そんなことは……」


咏『京太郎は、もし、もし私がいなくなったらどうする?』


京太郎「……あ」

京太郎(けど、あれはもしもの話じゃないのか?)

霞「咏ちゃんの家、厳しいらしくて地元の高校に通わなくちゃいけないんだって」

霞「今までは咏ちゃんの我儘でここまで来てたらしいけど、大会も終わって何もすることが無いだろうからって」

京太郎「な、なんで……」

京太郎「せっかく照が戻ってくるって言うのに……また」



咏が清々荘からいなくなりました








キーンコーンカーンコーン

京太郎「……はぁ」

京太郎「どうして急にいなくなるんだよ……」




京太郎「実験長引きすぎだろ……」

京太郎「もう昼休みも少ねえし……」

京太郎(……咏のことが気になるな)

京太郎(メールでもしておくか?)

京太郎(…………)

京太郎(いや、直接電話しよう)



prrrr prrrr

京太郎(出てくれるか……?)

prrrr prr

咏『……はい』

京太郎「咏っ!咏なのか!?」

咏『うん、そうだよ』

咏『ってか耳に痛いから静かにしろ』

京太郎「う……ごめん」

咏『で、どうしたん?』

京太郎「ああ……お前、なんでいなくなったんだ?」

咏『ん……』

京太郎「別に話せないことなら無理にでもとは言わない」

京太郎「けど、俺だって何も知らないでお前――咏にいなくなられるのは嫌なんだ」

咏『…………』

キーンコーンカーンコーン

京太郎「あっ、わりぃ!もうすぐ授業だから、じゃあな!」

京太郎「またあとで連絡すると思う!」ピッ


プーッ プーッ

咏「……はぁ」

キーンコーンカーンコーン

咏「私も、早く戻んないとねぃ」







京太郎「さーてと、放課後か」

京太郎「いつもなら咏と部活に行ったりするんだけど……」



放課後

憩「あ、京太郎くんが二番乗りやなー」

憩「エイちゃんと郁乃さんは遅れるって」

京太郎「霞さんは……会議でしたっけ?」

憩「せやね、ほな二人で待ってよか」

京太郎「そうしましょうか」





霞「あら、もうみんな揃ってるのね」

京太郎「はい、これで全員ですね」

郁乃「今日はどうしよか~?」

エイスリン「キョウタロートウツ!」

憩「ウチもそれがええですーぅ」

霞「じゃあ今日は四人で打って一人が見学、でいいわね」

京太郎「その一人はどうやって決めるんですか?」

憩「くじとかでええんやない?」

郁乃「逆王様ゲームやな~」







郁乃「王様誰~?」

京太郎「あ……俺、です」

エイスリン「エー」ブー

憩「えー」ブー

郁乃「え~」ブー

京太郎「三人して何すかそのリアクション」

霞「まあまあ、それじゃあ始めましょうか」







憩「ツモ、1000・2000!」

憩「ウチの勝ちや!」

郁乃「うぅ~やられてもうた~」

エイスリン「ラス……」

霞「憩ちゃん、強くなったわね」

憩「そういうほどやないですーぅ」

郁乃「勝った憩ちゃんには京太郎くんからのご褒美やな~」

京太郎「えっ、俺ですか!?」

郁乃「せやから言うたやろ~逆王様ゲームって~」

霞「郁乃ちゃんはそういうの飽きないのね……」

京太郎「えぇぇ、じゃあ……」







京太郎「足裏マッサージ……とか?」

霞「京太郎くんはマッサージとか得意なの?」

京太郎「ええ、まあ母とかにもよくやらされましたし、照や咲たちにだってやってましたよ」

エイスリン「カ、カタコッタナー」チラッチラッ

京太郎「今度やりましょうか?」

エイスリン「ウン!」パァァ

憩「……京太郎くん?ほんまにやるん?」

京太郎「俺からのご褒美ですからね、やりますよ」

京太郎「それとも……嫌、ですか?」

憩「ううん!そんなことあらへんから!」

憩「えっと、お願いします……」スルッ

京太郎(白のニーハイ……)ゴクリ

京太郎(ここの制服ナース服っぽいから白靴下の人が多いんだよな……)

京太郎(ただ憩さんのはその中でも格別)

憩「は、はやくしてぇーな」

京太郎(むしゃぶりつきたいほどの白!引き締まった脚!)

京太郎(数分前の俺にお礼をしたい気分だ!)

京太郎「始めますね、っと」ギュッ



京太郎「ふぅ……終わり、です」

憩「はぁ……はぁ……」トローン

霞「なんでマッサージで息が荒くなるのかしら……?」

郁乃「気持ちよさそうやったな~」

エイスリン「ツギハカツ!」

憩「京太郎くん、っにぃ、メチャクチャにされてもうたぁ……っ」トローン

京太郎「そう言うと俺がゲス野郎みたいじゃないですか!」

エイスリン「キョウタロー、ゴウカンマ!」

京太郎「しませんから!」









京太郎「……よし!」

京太郎「掃除終了!あとは鍵を返していくだけだな」

京太郎「今日は買い物して帰るか」






京太郎「久しぶりに来たなー、ここ」

怜「あ、京くんやん」

京太郎「怜さんが本屋なんて意外ですね」

怜「これでも結構文学少女なんやで?私」

怜「病院行くときはいっつもお世話になっとるし」

怜「京くんはどんなの買うとるん?」

京太郎「えっと、俺はですね……」


お品書き

1.牌のお姉さんの麻雀教本 中級編…2000円

2.牌のお姉さんの麻雀教本 上級編…2800円

3.小鍛治健夜の目指せ!グランドマスター!…2800円

4.戒能良子のものまね王!…2800円

5.迫り来る怒涛の修羅場…2000円

6.女性を落とす40の方法…1000円

7.ライトノベル…600円

8.小説…600円



京太郎「これですね」つ『小鍛治健夜の目指せ!グランドマスター!』

怜「へぇー、勉強熱心なんやな」

京太郎「そういう怜さんは何を買うんですか?」

怜「私は……これやな」

京太郎「ああ、ラノベですか」

怜「まあ読みやすいからな、短編小説とかも好きなんやけど、最近はこれや」トントン

京太郎「可愛い女の子とか多いですもんね、良い目の保養ですよ」

怜「目の保養て……まあそうなんやけどな」

京太郎「良いですよね、ラノベの主人公って、可愛い女の子と知り合えてイチャコラしたりできて」

怜「そういうのばっかでもないんやけど……例えばこれとか」

怜(というか、それ、京くんが言えることやないやろ)

怜「一見ほのぼの系に見えるけど、主人公女の子に殺されとるやろ?」

京太郎「うわ……ほんとだ」

怜「この主人公は結構かっこよくて好きやな、一直線やし、頼もしいし」

京太郎「へぇ、面白そうですね」

怜「せやろー、あとこれはなー……」ペラペラ




京太郎「立ちっぱなしであんなに話を聞かされるとか……」

京太郎「怜さんが楽しそうだったからいいけどさ」

京太郎「あー、そろそろ掛布団出さないと……」ゴロゴロ

京太郎「でもめんどくさいな……ってかあの押し入れ大丈夫かな……」ゴロゴロ

押し入れ「」ギッシリ

京太郎「うーん……何もすることないしメールでも出そ」ゴロゴロ

京太郎「誰に出そうかなー」ゴロゴロ

京太郎「良子さんでいっかー」ゴロゴロ





京太郎「そういや本屋に良子さんの本があったような気がするな、何だったんだあれ」

京太郎『本書いてましたけどあの本って何ですか?すごい気になりましたよ』

京太郎「送信っと」ピッ

京太郎「ま、流石に中までは読まなかったけど」

ヴーッ ヴーッ

良子『あれは私なりの麻雀教本なんだが』

良子『もしかして買ってしまった、のか?』

京太郎「題名だけだとギャグ本にしか見えないんだけど……」

京太郎『買ってませんよ』

京太郎『というか題名もうちょい考えましょうよ』

京太郎『あれじゃ教本だなんてわかりませんよ』ピッ

ヴーッ ヴーッ

良子『うん、そうだよね』

良子『売上もよくないみたいだし……』

良子『瑞原プロとか小鍛治プロのは良いらしいけど』

良子『やっぱり人気無いのかな……』

京太郎「……買ってあげればよかったな」

京太郎『大丈夫ですよ!少なくとも俺だけは応援してますから!』

京太郎『良子さんの友だち兼ファン、それが俺ですから!』ピッ

京太郎「もっと自分に自信を持てばいいのに」

ヴーッ ヴーッ

良子『そうか』

良子『ありがとう、京太郎』

良子『私も京太郎を応援してるよ』

良子『そろそろミーティングの時間だから失礼するね』

京太郎「お疲れ様です、っと」

京太郎「はぁー、もう寝るかー」ダラダラ


良子の好感度がぐぐーんと上がった!


【11月第3週 平日】終











京太郎「最近は一週間経つのが早くなってる気がする」

京太郎「あんまり行事とかないから、平和でいいんだけど」


京太郎「それにしても……」

京太郎「この前本買っちゃったから金が無いんだよな」

京太郎「バイトに行こう」



【雀荘】

京太郎「いやー由子さんとバイトするのも久しぶりな気がしますね、なんか悪い気もします」

由子「京ちゃんは最近頑張ってたから仕方ないのよー」

おっさま「今日働いてくれれば問題なしやで、客寄せにも使えるしな」

おっさま「あ、あと今日から新しい子が来るで」

京太郎「新しい人、ですか?」

おっさま「多分二人とも知っとると思うで」

カランコロン

おっさま「ほら、来たみたいやで」







エイスリン「ヨロシクオネガイシマス!」ペッコリン

由子「よろしくなのよー」

おっさま「よろしくなー」

京太郎「エイスリンさんが接客……ですか?」

エイスリン「シャカイベンキョー!」

おっさま「ファミレスで働いとるわけやないし、大丈夫やろ」

京太郎「確かにそれもそうですけど……」

エイスリン「……キョウタロー……イヤ?」ウルウル

京太郎「い、嫌じゃないですよ!むしろエイスリンさんが働けるまでに成長したことが嬉しいんです」

エイスリン「…………?」

エイスリン「ワカラナイケド、ワカッタ!」ニコッ

京太郎(本当に大丈夫なんだろうか)





京太郎「エイスリンさん、おしぼり頼めますか?」

エイスリン「ハイ!」

由子「良く働いてくれてるみたいなのよー」

京太郎「ですねー」

京太郎「ってか今更なんですけど、俺たちみんな金髪ですよね」

由子「確かにそうやけども、柄悪いようには見えないのよー」

京太郎「エイスリンさんも由子さんも綺麗ですもんね、羨ましいですよ」

由子「綺麗……やろか?」

カランコロン

竜華「た、頼……」カァァ

郁乃「頼も~!」

雅枝「頼もー……」

由子「洋榎のおばさんに、清水谷さんに……」

エイスリン「イクノ?」

京太郎「何やってんですかアンタら」

郁乃「ちょ~っと罰ゲームでな~」

竜華「雀荘破りに来ました……」カァァ

雅枝「いざ尋常に勝負や!」

京太郎「雀荘破りって……どうします、店長」

おっさま「須賀ちゃんやったら負けへんやろうから頼むわ」

京太郎「うわぁ、面倒くせぇ……」



京太郎  98+200+35+30=363
竜華 76+124+25-15=210
郁乃 66+127+60=253
雅枝 51+200+90=341


京太郎「ロン、1300で俺の逃げ切りっすね」

郁乃「雀荘破り、ならず~!」

雅枝「あ……あぁぁぁ……」ガクガク

竜華「そんな……嘘や……嘘や……」カタカタ

京太郎「郁乃さん、何したんですか?」ヒソヒソ

郁乃「実はな~」ヒソヒソ



竜華『ウチがラス……』

雅枝『清水谷、もうすぐ大学でドラフトもある言うんにそんなんでええんか?』

雅枝『常にトップを目指すのが千里山麻雀部や』

郁乃『へぇ~、トップ目指すってことは、監督は負けへん言うことですね~?』

雅枝『まあそういうことや』

郁乃『ほな次の半荘で私が勝ったら言うこと聞いてもらいますわ~』

雅枝『上等や、勝ったる』



京太郎「それで勝って二人をここへ連行してきた、と」ヒソヒソ

郁乃「ここでも勝てへんかったら一日バニーで過ごすってゲームなんや」ヒソヒソ

京太郎(雅枝さんと竜華さんのバニー……)ゴクリ

京太郎(ってそうじゃなくて!)

京太郎「郁乃さん、そういうのは流石にやめた方がいいと思いますよ」

雅枝(せやせや!)

京太郎「いくら罰ゲームだからって人の嫌がることをするのは」

竜華(言ったれ言ったれ!)

郁乃「でもつまらへんも~ん」

京太郎「今度暇なときに俺が遊びますから、ね?」

郁乃「むぅ……」

郁乃「約束……やで?」

京太郎「勿論です」



竜華「京くんのおかげで助かったわ!」

雅枝「ほんまおおきにな」

京太郎「俺も何回かやられましたからね、気持ちはわかりますよ」

雅枝「ほなそろそろ帰ろか」

竜華「ありがとうございましたー!」






京太郎「疲れたぁ……」

エイスリン「オシゴト、タノシイ!」

京太郎「それは何よりです……」

由子「二人ともよく頑張ってくれてるのよー」

京太郎「そうですか?ありがとうございます」

エイスリン「キョウタロー、コレ!」つ|由子と京太郎とエイスリンと客が笑っている絵|

京太郎「これは……ここの絵、ですか」

エイスリン「!」コクッコクッ

由子「わぁ、上手に描けてるのよー」

京太郎「あの仕事中にこんなのを描けるなんてすごいっすね」

エイスリン「ゴゴモ、ガンバル!」ニコッ

京太郎(癒されるなぁ……)




カランコロン

京太郎「いらっしゃいませ……ん?」

サングラス「半荘一回お願いします」

京太郎(この人……ってかこの格好どっかで見たような……)

京太郎「…………」チラッ

サングラス「」バイーン

京太郎「」ブフォッ

サングラス「あ、あのー、どうかしました……」

京太郎(衣服に包まれたこの豊かな胸部、そしてサングラス越しに見えるつぶらな瞳は……)

サングラス「…………あ」

京太郎「瑞原プロ……どうしてこんなところに」

はやり「ち、ちょっと暇つぶしに寄っただけだから!別にお小遣い稼ぎに来たわけじゃないんだから!」

京太郎「はぁ、そうですか、じゃあノーレートでいいっすね」

はやり「はーい……」シュン



京太郎 57+200+35+30=322
はやり 87+200+60-30=317
由子 71+120+15=206
エイスリン 31+105+15=151


はやり「オーラスだけど……このサングラスさえ外せば勝てる気がしますっ☆」

京太郎「ダメですよ、雑誌に撮られたりしたらどうするんですか」ヒソヒソ

はやり「うぅ……でもぉ……」

京太郎「プロ雀士が雀荘に入ったなんて記事が出回ったりしたら」ヒソヒソ

はやり「須賀くんに勝ちたいよぉ……」ウルウル

京太郎「その気持ちはわかりましたから、早く牌捨ててくださいよ」

はやり「はい」トン

京太郎「ロン、1300です」

はやり「ええっ!?酷くない!?」

エイスリン「」チーン

由子「エイスリンちゃん、元気出すのよー」

はやり「プロなのに、私だってプロなのに……」ウジウジ

由子「プロ……?」ジーッ

京太郎「あっ」

由子「そう言われてみれば……」ジーッ

はやり「あうあうあう」アセアセ

エイスリン「ミズハラプロ!」

京太郎「ストーップ!」

由子「やっぱり瑞原プロなのよー」

はやり(ばれちゃった……どうしよう……)チラッ

京太郎(任せてください)チラッ

京太郎「由子さん、エイスリンさん、たとえプロであってもお客さんはお客さんなんですから」

京太郎「なるべくこのことは内密にしましょう」

由子「それもそうなのよー」

エイスリン「ワカッタ!」



はやり「それじゃあまたね!」

はやり「須賀くん、今度は負けないゾ☆」

京太郎「またのご来店をおまちしておりまーす」

はやり「あれっ、なんか冷たい!?」

由子(瑞原プロとまで知り合いなんて……)

エイスリン(キョウタロー、ワカラナイ……!)

由子「今日はお疲れ様、なのよー」

エイスリン「オツカレサマデシタ!」

京太郎「お疲れ様でしたー」

由子「京ちゃんがいると仕事が楽なのよー」

京太郎「そうですか?」

由子「力仕事も楽々やし、お茶もおいしいし、文句なしなのよー」

エイスリン「ジマン!」エッヘン

京太郎「なんでエイスリンさんが胸張るんですか」

エイスリン「キョウタローモfamilyダカラ!」ニコッ

京太郎「ファミリーですか……なんか嬉しいですね」

由子「見てるこっちは、微笑ましいのよー」

おっさま「はいはい三人ともー、今日のバイト代やでー」










京太郎「ただいまー」

京太郎「って誰もいないよな」

京太郎「麻雀は……したし、疲れたから……」

京太郎「勉強しよ」




郁乃「京太郎く~ん、おる~?」

京太郎「いますよー」

郁乃「ん~?何しとったん~?」

京太郎「勉強ですよ、俺真面目なんで」

京太郎「そうだ、郁乃さんも一緒に勉強しませんか?」

郁乃「私は強すぎてニューゲームしとるみたいな感じやからな~、まあええで~」

京太郎「よっし!ありがとうございます、郁乃さん!」ニギッ←郁乃の手を取る

郁乃「えっ、きょっきょっ京太郎くん!手、手が~!」

京太郎「いやー郁乃さんがいるとは有り難いですよ!」ニギッ

郁乃「も~離して~!!」



京太郎「えーっと、アッカド王国のサルゴン一世は……」カキカキ

郁乃「あっ、ここは裏話でこんな話が……」ズイッ

京太郎「……へぇ、そんなことが」カキカキ

郁乃「どや~すごいやろ~」チラッ

京太郎「…………」カキカキ

郁乃「」キュン

郁乃(なんやろ……今の京太郎くん、グッと来た)

郁乃(いつもとは違う感じ……)

京太郎(流石は郁乃さん、わかりやすいし、面白いなー)







郁乃「晩ごはんも貰っておおきに~そろそろ帰るわ~」

京太郎「どうせですしお菓子でも食べていきませんか?」

郁乃「お菓子?」

京太郎「プロ麻雀せんべいなんですけど、買いすぎちゃって……たはは」

郁乃「そっか~ほな私も食べるわ~」

京太郎「食べながらゲームとかしますか?」

郁乃「う~ん、駄弁るだけでええわ~」





京太郎「何がでっるかな~♪」ピリッ

京太郎「およ?二枚入ってるみたいですね」

郁乃「それたま~にあるらしいで~ホロレア当てるより難しいらしいけど」

京太郎「おお!俺ってラッキーボーイ?」

京太郎「して、その中身は……」

|小鍛治健夜|

|藤田靖子|

京太郎「お、おう……」

郁乃「あ~小鍛治プロや~ん」

京太郎「小鍛治プロ……国内無敗、でしたよね」

京太郎「なんでこんな服なんでしょうか……」

郁乃「さあ~?ようわからんわ~」ポリポリ

京太郎「あ、郁乃さん、食べかすついてますよ」ヒョイ

郁乃「え……」

京太郎「せんべいっていうのもたまにはありですね」ペロッ

郁乃「///」プシュー

京太郎「?どうかしました?」

郁乃(私の口の……あわぁわわ)カァァ

京太郎「郁乃さん?おーい、郁乃さーん」





京太郎「チューボー○すよ!までまだ時間あるから……どうやって暇潰そう」

京太郎「……誰かとメールしよっかな」

京太郎「こんな時間でも付き合ってくれそうなのは……咏くらいしかいないか」

京太郎「何て送ろう?」




京太郎『やっほー
     背伸びた?
     実はこの前背伸ばす方法聞いたんだけど』

京太郎「ちょっとからかってみるかな、くくく」ピッ

ヴーッ ヴーッ

京太郎「ん?いつもより早いな……どれどれ」

咏『へー、どうせ当てになんないだろうけど
  しょうがねえから聞いてやるよ』

京太郎「お、予想通り乗り気だ」

京太郎『なんかなるべく服とか着ないでやった方が効果あるらしいんだけど
     まず

京太郎『脳天にシリコーンを埋め込みます』

京太郎「これで身長稼いでる人のうわさを聞いたんだよなー」

京太郎「思いっきりばれるだろうけど、送信」ピッ

ヴーッ ヴーッ

咏『あんさぁ……』

咏『嘘つくなら、もっといい嘘吐けよな』

咏『せっかくパンイチでやら』

京太郎「?何で途切れてんだ?」

京太郎「ってかパンイチか……」ポワンポワンポワン


咏『バッ!何こっち見てんだよ!』

咏『……いいじゃんか、白だけでも』


京太郎「…………」

京太郎「何も感じねえ……」

京太郎「一応返しとくか」

京太郎『牛乳飲んできのこ食べてりゃいいらしいぜ
     あ、俺?俺はいつの間にかこんな身長になってたぜ
     牛乳とかあんま飲んでねえけど』

京太郎「……っと」ピッ

京太郎「牛乳よりかはお茶とかの方が好きなんだよな」

ヴーッ ヴーッ

咏『何だよ腹立つ腹立つ!
  いいぜ!牛乳飲んでお前よりおっきくなってやるかんな!
  今度会ったときは頭なでなでしてやるよ!
  んじゃ、おやすみ』

京太郎「いや……無理だろ現実的に」

京太郎『あっはい、期待してますねー
     おやすみ』

京太郎「あっちでも元気みたいだし、良かった良かった」

京太郎「まだ時間あるし、他の人にも送ってみよ」





京太郎「弘世さんならまだ起きてそうだな」

京太郎「ダメ元で話せるかな?」

京太郎「文面は……」

京太郎『こんばんは、まだ起きてますか?』

京太郎「寝てるかもしれないし……このくらいでいいか」ピッ


ヴーッ ヴーッ

菫『一体何の用だ?』

京太郎『用と言う用は無いんですけど
     そっちの麻雀部はどんな感じですか?
     引退とかはもうしてるんですか?』ピッ


ヴーッ ヴーッ

菫『私たちはあと一週間ほどで引退だよ
  そっちの部長は荒川だから引き継ぎとかは楽なんだろうな』

京太郎『こっちは三年生がいなくなったら三麻くらいしかできなくなっちゃいますよ……
     淡とかこっちに来てくれればいいんですけど』ピッ


ヴーッ ヴーッ

菫『それもそうだな
  だが淡はやらんぞ、来年の中心戦力なんだ
  そういえば、来週から照が世話になるな
  やはりあいつは君といると楽しそうに見える。この間は君の話に何時間つき合わされたことか……
  照をよろしく頼むよ、それではおやすみ』

京太郎「何話したんだあいつ……」

京太郎『はい、お任せあれ!
     おやすみなさい』

京太郎「……もうすぐ、照が帰って来るのか」

京太郎「段々いつも通りになってきた感じだな」


咏の好感度がぐぐぐーんと上がった!
菫の好感度が上がった!


【11月第3週 休日】終









照母「じゃあ元気でね!照!」

照「母さんも、父さんと仲直りしてよ」

照母「も、って何よも、って!」

照母「あんなきのこ男、こっちから御免よ!」

照(なんでお菓子のことでそんなに喧嘩してるんだろう……)

照母「男と女の壁を越えても起こる争いってものがあるのよ!じゃあね!」

ブロロロロロ

照「……ふぅ」

照「ここに来るのも、久しぶり」



照「ただいま」



照が清々荘に戻ってきました!












【11月第4週 平日】


京太郎「ふぁあぁ……」

京太郎「布団あったけえ……出たくねえ……」

京太郎「秋はこれだから困るんだよな……」

京太郎「また信号赤か……幸先悪いな」

照「」トテトテ

京太郎「…………」

照「…………」

京太郎「…………」

照「…………」

京太郎「照!?」

照「反応遅くない?」

京太郎「ちょっと、信じられなくってさ」

京太郎「三か月前までは当たり前だったんだけど、おかしいよな」

京太郎「またこれから頑張ろうな」

照「うん。よろしくね、京」



京太郎(照が清々荘に戻ってきた、けど)

京太郎(まだ憩さんと咏は連れ帰られたままだ)

京太郎(それも、俺の知らない間に……)

京太郎(どうすればあの二人は……)

照「京?どうかしたの?」

京太郎「ん?ああ……」

京太郎(照なら、何か知ってるかもしれない)

京太郎(今聞いておこう)

京太郎「憩さんのこと、なんだけどさ――――」




照「なるほど、憩は荒川病院に帰っちゃったのか」

京太郎「どうすれば戻って来てくれるかな?」

照「…………」

照「憩のお父さんは憩を医者にしたがってる、でも憩は看護師さんになりたいって言ってた」

照「あと、お父さんといると麻雀がつまらない、って言ってた」

京太郎「麻雀が?」

照「よくわからないけど、嫌なんだって」

京太郎「確かに、わかんねえな……」

照「憩に会いにご実家まで行ってみるのも、手段の一つだと思う」

照「そこで何があるのか確かめてみるといいかも」

京太郎「突入か……わかった、試してみるよ」

照「頑張ろうね」

京太郎「おう!」







京太郎「やっと昼休みかぁ……はぁ」

和「須賀君、宮永さんが呼んでますよ」

京太郎「え?」

照「」フリフリ

京太郎「?ちょっと待ってろー」

和(やはり似ていますね)フム



京太郎「お待たせ、照は購買だったよな?」

照「買って来たからだいじょうぶ」

京太郎「そっか、じゃあ中庭行こうぜ」

照「えっ」

京太郎「何かダメなのか?」

照「あ……いや……///」

京太郎「?」



キャッキャウフフ キャッキャウフフ イチャイチャイチャイチャ

京太郎「」カァァ

照「」カァァ

照「こんなところに誘うなんて……京、大胆」カァァ

京太郎(ここの雰囲気忘れてたぁぁぁぁー!!)





京太郎(廊下から中庭見てる人からもジロジロ見られてた……)

京太郎(くっそ恥ずかしい……)





「あー12月の中旬期末試験だからー頑張れお前らー」

京太郎「12月の中旬ってことは……」

和「あと二週間くらいということですよ」

京太郎「なん……だと……」

京太郎「いいや、部活行こー」

和(本当に大丈夫なのでしょうか……)



京太郎「ちはーっす!」

エイスリン「キョウタロー、オハヨウ!」

憩「京太郎くん遅いでー」

照「遅い、罰金」

霞「それじゃあ今日も始めましょうか」

郁乃「照ちゃんもおることやしな~」

京太郎「馴染むの早いな」



部活動

京太郎「今日はどう割り振りますか?」

霞「三麻を二つか、四人で打って二人は見学とか……かしら?」

照「私は打ちたい」

憩「ウチも久しぶりに照ちゃんと打ちたいですーぅ!」

エイスリン「ワタシモ!」

郁乃「ほな今日もくじ引きで決めるで~!」




照「むぅ……」

郁乃「私と照ちゃんが抜けるな~」

京太郎「この面子ですか……」

エイスリン「ゼッタイカツ!」

憩「負けへんでー」

霞「よろしくね」



京太郎 36+200+35=271
エイスリン 87+105+15=207
憩 60+142+90=292
霞 67+182+40=289



エイスリン「アウゥ……」

京太郎「全然届かねえ……」

憩「ウチの勝ちやね」

霞「もう少しだったんだけどねぇ」

郁乃「ほな今日は~罰ゲームでもしてもらおかな~」

エイスリン「バツゲーム……?」

郁乃「負けた二人、京太郎くんとエイちゃんには~」

郁乃「ポッキーゲームをやってもらおかな~?」

照「…………は?」

エイスリン「pocky game?」ハテ?

京太郎「ポッキーゲームって、あのポッキーゲームですか?」

郁乃「せやで~、二人で一本のポッキーを齧るんや~」

エイスリン「??」

霞「罰ゲームと言うよりはむしろご褒美じゃないのかしら……」

憩「ウチが負ければ良かった……」ボソッ

郁乃「ほなやってもらおか~」

照「京、無理しないでいい」

京太郎(くくっ、まさかこんなタイミングで我が世の春が来るとは思わなんだ……)ニヘラ

照(京のこの笑顔は、いやらしいことを考えてるときの顔……!!)キュピーン

京太郎「郁乃さんもそう言ってることですし、やりましょうか!」ニヘラ

憩「…………」ジトッ

霞「…………」ジトッ

照「…………」ジトッ

京太郎「な、なんですかその目は!」

照「別に……」プイッ

憩「京太郎くん、エイちゃんに何かしたらわかっとるよねーぇ?」ニコッ

霞「さて、できるものなら見せてもらいましょうか?」ニコッ

京太郎(ぐっ、何だこの威圧感は……!)

エイスリン「」トントン

京太郎「はい?」

エイスリン「ひょうはおー、ひよ?」ニコッ←ポッキーを咥えながら

京太郎(何だこの天使…………)




京太郎「」ハム

エイスリン「ンッ……」

京太郎(ここは一気に攻めてエイスリンさんの唇を……)チラッ

エイスリン「?」

京太郎(うぉぉ、ちっちぇえ!)

郁乃「よ~い、スタート!」

エイスリン「……」ポリッ

京太郎「……」ポリポリ

エイスリン「……」チラッ

京太郎「……」チラッ

エイスリン「」カァァ

京太郎(そう、これこそがポッキーゲームの醍醐味)

京太郎(超至近距離で見つめ合い、迫る!)

京太郎(そしてこのまま……!)ポリポリポリポリ!!!

エイスリン「!」ビクッ

京太郎(あと二口!)ポリポリポリポリポリ!!!

エイスリン「!?」

京太郎(父さん、俺、男になるよ……)

ギュルルルルルルルルルル!!!!!!

京太郎(何の音だ?)


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、        /           \/l  l...|  |          ∨ |  |  |                   ii|    i|
 丶     ,′    >‐-      八 ll...|  |___        |   l|  |  |l    ill|   |  l ll|   |lli    ii|    i|
   \    | -‐      {.:.:ト---≠ ┴ァ‐- {/ ̄  ‐-  __|   l|  |  |li                      ii|
    \   |          ∨∧\{/∨:/ f´}/)        -=ニ   |  |lli  illl|   |  l              iii|
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}

京太郎「そげぶっ!」

ギュルルルルルルルル ドンガラガッシャーン






京太郎「死ぬかと思った……頭がくらくらするぜ」

照「京が莫迦なことするから」プイッ

エイスリン「タノシカッタ!」

京太郎「サイデスカ……」



京太郎「一時間気絶しっぱなしかよ……」

京太郎「誰か誘って帰ろ」


京太郎「今日の掃除当番は憩さんだったよな……誘ってみるか」



京太郎「憩さんいますかー?」

憩「あれー?京太郎くんまだ残っとったん?」

京太郎「一緒に帰ろうかと思ったんで、どうっすか?」

憩「ええで、ちょっと待っててなー」

京太郎「じゃあ手伝いましょうか?」

憩「うん、そういうんやったらお願いしよかな」

京太郎「よし!ちゃっちゃと済ませちゃいましょう!」



京太郎「一緒に掃除して帰るって、なんかあのときみたいですよね」

憩「せやね、懐かしいなぁ」

京太郎「ですねー」

京太郎「前はたこ焼き食べて雀荘行きましたよね」

憩「……うん」

京太郎「…………」

憩「…………」

京太郎「俺はまた、一緒に憩さんと帰りたいです」

憩「?今一緒に帰っとるやん」

京太郎「そうじゃなくて……憩さんと清々荘に帰りたいんです」

憩「…………」

京太郎「今度は皆で帰りましょう」

憩「…………」

京太郎「ここで右でしたよね?」

憩「ぁ…………」

京太郎「それじゃあまた明日!」フリフリ

憩「……うん、また明日、な」ニコッ

タッタッ

憩「…………はぁ」

憩「帰りたい、かぁ」




京太郎「暇だし、照にメールしよ」

京太郎「そろそろ炬燵も出すかー」
京太郎「あーそういやお菓子余ってんなー」

京太郎「照に手伝ってもらうか」

京太郎『一緒に菓子食わね?』

京太郎「はい、送信」ピッ

< ガタッ

京太郎「?」

ヴーッ ヴーッ

照『いつ?いつのこと?ねえいつ?今?いま?今だよね?今しかないよね?今でしょ?今食べないとなんでしょ?今食べようよ、いいでしょ?今すぐ食べないと駄目だよね?
  あと何食べるの?プリンとか?でもシュークリームもいいよね、やっぱりプリンの方がいいかな、焼きプリンとかレアチーズムースのもいいかもねあ、コーヒーゼリーは食べられないかな』

京太郎「読みにくいよ何だよこれ……」

京太郎「いつにするかな」

京太郎『じゃあ今週末の夜でどうだ?
     菓子はそんときの楽しみってことで』

京太郎「送信っと」ピッ

ヴーッ ヴーッ

京太郎「前と比べてだいぶ早くなったな」

照『わかった、楽しみにしてる
  ポッキーゲームも』

京太郎『お前とやったって楽しくねえよ』ピッ

ヴーッ ヴーッ

照『ひどい、私だってか弱い乙女なのに』

京太郎『男子高校生を5mも殴り飛ばすやつのどこがか弱いんだよ
     あれかなり痛かったぞ』ピッ

ヴーッ ヴーッ

照『あれは京がエイスリンと仲良くしてるから
  腹が立っただけ』

京太郎『いいじゃんか、エイスリンさんと仲良くしたってー』





照「…………」

照「そういうことじゃ、ない……のかな?」





【11月第4週 平日】終

















【11月第4週 平日2】


京太郎「そろそろ鍋料理の季節かー」

京太郎「誰か土鍋とか持ってないのかな?」

照「はぁー」ホワホワ

照「息が白い」ホッコリ

京太郎「よっ、照!」

照「おはよう」

京太郎「見てみろよ、息が白いぜ!はぁー」ホワホワ

照「うん、はぁー」ホワホワ

照「息が白いと冬になった、って思う」

京太郎「だなー」ホワホワ



京太郎「なあ照、お前土鍋持ってるか?」

照「土鍋……ううん」

京太郎「そっか」

照「どうして?」

京太郎「んにゃ、鍋食べたいなーって」

照「昔は、家族みんなでやったよね」

京太郎「ああ、照んちでやったやつな」

照「いっつも、父さんと母さんはデザートをたけのこにするかきのこにするかでもめてたけどね」

京太郎「ほんと、楽しかったな」

照「うん、またいつかしよう」

京太郎「だな」



京太郎「鍋の話なんかしてたから腹減った……」

京太郎「今日はどこ行って食おう」



京太郎「こうして何となくマイベストプレイス屋上まで来たけど……」

ヒュウー

京太郎「寒いからか人がいない……」

ガチャ

郁乃「う~寒いなぁ~」ブルブル

郁乃「あ、京太郎くんやぁ~」

京太郎「そうですよ、一緒に食べませんか?」

郁乃「うん、ええで~」



郁乃「今日もお弁当おいしいな~」

京太郎「霞さん任せじゃなくて自分でも作ればいいのに」

郁乃「居候たるもの衣食住完璧にお世話になるもんなんやで~」

京太郎「最低だよこの大人」

京太郎「……そういえば、郁乃さんはここを出たら何をするんですか?」

郁乃「私?」

京太郎「ほら、郁乃さんは照とかエイスリンさんとは違って大学行く必要も無いじゃないですか」

京太郎「それに、身体が元に戻るかわからないですし」

郁乃「う~ん……ようわからんな~」

郁乃「来年からは京太郎くんの部屋に居候したろかな~?」

京太郎「同棲生活ですか、いいですね」

郁乃「そ~そ~、同棲生活やで~……えっ?」

京太郎「若い男女が一つ屋根の下で共同生活って同棲生活じゃないですか」

郁乃「京太郎くんとどどど同棲なんて……///」

京太郎(こういうネタでいじるとわかりやすくなるよな)

京太郎「俺と郁乃さんで一緒にご飯作って食べて、風呂も交代で入って、一緒に寝て、立派な同棲生活じゃないっすか?」

郁乃「ご飯に……寝る……」

郁乃(寝るって、つまり京太郎くんと私が……)

郁乃「あぅあぅあぅ……///」プシュー

京太郎(あ、ショートした)

京太郎(卵焼き美味しそうだな)ジーッ

郁乃(私と京太郎くんが……そのままゴールインして……)

京太郎(もらっちゃおっと)ヒョイ

郁乃「///」プシュー



【夕方】


京太郎「買い物してたら随分遅くなっちまったな……っと」

霞「あら京太郎くん、今帰ったのね」

京太郎「はい、霞さんもですか?」

霞「そうなんだけど……」

京太郎「どうかしたんですか?」

霞「アパートのお湯が出ないらしくって、それで皆で銭湯に行こうと思ってね」

京太郎「それを皆に知らせようと?」

霞「そういうこと、協力してもらえるかしら?」

京太郎「了解です!」


京太郎「俺はエイスリンさんに伝えてきますね」

霞「わかったわ、よろしくね」

京太郎(にしても銭湯か……)

京太郎(混浴だったらいいなぁ)

ピンポーン

京太郎「エイスリンさーん、いますかー?」

シーン

京太郎「エイスリンさん?」

シーン

京太郎(中の明かりはついてるみたいだけど……)

京太郎(まさか……誰かに襲われているのか!?)

京太郎(手足が縛られて口も塞がれているのなら物音が無いのも筋が通る)

京太郎(反抗することも許されずただ一方的に……)ゴクリ

京太郎(ってダメだダメだ!何を考えてるんだ俺は!)

京太郎(まずはこのドアを突き破る!)

京太郎「どぉりゃあああー!!」

ガチャ


エイスリン「…………」ジーッ カチッ

京太郎(すげー集中してるみたいだな)

<ロン

京太郎(あ、和了られた)

エイスリン「」ジワァ

エイスリン「……」ゴシゴシ カチッ

京太郎(配牌一向聴か、頑張れ!)

エイスリン「……」パァァ

京太郎(三巡目で聴牌って早いな)

<ロン

エイスリン「!」パァァ

京太郎(綺麗に捲って嬉しそうだな)

京太郎「あのー、エイスリンさん?」

エイスリン「」ビクッ

エイスリン「キョウタロー……ドウシテ?」ビクビク

京太郎「えっとですね、実は……」



エイスリン「セントウ?」

京太郎「お風呂ですよ、皆で入るんです」

エイスリン「キョウタローモ?」

京太郎「俺は男なので別ですよ」

エイスリン「ソウ……」

京太郎「とにかく、さっさと行きましょうか。みんな集まってますよ」

エイスリン「ウン!」







京太郎「お待たせしましたー!」

エイスリン「」トテトテ

霞「皆来たわね」

華菜「それでどこの銭湯に行くんだ?」

照「……ねえ、あれ誰だっけ?」ヒソヒソ

郁乃「私も知らんな~」ヒソヒソ

華菜「お前ら!丸聞こえだからな!」

霞「近くの銭湯は……こっちだったはずよ、前にお父様に連れて行ってもらったことがあるから」

照「皆でお風呂……」

郁乃「はよコーヒー牛乳飲みたいな~」