良子「お疲れ、グッドタイムだったよ」

竜華「お疲れ様でした!」

京太郎「お疲れ様でした」

おっさま「お疲れさ~ん」

良子「清水谷、さんは良い打ち手だ、選考会を楽しみにしているよ」

竜華「は、はい!」

良子「そうだ、須賀くんに伝えることがあったんだ」

京太郎「はい、なんですか?」

良子「近畿A、つまり大阪選抜チームのプラクティスは府の上位三校と合同で行われる」

良子「君はその練習に参加してくれ」

京太郎「え、いいんすか?」

良子「男子個人戦チャンピオンを利用しない手はないからね」

良子「それに……一人ぼっちは寂しいだろうし」ボソッ

京太郎「なるほど、了解です!」

良子「グッド、それでは私は失礼するよ」

竜華「お疲れ様でした!」

良子「ははっ、それはさっき聞いたよ」

竜華「あっ……」カァァ

カランコロン


京太郎(戒能さんの人見知りも治ってきたのか?)

京太郎(まあ何にせよいいことだな)ウンウン

竜華「あぁ~緊張した~」グデー

竜華「あはは、強すぎるわ、なんなんあれ」

京太郎「昨年の新人王ですからね」

竜華「しんどいなぁ……はっ!」

竜華「忘れとった!」ガサガサ

京太郎「どうしたんすか?」

竜華「勉強せんと!もうすぐ期末なんや!」

京太郎「……あ」

京太郎「俺もいいですかね?」

竜華「京くんも試験なん?」

京太郎「そろそろ中間が」

竜華「ほな一緒に勉強しよか!はよ行こ!」





竜華「――――っと」

京太郎「なるほどなるほど~」

竜華「ここは――して――すれば……」

京太郎「へぇ、なるほど!」



京太郎「今日はありがとうございました!」

竜華「うん、また誘ってくれれば手伝うで!」

京太郎「でも、そうすると竜華さんの時間が無くなるじゃないですか」

竜華「ええってええって、ウチと京くんの仲やろ?」ニコッ

京太郎「あ……はい」

竜華「ん?どうしたんや?」

京太郎「あっ、いえなんでもないですよ!」

京太郎(ちょっと見惚れてた、なかなかの破壊力だよな……)

竜華「そっか、何かあったらウチに相談してな、先輩やし!」ムネハリッ

京太郎「」ブフォッ

竜華「あれ?京くん?鼻血!?」

竜華「京くん、京くーん!」ユッサユッサ

京太郎(お、おお、真横でおもちがががが)ブフォッ

竜華「京くーーーん!」




京太郎「もう夜、か」

ヴーッ ヴーッ

京太郎「メール?」

恭子『主将に教えてもらったんで送りました、登録よろしく』

京太郎「末原先輩からか、そういえば霜崎さんは大丈夫だったんだろうか……?」





京太郎「そういえば竜華さんも試験が近いんだよな」

京太郎「ということは泉の試験も近いというわけ、か」

京太郎「一緒に勉強したいな、やっぱり竜華さんとかエイスリンさんとかだと迷惑になっちゃうし、少しでも年が近い方がいいし」

京太郎「できれば千里山で……ぐふふ」

京太郎「さーて、なんて送ろうかな」ピッ

京太郎「ん?」

『今度学校にお邪魔していいですか?』

京太郎「……あれー」

京太郎「なんで送っちゃってるのかな俺の心の声」

京太郎「なんで敬語になってんのかなー」

京太郎「これってまずいんじゃ……」

京太郎「いや、でも案外――」

泉『図書室ならだれでも入れますからそこで勉強しましょう』

京太郎「って返ってくるかもしれないな」

京太郎「うん、賭けてみよう」

ヴーッ ヴーッ

京太郎「お、来た」

泉『そ、それはそこまでして私に会いたい、ってことなんですか?』

泉『せやったら嬉しいですけど、さすがに学校はダメです』

京太郎「真面目だな、おい」

京太郎「会いたい、ってことは泉も俺と一緒に勉強したいってことなんだろうな」

京太郎「このまま勉強の約束するか?」

京太郎「それとも無難に話して終わらせるか?」





京太郎「やっぱり少しでも勉強をしておきたいよな」

京太郎「いつ誘おうかなー」

京太郎「図書館の人に結構目を付けられてるから、なるべく家とかでやりたいよな」

京太郎『じゃあ来週の月曜日に泉の家でいいか?』

京太郎「俺の部屋に連れ込んだら誰に何言われるかわからないし、これでいいだろ」

京太郎「送信っと」ピッ


ヴーッ ヴーッ

泉「……こ、これって」

泉「京太郎くん積極的やろ……いきなり家で、なんて」

泉「どうしよ……図書館辺りが無難やんな」

泉「……えい!」


ヴーッ ヴーッ

京太郎「お、返って来た」

泉『さ、さすがに家はどうかと』

泉『図書館でええですか?』

京太郎「……まあしょうがねえか」

京太郎『了解、国麻頑張れよ』

京太郎『泉なら大丈夫だから』

京太郎『んじゃ、またな』

京太郎「よし、これで完璧」ピッ

京太郎「そろそろ寝よ」



【9月第3週 平日】終











【9月第3週 休日】


京太郎「今日が国麻の選考会か」

京太郎「俺は行く必要ないけど、観戦とかに行くのもいいな」

京太郎「さてと、どうするか」



京太郎「照に会いに東京に行こうかな」

京太郎「でもあっちも選考会やってるんだよな……」

京太郎「そもそも会えるかどうかわからないし」

京太郎「長野と違って父さんや母さんが交通費出してくれるわけじゃないし……」

京太郎「何より勉強もできないんだよな」

京太郎「行くか、行かぬか」




京太郎「やっぱり勉強するか」

京太郎「そういえば今ここにいるのって誰なんだ?」

京太郎「部員のみんなは行っちゃっただろうし霞さんも付き添いで行ったはず」

京太郎「とすると……」ユビオリ

京太郎「あれ、誰もいなくないか?」

京太郎「一人で黙々と頑張ろう」



京太郎「よし、社会をやろう」

京太郎「身分差別とか石油とかか」

京太郎「少しめんどくさそうだな」ウムム


京太郎「うむ、うむ!」

京太郎「覚えきった覚えきった!」

京太郎「この調子ならいける!」

京太郎「今回こそ学年一位だ!」




京太郎「さて、昼は何をしよう」

京太郎「息抜きにバイトでもするか」

京太郎「今日はどんなのがあるのかなーっと」



ヴーッ ヴーッ

京太郎「お、戒能さんからメールだ」

良子『実は君にミッションがあったんだ』

良子『子どもたちの麻雀教室なんだけれど、勉強の息抜きにでもどうかと思ってね』

良子『都合が悪ければ断ってくれて構わない、人材はもうすでに集めてあるから』

良子『男子個人戦チャンピオンというサプライズもよいと思うんだ』

良子『場所は―――だ、交通費は先方が出してくれる手筈だ』

良子『よろしく』

京太郎「……ふむ」

京太郎「行ってみるか」





「さあみんな!今日はスペシャルゲストが来てるよ!」

「インターハイ男子個人戦チャンピオン!」

「須賀京太郎くんだぁぁあぁあ!」

ワー! カッコイイー! サインシテー!

「今日は京太郎お兄さんの麻雀教室だよ!」

「さあみんな!張り切っていこう!」



「お疲れ様でしたー」

京太郎「お疲れ様でした」

「いやーよかったよ須賀くん!」

「私も君と同じ長野出身でね、いやー鼻が高いね!」

「一応テレビ関係の仕事だから君を出すように上に掛け合ったりしてみるよ!」

「今日はありがとね!」

京太郎「はい!お疲れ様でした!」





京太郎「いい仕事をした気がする」

京太郎「部屋に帰ったら何をしよう」

京太郎「みんなは一緒に晩飯食べって帰ってくるらしい」

京太郎「仲良いよな……」



京太郎「街に行ってみるか」

京太郎「だれかに会えるかもしれないし」


京太郎「コンビニに行くか」

京太郎「さて、何を買おうかなー」

エイスリン「キョウタロー?」カシゲ

京太郎「あ、エイスリンさん、どうだったんですか選考会は」

エイスリン「ガンバッタ!」ムフー

京太郎「何を買いに来たんですか?」

エイスリン「ゴホウビ!」

京太郎「頑張った自分に、ですか?」

エイスリン「」コクッコクッ

京太郎「んーそうですかー」

京太郎(労いの品か、みんなプリンとか買ってけば喜ぶかな)

京太郎(とりあえず、何を買おうか)


京太郎「きのこの山にするかな」

エイスリン「」ジーッ

京太郎「どうかしましたか?」

エイスリン「」ブンブン

京太郎(これ、どうしようかな)

京太郎(みんなにプレゼントして回るか、それとも一つだけ俺用に買うか)



京太郎(前の小走さんと弘世さんみたいになったらアレだからな)

京太郎(エイスリンさんはコ○アラのマーチみたいな感じがするし)

京太郎「それじゃ、帰りましょうか」

エイスリン「ウン!」

京太郎「また何か買ったんですか?」

エイスリン「コレ!」

京太郎「ああ、ア○ルフォートですか」

エイスリン「キョウタローハ、mushroom?」

京太郎「俺は無所属ですからね、なんでも食べますよ」

エイスリン「ヨカッタ!」ニコッ

京太郎「それはよかったです」

京太郎(やっぱりみんなの間にも派閥があるのか?)





京太郎「久しぶりに読書をしよう」

京太郎「WEEKLY 麻雀 TODAYを読もう!」

京太郎「といっても何か月も前のやつなんだよな……」

京太郎「ま、適当に読むか」



京太郎「大して得られるものもなかったなー」

京太郎「インターハイ前ならまだ役に立ったかもしれないな」



京太郎「ちょっくら散歩に行ってくるか」

京太郎「もう毎週恒例だな」

京太郎「今日はどっちへ行こうかな」




京太郎「今日は誰もいないみたいだな」

京太郎「そろそろ帰るかー……っと」

京太郎「星が綺麗だなー、長野みたいだ」

京太郎「よし!来週も頑張ってくぞ!」



【9月第3週 休日】

【side-京-】終了


時を少し遡り










【9月第3週 休日】

【side-咏-】開始

咏「なーなー、京太郎置いてってよかったん?」

霞「試験期間中だからなるべく来ないほうがいいかなーってね」

郁乃「あ、着いたで~」

憩「2か月ぶりやねー」

エイスリン「ガンバル!」

霞「この中に入ったらみんな敵同士よ、情けなんていらない」

霞「思う存分やってきなさい」

「はい!」



雅枝「えー、今日はみんなよう集まってくれた」

雅枝「いろんな高校が集まっとる、高校ごとに理念の違いはある」

雅枝「例えば千里山女子高校であれば『常にトップを目指すこと』を心掛けとる」

雅枝「今日はその理念を守りつつ、それぞれ楽しんでくれたらええと思う」

雅枝「試合の組み合わせはこれから後ろのモニターに出る」

雅枝「お、出たな」

雅枝「ほな、選考会開始や!」



咏「うえぇ、なんか調子わりぃ……」

咏「対局室C、ここかぃ?」

泉「あ、三尋木さん」

咏「おっほ、泉じゃ~ん、咏でいいぜぃ咏で」

泉「えーっと、咏……ちゃん?」

咏「いいねぃいいねぃ、んじゃ行こっか」

ギギギー




開局

咏「うっし、リーチ!」

良子(今回はハルの打ち筋を使ってみましょうか)

良子「チー」

良子(3翻30符)

良子(後は誰かが気づくのを待つだけです)


泉(咏ちゃんのリーチ、なるべく警戒せんと)

泉(これなら、通るか?)トン

良子「ロン」

良子「5800」

泉「あ……はい」

良子(……ふむ)


セーラ(泉が振り込んでもうたか)

セーラ(今日はプロが相手やから、初っ端からとばすで!)

【待望背負いし大砲】発動!


東一局一本場
親 良子 30800
セーラ 25000
泉 19200
咏 25000



セーラ「ふっふ~ん」

良子「ポン」

良子「チー」

咏(戒能プロ、さっきから鳴いてばっかだねぃ)

咏(おかげでさっきのも流されたし)

咏(……そうか)

咏(この辺りかねぃ?)

良子「ロン」

良子「4200です」

セーラ「うへっ、和了られるかー」

セーラ(プロやっちゅうんにこまけーな)


東一局二本場
親 良子 35000
セーラ 25000
泉 19200
咏 20800


良子(さてと、ダマで跳満)

良子(このままで行きますか)

咏(やっべー聴牌できねー)

咏(今度は戒能プロが高い感じだし)

咏(勝てっかなー)

良子「ツモ、6200オール」

良子(和了りすぎましたね……)

良子(少し抑えますか)


東一局三本場
親 良子 53600
セーラ 18800
泉 13000
咏 14600


咏(判断基準はわっかんねーけど、とりあえず上位に食い込むようにしねえと)

咏(よし、跳満テンパイ)

咏(いずみんに当ててもぎりぎり残るし)

咏(これで行くかねぃ)

泉(あかん……)

泉(京太郎くんが応援してくれたのに)

泉(そういえば、図書館デートの約束してたんや!)

泉(って何思い出してるんや、こんな状況で!)トン

咏「ロン!12900!」

泉「はわっ」


セーラ(泉があかんな)

セーラ(なるべく戒能プロと三尋木から取ってまくったる!)

【待望背負いし大砲】発動!



東二局
良子 53600
親 セーラ 18800
泉 100
咏 27500


咏(なんでここまで来てテンパイできないかねぃ)

咏(対面のやつはテンパイしてそうだし)

咏(やっばいねー)


セーラ(あちゃー、ここで来てまうかー)

セーラ(泉には酷やけど……)

セーラ(しゃあないよな)


泉(咏ちゃんも戒能プロも、もちろん江口先輩も強い)

泉(でも、私かてこの二か月何もしてこなかったわけやない)

泉(こっからまくる!)

セーラ「ツモ、6000オール」

泉「……は?」

終局
良子 47600
セーラ 36800
咏 21500
泉 -5900


良子「お疲れ」

セーラ「お疲れっした!」

泉「お疲れさま……でした」

咏「お疲れぃ」

咏(ま、次で取り返すかねぃ)

泉(こんなんでだいじょうぶなんやろか……)


二回戦

咏=61+117+60-30=208
郁乃=87+124+60=271
漫=81+116+30+30=257
雅枝=33+160+90=283


郁乃「お疲れさん~」

雅枝「お疲れ」

漫「ふーっ、ふーっ」

咏「……お疲れ」

雅枝「上重はトンパツのあの和了りよかったで、三尋木は和了に執着した方がええ」

雅枝「赤阪は……なんて言えばええんやろ」

雅枝「ようわからんかった」

咏(やべぇ……やべえよ……)



三回戦[咏・恭子・怜・絹恵]


怜「けほっ、けほっ」

怜「うぅ、なんか調子悪いなぁ」

怜「対局室は……ここか」

怜「早く竜華のひざまくらがほしいな……」

ギギギー

恭子「メゲるわ……」ズーン

絹恵「あ、あはははは」ウツロ

咏「はぁ……」ズーン

怜「なんやここ……」



咏=90+117+60-30=237
恭子=43+120+15+15=193
怜=17+100+60+15=192
絹恵=81+108+15+30=234


怜「あーあ、あと100点届かんかったかー」

絹恵「あと300点……」

恭子「なんやこの接戦」

咏「はっはー!やっと1位だぜ!」

怜「この調子やとダメかもな、こほっ」

恭子「私もや……」

絹恵「だ、大丈夫ですよ!末原先輩も園城寺先輩も私より強いですし!」

怜「二位に言われてもな……」チラッ

怜「……竜華みたいな乳しよって」ジトッ

絹恵「乳!?」

恭子「はぁ……」

咏「はぁ……」

怜「はぁ……」

絹恵「三人そろって!?私どんだけ恨まれとるんですか!」




四回戦
[咏・竜華・浩子・由子]


咏「さーてと、次も勝っちゃおうかねぃ~」

ダダダダ

咏「ん?」

浩子「ちょっとそれ捕まえて!」タッタッ

竜華「トキ!トキ!トキィィィィィィイイ!」タッタッ

由子「そこ!なのよー」ゲシッ

竜華「ウガァァァアア!」

浩子「確保!」

浩子「ご協力感謝します」

由子「どうってことないのよー」

咏「い、今のは?」

浩子「清水谷部長の禁断症状、気にせんでええよ」

竜華「トキィ……トキィ……」ハァハァ

咏「ほんとにいいのかよ……」

咏=42+120+60-30=192
竜華=22+120+25=167
浩子=8+116+15+15=154
由子=87+120+15=222


由子「私がトップなのよー」

浩子「真瀬由子……ノーマークやった」

竜華「トキ、トキハドコ?トキ?トキ?トキィィィィイイ」

咏「お、おい、本当にだいじょうぶなのかよ」

浩子「この『ときちゃんボイスチェンジャー』をつかえば……」

浩子(怜ボイス)「りゅうかーこっちやでー」

竜華「トキ!?トキ!」ダダダダダッダ

咏「逃がしちゃってよかったん?」

浩子「ああ、次は二人が同卓するはずやから」







最終戦

[咏・洋榎・憩・エイスリン]





開局

洋榎(テンパイでけへんなー)

エイスリン「カン!」

エイスリン「カン!」

エイスリン「カン!」

咏「三連続カンって……」

憩「咲ちゃんみたいやなー」トン

咏(つってもこれで2翻80符、タンヤオも絡んでたらやばいねぃ)トン

エイスリン「ロン!」

エイスリン「タンヤオ!サンカンツ!」

エイスリン「12000!」

咏「うえっ」


洋榎(なるほど、な)

洋榎(一人は素人みたいやから、ねらい目)

洋榎(一発いったるで!)

【灼熱の矛】発動!


東一局一本場
親 エイスリン 37000
洋榎 25000
憩 25000
咏 13000




洋榎(三尋木は手作りがちょっとばかし遅い、せやったら速く作るだけ)

洋榎(初心者は和了られないように気を付ければええ)

洋榎(荒川は……ようわからん)

洋榎「この局はこの愛宕洋榎がもろたで!」



「「「「ノーテン」」」」


洋榎「なんでや……」


東二局二本場
エイスリン 37000
親 洋榎 25000
憩 25000
咏 13000


同コンマのため、流局


咏(まーた調子わりぃなぁ)

咏(一応テンパイできたけど、和了れねえだろこれ)

咏(次に賭けるかねぃ)


洋榎(流局か……)

洋榎(今度こそ和了ったる!)

【灼熱の矛】発動!



東二局三本場
エイスリン 35500
親 洋榎 26500
憩 23500
咏 14500


洋榎(チートイドラ2、スジひっかけにもなる)

洋榎(この初心者なら引っかかるやろ)

洋榎「速攻親リーチ!」

咏「うげっ」

憩(愛宕さんが親リーかぁ……まあこれなら通るやろ)

エイスリン(カスミ!)

エイスリン(スジ!)トン

洋榎「ロン、18900」

エイスリン「エッ」

咏(そういやこの前霞がスジを教えてたねぃ)

咏(しゃあねえか……)


東二局四本場
エイスリン 16600
親 洋榎 45400
憩 23500
咏 14500


同コンマのため、流局


「「「「テンパイ」」」」

洋榎「いや、流れすぎやろ」


東二局五本場
エイスリン 16600
親 洋榎 45400
憩 23500
咏 14500



洋榎「カン!」

洋榎「嶺上!……ならず!」タン

咏(嶺上、ってことはもうテンパイしてるってことだよな)

憩(喰いチャンタ、安そうな手やな)

エイスリン(カスミ……)

洋榎「来るでー、今度こそ来るでー」スチャ

洋榎「……って来とらんやないか!」

咏(さっきからうっせーな……ったく)

エイスリン(テンパイ!)

エイスリン「リーチ!」ニコニコ

洋榎「あ」

エイスリン「エッ?」

洋榎「荒川から和了ろ思うとったんやけど……ロン」

洋榎「49500」

エイスリン「…………」ブワッ


終局
洋榎 94900
憩 23500
咏 14500
エイスリン -33900


エイスリン「アリガトウ……ゴザイマシタ」

洋榎「あ、ほんま……ごめんな」

エイスリン「Losers are always in the wrong.」

エイスリン「All right」ニコッ

洋榎「え?」

咏「大丈夫だから気にするなってよ」

『対局が終わった各選手は中央ホールに集合してください』

憩「ほな行こか」

エイスリン「……ウン」




雅枝「あー、今日はお疲れ」

雅枝「選抜メンバーは後日学校の方に通達する、それまで練習を怠らんようにな」

雅枝「それと、選抜を決めるのはこの選考会の結果だけやない」

雅枝「今までの成果とかも関係しとるから、調子が悪くても落ち込まんように」

雅枝「私からは以上や」

雅枝「ほなこれにて解散!」





憩「エイちゃん、まだチャンスあるって!」

咏「府大会でもインターハイでも頑張ったんだから大丈夫なんじゃねえの?」

エイスリン「ウン……ウン……」

憩「せや!自分にご褒美でも買ってきたらええんとちゃう?」

エイスリン「ゴホウ、ビ?」カキカキ バッ

|ごぼうの絵|

憩「ごぼう、やなくてご褒美や」

咏「頑張った人にあげるプレゼントだよ」

エイスリン「present……ゴホウビ!」

咏「そーそー、ほらあそこにコンビニあるから買ってくれば?」

エイスリン「ウン!アリガト!」

咏「気ぃつけろよー」



憩「咏ちゃんはどうやったん?」

咏「びみょーだねぃ」

憩「ウチも」

咏「ほんっと、長い一日だったよ」

憩「せやねー」

咏「あれ、そういやぁ……勉強ってどうなってたんだっけ」

憩「ウチはもう準備万端やでー」ニコニコ

咏「なんだよその笑顔!やっべーよさっさと帰んねーと!」タッタッ

憩「気ぃつけてなー」

憩「んーっ、今日は疲れたなぁ」


【9月第3週 休日】終












【9月第4週 平日】


朝、秋晴れの空に向かって手を伸ばす

京太郎「んーっ!」

京太郎「今日も今日とていい天気だ!」


明日から行われる試験から目をそらして今日の天気に目を向ける

まあ、きっと大丈夫だからな、前回も学年上位だったし……

京太郎「今日も頑張っていくかー!……ん?」

体の芯を伸ばして左右していると何かが目に入った

門の前に立っている人がいたのだ

こんなアパートに何の用なんだ?尋ねてみよう

そう思って門へ向かう

近づくほど、だんだんと相手の様子が見えてくる

門の前に立っていたのは、スーツ姿の大人の女性だった

黒縁の眼鏡と銀色の綺麗な腕時計の似合う綺麗な人

霞さんほど、とはいかないまでも、おもちもそれなり

まさにザ・大人、というような人だった


京太郎「あのー、何か用でも?」

「貴方は……須賀京太郎ね」

京太郎「……なんで俺の名前を知っているんですか?」

「今の貴方には関係ないわ、ふーん……」

女性が俺の顔と身体をまじまじと見る、舐めまわすように、ってこんな感じなのだろうか

「いい顔にいい体格してるわね」

京太郎「はあ、どうも」

「これ、用があったら連絡して頂戴」

女性が俺に差し出したのは……名刺というやつか

女性の名前と電話番号が書かれてある

あれ?顔を褒めたあとに連絡先を渡してくるって、ひょっとして……

「あ、男に興味は無いから」

でっすよねー

そう言うと、女性は清々荘を去って行った

あらためて名刺を見てみる

ふむふむ、秘書をやっているのか、秘書さんって呼ぼうかなー

とか、そんなことを考えていると、ある見慣れた単語が目についた


京太郎「荒川、病院?」









京太郎「それにしても綺麗な人だったな」

京太郎「ちょっと目はきつかったけど……おっ」

憩「…………」ブツブツ

京太郎「憩さんじゃないか、ちょっと驚かしてみよう」


憩「ここが…………」ブツブツ

バッ

憩「わわっ!?」

京太郎「だーれだ?」

憩「もう、京太郎くんかぁ」

京太郎「おはようございます、すごく集中してましたけど、ちゃんと前見てないと事故りますよ?」

憩「あーうん、ごめんな、昨日あんまりでけへんかったから」

京太郎「体壊したりするのもなんですから、気を付けてくださいね」

憩「うん、おおきに」ニコッ




京太郎「勉強中に悪いんですけど、これ」

さっき受け取った名刺を見せる

憩「なんや?」

京太郎「この人、知ってますか?」

憩「…………」

憩さんの表情が少しだけ曇る、笑顔のまま

憩「なんでそれを持っとるんや?」

京太郎「今朝清々荘の前にいて、少し話を」

憩「……そっか」

憩「あーごめん、ウチちょっと用事あったから先行くわ!じゃあ!」

京太郎「憩さん?」

こちらに微笑んで、憩さんは走って行ってしまった

まるで何かを誤魔化すように




京太郎「うーん……」ムムム

咏(京太郎のやつ、何考えてるんだ?)

「ねーねー聞いた?転校生が来るいうウワサ!」

「来週来るらしいやん!」

「楽しみやわ~」

京太郎「転校生……秘書さん……病院……」ムムム

咏「何なんだ?一体」


京太郎「今日は屋上じゃなくて気分転換に部室に行くか」

京太郎「あれ?そもそも部室って空いてるのか?」

京太郎「まあいっか、失礼しまーす」

ガチャ

京太郎「空いてなかったか……どうしよ」

憩「京太郎くん?」

京太郎「部室空いてないんですね」

憩「鍵も借りられへんかったからね」

憩「せや、京太郎くんも一緒に食べへん?」

京太郎「どこでですか?」

憩「んー……グラウンドとか?」

京太郎「じゃあ行きましょうか」

憩「ここでええな、京太郎くん」ポンポン

京太郎「隣っと」

憩「今日は購買の弁当なんやね」

京太郎「気まぐれですからね」

憩「気まぐれ……か」

京太郎「そういえば、国麻の後に新人戦があるんですよね」

憩「あー秋季大会やね、ウチらは部員足りへんから出られんけどね」

憩「個人戦はあるけど、どうせならまたみんなでやりたいな」

京太郎「ですね……来年のインターハイまでお預けですか」

憩「出ること確定なん?」

京太郎「あっ……まあ出られるでしょう、憩さんと咏がいれば」

憩「来年、部員集まるとええな」

京太郎「また俺が集めますよ」

憩「それもええけど、今度はみんなでやりたいな」

京太郎「それはいいんですか……」




京太郎「放課後かー何もすることないなー」

京太郎「でも、何かあったような?」


京太郎「そうだ!泉と勉強をするんだった!」

京太郎「あっぶねー忘れるところだった」

京太郎「図書館でよかったよな」

京太郎「急いでいかねえと!」


泉「京太郎くん、まだかな」ソワソワ

泉「私の勘違いやったんかな……」

泉「ちゃんと着替えてきたのに……」

京太郎「おーい!泉ー!」

泉「京太郎くん!」

京太郎「ごめん、待たせたな」

泉「い、いえ今来たとこです」

京太郎「じゃ、中に入るか」

泉「はい!」

泉「図書館デート、楽しみや!」

京太郎「えっ?」

京太郎「今日は勉強しに来たんだけど、デート?」

泉「えっ、あ……ぁぅ……」カァァ

泉(結局私の勘違いやったんか……恥ずかしい!)

京太郎「あーあれか、関西人のボケか、泉でもするんだなー」

泉「えっ、ええ、そうです、デートなんてそんなわけないですよー」

京太郎「だっ、だよなー」

泉「ですよー」

京泉「「あはははははは」」

京泉 *1


泉「――――っと、こんなところでしょうか」

京太郎「ふ~むなるほどなるほどなるほど~」

泉「本当にわかってるんですか?」

京太郎「おう!泉は頭がいいんだな!」ニカッ

泉「そ、そんな……」カァァ

泉「よく本を読んだりしてるので……」メオヨギ

京太郎「へぇー、それじゃあ次行こうぜ次!」

泉「ここはですね―――」フニッ

京太郎「お、おう……」

泉「それでここは―――」

京太郎(泉がよりかかってくるから当たってる!せんべいだけど!)

泉「ちゃんと聞いてます?」

京太郎「おう、ばっちりだ!」

泉「ここは―――」

京太郎(集中できねー!)





泉「こんなところでしょうか」

京太郎「教えてくれてありがとな」

泉「いえ、私の勉強にもなりますし」

泉「京太郎くんはまだここに残るんですか?」モジモジ

京太郎「ああ、そのつもりだけど、どうかしたか?」

泉「い、いえっ、別に一緒に残りたいとかそういうわけやないですから!」

京太郎(泉がいると楽だからなー、でも泉にも予定があるだろうし、どうしよ)



京太郎「泉、まだいいか?」

泉「ええ、もちろんですとも!」

京太郎「そうか、よかった、それでここなんだけどさ」

泉「ああ、それは―――」

泉「ここは―――とあるので―――ということですね」

京太郎「うん」

泉(京太郎くんの顔がこんな近くに……)カァァ

京太郎(振り向けばすぐ近くに泉がいるんだよな……)カァァ

京太郎(よくよく考えたら泉って結構レベル高いよな)

京太郎(顔も可愛いし……でもあの制服って何なんだ?)

京太郎(似合ってるし可愛いけど、誘ってるようにしか見えないんだよな……)モンモン

泉「きょっ、京太郎くん!聞いてます?」

京太郎「おっ、おう、もちろんだぜ!」

京太郎(集中できねー!)






京太郎「いよいよ明日から試験か……」

京太郎「あんまり寝られないからメールでもしよう」

京太郎「照に送るか、ふぁあ」

京太郎「眠いな」

京太郎『おやすみなさい、また明日』

京太郎「送信っと」

京太郎「おやすみー」


照「京からメール」ワクワク

『おやすみなさい、また明日』

照「……は?」

照『どういうこと?』



三時間後

照「返ってこない……」ズーン

照「わけがわからないよ……」


【9月第4週 平日】終



テストの結果

国語 87(-13)
数学 62(-37)
科学 49(-44)
社会 70(-30)
英語(ぞろ目) 100(+13)






【9月第4週 休日】


京太郎「科学自信ねえ……」

京太郎「国語は教えてもらっただけあって解けたけど、うああ……」

京太郎「どうしよう……」




京太郎「本でも読むか」

京太郎「どれを読もう……」



京太郎「WEEKLY麻雀TODAYを読み終えよう」

京太郎「お、戒能さんが載ってる」

京太郎「瑞原プロも載ってるし、野依プロも載ってる」

京太郎「俺、この人たちと知り合いなんだよな……」

京太郎「なんか自慢だな」

京太郎「よっし、読み込むぞ!」




京太郎「三人とも立派なおもちだよな、写真集とか無いんだろうか」

京太郎「そういえば、今日から選抜の練習だっけ、あくまで選考会の一部らしいけど」

京太郎「俺も行ってみようかな」



京太郎「よし、行ってみるか!」

京太郎「場所は……千里山か」

京太郎「入れるかな……」

京太郎「戒能さんに連絡入れとけばいいか」



京太郎「なんとか入れたな」

良子「はろー、須賀くん」

京太郎「どうも、こんにちは」

良子「麻雀部の部室は、知ってるよね?」

京太郎「来たことはあるので」

良子「なら良かった、私は少しやることがあるからここまで」

良子「また後で」

京太郎「はい、また後で」


京太郎「さて、と何をしよう」

京太郎「特訓は他の人に手伝ってもらうのもなんだから戒能さんとかに手伝ってもらおう」



京太郎(みんな集中してるな……)

良子「やっ、どうだい?」

京太郎「皆さん集中してるから俺が邪魔していいのかなーと」

良子「それなら私が話し相手になろうか?」

京太郎「戒能さんもそんなことが言えるようになったんですね」

良子「まあね、君のおかげだよ」

良子「コーヒー飲むかい?」

京太郎「いただきます」

良子「ブラックでいい?」

京太郎「大丈夫です」

良子「さて、何の話をしようか」




京太郎「んーじゃあ、戒能さんの趣味って何ですか?」

良子「趣味、か見ての通り麻雀一筋だったからね、無いよ」

良子「たまに読書したりテレビも見たり、インターネットもするけど、趣味と言うほどではないね」

良子「逆に聞くけど、須賀くんの趣味は何?」

京太郎「俺は……俺も同じですね」

京太郎「趣味という趣味は持ってないですよ」

良子「ふふっ、似たもの同士というやつだな」

京太郎「ですね」

京太郎「そうだ、前から聞きたいと思ってたんですけど」

良子「ん?何かな」

京太郎「麻雀に最も必要なものって何だと思いますか?」

良子「ネセサリーか……うーん」

良子「そんなことは考えてもみなかったよ」

良子「そうだな……楽しむこと、とか?」

京太郎「楽しむこと、ですか」

良子「イエス、楽しくなければやってられないだろうし、色々な人たちと楽しむためにここまで来たんだから」

良子「私のアンサーは楽しむこと、だね」

京太郎「なるほど、ためになります」

良子「そういってもらえるとグラッドだよ」

良子「……そういえば、清水谷さんとはどういう関係?」

京太郎「竜華さんですか?」

良子「この前も名前で呼び合っていたし……ひょっとしてこ、こここっ、恋人、とか?」

京太郎「まさか、ただ仲良くしてもらってるだけの友だちですよ」

良子「じゃ、じゃあ!」ガタッ

良子「わっ、わたっ、私のことも、そのっ、戒能さんじゃなくて、えっと、そのっ……」カァァ

京太郎「どうしたんですか?>>773」



京太郎「どうしたんですか?良子さん」

良子「えっ」

良子「今、何て……」

京太郎「あ……やっぱりダメですか?」

京太郎「てっきり名前で呼んでほしいのかと」

京太郎「すみません、生意気でしたね」

良子「そんなこと、ないよ」

良子「むしろオールライトだよ、もしかしてエスパー?」

京太郎「良子さんだからわかったんですよ、友だちじゃないですか」

良子「そ、そうだよね、えと、じゃあ、きょっ、きょきょきょ、きょうた……ふぅ」

良子「そうだよね、これからもよろしく、京太郎」ニコッ

京太郎「…………」

良子「京太郎?」

京太郎「あ、はい!こちらこそ!」

京太郎(笑顔も綺麗だなぁ、おい!)

京太郎(友だちって何なんだよ……)




京太郎「そうだ、良子さん」

良子「ワッツ?」

京太郎「特訓手伝ってくれませんか?」

良子「トレーニングだね、いいよ」

良子「京太郎のフォローもしなければいけないからね」





京太郎(牌の感覚、卓の雰囲気)

京太郎(この感じ、なんだか……)

良子「こんなところだね……ん?」

京太郎「…………」

良子「今、何か考えているか?」

京太郎「つい最近なんですけど、麻雀をしてると思い出すんですよね」

京太郎「昔のこと、照と咲とモモ……あっ、宮永姉妹と東横桃子と打ってたときのことなんですけど」

良子「その感覚が戻ってきてる、と?」

京太郎「そんな感じでしょうかね」

良子「そうか……」

京太郎「何かわかりますか?」

良子「いや、何も」

京太郎「ですよねー」

京太郎「あの三人ともまだ互角に打てていた気がするんですよね、明確ではないんですけど」

良子「……それは少しインタレスティングだね」

良子「もう少しやってみようか」






良子「で、どう?」

京太郎「どう、と言われましても、まだぼんやりと思い出す程度なので」

良子「そうか……力不足だったね、すまない」

京太郎「いえ、良子さんはありがたいですよ」

京太郎「こんな俺の話を聞いてくれて、ありがとうございます」ニカッ

良子「う、うむ、そうだね、うん」カァァ






京太郎「まだ練習は続いてるみたいだし、俺も残るか」

京太郎「次は何をしよっかな」


京太郎「うろちょろするのもあれだし、何か手伝うか」


京太郎「データをまとめよう、牌譜の整理でもするか」

京太郎「そうと決まれば……このパソコン使っていいんだよな」

良子「何やってるんだ?京太郎」

京太郎「牌譜の整理をしようと思いまして、このパソコン使っていいんですよね」

良子「確かそのはずだったと思う」

霞「あら、京太郎くんが牌譜まとめてくれるの?」

京太郎「何かやらなきゃな、って思ったんで」

霞「それじゃあこれもお願いね、今までの牌譜」

京太郎「わかりました」

霞「そうだ、私も手伝おうかしら、一人じゃ大変でしょ?」

京太郎「いいですよ、俺一人で大丈夫ですから」

霞「まあまあそう言わずに、ね?」

京太郎「……そうですね、お願いします」

良子(カスミと京太郎、仲良い……)ジーッ

良子「…………」ムムム

京太郎「良子さん、どうかしました?」

良子「あーいやー、なんでもない、私も手伝っていいかな?」

京太郎「はい、お願いします」




京太郎「これは、怜さんに竜華さん……千里山の人たちの牌譜ですね」

良子「」ピクッ

霞「学校ごとにまとめておいたのよ、でも細かくまとめるのはちょっとね」

京太郎「やっぱり霞さんは頼りになりますね」

良子「」ピクッ

霞「そういう京太郎くんこそ」

良子「」ピクッ

京太郎「いえいえ霞さんこそ」

霞「京太郎くんこそー」

京太郎「霞さんこそー」

良子「きょっ、京太郎!は仲のいい友だちが多くないか!」

京太郎「名前で呼んでる人のことですか?」

良子「オフコース!」

京太郎「そうですね、咲、照、モモ、憩さん、霞さん、エイスリンさん、咏、郁乃さん、怜さん、竜華さん、泉、淡、洋榎さんに由子さん」ユビオリ

良子「……ずるい」

良子「京太郎はなんでそんなに友だちが多いんだ!」

京太郎「良子さん、静かにしましょうよ」

良子「ん……そうだね、ごめん」

良子(どうやってそんなに作ったんだろう……)

京太郎(牌譜牌譜ーっと)

霞(友だち、そうよね……って何を期待してるの私は!)






霞「このくらいかしらね」

京太郎「お疲れ様でした」

良子「私も疲れた……」

京太郎「コーヒー入れてきますね」

霞「私は他の子たちを見に行くからいいわよ」

京太郎「了解です」


良子「はぁ……」グデー

京太郎「そうだ、もう一回特訓に付き合ってくれませんか?」

良子「うん?いいよ、さっきの続きだね」

京太郎「よろしくお願いします」





京太郎「ロン、16000です」

良子「おお、だんだん私に食って掛かるようになったね、グッド」

京太郎「そういえば良子さんってイタコで傭兵なんですよね」

良子「のーうぇいのーうぇい、それは噂だよ」

京太郎「でもよく他の人の打ち方を真似してるとか」

良子「うーん、私はその人の雰囲気を真似るだけだからね」

京太郎「でも他の人の真似をするってすごくないですか?」

良子「そうでもないよ、京太郎くんだってやろうと思えばできるはず」

良子「今回はそれをやってみようか?」

京太郎「……そうですね、やってみましょう!」





良子「まずは相手の手元を見て、相手の顔を見る」

良子「とにかく相手のことを見るんだ」

京太郎「相手のことを……見る!」

京太郎(ブラウスに覆われてるけど、いいおもちだなぁ)ジーッ

良子(京太郎から変な視線を感じる……集中してるんだね、実にグッドだよ)






京太郎「今日の練習はいろいろ刺激的だったな」

京太郎「特に良子さんのおもち……ごくり」

京太郎「今夜は何をしようかな」




京太郎「暇だし、メールするか」

京太郎「この前があれだったし、照に送ろう」

京太郎「何て送ろうかなー」

京太郎「あいつ、白糸台でうまくやれてんのかな」

京太郎「長くメールするのも迷惑だろうし、練習とかもあるだろうから一通だけでいいよな」

京太郎『白糸台でうまくやれてるか?』

京太郎『ちょっと心配なんだよな(笑)、おやすみ』

京太郎「まあこんなもんだよな」ピッ


ヴーッ ヴーッ

照「!京から……」

照「……ありがとう」

照『うまくやれてるよ、そっちも頑張ってね。おやすみ』

照「おやすみ」ピッ


京太郎「もう一人誰かに送ってみよう」

京太郎「誰に送ろっかな」


京太郎「咲にも何か送っとくか」

京太郎「あいつらは中部なんだよな、中部ってーと他に愛知とか」

京太郎「対木さんは愛知だったっけな、個人戦にも出てたし……」

京太郎「長野だと龍門渕さんとこと咲のとこと……あとはどこだ?」

京太郎「まあ誰がいても咲なら余裕だろ」

京太郎『元気してるか?』

京太郎「送信っと」ピッ

京太郎「咲の胸ももっと成長しねーかなー」

ヴーッ ヴーッ

咲『こっちは元気だよ、そっちはどう?』

咲『麻雀でわからないことがあったら教えてあげるけど?』

京太郎「むっ、俺だって良子さんに褒められたんだ」

京太郎『咲のくせに生意気だぞー』

京太郎『今度会ったら頭ごりごりの刑だな』ピッ

ヴーッ ヴーッ

咲『あれは痛いからやめて』

咲『それに私だってか弱い女の子なんだよ!』

咲『いつまでも子どもの時と一緒にしないでよね!』

京太郎『女の子……ねえ』

京太郎『照を見てる限りだと伸び代なさそうだけどな』ピッ

ヴーッ ヴーッ

咲『京ちゃんったらまたエッチなこと考えてる!』

咲『京ちゃんの変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態!』

京太郎「なんだよこれぇ……」

京太郎『ごめん、そんなに本気になるなよ』

京太郎『確かに咲はちんちくりんで貧しくて方向音痴なぽんこつちゃんだけど可愛いと思うぜ』

京太郎『きっと誰かが貰ってくれるよ、うん』ピッ

ヴーッ ヴーッ

咲『バカにしたところの方が多くない!?』

咲『まあでも、そのくらい京ちゃんは私をわかってるってことだからね、許してあげるよ』

咲『そろそろ寝るね、おやすみ』

咲「送信!」ピッ

咲「……えへへ」

咲「可愛い、か……えへへ」テレテレ

咲「あ、全然嬉しくなんかないよ!……でもちょっと、いやちょびーっと、ほんのちょこっとは……嬉しかったかな」カァァ

咲「って誰に言ってるんだろ……もう寝よっ、おやすみっ!」

咲「…………」

咲「…………」ドキドキ

咲「…………」ドキドキ

咲「あーもう!」バサッ

咲「京ちゃんのせいで全然寝れないよ、どうしよう……」

咲「……」ポクポク

咲「そうだ!」チーン!

咲「モモちゃんに自慢しよっと」ピッピッピッ