京太郎「部長と真面目なデート…服装はどうしようか」

京太郎「健夜義姉さんと選んだより良子義姉さんと買いに行った服でいくか…さて今からどうしようか」

京太郎「15分前に着くように行けば良いからカピーと少し話すか」

カピー「パカパカ(なんだ、今日はいつにも増してお洒落じゃないか」

京太郎「いや、久って人とデートなんだよ」

カピー「パカパカ(デート…付き合ってるのか?」

京太郎「いや付き合ってない。好意ってよりも男友達としてだろ」

カピー「パカパカ(…鈍いのか鋭いのか解らないな。まあいい、主。」

京太郎「どうしたんだ、改めて」

カピー「パカパカ(今の高校は楽しいか?」

京太郎「ああ、楽しいぞ。咲や久達と麻雀を打てるしな」

カピー「パカパカ(そうか…それならよかった」

京太郎「どうしたんだよ、顔が歪んでるぞ」

カピー「パカパカ(いや無力だと悟ってな。それより早く行け、遅れるぞ」

京太郎「へんなカピーだな…それじゃあ行ってくる」

ガチャ……バタン


カピー「パカパカ(別れの時が近付いてる…すまない、京太郎」

京太郎「すいません、待たしたみたいで」

久「別にいいわよ。あと須賀君、今日一日は敬語は無しよ」←おさげで赤のお洒落な服

京太郎「あっ、はい。久がそれでいいなら俺はそれでいいんだが…」

久「構わないわよ。デートなのに敬語の方が困るわ」

京太郎「それもそうですよね…そういえば今日は何処に行くんですか?」

久「……」

久「買い物でも行きましょうか」

京太郎「買い物ですか?」

久「そう。最初は映画とか行こうと考えたんだけど私の勘がショッピングに行ったら面白い事になるって告げてるのよ」

京太郎「そうなのか…久の勘は嫌な予感しかしないんだが」

久「そんな事ないわよ。私にとっても京太郎にとっても利益になる事よ」

京太郎「…まあ、久を信じるよ」

久「これとこれならどっちの方が似合うかしら?」

京太郎「こっちじゃないかな…そっちのは色合いが濃いから久の肌に合わないと思うし、こっちの方が綺麗系のモノだし」

久「そうなるのか…私的には濃い方が好きなんだけど。まあ、京太郎色に染められちゃおうかしら」ふふふ…

京太郎「ひ、久!恥ずかしいからこんな所でそんな事を言わないでくれ」カァァ

久「あっ、京太郎が照れた…貴重だわ」

京太郎「…もう出口で待ってる」

スタスタ…

久「よし、わたしもこの服を買わないとね」

ーーーーーーーー

京太郎「……」ぷくぅ

久「そんなに拗ねないでよ…普段の京太郎からは考えられないわよ」

京太郎「急にあんな事をあんな場所で言われたら誰だって赤くなる」

久「そんなものかしら?」

京太郎「そんなものだ。はぁ…それよりもそろそろお昼にしないか?時間も丁度いいくらいだし」

久「そ、それなら、いってみたい料理屋があるのよ!」

京太郎「それならそこにいくか」

久「ええ、こっちよ!」

ギュ…

京太郎「えっ!」

久「善は急げよ!」





久「こ、ここよ」

京太郎(…ここって義姉さん達とよく来るフレンチじゃないか。水一杯800円、最低コースが確か7500だったな……財布には一応、カードと現金で6万弱あったはず。久の反応を見る限り誰かに言われて来たらこんなんだったってところか……一ヶ月お弁当を抜いて晩飯の小鉢を無くすか)

久「き、京太郎…やっぱりそこらへんのお店に…」

京太郎「大丈夫…折角だから俺が奢りますよ」

久「えっ?」

ガラン…

ウェイター「これは須賀様。今日はお一人ですか?」

京太郎「いえ、後ろの女性とデートです。席は空いてますか?」

ウェイター「勿論でございます。須賀様が彼女を連れてご来店なさったのに返したら私共の恥になります。どうぞこちらへ」

京太郎「ありがとうございます」

スッ…←久の手をゆっくりと引きながらウェイターについて行く


久「京太郎、ここによく来るの?」←小声

京太郎「良子義姉さんのお気に入りなんですよ、ここ」

久「で、でも私お金が…」

京太郎「俺色に染まってくれるなら喜んで金ぐらい払うよ」ニコニコ

久「うぅ…」カァァ

久「あ、美味しい」

京太郎「なら良かった」

久「戒能プロと良くここに来るの?」

京太郎「二人ではあんまりかな…健夜義姉さんも入れて家族皆で来ますね。ただ誰かと二人で食べに行くのは久が初めてかな」

久「そ、そうなんだ」

京太郎「それよりも久は誰にこの店を聞いたんだ?」

久「それは…」

ザっ…

藤田「私だ。まさか普通に入ってくるとは思わなかったよ…須賀京太郎」

京太郎「……お久しぶりですね、藤田プロ」

藤田「今日はリベンジしに来たんだ…今日の為にカツ丼を我慢してな!」

久「えっ?」

京太郎「つまり久をダシにして俺を釣ったって事ですか?」

藤田「まあ、そうとも言うな。久とあんたにリベンジする為にな」

京太郎「……らないな。リベンジって事はあと一人プロが居るんでしょ?」

藤田「ああ、居るとも。私が呼んだのは…」

藤田「三尋木咏プロだ」

咏「初めまして言いたいとこだけど久しぶりだね?京太郎」

京太郎「咏さんかよ…」

咏「おいおい、私じゃダメなのかよ。そこは喜ぶ所だろ!わっかんねーけど」

京太郎「日本代表の先鋒が高校生を相手する為に来た事が俺には解りません…」

咏「いやまあ、ぶっちゃけ大沼プロに話を聞かなかったら来なかった」

京太郎「……おの爺さん」

咏「知ってるかい京太郎。今、プロの間で大沼プロが若返ったって有名だよ。あんたがそれに絡んでる事も私は知ってる…あの時のガキがここまで来ると感慨深いね?」

京太郎「……」

咏「それに連れの女の子もすまんね…ただまあ、打ちたくなったんだ。あの時の私の判断が間違っていたのか正しかったのかを…」

久「判断?」

咏「なんだあんた知らないんだね。京太郎は…」

京太郎「咏さん、それ以上言ったら健夜義姉さんに言いつけますよ?咏さんに虐めれって」

咏「それは勘弁願いたいね」

藤田「ならそろそろ行こうか」

京太郎「解りました。久、早くでよう」伝票に視線を走らせて、久にウインクする

久「そうね」←プロ二人に軽く頭を下げて通り抜ける

京太郎「ごちそうさまです、藤田プロ」←久の後ろを着いて行く

藤田「えっ?」

咏「はめられたねー。まあ、わかんねーけど」ケラケラ…←さっさと店の外に出る。

藤田「えっ、えっ?」

ウェイター「ありがとうございます。お会計、○万5000円です」

藤田「か、カードでお願いします」









京太郎「……」

久「もしかして怒ってる?」

京太郎「怒ってない…」

久「ごめんなさい、私の考えが浅かったから…」

京太郎「久は悪くない。悪いのは大人げないプロ達だ。それ以上に麻雀が打てる事を喜んでる自分が嫌なんだ」

久「…ふふふ…京太郎らしいね」

京太郎「えっ?」

久「ううん、何でもない。京太郎、この間は足で纏いだったけど今度はきちんと京太郎の隣に居るから…ちゃんと見てなさいよ」

京太郎「えっ、はい」

久「よろしい…なら勝ちにいきますか!」










藤田「さて始めるか」

咏「本気でいくから…京太郎、成長を見せてくれよ」ゴッ…

京太郎「…全力で行きます」ゴッ

久(ここで勝つ!)







京太郎(親番…)





京太郎(今日は龍門渕みたいに言い訳などしない…咏さんに勝ちたいから俺に勝たせてくれ!……あれ、なんか前と違う気が…いや、そんな事よりもこれで咏さんをブチ抜く!)

久(京太郎の親番を飛ばす必要はない……でもなんでかしら、勘が凄く冴えている)

咏(おいおい…もう立派な魔物じゃないか。しらんけど…。ああ本当にモッタイナイ、あの時に気がついていたらこの子はわたしのモノだったんだ…あの二人が憎らしいね)

コトン…

ザシュ…←槍で咏が貫かれる

咏「なっ!」








咏「日本代表をあんまり舐めるなよ!立直!」ゴウ…

焦土発動

京太郎(…ベタ降りだな)

藤田(巻き込まれかねないぞ!)

咏「ツモ!8100.4100!」









京太郎(槍が強化されてる……健夜義姉さんとは違う支配…影を縛る感じは…衣か?また今度お礼を言わなくちゃな)

咏(わかんねえ…釣り逃がした魚は大きく見えるって言うけど本当だね。私は鯛どころか本マグロを釣り損ねた気分だよ)

コトン…

ザシュ…バシュ…←二本目の槍が貫き、影が咏を縛り上げる

京太郎「ロン…16000です!」

咏(本当に良い男になったじゃないか!)











京太郎(…来たか。大三元聴牌)

久(京太郎の手牌が凶悪だって事がなんとなく解る…てか、強過ぎでしょ、京太郎!)

咏(小鍛冶プロと良子を敵に回してでも京太郎が欲しくなってきた…わかんねえ、なんで昔の私は見誤った。京太郎は現に良子達を見捨てていない…魔物を怖がらずに側に居てくれているのに…本当にバカだねい)

コトン……

ドス…

咏(なっ!!)

京太郎「ロン…大三元です」

咏(あっ、もうダメかもしれない…惚れるわ、これは)


京太郎 76900
久 20900
咏 -18700
藤田 20900

京太郎が勝利しました











京太郎「ありがとうございました」ふぅ

咏「…まさか私が飛ぶなんてね、流石あの二人を姉に持つ男って事なのか?しらんけど」

京太郎「そうですね…あの二人に恥無いように打ってきたつもりです」

咏「そうかい…ああ、京太郎一つだけ言っておくよ」

京太郎「はい?」

咏「よく諦めずにその高みに辿り着いた…あんたを見捨てた私が言える事じゃないけど本当に良く努力した。あの時の私は間違っていたよ」

京太郎「ありがとうございます…その言葉が聞けただけで嬉しいです。今も昔もあの時の四人は貴方を含めて、俺の憧れであり俺の目標です。今回は俺が勝ちました…ですが次はわかりません。だからまた俺と打ってください」

咏「こちらこそ頼むよ」

ーーーーーー

久「おーい藤田プロー…だめだ真っ白に燃え尽きてる」

咏「そう言えばそこの女の子」

久「わ、私ですか?」

咏「そう君だ…大沼プロにも誘われたけどGWの合宿には私も行ってあげるからよろしく」

久「えっ?」

咏「大沼プロにさ、京太郎に負けたら合宿の先生に誘われたんだよ、迷惑じゃなければ教えてあげるってこと。しらんけど」

久「ぜひお願いします!」

ーーーー

咏「そろそろ私達はいくよ…いつまで雀荘にアレを置いとく訳にもいかないしね」

藤田「……」←真っ白

京太郎「今日はありがとうございました」

咏「別にお礼を言われる事じゃないさ…それじゃあな京太郎。また逢おう」

ズルズル

京太郎「俺達もそろそろ帰りますか?」

久「そうね今日は何だか疲れたわ」









帰り道

久「ねえ京太郎」

京太郎「どうかしたか?」

久「三尋木プロと何があったの?」

京太郎「…言わなきゃダメか?」

久「うんうん、別に言いたくなかったらそれでも良いんだ。たださ、私は京太郎の事を何も知らないだなって思って」

京太郎「会ってまだ一ヶ月も経ってないからな……俺の口からは偏見が入るからさ、GWの合宿の時に三尋木プロに聞くといい。あの卓にいた久にはその資格がある。ただまあ、話を聞いて同情とかはしないで欲しいかな」

久「わかったわ…同情して欲しそうに聞こえるわよ?」

京太郎「そうか?正直、自分でも解らないんだよ。今がさ幸せ過ぎてな。久ともデートできてるしな」

久「本当に天生のタラシね…」小言

京太郎「?まあ、今の俺にしたら過去や未来よりも今が大事って事かな」ワハハ










京太郎「最近イベントが多いな……これはまさかフラグが建ってるとか…そんな訳ないか」

京太郎「…よし、咲に姉談義をしよう。とりあえず…最近、照とどんな感じか聞いてみるか」

ピッ

From 咲
普通だよ。お互いGWが忙しくて会えないのが残念かな。

京太郎「会えないのか…GWに旅行に行く俺は勝ち組っと…」

From 咲
お土産楽しみにしてるね。何処に行くの?

京太郎「良子義姉さんの熱望により岩手に行くっと…」

From 咲
岩手なら大丈夫かな…楽しんできてね。

京太郎「何が大丈夫なのかわからないが…まあ、楽しんでくるよっと…」

From 咲
それじゃあ、おやすみ。また学校でね。

京太郎「おやすみっと…あれ、姉自慢するつもりだったんだけどな」

ーーーーー

咲「大阪や東京…鹿児島とかだったら京ちゃんが色んなフラグ建ててくるけど田舎の岩手なら大丈夫だよね?」









4月28日


京太郎「さて…もうすぐ旅行だな」

京太郎「お弁当を作るか」

カピー「パカパカ(今日の弁当は中華か…本当に万能だな)


ーーーー



京太郎「何処で食べよう」

京太郎「……」もぐもぐ

和「……」

京太郎「…もう少し濃くて良かったな」もぐもぐ

和「……」

すぅ…

京太郎「中華はお弁当に向かないな…出来たてが一番美味しい」

和「……」

ストン…

京太郎「えっ?」

和「また一人で食べてるんですか?」

京太郎「なんだ、和か」

和「なんだとは失礼ですね」

京太郎「和だって一人じゃないか」

和「咲さんは図書室、優希は課題に追われてるんです」

京太郎「あいつららしいな」ワハハ

和「須賀君、今日は一つお願いがあります」

京太郎「なんだ?」

和「私と本気で打って欲しいんです」

京太郎「はっ?」

和「だから私と…」

京太郎「待て和。俺はお前と本気で打ってるぞ」

和「全力ではありませんよね?」

京太郎「どうしてそう思う」

和「咲さんが不満を言ってましたから」

京太郎「……SOAじゃなかったのか?」

和「もちろん今でもそう思ってます。ですが部長が持っていた棋譜を見た時に須賀君のアガリ方は異常でした。私にはその技術が必要なんです」

京太郎「勝つ為にか?」

和「…皆といる為にです」

京太郎「そうか…なら放課後に俺、和、咲、久で打つか」

和「はい、ご教授お願いします」

京太郎「あんまり期待するなよ」

和「期待してますよ」ぐぅぅ…

京太郎「…もしかして昼まだなのか?」

和「い、家に置き忘れて…」

京太郎「仕方ないな、ほら、あーん」

和「い、いいですよ!」

京太郎「うるさい、忘れた奴が悪い。ほら、あーんだ」

和「あーん」ぱく…

和「美味しい…」

京太郎「俺の自信作だからな。ほら次だ。あーん」

和「……あーん」












咏「私は京太郎が欲しい」

良子「えっ?」

健夜「えっ?」

咏「昨日さ、京太郎と真面目に麻雀を打って、満貫、倍満、役満の槍で撃ち抜かれて気が付いた…あの時の私は間違ってた。だから私は京太郎が欲しいんだ」

良子「…それは身勝手ですよ、咏」

咏「自分が言ってる事が身勝手だってわかってる…わかんねえとかで誤魔化すつもりはない。だから今日は宣戦布告にきた」

健夜「宣戦布告?」

咏「そう、宣戦布告。あの時の清算は絶対にできない…だから私は貴方達に麻雀に勝ったら京太郎にこの気持ちをぶつける」

良子「それはつまり…」ゴゴゴ…

健夜「私達に勝つつもりなんだね」ドドド…

咏「ああ…私が勝つ」ゴゴゴ…

??「皆さん、お茶が入りましたよ?」

健夜「……」

良子「……」

咏「……」

??「食べないんですか?」

一同「食べる!」










京太郎「さて…全力で打つなら槍もだよな。でも槍が最近変なんだよな。プロを撃ち抜いたからか…」

久「何をぶつぶつ言ってるのよ?」

京太郎「久か…いや、和が全力で打って欲しいと頼まれたから全力で打つ事になった」

久「えっ?」

京太郎「卓のメンバーは、俺、久、咲、和の四人」

久「私!?」

京太郎「そう、久が最近一番信頼できるから…急にごめんな」

久「べ、別に構わないけど…私も京太郎に勝ちたいから全力で挑むわよ?」

京太郎「ああ、お互い全力で打とう」

咲「今日は全力なんだよね、京ちゃん?」

京太郎「ああ、今日は全力だ」

咲「なら私も全力でいくよ」ゴッ…

和(負けない…負けられない)

久「さて久しぶりに本気で打とうかしら!」おさげにする









咲「私が親だね…行くよ、京ちゃん」ゴッ…










京太郎(…あれ、俺もしかしたら死ぬんじゃないか)

久(直感が告げてる…これを切ったら私が負ける)

パタン…

咲(…京ちゃんが遠い、遠い位置にいる。嫌だよ、そんな遠い位置に行っちゃ駄目だよ!)

パタン…

和(満貫確定…)

パタン…ドス…

和「えっ…」←胸元を見ると真紅の槍が突き刺さっている。

京太郎「ロン…純正九連宝燈、Wは無しだから32000だ」

和「は、はい…」←胸元から槍が消えている


京太郎 57000
久 25000
咲 25000
和 -7000

京太郎が勝利しました。











京太郎「……」

ドクン…ドクン…

久「純正九連宝…京太郎…」

咲「京ちゃん、それは上がったら駄目だって健夜さんが…」

京太郎「和、これが俺の全力だ」

和「偶々です、偶々上がったんです…ありえません、純正九連宝を故意で上がるなんてそんなオカルトありえません!」

バン…

京太郎「ならもう一戦するか?」

和「そ、それは…」ガクガク…←震える

京太郎「視えたんだな…」

和「SOA…SOA」

京太郎「…久、今日はあがります。和は俺が責任を持って送って行きます…すいません」

和「SOA…」

咲「行っちゃ駄目だよ、京ちゃん!なんで、なんで健夜さんと良子さんとの約束を破ったの?破ったら死ぬって言われてたのに…」

京太郎「…全力でいくと言ったからな」

咲「京ちゃん!、ふざけてる時じゃ…」

京太郎「死なない…良子義姉さんには連絡するなよ。健夜義姉さんにもな。それでは…」

ギュ…

和「えっ?」

京太郎「ついてこい…送っていく。役満当てた俺が言うべきじゃないかもしれないけど…時間がないかもしれないからな。ごめんな」
コトコト…

和「………」

京太郎「……」

和「さっきのやりとりはなんですか?」

京太郎「うん?何がだ?」

和「いや、咲さんが言ってたあがったら駄目だって…」

京太郎「ああ……昔な、俺と咲、咲の姉さんはよく義姉さん達に麻雀を教えてもらってたんだ」

和「それで」

京太郎「その時に役満を教わる時があったんだ。そこに咲と照…咲の姉がトラウマになる事があったんだ。純正九連宝燈を上がると魔物か天使のどっちかがやってきて死か願い事を叶えてくれるって…それで良子義姉さんが悪ノリして魔物のフリをして脅かしたんだ…俺たちをね。その時からトラウマなんだよ」

和「えっ、それだけですか?」

京太郎「それだけ。」

和「えっ、死ぬんじゃ無いんですか?咲さんは本当にそう思ってたんじゃ…」

京太郎「三回。俺は目の前で純正九連宝燈を上がられたぞ。義姉さん二人に…」

和「……咲さんにその事は…」

京太郎「その度に天使が魔物を倒したと教え込まれてたんだよ、咲は」

和「ふふふ…なんですかそれは」

京太郎「俺と咲の昔話だ」

和「あっ、ここです…私の家です」

京太郎「そうなのか。なら俺はこれで…」

和「ま、待ってください…す、少しだけあがって行きませんか?」

京太郎「なら少しだけお邪魔しようかな」

和「はい!少しだけ待っておいて下さい、色々と準備があるので」

バタン…

京太郎「…準備?ああ、健夜義姉さんがいつもしてる事だな」

5分後

和「ハァハァ…ど、どうぞ」

京太郎「お、お邪魔します」

京太郎(靴が男モノの二足…スリッパは普通…カーテンは無地…母親がいないのか?)

和「こ、此方です」

トテトテ…

京太郎(…やっぱり母親はいないんだな)

和「どうかしたんですか?」

京太郎「いや、誰もいないから不用心だなと思って」

和「えっ?」

京太郎「いや、俺が和を襲ったらどうするんだよ」

和「えっあ…」カァァ…

京太郎「あっ、冗談、冗談だから引かないでくれ」

和「わ、私は須賀君の事を信頼してますから引いてません!」カァァ…

京太郎「そ、それならよかった」カァァ…

和「こ、この部屋で待っていてください」

京太郎「わかった」

バタン…

京太郎「部屋に自動麻雀…見覚えのあるエトペン人魚…てか、ここ和の部屋か。それならあまりみるのも止めとくか。てっきりリビングとかで和が落ち着くまで話をするもんだと思ったんだがな」

ーーーーーーーー

和「お口に合うかわかりませんが」

カチャ…←紅茶が置かれる。

京太郎「お、ありがとう」

和「須賀君は…私がオカルトを認めるべきだと思いますか?」

京太郎「いや、全くそんな事は思わないぞ」

和「えっ?」

京太郎「義姉さん達がオカルトもデジタルも所詮は麻雀の一部でしかないって俺に教えてくれた。俺が和の言うオカルトを手を出したのはぶっちゃけ、義姉さん達に憧れたからだ…毎回、義姉さん達と麻雀をすると世界が歪んだり幽霊みたいなのを見たりした。でもまあ、それ等は実態のないモノで俺が義姉さん達の迫力に呑まれてみた錯覚かもしれない…だけどそれ等は年頃の俺には余りにもかっこよく視えた」

和「……」

京太郎「だから義姉さん達を模倣し取り込み、あんな迫力を出せるようになっただけだ。だから和は…」

京太郎「甘えるな」

和「えっ?」

京太郎「無いからなにが駄目なんだ?たかがオカルトが無いぐらいで今までの自分を否定するな。和が今、泣いて叫んで否定したのは和に負けた人間が打ってきた人間の麻雀の否定だ…俺はそれだけは認める訳にはいかない」

和「わ、私はそんなつもりじゃ…」

京太郎「そんなつもりはなくても俺にはそう聞こえる。オカルトなんてモノは結局は心の持ちよう、認めたくないなら認めずに自分の麻雀で勝利を目指せば良い。それだけの事なんだ。オカルト如きで和が否定されてたまるか」

和「なら私はどうすればいいんですか…誰かの責にしたら駄目なんですか?甘えさしてくださいよ…誰かに縋らせてくださいよ…一人で立つのには疲れたんです。オカルトを認めてもいい、デジタルを捨ててもいい…だから私を…」

バチン…

京太郎「立って歩け。俺が知ってる原村和は諦めない人間だった。たかがW役満の槍に刺されたぐらいで諦めなかった人間だ」

和「あ、貴方に何が解るんですか!!父と母は別居、小さい頃から転校を繰り返して仲の良くなった友達と離れ離れになって、それでも麻雀は続けてきた!インターミドルで優勝して、お父さんに優希と同じく高校に行かせてもらって…そしてまたインターハイで優勝しないといけなくなって!なのにオカルトなんて訳の解らないモノが麻雀には存在してて、私にはそれがない!私はまだ皆と居たいんです!オカルトなんて訳の解らないモノと戦わないといけないんですよ!一人で!私はそれを認めたくないから!」

京太郎「…それが答えだろ」

和「えっ…?」

京太郎「オカルトを否定して勝つ。簡単な答えで実に解りやすいじゃないか。気に入らないなら否定すればいい」

和「……」

京太郎「そんなオカルトありえません。そう言って薙ぎ払って勝てばいい。違うか?」

和「そ、そうですが…」

京太郎「なあ、和…少しだけ気をはりすぎてんだよ。一人で勝つ必要はないだろ。俺は何処にいてもお前の味方だ」

ダキ…

和「わ、私は…うわぁぁぁん」

京太郎「頑張ったな…和」








和「も、もう…大丈夫です」

京太郎「そ、そうか」

サッ…

和「見苦しい所を見せてしまってすいません」

京太郎「いや、全然構わないぞ。泣き顔の和も中々に可愛かったしな」ワハハ

ボフン…←京太郎の顔面にエトペンがあたる

和「…京太郎君のばか」小声

京太郎「…てか、俺はソロソロ帰るわ。飯の時間だし」

和「えっ…あ、あの良かったらここで食べませんか?」

京太郎「はっ?」

和「だから食べて行きませんか?」

京太郎「誰が」

和「須賀君が」

京太郎「何処で」

和「この家でです」

京太郎「い、いやいや、和の父親が帰ってきたら変な勘違いが発生…」

和「だ、大丈夫です。き、今日はお父さんは帰ってきませんから」カァァ…

京太郎(冷静に考えろよ俺…これっていつぞやのはやりさんの時のパターンだ。貞操の危機ではないはずだ。飯に変な薬もないよな……義姉さんに電話したいがしたらシスコん変態野郎の烙印が押されかねない…)

和「……♪」

トントン…

京太郎(それにしても絵になるよな。女の子が料理してる姿なんて久しぶりに……あれ、最後にキッチンに立ってる女の人を見たのは……あれ?)

和「…できました!」

京太郎「おお、肉じゃがか…」

和「口に合うかわかりませんが」

京太郎「いやいや、普通に良い香りだし…ジャガイモもとかもきちんと処理されてるし。お腹が減ってる俺からしたらご馳走に見えるぞ!」

コトン…←皿が置かれる

和「須賀君ほどではないですが…」

京太郎「俺の料理なんて和の料理に比べたら価値が違うからな」ワハハ

和「それは褒めてるんですか?」

京太郎「褒めてるぞ?」

和「そういうことにしときます。そ、それで須賀君…」

京太郎「うん?」

和「あ、あーん」カァァ

京太郎「…えっ…」

和「お腹がすいてる人が悪いんですよね?」

京太郎「なっ…!あ、あーん…」

和「あーん」

パク…

和「ど、どうですか?」

京太郎「…美味いな」

和「そ、そうですか…よかった…ホッ…」

京太郎「和、箸借りるぞ」


スッ←和の手から箸をとる

京太郎「ほら、あーんだ…」

和「わ、私は良いですよ!」

京太郎「ダメだ…あーんだ」

和「うぅ…あーん」

パク…

京太郎「なっ、美味しいだろ」

和「そ、そうですね…作ったのは私ですよ!」

京太郎「はは、そうだったな」

和「そうですよ!」

ーーーーーー

和「本当に今日はありがとうございました…こんな夜遅くなってしまって…泊まって行っていいんですよ?」

京太郎「泊まらないぞ。俺が和を襲ってしまうからな」ワハハ

和「…別にいいですよ?」

京太郎「えっ?」

和「冗談ですよ、冗談」フフ…

京太郎「全くドキドキしたじゃないか…それじゃあ、また明日な」

和「はい、また明日」

タッタッタッタ…

和「冗談なんか私はいいませんよ、京太郎君」

バタン…

ーーーーーーー


京太郎「さてどうしようか」

京太郎「……ネット麻雀でもするか。龍門渕さんとぼっちさんを呼ぶか」

ーーーーーー

透華「…麻雀のお誘い…ハギヨシ!」

ハギヨシ「はっ!もう準備はできてます」

衣「どうかしたのか、とーか?」

透華「い、いえ、少しネット麻雀で誘われまして…」

衣「そうなのか…現実では打たないのか?」

透華「私や一なら大丈夫ですが…純や智紀がもちませんわよ?」

衣「うー…そうだにい…きょーたろーを呼ぼう」

透華「そうですわね…お礼と言わないといけませんしね」

ーーーーーー

??「また京さんが誘ってくれたよー!」

ーーーーーー



京太郎「良し、勝った…。あれウィスがきてる」









京太郎「あ、ピーチさんからだ…この人と結構打つのにこうやってウィスするのは初めてだよな」

ピーチ「京さんは強いっすね」

京「ありがとう。偶々もあるんですけどね」

ピーチ「私とやってる時はほぼ一位じゃないっすか!羨ましいっす」

京「ならまた一緒に打ちませんか?俺もピーチさんの内筋とか参考になりますし」

ピーチ「いいっすよ!ネットでしかできないっすからね」









京太郎「さて…明日も早いから寝るとしようか」

バチン…

京太郎「えっ…ブレーカーが落ちた?」部屋が真っ黒になる

ガチャ…ガチャ…←何かが階段を登ってくる音

京太郎「…おいおい、まさか本当に魔物が来るってのか?」

ガチャ…←京太郎の部屋の前で音が泊まる。

ガチャ…←ゆっくりと扉が開き

京太郎「ゴクリ…」

健夜「き、京くん、だ、大丈夫?」ブルブル…

京太郎「えっ?健夜義姉さん?」

健夜「う、うん、私だよ」

真っ暗で何も見えない

京太郎「ち、ちょっとだけそこで待ってて!急いでブレーカーを…」

健夜「えっ…嫌だよ、京君怖いよ…」ブルブル

京太郎「…わかった。落ち着こう、一緒に行こう」

健夜「う、うん」

京太郎「手摺りに手を置いといてくれ」

健夜「う、うん…」

ガチャ…

京太郎「そっちに行くから」

スッ……←扉に近づいて行き、手探りで手を探す

ピタ…←健夜の手に当たる」

健夜「ヒャッ!」

京太郎「これは健夜義姉さんの手?」

健夜「う、うん」

ギュッ←健夜の手を握り

京太郎「それじゃあ、行くから」

健夜「う、うん…」カァァ

ーーーーー

パチ…

京太郎「それでどうして家に帰ってきたんだ?」

健夜「咲ちゃんが京君が危ないって聞いたから慌てて帰ってきたんだよ」

京太郎「……咲か。あれなんだよ、純正九連宝燈を上がったから咲が昔のトラウマを思い出したんだよ」

健夜「えっ…?純正九連宝燈あがったの?」

京太郎「ああ、初めてだったからな」ワハハ

健夜「…何もなかった?」

京太郎「ああ、魔物も天使もこなかったよ」ニコニコ

健夜(…あれ、魔物が来なかったの?…来なかったんなら別にいいかな。)

京太郎「もう遅いからソロソロ寝るけど健夜義姉さんはどうする?」

健夜「こ、怖いから一緒に寝ていいかな?」

京太郎「…来んかいだけだぞ」

健夜「ありがとう京君!」

ダキ…




4月28日


京太郎「……健夜義姉さんが隣で寝てる?……夢かな」

健夜「きょーくん…」

京太郎「…夢じゃなかった」

京太郎「……眠い…健夜義姉さんも居るし……寝よう…zzz」

ーーーーー

健夜(…うぅん…もう朝かな?あれ目が開けられない)

京太郎「…zzz」

健夜(…京君に抱きしめられてて動けないんだ!!)カァァ…

京太郎「…健夜……」

健夜(よ、呼び捨てとかまだ早いよ!)

京太郎「……けっこん…」

健夜(えっ…私、京君と結婚するの?……むきゅぅうう)気絶

京太郎「……犯人はヤス……」

カピー「パカパカ(…すくいようがないタラしだな…全く、昨日はわたしが居たから良かったものの…久しぶりに……なるのは辛かったんだぞ。神託も解決したみたいだが…別れはもうすぐなんだがな)

ーーーーーー

京太郎「……今何時だ」

11時26分

京太郎「遅刻だー!!!!!」









京太郎「ハァハァ…何処かで休もう」

屋上

京太郎「………ハァ…疲れた」

まこ「何が疲れたんじゃ?」

京太郎「いや、起きたら11時30分だったんだ…慌てて起きてきたから何も買う暇もなくて……あれ、俺は誰と喋ってるんだ?」

まこ「わしじゃよ」

京太郎「ああ、染谷先輩か」

まこ「ああとはなんじゃ、ああとは…まあいいわ。京太郎飯はないのか?」

京太郎「は、はい…財布に金もいれてくるのを忘れてて…」

まこ「お主もそんな凡ミスをするんじゃの…おにぎりが余ってるから食べるか?」

京太郎「た、たべます!」

まこ「ほれ、拝むといい!」

京太郎「いただきます」

もぐもぐ…

まこ「食べ方は綺麗なんじゃな」

京太郎「義姉さんに仕込まれてましたから」

まこ「そうなのか…苦労してきたみたいじゃの」

京太郎「ええまあ…色々と大変でしたよ」

まこ「じゃろうな…」






放課後

京太郎「先生にしんぱいされてしまった…二度寝は控えないとな」

繁華街

京太郎「…久しぶりに繁華街に行くか」

ーーーーーーー

京太郎「……とりあえずATMで金を降ろたし買い物だな」

バタン…

京太郎「あっ、すみません」

ゆみ「すまない…あっ!」

京太郎「あっ…」

ゆみ「君はこの間の…あの時は本当にすまなかった」

京太郎「別に気にしてませんよ。誰にだって間違いはありますし」

ゆみ「そう言ってくれると助かるんだが…この間の詫びがしたいから私とお茶でもしないか?」

京太郎「…は、はぁ…別に構いませんが」

京太郎(この人…性別が男ならタラしだったんだろうな)

ゆみ「ならわたしのオススメのカフェに行こう。ここは少々うるさすぎる」

京太郎「は、はい…」

ーーーーー

ゆみ「改めて自己紹介から…私は鶴賀高校三年加治木ゆみだ」

京太郎「清澄高校一年、須賀京太郎です」

ゆみ「須賀君、あの時は本当にもうしわけなかった…後で自分で考えてみても早とちりすぎた」

京太郎「もう本当に気にしてませんから。誰にでも間違いはありますから」

ゆみ「…だが」

京太郎「だがもしかしもありせん。貴女みたいな美人に謝られたら胃が痛くなるんですよ」

ゆみ「うぅ…分かった、もうこの話題はやめだ」

京太郎「はい、それがいいですよ」

ゆみ「……」

京太郎「……」

ゆみ(な、何故喋らない!」

京太郎(……なんだろう、この人誰かに似てるんだよな)

ゆみ「君は麻雀を打つのか?」

京太郎「えっ、はい、そこそこ打てますよ」

ゆみ「そ、そうか…どれくらい打てるんだ?」

京太郎「最近はそこそこ勝てるようなりましたがそれまでは義姉さん達にボコボコにされてました」

ゆみ(なんだ、初心者か?それなら…)

ゆみ「それなら私と麻雀を今から打たないか?」

京太郎「えっ?」

ゆみ「いや、私もそこそこ麻雀を打つからな…よかったらと思って」

京太郎(……どうしようか)

京太郎「別にかまいませんよ」

ゆみ「なら行こうか」

ーーーーーーーーー

雀荘

ゆみ「なら軽く打ってみるか」

モブA「よろしくな」

モブB「頼む」

京太郎「よろしくお願いします」

ーーーーー

京太郎「ロン、跳満」

ゆみ「えっ?」

京太郎「ツモ6000オール」

ゆみ「……」

京太郎「ツモ8000オール」

キングクリムゾン!











帰り

ゆみ「す、須賀君…君は初心者じゃないのか?」

京太郎「えっ?初心者なんかじゃないですよ。一応ものごころついた時には打ってましたよ?」

ゆみ「な、なら…勝てないってのは?」

京太郎「義姉さん二人と義姉さん達の友人としか打たなかったからずっと負けてたんですよ」ワハハ…

ゆみ「…因みに君の姉の名前を聞いていいですか?」

京太郎「…秘密ですよ?」

ゆみ「ああ、秘密にする」

京太郎「小鍛冶健夜と戒能良子ですよ」

ゆみ「はっ?」

京太郎「これが一応証拠写真です」

携帯の待ち受け画面を見せて

ゆみ「ほ、本当なのか…」

京太郎「はい、自慢の義姉達ですよ」

ゆみ「…君は私の麻雀を見てどう思った?」

京太郎「…相手の癖を見抜いてそれにつけ込む麻雀ですよね。強かにかつ柔軟な麻雀だと思いました」

ゆみ「どうやったらこれから伸びると思う?」

京太郎「…それは俺に聞かないといけない事ですか?」

ゆみ「ああ、私はつよくならないといけないからな」

京太郎「……本当の化物と出会う事を勧めます。一線を超えるか超えないかで差はできますから」

ゆみ「えっ?」

京太郎「わかり易く言うと、肌で上位プレイヤーと打った方が伸びるって話です」

ゆみ「……君はそれには当てはまらないのか?」

京太郎「さあ…。俺はまだまだ青二才ですから」ゴッ…

ゆみ「………また今度私と全力で打ってはくれないか?」

京太郎「ええ、機会があれば喜んで」

ゆみ「…それじゃあ、わたしはそろそろ帰るよ」

京太郎「今日はありがとうございました」

ゆみ「こっちこそありがとう。またな」

京太郎「……ええ、また」

スタスタ…

ゆみ「…次は勝つ」










京太郎「明後日から岩手旅行か」

京太郎「カピーと話すか」

カピー「パカパカ(なんだ、最近は私を放置してたのに報酬だけは貰いにきたのか?)」

京太郎「いや、放置してたわけじゃなくて…てか、報酬ってなんだ?」

カピー「パカパカ(お前は鳥頭か?全く……原村和をオカルト麻雀で叩き潰し、SOAの概念を破壊して立ち直さしただろ。それの報酬だ)」

京太郎「ああ…あれか神託報酬か」

カピー「パカパカ(そう、それだ。神託は実行されなければペナルティだが実行し成功したら報酬が出るからな。さて今回は最難関の一つを最上の結果で終わらしたからな…選択肢をやろう。一つは麻雀力とオカルトの補正。二つ目は原村和に対する補正だがこれはもう意味がない…あの小娘は答えを自分で決めたからな。三つ目は能力の成長…今なら氷天の種を最良の形で芽吹かすくらいか。さあ選べ」

京太郎「俺は…」

京太郎「ならその種を開花さしてくれ…正直、今オカルトや麻雀力が上がっても実感ができない」

カピー「パカパカ(堅実的だな…まあいい、外部からの干渉が激しいが私はそんなモノには負けんよ。今回は開花だけだ)」

パキン…

京太郎「あれなんかが割れた?」

カピー「パカパカ(開花したと言え。これはサービスだから良く聞いておけ主…もうすぐ大事な選択を主は迫られる。その時に何が大事かではなく、これからどうするかを考えろ。過去は忘れれば良いと凡夫はぬかすが、過去が主の原点だ。原点を忘れた人間に価値は無い」

京太郎「あ、ああ…なあ、カピー、お前は本当にカピパラか?」

カピー「パカパカ(ああ、普通のカピパラだぞ。なにを言っているんだ?」










4月30日

京太郎「今日は何をしようか…」

京太郎「冷蔵庫を空にしないといけないから…一丁本気をだしますか」

カピー「パカパカ(朝から汗だくで料理してるのは主ぐらいだな」








京太郎「重箱になった……まあ食べられるからいいか」

屋上

京太郎「…三段はやりすぎたな」

和「あっ…」

まこ「またここで昼飯か、京太郎?」

京太郎「はい?染谷先輩と和か…珍しい組み合わせですね」

和「さっき偶々お会いして一緒に食べることになって」

まこ「そうじゃ…凄い話があるぞ京太郎!」.

京太郎「凄い話ですか?」

まこ「ああ、なんと昨日、和と咲が藤田プロに勝った!しかも和に関しては圧勝だったんじゃ」

京太郎「そ、それは凄いですね」

まこ「わしも流石に負けると踏んでおったんじゃが…勝負は解らないな」

和「た、偶々ですよ、偶々!」

まこ「三戦して三勝したらそれはもうたまたまじゃなかろうて」

和「そ、それは…」

京太郎「三勝もしたのか、凄いな」

和「あ、ありがとうございます…」

京太郎「それじゃあ、和の快勝記念に一緒にどうですか?少しばかり作りすぎてしまって…」

まこ「またアホみたいに作ったの…」

京太郎「ええ、明日から家族旅行なんで冷蔵庫を空にしないといけませんでしたから」

和「え、須賀君は明日から居ないんですか?」

京太郎「ああ、三泊四日で岩手に旅行だ」

まこ「合宿にはこんのか?」

京太郎「男の俺が部員だけの合宿に一人で行って間違いが起きたら駄目でしょ」ワハハ

和(少し残念です…)

まこ「それもそうじゃが…」

京太郎「気にしなくていいですよ、俺も岩手に行くんだし。それより食べてくださいよ、お弁当。美味しいですから」

まこ「そうじゃの」

和「はい」

一同「いただきます」









放課後

京太郎「今日は買い物に行くか」

京太郎「繁華街に行くか」

ーーーーーー

京太郎「さて…とりあえず必要な物は全部買ったな」

バッ…←目隠しされる

??「誰だかわかるっすか?」

京太郎「……愛しの東横さんかな」ワハハ

バッ…覆っていた手が離れて

桃子「な、何を言ってるっすか、京太郎!」カァァ…

京太郎「これくらいで照れるとはまだまだだな」

桃子「うぅ…京太郎に弄ばれたっす」嘘泣き

京太郎「えっ、あっ、ごめん、俺が悪かった!」

桃子「…ならパフェ奢ってくれるっすか?」

京太郎「なっ…それは…」

桃子「ウェェン…」嘘泣き

京太郎「わ、分かった、なんでもおごるから泣かないでくれ!」

桃子「やったっす!さあ、行くっすよ京太郎!」

ギュ…

京太郎「は、はめられた…」




パク…

桃子「美味しいっす!」

京太郎「こっちのチョコレートパフェも美味いぞ」

桃子「そうなんすか…なら一口貰っていいっすか?」

京太郎「ああ、べつに構わないけど」

桃子「あ、あーん」かあ

京太郎「えっ、自分のスプーンで食べれば…」

桃子「あーん」

京太郎「しかたないな、ほらあーん」

パク…

桃子「美味しいっすね…こっちもお返しっす!あーん」

パク…

京太郎「…確かに美味しいな」

桃子「そうっすよね!ところで京太郎はなんでそんなに荷物があるんっすか?」

京太郎「ああ、明日から家族旅行で岩手に行くんだ」

桃子「岩手…なんだか微妙なところっすね」

京太郎「義姉さんが熱望したから仕方がない。牛タンを食べに行くと考えれば中々いいものだぞ」

桃子「旅行の目的が食なのは京太郎らしいっす」

京太郎「そうか?」

桃子「そうっすよ。あとおみあげを期待してるっすよ」

京太郎「ああ、買ってくるよ」









京太郎「明日から岩手旅行か」


京太郎「ネット麻雀をするか…」







京太郎「よし、勝った…ネット麻雀最強て聞いてたことだけあってのどっちさんも強かったな」

京太郎「…あっ、ぼっちさんからウィスが来てる」

ぼっち「今、スカイ大丈夫かな?」

京「大丈夫ですよ」

♪~

??「あ、あの初めましてぼ、ぼっちって言います!!」

京太郎「初めまして京です」

??(き、京さんが男の人だなんて聞いてないよ!!)

京太郎「あれかな、多分俺が男で驚いたのかな?」

??「あっ、うん、そうだ…そうです!」

京太郎「俺もぼっちさんが女の人で少しびっくりしましたよ。そういえばさっきの曲で追っかけ立直とかしてましたけど、あれって癖なんですか?」

??「う、うん…現実だと相手から直撃が取れるんだけどね…」

京太郎「ああやっぱりそうなんだ…リアルとネット麻雀って少し違いますよね」

??「そ、そうだよ!何かが違っててでも楽しいんだよ」

京太郎「麻雀はどんな形でも楽しいですもんね…あっ、そろそろ明日の準備とかあるので落ちますね」

??「明日の準備?」

京太郎「ええ、久しぶりに家族と岩手に旅行に行くんですよ!」

??「そ、そうなんだ…それは楽しみだよね」

京太郎「はい!それではお疲れ様でした」

プツン…

??「…京さんが岩手に来るのか……会う気がするなんて行ったら変な人だったよね」












5月1日

早朝

京太郎「…さて、カピー少し家族旅行にいってくるよ」

カピー「パカパカ(私はその間、麻婆糞神父の所で契約を果たしてくる」

京太郎「まあ、誰だか解らないが五日後には帰ってくるからな」

カピー「パカパカ(ああ、私も五日後には金ピカを調教し終わってる」

京太郎「いってきます」

カピー「パカパカ(いってらっしゃい。」

カピー「パカパカ(さて、旅行でフラグを建てなければいいんだがな」









京太郎「着いたぞ岩手!…義姉さん達は何処にいるんだろう待ち合わせはこの駅だったはずなんだけどな」

バタバタ…

健夜「き、きょー君!」

良子「京太郎!」

京太郎「義姉さん達が走ってくるだと…」

良子「京太郎はやっぱり奥州藤原の寺に行きたいですよね?」

健夜「そ、それよりも、牧場で馬とかに乗った方が楽しいよね…」

京太郎「……」

京太郎「…良子義姉さんの中尊寺に行きたいかな」

良子「GOOD!流石京太郎です!」

健夜「うぅ…裏切り者」

京太郎「でもそれより先に旅館に行って荷物を置こう」

良子「それもそうですね」

健夜「…わかったよ」





中尊寺

良子「ここが藤原の中尊寺…神気に満ちてます」

健夜「うぅ…良子ちゃんがあんなモードになったのは京君のせいだからね」

京太郎「…良子義姉さんがお寺や神社が好きなのは健夜義姉さんも知ってたでしょ…俺が居たからプロになってもお寺巡りとかできてないんだ。ごめん健夜義姉さん、明日は牧場に付き合うからさ」


健夜「…気にしなくてもいいのに。明日は牧場だからね!」

京太郎「さて…何をしようかな」

京太郎「健夜義姉さん、良子義姉さんが心配だからついて行くけど、義姉さんはどうする?」

健夜「私はいいや。良子ちゃんと居たら明日は筋肉痛で動けなくなるよ」

京太郎「否定できないのがな」

健夜「頑張ってね」

ーーーーー


良子「京太郎、あれがここの仏像。あの仏像の歴史は…」

京太郎(本当に好きなんだな。普段はクールなのにこんな時になったら無邪気な子供みたいになる…)

良子「…聞いてるんですか、京太郎?」

京太郎「聞いてるよ」

良子「全く…健夜義姉さんも京太郎もなんでこの素晴らしさが…」

京太郎(…たまには悪くないかもしれないな)

京太郎「良子義姉さん、そろそろ健夜義姉さんと合流しないと…」

良子「あ、あと五分だけ…あと五分だけウェイトしてください!」

京太郎「駄目。家族旅行なんだから健夜義姉さんとも楽しまないと」

ギュ…←手を握る

京太郎「ほら、行きますよ…」

良子「うー、あと五分…」

ーーーーーーーーー

健夜「…大変だったみたいだね」

京太郎「ええ…まさかだだをこねておんぶを要求するだけして爆睡するとは…」

良子「…zzz」

京太郎「健夜義姉さんは何を見てたんだ?」

健夜「私は…よくわからない碑みたいな所に迷い込んで少しお話してきただけだよ」

京太郎「祠?」

健夜「うん…慰霊碑みたいだったんけど私にはあんまり関係ないよ」

京太郎「…そ、そうなんだ」

ギュ…

健夜「うん。…そういえば京君、大沼プロに勝ったの?」

京太郎「えっ、なんでそれを…」

健夜「本当に勝ったんだ…役満を藤田プロに当てたんだってね」

京太郎「大沼プロに聞いたのか?」

健夜「そうだよ。京君とタイトル争いをするんだって言ってこの前なんか世界タイトルでW役満を上がって無双してたよ」

京太郎「ま、まじか…」

健夜「でもね京君…忘れたら駄目だよ」

京太郎「…?」

健夜「京君の目標はいつだって私と良子ちゃんだって事を」

京太郎「当たり前だろ」

健夜「あの時の約束を私はずっと覚えてるからね」小言

京太郎「…大丈夫、義姉さんは俺が倒すよ」

健夜「楽しみにしてるよ、京太郎」










京太郎「ふぅ…ようやく旅館についた」

健夜「私と良子ちゃんはお風呂に行くけど京君はどうする?

京太郎「俺は…」

京太郎「俺はお土産でもみてくるよ」

健夜「わかったよ、また後でね」

ーーーー

京太郎「色々なモノがあるんだな…。とりあえず誰に買うか」

京太郎「とりあえず咲には買うとして…東横さんや衣に買って行くと喜ばれるかな?どうせなら素直に喜んでくれる人を先に買うか」

京太郎「何を買って行くか…」


京太郎「咲にはこの金ピカのしおり…東横さんにはこっちのゆるかわストラップ…衣は……衣だけに買って行くと何故か二人ぐらいに怒られそうだからお菓子の詰め合わせにするか」

京太郎「喜んでくれるといいんだけどな…」










就寝前

良子「今日は疲れましたね」

健夜「そうだね、今日はもう寝ようか」

京太郎「……」

良子「私はレフトの布団で寝ます」

健夜「なら私はこっちの布団かな」

良子健夜「「京(君)太郎は真ん中」」

京太郎「ちょっと待って…」

良子「どうしたんですか、京太郎」

健夜「早く寝ようよ、京君」

京太郎「布団が二つしかないのに俺にどうしろと!」

良子「そんなの」

健夜「決まってるよ」

良子健夜「私達の抱き枕だよ」

京太郎「な、なんだと…」

ーーーーーーーー

京太郎(心頭滅却すれば火もまた涼し…)

良子「…zzz」

健夜「…zzz」

京太郎「パジャマなら耐性はあるけど浴衣は卑怯だろ…静まれ、俺の小宇宙…!」

京太郎「…今更だが義姉だからって襲ったら駄目なのか?いやだってそうだろ、いつも抱きついてきて誘ってきたのは義姉さん達だ…だから俺は悪くない」

良子「…ゴクリ…zzz」かぁぁ

健夜「…うぅ…zzz」かぁぁ

京太郎「吹っ切れた…だからさ、義姉さん達…おれの子どもを産んでくれ」
ーーーーー

京太郎「そこから先の事は話さなくてもわかるだろ。旅行などどうでも良くなって三日三晩、健夜と良子と肉の宴だった…そして俺は今…」

健夜「あ、貴方…もう直ぐですよ」

良子「私はこの時がきた事が本当に嬉しいです」

京太郎「…ああ、俺も健夜や良子と結婚できて嬉しいぞ。これからは本当の家族だ」

ED1 比翼の翼