8月×▼日

個人戦2日目、今日も激闘だった

午前中、初美さんと咲が対戦していた。最後は2人のトップ争いになっていた

が、最後は咲がカンからの嶺上開花でトップになり、初美さんは2位だった

北家だったのに、初美さんが和了れず咲が和了っていたことが何回かあったが、咲は初美さんより上なのか

胸はどっこい……いや、咲も少しは……いやしかし……無いな。うん、どっちも無い

次に小蒔さんの試合を見に行くと、県大会でも対戦した藤原利仙さんと対戦したいた

県大会の個人戦でも対戦していたが、また当たるとはどんな偶然だろう

最初は藤原利仙さんがリードしていたが、最後に小蒔さんが役満を直撃させて逆転していた

藤原利仙さんもすごかったけど、やっぱ小蒔さんすげー

ふと、見ていると「あちゃー……これはアカンなーぁ」という声が聞こえた

隣を向くと、ナース、いや、荒川憩選手と、3人くらい見覚えが無い人達が隣にいた

「あ、隣ごめんなーぁ。ちょうど見やすくてな?」笑顔でそう言う荒川選手。いや、1人だったからむしろいいけど

そのまま軽く話すと、どうやら荒川選手は個人的な知り合いらしい藤原利仙さんを応援していたらしい

俺が同じ学校だから小蒔さんを応援していた、というと、一瞬きょとんとした顔をしていたが、連れに永水が共学になったと聞いて納得したいた

そこで改めて自己紹介をしあった

荒川憩さん、そして一緒に来ていた対木もこさん、百鬼藍子さん、霜崎絃さん、全員個人での実力者らしい

こうして知り合ったのも何かの縁、ということで荒川憩さんと連絡先を交換した

その後、藤原利仙さんが来た

どうやら俺のことを知っていたらしく、少し警戒されたが、荒川さんにたまたま知り合ったと聞くと普通に対応してくれた

そのまま伝言を頼まれた。まだ終わらない、と

さっきの試合は2位だったので、まだ勝ち残って、また対戦するつもりらしい

必ず伝えると約束して、俺は別のところでやっている初美さんの試合を見るために移動した

移動途中、ふと、からあげの屋台が目についた

珍しいと思ったが、どうやら人気の屋台らしく、残りわずか、という看板まで出ていた

小腹も空いていたし、少し興味が沸いたので買ってみた。作り置きかと思えば、ひとつ食べると、揚げたてアツアツのからあげで、予想を遥かに上回るおいしさだった

ゆっくり食べようと思い、近くのベンチに座った

すると、目の前にポニテの人が入れ違いでからあげを買っていた

どうやら最後だったらしく、無事に買えて、安心したようにからあげを食べようとしていた

が、悲劇が起きた

ポニテの人はいきなり一口で食べようとして、アツアツの肉汁が予想以上だったらしく、「熱っ!?」と言いながら、食べようとしたからあげを落としてしまった

さらに、からあげが落ちる途中、手に肉汁が掛かったらしく、つい手を離し、なんとからあげ全てを地面に落としていた

「う、ウチのからあげがあああああああ!?」悲痛な叫び声だったが、無常にもからあげは地面に転がり、どう見ても3秒ルールもアウトな状態になってしまっていた

目に見えて分かるように落ち込んだポニテの人。酷い、そう思いながら同情的な視線を向けていると、目が合ってしまった

……うん、さすがに可哀想だった。ひとつ、どうですか?そういうと、目を輝かせながらこちらへ来た

近くに来て改めてその人を見ると、姫松の愛宕(貧)だった。なにやってんだよ姫松のエース

そう思うが、俺があげたからあげを幸せそうに食べる姿を見てなんともいえない気持ちになった

その後、からあげのお礼を必ずする!ということで連絡先を交換した

午後の試合、愛宕(貧)さんは小蒔さんに負けた後、俺が永水だと知って敵だったのか、等とよく分からないメールを送ってきた

返事にハギヨシさんから送ってもらったタコスの画像(以前もらったもの)を送ってやった。深夜の夜食になるような時間に

なんでこんな時間に送ったのか自分でもよく分からない。ただ、送らなければならない、そんな気がした

小蒔「藤原さん、この時は県大会の時より、さらに手ごわくなってました」

初美「向こうも姫様を意識してましたからねー。後1年生よりはあります!」

小蒔「えぇ。だからこそ、私も全力以上で対応しました」

霞「ライバル意識かしらね。初美ちゃん?そういう虚勢をはるのは止めましょう?」

初美「……あっちだって無いですよー」

巴「うーん……さらっと荒川選手や愛宕選手と仲良くなってることは言わなくていいのかな」

春「京太郎、愛宕の方にはもっと遅くに色々画像を送って」

巴「あ、結構試合の時のこと根に持ってるんだね」



洋榎「……最近また京太郎が何かと美味そうな食べ物の画像を送ってくるんやけど」

絹恵「ええんやないん?美味しそうなものなら」

洋榎「よくないわ!!狙いすましたように夜に来るんやで!?また何か食べたくなるような時間に!!これはもう陰謀や!!」

雅枝「……で、それがつまみ食いした理由やと?」

洋榎「……ダメ?」

雅枝「駄目に決まっとるやろこんのアホ娘!!今日は洋榎だけからあげ抜きや!!」

洋榎「そ、それだけは!!オカン、後生やからそれだけは勘弁してや!!!」








8月○◆日

個人戦3日目

今日から強い選手同士当たる試合も多くなり、色々と目が離せなかった

午前中に初美さんと原村和の試合があった

圧倒的なおもちの差ではあったが、試合では原村和が初美さんに振り込んだ

しかし、それでも全く動じた様子もなく打つのは流石だった

結果は初美さんが1位、原村和が2位だった

昼に、ネト麻仲間のお菓子大好きさんと王者さんと会うことになっていた

2人もそこそこチャットで話したりしているので、3人でお昼でも、ということになっていた

先に来たのは王者さん、奈良の王者、奈良の個人戦1位の小走やえさんだった

今日まで残っている辺り、王者というくらいの実力者ではあるんだろう

そして、少し遅れて来たお菓子大好きさんだけど……宮永照さんだった

咲の姉であり、俺も昔会ったことがある。本物の全国の王者来ちゃったよ

奈良の王者めっちゃびっくりしてた。そして俺を「あ、京ちゃんだった?久しぶり」っつって俺もびっくりした

とりあえず周りがざわついたんで、適当な店に入った

照さんは昔会った俺のことを覚えていたらしく、昔と変わらない感じで話しかけてきた

俺も少し懐かしくなって話した。ただ、咲とはまだ喧嘩中らしい

お互い団体戦が準決勝敗退という結果に終わったこともあり、少し微妙な感じではあるらしい

だけど、「……個人戦で多分当たるし、その時かな」と何かを決めたような表情で照さんは言っていた

やえさんはそこまで何も言わなかったが「……ま、私と当たる前に頼む。どっちか先に当たると対戦できなくなるからな」と強気に言っていた

照さんは少し驚いたようだったが、雑誌とかで見せないような、ニヤリという感じで笑い「……対戦するの、楽しみにしておく」と言っていた

なにこの王者の会話。どっちも王者の貫録だよ。背も胸も小さいけど

それからも昼食を取りながら色々話して別れた。照さんとやえさんもお互い連絡先を交換していたようだった

そして午後、試合の組み合わせが発表された

宮永照、宮永咲、小走やえ、荒川憩

どこでどういうフラグが立ったんだろうかと一瞬マジで考えた

ああいう会話してすぐに3人当たるってどういう組み合わせだ。なんか去年の全国2位の憩さんもいるし

最終日の終わり間際とかじゃねーのかよ、こういう組み合わせ

色んな意味での注目の試合だったが、1位照さん2位咲、3位憩さん4位やえさんという結果だった

試合は、今まで見たものと次元が違うような試合だった。つーか、結果4位とはいえ、とんでもないの3人いたのに一時トップに立ったりしたやえさんまじすげぇ

試合が終わってから照さんと咲が何かを笑顔で話していた

おそらく、仲直りはできたんだろう

試合が終わってから「咲の奴すげーな」と呟くと、隣から「え?」という声が聞こえた

隣を向くと、金髪で眼鏡のすばらなおもちの持ち主がいた

どうかしたのか聞くと「あ、いえ!つい、咲って知り合いっぽく言うので、咲さんの知り合いかと思って」と金髪眼鏡おもちの娘は言った

ちょっとした知り合いだと言うと、その娘もそうだと言った

なんでも、同じ長野の高校らしい。そこまで聞いて思い出した

長野決勝団体戦で居た女の子だ。試合自体は見てないが、簡単なダイジェストのような動画で見た

おもちがあったので少しだけ記憶にあったのは言わないが

確か、鶴賀学園と言うと正解だったらしい。「ワハハ、私達も有名になったもんだ」と、その隣から小柄で人も話しかけてきた

同じ鶴賀学園の人らしい。それから何かの縁ということでしばらく一緒に試合を見ながら話した

2人は妹尾佳織と蒲原智美というらしい

全国前に、長野の決勝4校で合同合宿をやったらしく、それからの縁らしい

俺も今は永水で、元々長野に住んでいたことを話すと、元地元民ということで色々話してくれた

そのまま話が弾み、連絡先を交換した

今日も小蒔さんと初美さんは勝ち残った

だが、個人戦は明日が最終日

最後まで頑張って欲しい

小蒔「この試合はすごかったですね」

霞「ある意味決勝以上に注目された試合だったわよね」

初美「とんでもない姉妹対決でした。何気にこの4人全員と京太郎知り合いだったんですねー」

巴「というかインターハイで女の子と知り合いすぎじゃないですか?」

春「なんか気付くと女の子のことばっかり……」








8月△▲日

個人戦最終日

個人戦の優勝は照さんだった

団体戦で負けたからか、かなりの気合いが入っていたようで、圧倒的だった

後でお祝いのメールを送ろう

小蒔さんは5位、初美さんは20位という結果に

でも初美さんは途中照さん憩さん、臨海の辻垣内さんの去年の上位3人それぞれと当たってこの結果だ。充分すごいと思う

小蒔さんは霞さん曰く、今回は終始絶好調だったらしく、この結果らしい

去年と違うものがあったから、等と言っていたが、六女仙揃っていたことか?

霞さんはなんかこっち見て笑ってた

閉会式が終わった後、新道寺の煌さん、姫子さん、哩さんがに来た

挨拶と合宿を秋に3年生も含めてからやらないか、という話だった

霞さんや初美さんももちろん大丈夫だと返事をして、また連絡をいつするかも話して別れた

次に、豊音さんとエイスリンさんが来た

2回戦から決勝まで、ずっと対戦した相手だから挨拶に来たらしい

豊音さんは改めてサインのお礼を言い、エイスリンさんはわざわざ俺達の絵を描いてくれていた

団体戦の5人と俺もいれた6人の絵だった

こちらも絵のお礼を言い、また連絡すると約束して別れた

会場を出て、帰るのは明日なので今日はこれからどうするかとみんなに聞くと、ハギヨシさんと衣さんに会った

そういえば約束していた。どうやら既に連絡していたらしく、このまま打とうということらしい

インターハイ延長戦というところか、思わぬところで永水と龍門渕の勝負になった

といってもお互い基本的にリラックスしてのんびり打った。一部例外を除いて

そう、小蒔さんと衣さんだ。去年も対戦できなかったらしく、お互い本気だった

何故かその2人の卓に、俺とハギヨシさんが入ることになった

絶対人選ミスだよこれ

内容は……うん、酷かった。飛ばなかった自分にびっくり。後すっごいいい笑顔だった小蒔さんと衣さんにもびっくり

いつも通りのハギヨシさんもすげぇ

そのまま遅くまで打って、宿泊施設まで送ってもらった

初美「最終日のあの3連戦さえ1位ならもっと上位でしたのにー」

巴「さすがにあの組み合わせは仕方ないよ」

小蒔「衣さんと打つのは本当に楽しくて、今から来年が楽しみです!!」

霞「そう。でも、天江さんって大将じゃないかしら?」

春「姫様は多分先鋒だから……」

小蒔「衣さん、来年は個人もって言ってましたから大丈夫です!私も頑張ります!!」

霞「なら大丈夫ね。仲良くなれて良かったわね」







8月□★日

鹿児島に帰ってきた

帰るまでに少し時間があったので、咲に連絡して会いに行った

あんまり会えなかったのもあるが、あれから照さんとどうだったのかも少し気になった

待ち合わせ場所に行くと、咲と照さんがいて少し驚いた

「ドッキリ大成功」とか照さん言ってたけど、なんか違う

咲も笑っていた。どうやら俺が心配する必要もなかったらしい

そこから照さんのおすすめというスイーツを食べに行った

その時の2人は昔みたいな仲の良い姉妹だった

残り少ない夏休み、照さんは一度長野に行くことを考えているらしい

俺も夏休みにどこか行きたいと思っていたし、照さんに合わせて長野に行くのもアリか

そう言うと咲が喜んでいた。鹿児島に一度帰ってからまた連絡することになった

その後は2人をきっちりそれぞれの部長の下まで送ってから宿舎に戻った

清澄、白糸台、どちらの部長からも感謝された。苦労してんだな

宿泊施設に戻ると、咏さんが来ていた

なんでも少し前まで良子さんも来ていて、改めてお祝いに来てくれたらしい

良子さんは途中で帰ったが、咏さんは少し残っていたとか

「最後に会った時からどーなったか気になってたんだけど……なるほどねぃ、中々いいじゃん」

「こりゃ化けるかもね。わっかんねーけど」俺の顔を見ながら咏さんはそういった

また連絡してねー、と扇子を振りながら帰っていった。なんだったんだ?

そして、俺達は鹿児島に帰った

帰り道、愛宕(貧)からメールが来た

大阪に帰ったとかでたこ焼きを持った写メが付いていた

これを書く前に黒豚の料理の写メを送った。ちょっと遅い時間だが、まぁいいか

帰り着いた時間も少し遅かったが、麻雀部のみんなや小蒔さんとこのおっさんなど、結構な人達が出迎えてくれた

俺はなんかめっちゃ男たちに叩かれた。俺が何をしたというんだ

部活はしばらく休みらしい。まぁ移動もそうだがずっと試合してたんだ。疲れもあるだろう

みんな、お疲れ様

小蒔「優勝、できたんですよね」

霞「えぇ。忘れられないわ」

初美「絶対忘れませんよー。後、良子さんが京太郎に会えなくて残念がってたことも」

春「良子さんも要注意だから……」

巴「一応従姉妹だけど、そう言っていいの?」








8月●☆日

明日から長野に行くことになった

ちょうど部活も休みなので、東京の照さんを途中で合流していくことになった

というか、日程は照さんに合わせてで、咲と照さんの両親に照さんと一緒に行ってやってくれと頼まれた

まぁ、照さん1人で長野へって、結構不安だしなぁ……

その代わり、東京で1日泊めてくれるらしい

まぁ鹿児島から長野に行くなら1日移動になりそうだし、ちょうどいいかな

向こうではハギヨシさんが泊めてくれることになった

いきなりだったのにありがたい話だ

とりあえずこっちのお土産を何か持っていこうとみんなに相談したが、なんかそっけなかった

春は黒糖以外としか言ってくれないし、小蒔さんはうちのお守りでもどうですか、としか言ってくれない

そもそも照さんと長野に行く、と言った時から少しそっけない気がしたが、なんだろうか

まぁまたお土産でも買ってこよう

適当に名産品っぽいお菓子をいくつか買ったし、明日の用意をして早く寝よう

霞「そういえば、京太郎くんが旅行に行ってる間、2人はやけに機嫌が悪かったけど……」

初美「なんだったんですかー?」

小蒔「その、3年生が引退したから、12年生だけで早めに練習しましょうって言おうと思ってたんですが」

春「他の女と旅行とか言い出して、つい」

巴「嫉妬?」

小蒔「……はい」

春「……後、姫様以外を出し抜きたかった」

初美「サラッとなんて計画してたんですか」

春「実際は3人でっていう予定だったのに……」

小蒔「その通りにいかなかったからといってあんな態度を取ってしまうなんて……はしたないですよね」

霞「そうね。でも気持ちは分かるわ」

小蒔「霞ちゃん……」

霞「でも私達を抜きにしようとした分お説教ね?」

小蒔「うぅ……分かりました」







8月◇◎日

東京に着いた

照さんが駅で待ってるとの話だったが……居なかった

期待はしてなかったよ。むしろ予想通り

探していたら、明華さんに会った

なんでいるのかかなり驚かれた。そのまま一緒に照さんを探すことに。なぜだ

照さんはまた予想通り、売店でお菓子を見ていた

「え、アレチャンピオン?アレがサトハに勝ったんですか?……日本って分からない」お菓子に夢中の照さんを見て、明華さんはそう言った

ごめんなさい、あんなチャンピオンで

合流して、とりあえず雀荘に行くことになった。なんか照さんと明華さんがやけに打ちたがっていた

つーか有名人2人と歩く。めちゃくちゃ目立つ。照さん何度かサインとか頼まれてたし

雀荘では俺達3人の卓に誰も入ろうとしなかった。まぁチャンプいるしなー

結果は分かり切っていたフルボッコ。なんで2人はやけに本気なんだ

ただ、本気で打ったからか、2人はそれなりに打ち解けていた。そのまま夕方まで打って、俺が飛び続けたが

そのまま別れて、照さんの家に行った

かなり久しぶりだが、照さんと咲のお袋さんにも会った

向こうも俺のことを覚えていたらしい。主に迷子の姉妹捜索でだろうが

空いてる部屋に通してもらい、少し荷物を整理しようと鞄を開けると、執事服があった

何故だ。いつぞやにもらったやつだけど、なんで紛れ込んでるし

そのまま見なかったことにしたかったが、タイミング悪く入って来た宮永母子に見られてしまった

そこからは2人の強引な押しにより、俺は執事服を着ることになった

「……ちょっとこの執事欲しいわ」そうコメントしながら写メる宮永母。マジでやめて

そのままの恰好で夕飯。執事らしく手伝った。以外なことに照さんもそこそこ料理ができた

咲といい、基本ポンコツだけどその辺りはなんとかなるのか

夕飯中、照さんが半分ふざけてか、執事らしく振る舞ってほしいと言ったので、ハギヨシさんをイメージしながらやってみた

思った以上に執事っぽかったのか、照さんも宮永母も相当驚いていた

「照、ちょっとプロ行ってその財力でこの執事雇えない?」「私専属執事にするよ?」などという母と子の会話

内容はまったく微笑ましくないが。むしろやめて

そのまま片付けは宮永母子にまかせ、俺は風呂に入った。そこでやっと執事服を脱げた

旅行初日からなんで執事なんだ

まぁ、明日は長野だ。久しぶりの長野、楽しみだ

春「京太郎の執事姿……」

霞「神社に似合いそうにないけど、確かに欲しいわね」

巴「神社じゃなくて専属というのは?」

初美「というかサラッとチャンピオンの家に泊まってますね」

小蒔「お互いの家に泊まるような関係だったなんて……」

春「姫様大丈夫。チャンピオンより胸で圧勝してる」

初美「はるる。ちょっと怒っていいですか?」



明華「……サトハー。どうして宮永照に負けたんですかー?」

智葉「はぁ?そりゃあいつが単純に強いからだろ」

明華「……納得いかない」

智葉「?」



照「……菫、執事っていくらぐらいかかると思う?」

菫「…………何を言ってるんだお前は」

照「プロでいくら稼げるかはまだ分からないけど、トッププロまでいけば1人くらいはいけるよね?」

菫「だから何を言ってるんだお前は!?今時執事雇ってるとこなんて金持ちくらいだろ!!」









8月▽■日

メリーさんの電話という都市伝説がある

「あたしメリーさん、今……」という奴だ

長野駅に着いた時、電話がかかってきた

「あ、あたしメリーさん……今、長野駅にいるの」それですぐ切れた

「あたしメリーさん、今長野に入ったの」またすぐ切れる

「あたしメリーさん、今改札口の前にいるの」

「あたしメリーさん、ちょっとトイレに行ってくるね」

「あ、あたしメリーさん……トイレどこぉ」

「あたしメリーさん、今トイレにいるの」

「あたしメリーさん、今改札口に向かっているの」

「あたしメリーさん、ちょっと改札口に行くのに時間かかるの」

「あ、あたしメリーさん……もう少しで改札口にいくの」

「……京ちゃんどこぉ……」

我ながらよく書いたと思う。この電話があった後、半泣きの咲を探して見つけ出した

なんでも、久しぶりに会う前に軽いイタズラでも、と清澄の麻雀部の部長に入れ知恵されたらしい

でもな、咲。せめて非通知でかけよう。黙っておいたけど

そんな訳で咲と再会した。照さんの方は東京で色々話したからか、普通に咲と話していた

久しぶりの長野……変わらねーな

まだ半年も経ってないのに、随分と懐かしく感じる

そのまま3人で適当にふらついた

通っていた中学、部活が終わってからよく寄っていた店、休みの日に食べに行った店、ハギヨシさんと出会ったきっかけの本屋

何も変わってなくて、安心した

その後、咲の家まで行った

久しぶりに会った咲の親父さんは俺を歓迎してくれ、照さんにはおかえりと言っていた

照さんも、ただいまと笑顔で言っていた

咲と照さんは仲直りできたし、またそのうち4人で暮らすことになるのだろうか。まぁ、俺が口出すことじゃないか

そのまま家族水入らずの邪魔になると思ってどこかへ行こうとしたら、親父さんに止められた

やけに必死に止める親父さん、その理由はすぐに分かった

「じゃあ、久しぶりに」「うん、麻雀を楽しもっか」姉妹のなんと微笑ましい会話だろうか

これが宮永姉妹の会話でなければすごく心温まる一幕だったのにね

親父さんは、俺を巻き込みたかったらしい。このとんでもない家族麻雀に。

正直恨んだ。昨日の比じゃないくらい酷い結果だった

その後、ハギヨシさんに連絡して迎えに来てもらった

泊めてくれる、との話だったが、まさか龍門渕家の客室とかね

結構遅い時間だったので、挨拶は明日にして、荷物を整理した

さて、書き終わったらハギヨシさんにお土産でも渡しに行こう

明日も少し色々見て、中学の友達にでも会おう

巴「ホラーかと思ったらただのギャグじゃないですかー」

霞「試合の時はそれこそホラーみたいに強くて怖かったのにねぇ」

春「その後の家族麻雀のがよっぽどホラーみたい」

初美「京太郎、よくこんなにすごい人達と打てますねー」

小蒔「京太郎くん、そういうところは誰よりもすごいですよね」











京太郎は今、鹿児島

京太郎「……ふぅ、やっとウチに持ってこれたか、黒糖1年分」

京太郎「つーかすげー量だな。1日どれくらい消費での1年分だ?春基準か?」

京太郎「まぁいいか。とりあえずこれは後にして、早く…」

ピンポーン

京太郎「ん?客か?」

「お届け物でーす。印鑑かサインお願いしまーす」

京太郎「はーい。……はい、サイン書きました」

「ありがとうございまーす」

京太郎「あの、一体何のお届けものなんですか?」

「えーっと……懸賞みたいですね。屋久島のグルメ詰め合わせらしいですよ」

京太郎「へぇ、屋久島の。親父が応募したのかな」

「えぇ。ちょと大変でしたよ。屋久島のグルメ詰め合わせ、1年分は」

京太郎「……はい?」

「ですから、屋久島のグルメ詰め合わせ1年分です。年内配送って話なんで、こんな時期になっちゃってすいませんね」

京太郎「ちょ、ちょっと待ってください。1年分?」

「はい。えっと、首折れサバにトビウオにきびなご、豆腐に焼酎『三岳』。伊勢海老に鹿肉にポンカン。あ、まだありますね」

京太郎「……なんだこの量!?」




春「ん?京太郎?」プルルルルル

春「はいもしもし?……え?屋久島1年分?……うん、うん分かった。伝えとく」ピッ

初美「どうしたんですかー?」

春「なんか、屋久島のグルメ1年分ってのが懸賞で当たったらしい」

霞「屋久島のですか。懐かしいですね」

巴「え、また1年分?」

春「量がすごくて大変だから、まだ遅れるって。後、みんなで食べないと京太郎の家じゃ食べきれない量だって言ってた」

小蒔「また当たったんですか。すごいですねー」

初美「……まさかまた神様が?」

霞「どれだけ日記が気になるのかしら」

巴「こんなことで本気出し過ぎじゃないですかね」

春「……とりあえず、続き読む」










8月▼○日

長野旅行2日目

ハギヨシさんが本気出した朝食はすごかった

写メ撮って後で愛宕(貧)に送った

友人と会おうと思ったが、連絡無しでこっちに来たため、みんな都合が悪かったらしい

咲と照さんも今日は別行動らしいし、1人で適当にふらつくことになった

どうするかと思っていたら、ハギヨシさんに最近少し有名になった雀荘に行ってみてはと勧められた

せっかくなので、行ってみた

店の名前は「Roof-top」なんでも、そこの娘がインハイに行ったことから少し有名になったらしい

長野でインハイって言えば咲の清澄か

実際、店はそこそこ人が居た。残念ながらインハイに出場したという娘はちょうどいなかったが

どうするかと思っていると、思わぬ人物から声を掛けられた

「京太郎さん?な、なんで長野にいるんですかー!?」夢乃マホ、色々会って知り合いの中学生だ

どうやらマホもここの娘と知り合いらしく、店に来て会えずにどうするか、という状態だったらしい

せっかくだから打とう、となって、適当に2人空いた卓に入った

周りから兄ちゃん度胸あるね、嬢ちゃん大丈夫か?とか言われた

なんのことか分からなかったが、打ってから分かった。俺とマホはプロが居る卓に入ってしまったらしい

南浦プロ、シニアのプロらしい。そら勝てねーわ

でも、俺の知ってるプロと違った。あんなんばっかじゃないんだな、プロって

いい経験になった

しばらく打った後、マホと別れて店を出ようとした時、南浦プロに話しかけられた

「お前見ない顔だな。清澄か?違うのか」物珍しかったらしく、色々教えてくれた

「一回清澄に行ってみるといいぞ。あんな公立の無名高校が強豪を破っちまうんだから。まぁウチの孫もそのうちそうするんだがな」今思えば孫自慢がしたかっただけか?

清澄高校、受験するかもしれない高校だったので行ったことはある

いい機会だと思い、道を調べて向かうことにした

高校自体は普通の公立高校、といったとこだった

咲の話で、旧校舎に麻雀部があるらしいので、そっちにも向かった

旧校舎に麻雀部か。ひょっとしたら、俺が清澄に入学して、清澄の麻雀部に入部していたかもしれない

そんなことを考えていると、いきなり後ろから声を掛けられた

「あら?最近は減ったと思ってたのに、また見学者かしら?」

振り返ると、セミロングの髪にロングスカートの女性が立っていた

どこかで見たことあると考えていると、思い出した。春の対戦相手だった清澄の中堅、そして清澄の部長だ

春の対戦相手、と呟いたのが向こうにも聞こえたらしい

「春……って永水の?……あ!あなたが咲が言ってた永水の須賀くん?」たったそれだけで素性を当てられた

どうやら咲が永水に俺がいる、ということを話していたらしい

「なるほどねー……咲の幼馴染……ね、咲って昔からああなの?」そう聞いてくる清澄部長

何を指しているかは知らないが、昔からポンコツではあった。そういうと納得したような、がっくりしたような感じだった

それからは、咲のポンコツっぷりが起こした数々の逸話を聞いた

出先で迷子になるわ、パソコンを教えてようとしても扱えないわ、大変だったらしい

変わらねーなー

こっちも咲の昔の話をしたりと、それなりに打ち解けることができた

咲、お前のポンコツっぷりが初めて役に立ったぞ

そのまま連絡先を交換した。後日、咲の目の前で電話して驚かせる予定らしい

その時は全力で乗ろう

それくらいで俺は竹井さんと別れた

そのまま今日は龍門渕家に戻った

思わぬ出会いや再会もあったし、プロとも打てた

中々いい1日だった


春「清澄の中堅……」

巴「あのツモがすごい人ですね」

小蒔「びっくりしましたよね」

初美「ちょっとかっこいいですよねー」

霞「真似しちゃだめよ?」



久「♪~」

まこ「なんじゃ、掃除サボってメールか?」

久「やーねー人聞きの悪い。ちょっと須賀くんに咲のポンコツっぷりの報告をね」

咲「な、何やってるんですか!?」

久「ああ、大丈夫よ。大体想定内って須賀くん言ってるから」

咲「そういう問題じゃないですよ!?」









8月◆△日

長野旅行3日目

相変わらずハギヨシさんの料理がすごい

深夜の時間に愛宕(貧)に送った

少し時間を置いてホラー系の画像を送ると、すぐに何通もメールが来たが無視した

今日はインハイで知り合った鶴賀の蒲原さんと妹尾さんと、その同じ高校の部のみんなと遊ぶことになった

こっちにいると連絡すると、ドライブに行くからと誘われた

蒲原さんはわざわざ迎えに来てくれ、一度降りてから初対面の3人を紹介してくれた

津山睦月さんに、加治木ゆみさん、そして東横桃子さんの3人

ただ、何故か東横さんに普通に挨拶しただけなのに驚かれた

よくわからなかったが、別にいいか

それから蒲原さんの運転でドライブに出かけたが……すごい運転だった

が、そのおかげで何度か隣の東横さんのおもちが当たったりしたのですばら!車酔い?なにそれおいしいの?

隣の東横さんも何故かおもちが当たっても気にすることなく、むしろ積極的に話しかけてきた

普通に返事するだけで何故かやけに嬉しそうだった

運転はアレだったが、ドライブ自体も結構楽しかった

中学の時、遠出して行った場所や、蒲原さんおすすめという景色、

休憩した時に買ったプロ麻雀せんべいで出たカードがすごいレアで津山さんに上げたらすごく喜ばれたり、

俺が永水ということで、オカルトな打ち方への対策について加治木さんと話したり、来て良かったと思えるドライブだった

運転はアレだったが

別れ際に東横さん、加治木さん、津山さんの3人とも連絡先を交換した

春「また女の子の連絡先が増えた……」

初美「スキあらば女の子の連絡先増やしてますねー」

巴「別に悪いことじゃないんだから……少しどうかと思うけど」

霞「そうよ。人と仲良くなるのはいいことよ。どうかと思うけど」

小蒔「えと、確かに私も少し……」

初美「姫様が嫉妬ですかー?」

小蒔「そ、そそんなじゃないですよ!」

霞「あら、かわいいわね」クス



桃子「♪~」

佳織「桃子さん、機嫌よさそうですね」

智美「ワハハ、だな。京太郎と知り合ってから、メールが楽しそうだ」

睦月「それはいいことですけど……そこまで何かありましたっけ?」

ゆみ「普通に話してただけだな。ま、モモにとってはそれが嬉しいんだろうがな」

桃子「お、返事来たっす!」









8月▲□日

今日は移動で疲れた

朝から長野を出て、東京で照さんを降ろし、鹿児島に帰るという日程

朝お世話になったハギヨシさんを初めとする龍門渕家の方々に挨拶して、照さんを拾って駅まで送ってもらうことに

透華さんからそのうち永水と練習試合をしてみたいと言われたので、新部長やインハイに出た3年生に話しておくと約束した

宮永家に着くと、照さんは眠そうにしていたが、一応用意はできていた

なんでこの人は雑誌や試合中はクールな感じなのに普段とかこんな気抜けた感じなんだ

わざわざ咲も起きて出てきていた

名残惜しそうにしていたので、今度は鹿児島に来てみないかと言うと喜んでいた

でも絶対に1人で来ようとするな。照さんと2人でも駄目だ、と強く言い聞かせておいた

新幹線に乗り、揺られること数時間

その間に照さんが食べたお菓子……お土産が残って良かったと心底思う

そのまま一旦東京で降り、照さんを家まで送った

送って、そのまま出ようとすると、驚いたような顔をする照さん

また泊まると思っていたらしが、泊まりませんよ。今日は宮永母いないでしょうに

すごく残念そうな顔をする照さんだった。また必ず来る、と言ってやっと納得してくれた

その後、少しだけ俺を呼び止め、部屋から小説を1冊持ってきて、俺にくれた

「暇つぶしに、私のおすすめ」そう言っていた

そして東京から鹿児島へ

照さんからもらった本は恋愛小説で、幼馴染の男の子を取り合う姉妹の話だった

最終的には姉が男の子と付き合う話だったが、それなりに楽しめた

そして鹿児島にたどり着く

しかし不思議だ

まだ引っ越して半年なのに、すっげー帰ってきたー、って感じがした

こっちに馴染んでるってことかな

それなりに遅くなったので、みんなへのお土産は明日渡そう

霞「このチャンピオンの行動……」

小蒔「?」

巴「さりげないような、間接的なアピールですね」

春「さらっと姉妹でってのがなんとも……」

初美「チャンピオンはこっちでも強敵ですかー」



照「うーん……」

照「これ……いや、こっち……」

照「……次会う時、どれ渡そう……」

バサッ

姉妹で取り合う恋愛小説 年上の幼馴染との恋愛小説











8月★●日

今日は部活だった

新部長を決めたりと主に話し合い等が中心だったので、最初にお土産を出して、みんなでつまみながら話した

初めは小蒔さんを部長に、という話だったが、本人がそういうタイプじゃないということで辞退していた

結局は別の人が新部長になった

心機一転、新しい永水高校麻雀部として頑張っていこう

部活が終わってから、個人へのお土産を渡して回った

ただ、旅行中のことを話すと、何人かが不機嫌になったりした

照さんとの話や咲との話、後は向こうでの知り合いや新しく知り合った人の話だったが……変なことは言ってないはずだけどな

夜に愛宕(貧)さんと普通に麻雀に関することでメール

性格のわりに守る方が得意だということに少し驚いた

旅行中、隙あらば美味しそうなご飯の画像を送っていたが、今日はあえて終始普通にメール

なんとなく、メールの文面でも不安なような、少しおかしいような感じになっていくのが面白かった

普段なら画像を送るようなタイミングで何も送らなかった時は、「メール間違えとらん?」と来たのは笑ってしまった

メールの最後、画像を1枚添付した

旅行中に撮った景色の画像だ。動揺しているのが目に浮かぶ

あえて何もしない、こういうのもアリだな

春「……旅行の話が女の子の話ばっかりなのが悪い」

小蒔「です」フンス

霞「流石にねー、宮永照と旅行しました、みたいな話だし」

巴「それはそうと、愛宕さんとこんなことするくらい仲良くなってたんですね」

初美「完全に京太郎の手のひらの上ですけどねー」



洋榎「……こんなぁ」

絹恵「お姉ちゃん携帯持って何しとるん?」

洋榎「いや、そろそろ京太郎からメールが来ると思うんやけど」

洋榎「最近、全っ然夜中に飯とかの画像送ってこんから、なんかあったんかなぁ、思ってな?」

絹恵「……その画像のせいで夜中に大声あげたり、なんかつまんでオカンに怒られたりしよったやん。ええんやないの?」

洋榎「ええんやけど……なんか、なんか違うんや……こう、言葉で言えん妙な感じがな?」

絹恵(……お姉ちゃん、京太郎くんのイタズラにすっかりはまってへん?)









8月☆◇日

夏休みも残り少なくなってきた

親父が知り合いから大量に花火をもらってきた

手持ちから打ち上げまで、子供の頃は咲とゆっくりやって、中学に上がってからは男友達と馬鹿やったな

量も大量にあったので、みんなを誘って花火をすることになった

小蒔さんと六女仙全員、ということで明星ちゃんと湧ちゃんも来た

普通の手持ち花火から打ち上げ花火、ロケット花火を手に持ってやったり、ねずみ花火を一袋まとめて付けたりと懐かしいこともやった

やっぱり花火は楽しい。みんなも楽しんでくれたようだった

花火の終盤、それぞれ手持ち花火をやっていると、春が近づいてきた

のんびりと花火をやりながら、不意に「……ありがとう」とお礼を言ってきた

花火のことなら気にしなくていいと言うが、春は違うと言った

「……こっちに、鹿児島に来てくれて、ありがとう」春は続けた

高校に上がって、俺がこっちに来て、毎日が楽しいらしい

自分でも、あんまり笑顔を見せないのは自覚しているが、最近は増えたと小蒔さん達をはじめとするみんなに言われたらしい

昔より笑顔が増えたのも、毎日楽しいのも、俺が来てかららしい

「だから、ありがとう。今日もすっごく楽しい」そういう春は、とても綺麗な笑顔だった

少し照れくさくなったが、お礼なんていらないと俺は言った

春はきょとんとしていたが、構わず俺は続けた

まだ俺がこっちに来て半年もたっていない。たった半年もだ

それだけの期間楽しかったからってお礼なんて必要ないし、まだまだ高校生活は残ってる

花火が楽しかったなら来年も再来年もやるし、まだまだ楽しそうなイベントはあるんだ

俺だって春と居て楽しい。だからお礼なんていらない、今思い出せば何を言ってるんだってなるが、言ってやった

ちょうど言い切ったところで花火が消え、春の顔は見えなかった

だけど小さな声で、「……それでも、ありがと」そう聞こえた

ちょうどみんなも持っていた花火が終わってしまったらしく、締めの線香花火をした

やっぱり、花火の締めはこれだ

誰が最後まで残っているか、粘りたかったが、春が何故かくっついてきたせいで、俺のが早々に落ちてしまった

文句を言おうと思ったが「また来年に」そう笑顔で返されて何も言えなかった

初美「私達が見てないところで青春してたんですねー」

小蒔「私も京太郎くんに会ってから毎日楽しくなりましたし、お礼を言いたいですね!」

霞「同じように言われると思うけど…あら?どうしたの春ちゃん?」

春「……この日から……その……自覚して……」カオマッカ

巴「あー……今まで無自覚だったんだね。春ちゃん顔に出ないからねー」

春「……思い出したら恥ずかしい」

初美「ではでは是非どんな気持ちだったか聞かないとですねー」

霞「……つまりこういう瞬間が全員分あるのかしら?」

初美・小蒔・巴「「「!?」」」

春「……よし次」

小蒔「ちょ、ちょっと待ってください!霞ちゃんはいいんですか!?」

霞「あら、別にいいわよ。むしろ見せつけましょうか?」

初美「むむむ……負けてなるものかですー!」

巴「え!?ちょ、私はちょっと……春ちゃん!?ページめくるの早くない!?」









9月×日

今日から2学期が始まった

学校に着くと、数少ない男達にいきなり絡まれた

どうやら俺がインハイに付いていったことを知ったらしい

他の奴らは……まぁ、男子だからって優遇される訳じゃあないよな

優勝おめでとうと言われながら叩かれまくった。大体やり返したけど

始業式で麻雀部のみんなが壇上に呼ばれたり、大変そうだった

2学期初日ということで学校はすぐに終わり、部活だった

部活には引退したはずの霞さん、初美さん、巴さんもきていた

受験等あるんじゃないのか聞くと、家の神社等を継ぐとのことで、受験はしないらしい

だからこれからも時間があれば麻雀部に顔が出せるということだ

まだまだ教わりたいことが多かったんだ。毎日という訳はいかないだろうが、それでもありがたい

そう言うと、早速俺への特別メニューを組んでくれた

俺、霞さん、初美さん、巴さんというメンバーで対局だった

練習にはなるけどさぁ……限度ってもんがあるだろう……

帰り道、流石にぐったりだったのを悪く思ったのか、たまごアイスを奢ってもらった

みんなもたまごアイスを買っていたので、少し期待したが、食べ慣れているのか勢いよく白いものが顔にかかることはなかった

残念だ。そして食べ終わってこっちをドヤ顔で見る初美さんが少しイラッときた。違う、あなたじゃない

逆に俺が失敗して顔に思いっきりかかってしまった

無念……

霞「夏休み明けねぇ……去年の方が騒がれたから、今年はそれほどじゃなかったわよね?」

初美「ですねー。去年は姫様大暴れでしたからねー。あ、今年もでしたねー」

小蒔「……ところで、京太郎くんはどうしてたまごアイスで期待していたんでしょうか?」

巴「あー……アイスが美味しく食べられるかじゃないんですか?」

春「……京太郎のえっち」

小蒔「?」










9月○日

ぼちぼち体育祭と文化祭の話が出てきた

今年は男子がいるので体育祭でも文化祭でも色々駆り出されそうだ

別に体を動かすことは好きだからいいけどな

文化祭、麻雀部でも何かやるのか気になったので、部室に来ていた巴さんに聞いてみた

去年は小蒔さんを中心に簡単なお祓いをしたり、おみくじやお守りを売ったりしたらしい

小蒔さんの親父さんがノリノリを手を貸してくれたとか

ちょうどインハイでの活躍もあり、かなり人が来て、おそらく今年もそれになるだろうと話してくれた

それでいいのか神職。神様的にもアリなんだろうか

それを聞くと、巴さん曰く、お供え物を普段より豪華にしたら問題なかったらしい

神様ってなんだろうね

初美「盛り上がりましたねー。『インハイで活躍したあの娘がお祓いを!』って感じで」

霞「お守りもよく売れたっておじ様喜んでたわね」

小蒔「多くの人がお守りを持てたり、多くの人のお祓いができたりで私は良いことだと思いましたよ?」

巴「まぁ、京太郎君の言いたいことも分かりますけどね」

春「神様、結構アバウトでノリがいい」

巴「いや、その言い方はちょっと……」









9月△日

妙な夢を見た

何故かすぐに「これは夢だ」と自覚できる夢だった

不思議な感じだったが、夢なら好きにしようと思い、適当に歩いていると小蒔さんがいた

制服でも、巫女服でもない、普通の私服の小蒔さんが、まるで待ち合わせをしているように立っていた

俺はなんとなく、そのまま小蒔さんの手を取って、街に行った

街では服を選んだり、小物や本を見て回ったり、ファミレスで昼食を取ったり、ゲーセンで遊んだりと、まるでデートみたいに過ごした

そのまま夢の中で夕暮れになった頃、俺と小蒔さんは公園に着いた

そのままベンチに座った

夢だけど、楽しかったです

そう言うと、小蒔さんは驚いたような顔をして、笑顔になり、何かを言った

そこで目が覚めた

普通、夢の内容なんんてすぐに忘れるが、不思議と覚えており、今もこうして日記にかけるほどだ

そのまま学校に行った。そして昼休みに小蒔さんと会った

小蒔さんは「夢でしたけど、楽しかったです」と言ってきた

まさかと思いどういうことか聞くと、小蒔さんも同じ夢を見ていたらしい

夢でも楽しかったので、お礼を言いたかった、らしい

「……同年代の方とああいう風に出かけるの、初めてだったんです」少し恥ずかしそうに小蒔さんはそういった

小蒔さんなら無理もないだろうな。本家だかなんだか、そういうとこだし

じゃあ今度は、現実でああいう風に出かけませんか、そう誘うと、驚いた後、笑顔になってくれた

姫様だとか言われてるが、普通の女の子だしな

近い内に、夢の時より楽しくなるような日にしよう

小蒔「……夢の中だけど、現実みたいで、手を握ってくれてドキドキしました」

霞「2人で同じ夢って」

初美「また神様ですかー」

小蒔「その辺りは分かりませんけど……楽しかったです!」ニコッ

霞「そういえば、夢の最後何か言ったらしいけど、なんて言ったの?」

初美「確かに、京太郎は分からなかったみたいですしねー」

小蒔「……その……ますと……」

春「姫様、もっと大きな声で」

巴「こら、そう言わない。でも、聞こえませんよ」

小蒔「……お慕いしております、と……つい……」

春「……姫様も堕ちた」

巴「言い方。分からなくはないけど」









9月□日

休日、今日は砂風呂に行ってみた

前々から行きたかったのだが、色々あって行けなかったところだ

施設に着いてすぐ、砂風呂に入った

色々予想していたが、予想以上に良いものだった

身体がすっきりしたような気がする

その後、普通の温泉もあったのでそっちにも入り、混浴がないことを心底がっかりして、風呂を出た

飲み物はもちろん牛乳。のんびり飲んでいると、後ろから「あーっ!?」という声が聞こえた

振り返ると、なんと阿知賀の玄さんがいた

なんでこんなところにいるのか聞くと、懸賞で当たったので宥さんと一緒に来ているらしい。まさかこんなところで会うとは

ちなみにその時の宥さんはまだ砂風呂らしかった。その時点で3時間は入ってると聞いたが、結局最後まで会わなかった

何時間入ってたんだろう

すると玄さんが小声で「実はお風呂ですばらなおもちの持ち主2人を見つけまして」と言ってきた

それはそれは確認しない訳にはいかない。そのまま牛乳を飲みながらお持ちの持ち主を待った

少し待っていると、その人は出てきた

雰囲気から、おそらくは人妻だろう。眼鏡を掛けていて、大きくすばらなおもちが浴衣の下からも主張していた

つい玄さんと握手した

次のその人の娘であろう人が出てきた。先の人ほどではないが、それでも充分に大きくすばらなおもちだった

俺は玄さんとハイタッチした

いいものを見せてもらった、そう思っていると、その親子の会話が聞こえてきた

「なんや、絹だけなん?」「お姉ちゃんもうちょいで出てくるてー」

姉がいる?つまりは3人目!?俺と玄さんはアイコンタクトで互いの目的を理解した

そのまま待つこと数分、出てきたのは……残念だった

さっきの娘は姉と言ったが、ならば残念だ。その姉は妹より背が低く、さらにはおもちも無い

なんてことだ。こんな人のために待ったのか

玄さんと肩を叩き合いながら、お互いを慰めていると、その姉……貧乳がこちらへやってきた

なにかと思うと、「京太郎か?うわっ、こんなとこで会うなんてめっちゃすごいやん!」そう馴れ馴れしく話しかけてきた

誰だ?貧乳の知り合いは初美さんと宮永姉妹で充分だぞ?そう思いながらジーッと貧乳の顔を見る

どこかで会ったことあるような無いような……そう考えていると、貧乳が何か合点がいったように手を叩いた

そして、自分の手で髪を後ろでひとつにまとめ、そして俺はそこでやっと貧乳の正体に気が付いた

愛宕(貧)だった。さっきの妹は眼鏡をしていないから気付かなかったが、愛宕(巨)だった

つまり最初の人は、愛宕(母)!……母親に似ればよかったね、愛宕(貧)

「あぁ、なるほど。いつも洋榎とメールしよるっちゅう男か」そう話しかけてくる愛宕(母)

愛宕一家(父以外)も懸賞で当たって来ていたらしい。どんな偶然だろうか

愛宕(母)に言われた。いつも(貧)に送っている写メは見ていると。何を言われるかと思うと、褒められた

いいセンスしている、写真も美味しく見えるように撮ってる、と

(貧)は文句を言ってほしいと言っていたが、愛宕(母)はアンタが我慢すればええこと、とばっさりだった

つまりは母親公認の仲……これからも送っていいってことか!!

という訳でこの日記を書き終わったらまたメールしようと思う。無論(貧)にはカツ丼の画像でも付けて

ついでにその場の流れで愛宕(巨)の方とも連絡先を交換した

こっちには普通にメールしよう。カピーの写メでいいか

初美「砂風呂ですかー。最近言ってないですねー」

巴「またみんなで行く?中等部の2人も誘って」

小蒔「いいですね!私も最後に行ったのは大分前ですから、楽しみです!」

春「……まぁ、愛宕はいいか」

霞「結構点取られてたものね。これは止めなくていいわね」



洋榎「ああああああ!!また!なんでこんなタイミングですき焼きの画像なんて送ってきよるねん!!」

絹恵「あはは、このカピーちゃん可愛くておもろいわー」

雅枝「おお、ホンマやなぁ……いやー、ホンマええもん送ってくる子やね」

洋榎「オカン!ウチのは完全に悪意の塊で送ってきよるやろ!?」

雅枝「何言うてるん。美味しそうなもんやろ。ええわ、むしろお礼言っとき」

洋榎「この前夜の11時に串カツやったのに!?起きとったけどあんまりやん!?」

雅枝「我慢しーや。絹、他の画像あるん?」

絹恵「あるで!こっちがおすすめでな?」

洋榎「京太郎ーー!!!覚えとけーー!!!」








9月●日

今日は中秋の名月だった

だからか、みんなで小蒔さんの家に集まって月見をすることになった

家で多めに団子作ってから小蒔さんの家に行くと、既にみんなは集まっていて、大人たちは宴会やってた

親父までいつの間にかいたし、飲めりゃいいのかまるで駄目な親父、略してマダオめ

親父が月見っぽいもん出せー、とか言ってきたから持ってきた団子はやった

大人たちが食べてしまいそうだったので、小蒔さんのお母さんに断って台所を借り、改めて作った

その場にいたおばちゃん達がやけに見てたと思ったら、娘の婿に来ないかと言われてびっくりした

冗談に乗ったからか、その場のおばちゃん達のほとんどに言われたからまたびっくりだ

適当に流して、出来立ての団子を持って縁側に行くと、みんなが待っていた

やけに顔が赤い気がしたが、なんだろうか

それからは丁度雲もなく、綺麗な月が出ていたので、のんびり月見をした

こうやって月見をするのは初めてだったが、思ったよりいい感じだった

またやるのもいいかな

巴「確か、京太郎くんの作った団子が美味しいのと、手際とかがすごい良かったから……うぅ、お母さん……」

霞「おばあ様まで言い出したから驚いたわ」

春「……うちはかなり前から既成事実をって言われてる」

初美「おばさん過激すぎじゃないですか!?……あ、うちもそんな感じでしたー……」

小蒔「実は父からその気なら婚約者にするかって言われてまして……」

春「え?」

巴「本家が全力で!?」

霞「ちょっとそれは初耳ね」

初美「姫様がその気ならって……まさか……」

小蒔「で、でですけどこういうことは2人の気持ちが大切ですし!……あ、あんまりそういう無理強いをしては嫌われそうですし……」アタフタ

霞(嫌うことは無いと思うけど)

巴(むしろ喜びそうですよ)

春(でも姫様が強引にいかないからまだチャンスが)

初美(……まずはおっぱい好きをなんとかしないと駄目ですかねー)










9月◇日

部活終了後、麻雀の指南書を探しに本屋に行くと春に会った

春は指南書について、部室にあるのじゃ駄目なのか聞いてきたが、そうじゃない

秋に向けて、本気で麻雀が上手くなりたいから新しいのを買いにきたんだ

指南書はいくつあってもいいし、この前みたいに負けたくない、そう言った

すると春は、自分の持っている指南書も貸すし、いつでも麻雀の相手をする、と申し出てくれた

「夏に負けて悔しがってたのは知ってるし……京太郎のためなら、なんだってしてあげたい」そう言ってくれた

ありがとう、春

それからいくつか春と相談しながら新しい指南書を買い、家に帰ってから早速ネト麻の相手をしてもらった

これからも頼むことになるだろうし、また黒糖で何か作るか

初美「はるるはまた抜け駆けですかー?」

春「違う。京太郎のために協力してるだけ」

巴「にしては大胆なこと言ってるよね?『なんだってしてあげたい』って」

春「本心」

小蒔「な、なんでもですか?」

春「なんでも」

霞「えっちなことも?」

春「むしろ歓迎」ドヤァ

初美「なんでそこで胸を見せつけるようなドヤ顔ですかっ!?」

巴「春ちゃんが強敵かな……」

小蒔「わ、私もああいう風になれば……」

霞「小蒔ちゃんには小蒔ちゃんの良さがあるわよ?」

霞(でも、私もうかうかしてられないわね)









9月▽日

部活前、少し床の汚れが気になったから掃除していたら、霞さんが来てくれた

手伝おうかと申し出て俺のそばに来ようとしたが、もう終わるところだからと断ろうとした瞬間、

霞さんがまだ濡れていた床に滑って、前に倒れようとした

俺は思わず受け止めようとしたが、運が悪いのか、俺まで滑ってしまい、霞さんのクッションになるような形で俺まで転んでしまった

なんとか頭は打たなかったが、転んだ時、手に柔らかい感触があった

つい手を動かすと、むにむにと非常に柔らかく、そして暖かな感触だった

そこで気付いた

俺、霞さんのおもちを揉んでいた!?

霞さんが俺に正面から覆いかぶさるような状況だった

慌てて謝ったが、霞さんは少し足を捻ったのか上手く立てず、そのままの状態が続いた

しばらく俺の手におもちが!永水に来て以来の夢がこの手に!!

なんとか霞さんに上からどいてもらい、すぐにまた謝った

そりゃおもちを揉めたのは嬉しいが俺が床を濡らしたせい、俺が転ばせたような訳だし、喜ぶのは悪い

転ばせて勝手におもち揉んで喜ぶとか酷い。謝るしかない

でもあの感触が忘れられない!!でも同時に罪悪感が!!

とにかく謝った。謝りながら霞さんを保健室に連れていったりした

帰りは当然送っていった

こうして日記を書いてる今もあの感触は思い出せるが、その原因が霞さんを転ばせて怪我させてと考えるとなぁ……

素直に喜んでいいものか、悩む

とりあえずまた霞さんに謝ろう。そしてこの感触は忘れられない

巴「欲望と紳士が揺れてる……」

霞「顔真っ赤にして謝る京太郎くんが可愛かったから気にしてないのにね」

霞「それに、胸を触られたのも、保健室に連れて行ってくれて一生懸命手当してくれたのも、ちょっとドキッとしたわ」

初美「揉まれた分役得ってわけですかー?おっぱいなんてただの脂肪ですよー……ふんだ」

霞「でも、これで真っ赤になって可愛い京太郎くんが見れたのは確かよ?」

春「……今度押し倒す」

小蒔「じゃ、じゃあ私も!」

巴「姫様待って。多分春ちゃんが言ってるのは別の意味」







9月■日

今日は体育祭だった

数少ない男子ということで色んな競技に出ることになりかなり疲れた

特に借り物競争では、物でなく人が指定されていて大変だった

俺は『眼鏡の先輩』とあったので巴さんに頼んだ

急いでいたので、かなり強引な感じで手を引いてゴールした

隣の奴なんて『合法ロリ』とか書いてあったのが傑作だった

初美さんを連れてきたのは大正解だと思うが

その後も徒競走で春がおもちの差でギリギリ勝ったり、玉入れで小蒔さんの胸の上に玉入れの玉が乗ったり、

激しく揺れる霞さんの胸を男子全員協力の下撮影(写真、動画両方)したり、いい1日だった

ただ、最後の競技のリレーで俺は転んでしまった

リレーのバトンを渡すその直前に派手に転んだが、なんとか遅れないようにと転びながら無理矢理バトンを渡した

おかげで順位を落とすことなく、1位だった

が、その代わり足は派手にすりむいて、無理矢理変な体勢をとったせいか足も捻ってしまった

たまたま近くにいた巴さんに肩を借り、保険医の居るテントまで行ったが、もう閉会式直前、更に間の悪いことに俺より先に怪我した奴もいた

傷を洗って保健室で、なんなら勝手に使ってもいい、とのことなのでそのまま巴さんに肩を借りて保健室まで行った

傷を水道で洗ってとりあえずは消毒まで巴さんに手伝ってもらいながら終わらせ、そのまま保険医を待つことになった

待ってる間に、借り物競争で無理矢理手を引っ張ったことを謝った

巴さんは別にいいと言ってくれた。そして「こういう時くらい、助けてあげたいしね」そう言った

別に普段からかなり助けられてると思うけどな

4月の時からよく麻雀の基本的なところから教わってるし、普段も小蒔さんがぼーっとしてたり、

春や初美さんが何かした時も助けてくれるのは巴さんだし

いつも助けてくれるのは見てるし、充分助かってる

そう言うと、巴さんは照れたように「よく見てるんだね……ありがとう」と言ってくれた

その辺りで保険医が戻ってきて、治療してくれた

すでに閉会式も終わって片付けが始まっていたが、俺はなるべく安静に、という訳だったので先に帰れとのことだった

結局片付けも参加せず、巴さんに肩を借りて帰った

こういう時も、助けられてるな

春「……怪我した京太郎が先に帰ったのは知ってたけど」

初美「こうなってたんですねー。後誰が合法ロリですか」

巴「い、いやー……ちょっと強引に引っ張られた時からちょっとドキッとしちゃって」

霞「あら、そのまま京太郎くんを独占?」

小蒔「独り占めはずるいですよ!」

巴「そ、そんなんじゃないですよ!?ただ……嬉しかったなーって……その……」

春「……堕ちた」

初美「堕ちましたねー」

霞「巴ちゃんは強引なのが好きなのねー」

小蒔「強引に……わわわ……」

巴「え!?や、そうだけど、霞さんの言い方はちょっと誤解が生まれるというか……そんなんじゃないですって!!もう!!」











9月◎日

今度、どこかの高校と合同合宿をやることになった

インハイ優勝校ということでいくつかの学校から申し込みも来ていて、さらに費用は学校持ちなので遠くの高校にも行けるらしい

合宿には霞さん、初美さん、巴さんの3人も参加するらしく、俺まで連れて行ってもらえるらしい

俺もいいのか疑問ではあるが、現部長は大丈夫だと言っていた

まだ学校自体は決まっていないらしい

おもちのある娘がいる高校……いやでもうち以上のおもちの持ち主がいる高校があるのか?

だが大きさだけでは……いやしかし……悩むな。決めるの俺じゃないけど

高校が決まり次第連絡するらしい

楽しみだ

霞「ああ、やったわね、合同合宿」

初美「ですねー。私達も是非!って話でしたよねー」

巴「3年生ですけど、まぁ特例でしょうね」

小蒔「色んな人と打てて勉強になりましたね!」

春「黒糖が持って良かった……」

巴「だから食べ過ぎだって」










9月☆日

今日から連休の白糸台高校での合同合宿だ

合宿は1、2年生中心だが、一部の3年生までいた。

白糸台と聞いてから予想はしていた通り、やっぱり照さんもいた

俺はなんか普通に受け入れられた。というか白糸台の人達からなんかやけに見られていた

理由はすぐに分かった。照さんが俺のことを話していたんだ

「京ちゃん、久しぶり」そう気さくに話しかけてくる照さん。永水のみんなが相当驚いていた

とりあえずお土産にお菓子あげて大人しくしてもらった。照さんの隣にいた3年の、確か次鋒だった人が申し訳なさそうな顔をしていた

うん、その苦労はよく分かる。嫌というほど、分かる

それからは色々な人と打った

今回のインハイで優勝できなかったが、やっぱり白糸台は強豪校、どの人も俺なんかよりはるかに上手い

しばらく打った後、休憩ということでお茶を淹れようと白糸台の人に何かそういう場所が無いか聞いた

丁度、お茶好きの人が今そこに行ったから大丈夫だと言われたが、それならせめて手伝いでも、と思い場所を教えてもらった

少し急いで廊下を歩くと、曲がり角でお茶を持った人とぶつかった

そのまま巻き込むように転んでしまった。気付くと、俺はその人の胸をがっしり掴むような形で倒れていた。すばらなおもちだった

慌てて離れたが、今度はお茶が掛かってしまったのか、白い制服が透けて、下着が見えていた。緑だった

俺はその人、渋谷尭深さんにすぐに謝った

結局、休憩中にお茶を淹れ直すこともできず、片づけで終わってしまった

渋谷さんは着替えてから続きに参加していた

その日の練習が終わってから、改めて渋谷さんに謝り、クリーニング代を出すと言った

渋谷さんは別にいいと言っていたが、なんとか受け取ってもらえた

ただその後、「その……透けたの、見ました?」そう聞かれた

見たけど、それを他校の先輩に言っちゃっていいのか!?そう悩んでしばらく黙っていると、渋谷さんは何か察したのか

「……内緒にしておいてくださいね?」そういって帰っていった

…………やっぱ明日また謝ろう。照さんに買ってきたお菓子1箱渡そう

霞「そういえば休憩中にどこかへ行ったっきりだったと思ったら」

初美「白糸台の渋谷尭深……また胸ですかー!?」

巴「不注意とはいえお茶まで掛けて……大丈夫だったのかな?」

小蒔「京太郎さんならちゃんと謝りそうですが」

春「何も言われなかったし、何も言わなかった……何かある」









9月★日

合宿2日目

休憩時間、渋谷さんのところに行ってお菓子を渡し、改めて謝った

渋谷さんは少し驚いていたが、もう気にしていないと言ってくれた

それから渋谷さんが入れてくれたお茶を飲みながら、渡したお菓子を食べた

丁度お茶に合うようなお菓子だったのが気に入ってくれたらしい

お茶について少し話していると、白糸台の次鋒だった人、元部長という弘世菫さんが来た

なんでも、照さんが俺のことを部内で話していたらしく、俺と実際に話してみたかったらしい

なんとなく分かった。この人が今まで照さんの保護者やってたのが

それからはすぐに打ち解けた。迷子の話から始まり、いかにポンコツに対応するべきかの話でかなり盛り上がった

菫さんは「君が居てくれたらと今心底思うよ……」そう遠い目をしながら言った

周りの白糸台の人達からの視線が、興味から同情に変わったように感じたのは、多分気のせいじゃないだろうな

そのまま渋谷尭深さん、弘世菫さんの2人と連絡先を交換した

渋谷さんとはまたお茶の話のため、菫さんとはポンコツへの対応の相談のためだ

菫さん、後半年頑張ってください

こうして合宿は終わった

いい人と知り合えて良かった

巴「……えーと……渋谷さんはともかく」

初美「弘世さんの方は……なんといいますか……苦労していたんですねー」

小蒔「これってある意味陰口とかそういうものになるんでしょうか?」

春「……多分違う」

霞「宮永照……あらゆる意味で強敵ということかしらね……」



「弘世先輩!宮永先輩がまたどこかに!!」

菫「またかあのポンコツは!!購買の方は!?」

「いません!その周辺も!!」

菫「じゃあおそらくコンビニ周辺だ!一応3年間いたんだ、周辺にはいるはずだ!!」

尭深「……お疲れさまです、お茶とお菓子をどうぞ」

菫「あぁ、ありがとう……ん、うまいな」

尭深「須賀くんのおすすめです」

菫「そうかー……私も須賀のおかげで照を探すコツが分かって助かっている」

菫「ほんっとあいつがうちに居たらなぁ……少なくとも私のストレスは軽減されたのになぁ……」

尭深「いい人ですからねー」

尭深(出会い方はアレだったけど……でも須賀くんならアリかな?)

菫「あぁ、全くだ」

「弘世先輩!宮永先輩が見つかりました!!」

菫「本当か!?」ガタッ

「でも、なんでか今1年生3人と打ってて……めちゃくちゃギギギーっていってます!!」

菫「止めろー!!あのポンコツ1年相手に手加減しない気かー!!」

尭深「……先輩、引退した後なのに大変ですね」











9月▲日

今日は珍しく早く目が覚めた

なのでちょっと散歩に行ってみた

普段通ってる道も、早朝で誰もいないとなると全く違うもののように見えるから不思議だ

そのまま適当にふらついていると、初美さんに会った

初美さんも早朝の散歩らしく、一緒にぶらぶらすることになった

軽く話ながら適当にぶらぶらしているだけだが、結構楽しかった

途中、初美さんの知り合いらしいおじいさんに会った

ボケなのかマジなのか、初美さんに小学校は楽しいか?等と聞いてきた時は笑いそうになった

初美さんもおじいさん相手なのかやんわりと小学校じゃないと言っていた

おじいさんが去った後、初美さんは不貞腐れたような感じだった

「どーせちっちゃいですよー」とか言っていたので、でも先輩だ、と言った

初美さんは驚いたようにこっちを向いた。俺はそのまま続けた

確かに小さいし、正直初対面ではどこの小学校かと思ったけど、ちゃんと先輩だって分かってるし、先輩らしいところだってある

そんな気にすることない、そう言った

初美さんは初めてそういうこと言われた、と驚いていたが、その後は機嫌が良くなったのか、俺の背中に飛び乗った

先輩らしくねー、と言ってやったが「ちっちゃいからいいんですー。ほらほら先輩命令ですよー。れっつごー!」と楽しそうに言っていた

仕方なく、そのままの状態で散歩を続けて、初美さんの家まで送っていった

別れ際、「もし、私がこれから成長して背とか胸がおっきくなったらどうしますー?」と聞かれた

初美さんは初美さんだし、どうこう変わる気はない。と言った

でも胸は見るかも、と付け加えたら笑いながら程々するようにと言われた

扉を閉める時、「ありがとうです」そう小さく聞こえた気がした

たまには早起きも悪くない

また早起きして散歩でもしようかな

霞「あらあら……秋ぐらいから早起きになったと思ったら……」

春「合法ロリという武器を使う気に……」

初美「そうじゃないですよー!!……えと……ちゃんと年上として見てくれたというか……その……」

巴「ハッちゃん、アウトー」

小蒔「あ、あうとー?」

初美「ち、違うですよー!?ただ馬鹿にしないで正面から見てくれたとか、真面目な顔がかっこよかったとか、そういうのですよー!?」

春「京太郎は合法ロリまで堕とす……」

霞「でも巨乳が好みだけど貧乳を彼女にする人もいるし……初美ちゃんだからって侮るわけにはいかないわよね」