ガチャッ

京太郎「買い出ししてきましたー」

優希「お、ご苦労様だじぇ!」

京太郎「こら、飛びつくな! ちゃんとタコスはあるから」

優希「いぇーい!」

まこ「いつもご苦労様じゃな」

京太郎「いえ。あ、染谷先輩に頼まれていた奴ですけど……」

まこ「ん? ああ、それは後ででええ」スタスタ

京太郎「? そうですか? じゃあ和、これ」

和「ありがとございます須賀君」

咲「私にはー?」グイグイ

京太郎「はいはい。これな」

久「須賀くぅーん」ニコニコ

京太郎「ありますってば」

久「わーい、大好きよ」

京太郎「もう、みんなして!」

 キャッキャウフフ 

まこ「調子がええのぅ……」フフ

京太郎「(いつも思うけど、どうして――染谷先輩はいつも)」チラッ

まこ「……」クスッ

京太郎「(最後尾、なんだろう)」

         __     __
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 f'-‐{::::K:::i::|"-" '  "-"イノ::レ|::::::);ヽ
   ノ::从:::、:\_ ー ‐  _ノ:::::::ノ人:( ツ
       \へ、::rー-‐' |ノノ:ノ'"  ヾ
       ___ノi    ノー-、_
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      / ト、:.:.:.:.:| /:.:.:.:.;.イ r==i:.}
    / V|::::\:.:レ':.___/::/ レ'    | i
.   / 〈/ ̄Τ`Tー-―"| /     | \_
  /f三ヽ、 __|二L__. ヽレ  /  ├=='
  人'へ-√´   \::ヽ\ /    |
 { '  '´      / ー-≠-  、  }
  、     _,..ィ_´           V
  `ーr--イ::| |:::くー- 、_    ノ
    |   〈:::| !::::::ヽ   、_二 ̄
    ノ   |:::| ヽ::::}     〉
   /    ヽ:|  ソ     〈
   |ー―-------  -―'" 〉
   フー--r―----r―‐r―く
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/:::::/:::::::/:::::::::ノ:::::::::|!:::::::::i!:::::::::::\


第十章【いつだって最後尾 不思議なディスタンス!】


京太郎「お茶を淹れましたよー」

優希「いっちばーん!」ダッ

咲「ありがとう、京ちゃん」

京太郎「いいっていいって」コトッ

久「やっぱり須賀君がいると助かるわー」

京太郎「あっ、染谷先輩もどうぞ」

まこ「ん? あぁ、先に和にせぇ」

和「すみません」スッ

京太郎「……?」

まこ「なんじゃ?」

京太郎「いえ、なんでもないです」

まこ「……」

京太郎「(染谷先輩はいつも、自分の番を最後にする)」

 お茶を飲むのも、何かを貰う時も
 全部一番最後

京太郎「(こういうの、なんていうんだっけ?)」

 奥ゆかしいって言うのか、なんていうのか

京太郎「(なんだか気になる)

 これが、俺と染谷先輩の奇妙な関係の始まりだった










 翌日

京太郎「ふんふ~ん」フキフキ

 ガチャッ

まこ「お、ご苦労様じゃな」

京太郎「あ、染谷先輩。お疲れ様です」

まこ「……一人か?」

京太郎「はい。ちょっと早く来すぎちゃって」

まこ「そうか……っと、わしは少しトイレに行ってくるけぇ」

京太郎「え? あ、はい」

まこ「すまんのぅ」

 バタン

京太郎「……」

 うーん
 なんだろう、俺……避けられてるのかな

京太郎「いやいや、そんなことは無いって」

 ガチャッ

咲「もー! 一人で先に行くなんて酷いよー」

京太郎「ああ、咲。おつかれさん」

咲「ううん。大丈夫、京ちゃんこそご苦労様」

京太郎「慣れてるからな。それより、染谷先輩のことなんだけどさ」

咲「染谷先輩?」

京太郎「俺、なんだか避けられるみたいでさ」

咲「えー!? それは無いと思うけど」

京太郎「そうか?」

咲「うん。絶対そんなこと無いよ!」ブンブン

京太郎「そっか、ならいいんだけど」

 ならどうして、俺と二人きりになってくれないんだろう
 男の人が苦手なのか?

 いやいや、染谷先輩に限ってそれは無いだろう

京太郎「うーん」

咲「?」





 部活終わり

京太郎「お疲れ様でーす」

久「んっしょ。はぁー、終わったわねぇー」

咲「ねぇねぇ京ちゃん! 駅前のファミレスに行こうよ!」

京太郎「あそこか。まだオープンしてないんじゃなかったか?」

咲「あれ? そうだったっけ?」

優希「なら、私とタコスの屋台に行くじょ!」

和「いえ、それよりは私と……」

久「あら、モテモテね須賀君」

京太郎「あはは、そうですね」

まこ「……」

京太郎「そうだ! 染谷先輩も一緒にどうですか?」

まこ「ん? わしか? わしは……そうじゃな」チラッ

咲「?」

優希「どうかしたじぇ?」

まこ「あ、いや。家の手伝いがあるけぇ……すまんな」

和「そうですか。それは残念です」

京太郎「……(まただ)」

 また、染谷先輩は一歩引いてしまう
 なんでだ?

 俺といるのがそんなに嫌なんだろうか

久「そんなに忙しいの?」

まこ「かきいれ時じゃけぇの」

京太郎「……なら!」

まこ「?」

京太郎「俺、染谷先輩の店を手伝いますよ!」

久「!?」

優希「じぇ!?」

和「じょ!?」

咲「和ちゃんっ!?」ビックリ


京太郎「どうですか?」

まこ「ど、どうですかも何も……急にそんな」

久「あら? いいじゃない。仲間のピンチに力にならないとね」

まこ「部長!」

久「まこ。最近、少しおかしいわよ? 須賀君の好意、無駄にする気?」

まこ「……それは」

咲「私も手伝います! みんなで力を合わせなきゃ」

和「ええ。咲さんの言う通りです」

優希「全国大会前に、染谷先輩に倒れられちゃ困るじょ」

まこ「……すまんのぅ」ペコリ

京太郎「じゃあ、決まりですね」

まこ「ただし、ちゃんとバイト代は出すけぇの」

久「ふふ、最初からそのつもりよ」

優希「タコス代の足しにしてやるじぇー!」

咲「楽しみだね」


和「はい。それより須賀君の衣装についてなんですがやはりゼロのコスチュームは不可欠だと思います。なぜなら須賀君の声、身長、それらを総合するとゼロが一番似合っているからです。それにコードギアスは若者を中心に人気なアニメですから知名度も高いですし、お店の売り上げアップにもつながると私は確信しています。なので須賀君にはゼロのコスチューム以外ありえません。むしろ推奨されるべきではないでしょうか? いえ、推奨などという甘い言葉ではダメですね。確定です。それオンリーです。須賀君にはゼロの格好が義務付けられるべきではないですか? ですよね? そして私がカレンの格好をすることによって全てうまくいきます。きっとお店のファンの方々も満足いただけるかと。そしてつきましては私と須賀君の挙式をあげましょう。須賀君の年齢がネックですが、ゼロで姿を隠すことにより年齢の問題など全てクリアされます。いえ、彼風に言うなれば条件は全てクリアされた、とでも言うべきですね。ふふふふふふっ、須賀君。さっそくゼロのコスチュームに着替えてください!!」ペラペラペラ


咲「?」

優希「?」

久「?」

まこ「……」

京太郎「うん! そうだな!」











Roof-top


京太郎「いらっしゃいませ」

女生徒H「あ、あの! 私、こういうお店初めてで!」

京太郎「お一人様ですか? ではどうぞ、こちらへ」ニッコリ

女生徒H「ひゃ、ひゃひっ//」

京太郎「どうかしましたか?」

女生徒H「わっほい! きゃぁっ!」ドンガラガッシャーン



和「結局ルルーシュのコスプレに落ち着きましたか……でもこれはこれで」ムフフ

優希「のどちゃんのツモ番だじぇー」

和「分かってますよゆーき」スチャッ

ゆみ「随分気合の入った格好だな、原村」

桃子「知ってるっすよ。それ、コードギアスとかいうロボットアニメの……」

和「ギアスはロボットアニメじゃありません!」クワッ

桃子「ひぇっ」

和「あれはギアスという力を使ってのうんたらかんたらほにゃらら!!」

久「(スパロボに出ておいて何を言ってるのかしら)」ウーンコノ

ゆみ「次はでこちゃんの番だぞ」

優希「でこちゃん言うな! このスーパーアイドルの優希ちゃんが!」ギャーギャー

咲「みんな楽しそうだなぁ」

京太郎「いいんじゃないか? お店も繁盛してるし」

咲「うん。(でも京ちゃん目当ての女性客はいらないなぁ)」






 ガヤガヤ

京太郎「ふぅー」

まこ「お疲れさん。少し休憩にせぇ」

京太郎「え? でも、染谷先輩も休憩入ってませんよね?」

まこ「わしゃ入らんでも大丈夫じゃけぇ」

京太郎「だって、今日は一度も」

まこ「それなら、みんなが入った後に入る。じゃから心配せんでも……」フラッ

京太郎「! 染谷先輩!?」ガシッ

まこ「くっ……ちょっと、ふらついただけじゃ」

京太郎「全然ちょっとじゃありませんよ」ギュッ

まこ「いいから。みんなには何も言うな」

京太郎「ダメです。休んでください」フニフニ

まこ「京太郎」

京太郎「……」ジッ

まこ「……分かった。休むから腕を離すんじゃ、いつまでも、その」カァッ

京太郎「へ?」モニモニ

まこ「胸を、揉まれると……んっ、変な、感じじゃ……//」カァァ

京太郎「ほわぁっ?! すすす、すみません!?」サッ

まこ「……別にええ。これぐらい、気にせんからのぅ」プイッ

京太郎「……」

久「あら? 二人共なにしてるの?」

まこ「!」

久「今から休憩? 私達はまだ対局があるから、二人は先に入ってていいわよ」

まこ「じゃ、じゃが」

京太郎「染谷先輩」グイッ

まこ「!? きょ、京太郎!」

京太郎「じゃあ、行きますね」

久「ええ。ゆっくりしてきなさい」










 休憩室

まこ「……」

京太郎「お茶です。どうぞ」

まこ「あぁ、すまんのぅ」

京太郎「やっと、ですね」クスッ

まこ「?」ゴクゴク

京太郎「やっと――染谷先輩に、最初にお茶を受け取って貰えた」

まこ「っ!」ゴフッ

京太郎「うわぁっ!? 大丈夫ですか!?」

まこ「な、なんでもないけぇ」ゲホゲホ

京太郎「無理しないでくださいよ」

まこ「だ、誰のせいじゃと思うとるんじゃ」ギュッ

京太郎「え?」

まこ「……無理やり、わしを休憩させおって」ガシッ

京太郎「それは、だって……」

まこ「わしは最後で……ええんじゃ。いつだって、最後で」クンクン

京太郎「あの、それ……一体、どういうことなんですか?」

まこ「……京太郎には関係の無いことじゃ」スリスリ

京太郎「本当にそうですか?」

まこ「……」ギュゥー

京太郎「俺には、染谷先輩が無理をしてるように見えます」

まこ「わしが? とんだ節穴じゃな」ハムハム

京太郎「なら、答えてください」

まこ「……」グリグリ

京太郎「どうして、どうしてですか?」

まこ「っ」プルプル

京太郎「一体どうして!!!」










まこ「ふぁっ……んぅ」スリスリ

京太郎「さっきから俺の体を堪能してるんですか!?!!?」

まこ「はっ!? しまった?!」

京太郎「へ? 自制していた?」

まこ「ああ。誤解させていたようじゃな。逆じゃ、逆」ケラケラ

 染谷先輩は笑いながら俺の肩を叩く
 どうやら、いつもの様子に戻ったらしい

まこ「すまんのぅ、悪気は無かったんじゃが」

京太郎「どういう、ことなんですか?」

まこ「つまり、じゃな。わしは……その、京太郎のことが気になっておってのぅ」

京太郎「え?」

まこ「じゃが、わしはほら。この見た目じゃろ?」

京太郎「どの見た目ですか?」

まこ「……あー、わしはきっと、そういうところが好きなんじゃろう」

京太郎「えっ」ドキッ

まこ「ま、京太郎がどう思おうが、わしはほら、世間一般的に人気が出るような顔じゃない」

京太郎「ええ!? そんなオカルトありえませんよ!」

まこ「言動に気をつけるんじゃぞ京太郎。今のわしはいつ、京太郎に襲いかかるか分からんけぇのぅ」

京太郎「」

まこ「まぁ、とにかく。わしは咲や和、優希や部長のように可愛らしい部類には含まれんらしい」

京太郎「……反論したいですが、一応続きを聞きます」

まこ「これはあくまで仮定の……話じゃが」

京太郎「はい」

まこ「お前に好きな女がいたとするじゃろ?」

京太郎「え、ええ」

まこ「その女の周りには、自分より格好良い男が沢山おる。そして、その男達の全員が女のことを好きなんじゃ」

京太郎「……それは、辛いですね」

まこ「そして、その男達はお前の大切な仲間じゃ。京太郎なら、どうする?」

京太郎「どうするもなにも……きっと、諦めて……みんなを応援するに……あっ」ドクン

 そこで気づく
 まさか、染谷先輩が言いたいことって……


まこ「……分かったじゃろう。わしが、最後尾にいる理由が」

まこ「外見も釣り合わん。中身も対して可愛くないわしより」

京太郎「……」

まこ「仲がいい、可愛らしい、スタイルがいい、色気ある、あいつらの方がいいじゃろう?」

京太郎「なんですか、それ……」

まこ「事実じゃ。それに、わしがお前にアタックするより、他の子と時間を使った方がええ」

京太郎「……」

まこ「わしはあの中で一番理性があると思うちょる。わし一人が犠牲になって、みんなのやる気が維持できるなら」

京太郎「そのために、染谷先輩だけが諦めるんですか?」

まこ「そうじゃ。わしがお前を我慢するだけで、みんなが大会で実力を発揮できる」

京太郎「……そもそも、みんなが俺を好きかどうかもわからないのに」

まこ「いずれ分かる。あいつらの、お前の気持ちは本物じゃからのぅ」

 そう言って、染谷先輩は立ち上がる
 俺の顔を見る瞳は、恐ろしいほどに無機質だった

まこ「京太郎。お前は無防備過ぎるけぇ。近くにいる女はみんな、京太郎のことを好きになる」

京太郎「ありえませんよ、そんなの」

まこ「……今はそう思っちょろうが、すぐに分かるじゃろ」

京太郎「待ってください」

まこ「……なんじゃ?」

 出ていこうとする染谷先輩の腕を掴む
 その腕は震えていて、冷たかった

京太郎「確かに染谷先輩のいうことには一理あると思います」

まこ「……」

京太郎「誰だって可愛い子の方がいいに決まってるし、スタイルがよければ嬉しいでしょう」

まこ「そうじゃ」

京太郎「一人が犠牲になることで、みんながやる気を出せるなら、それが正しいんでしょう」

まこ「そうじゃと言うちょろうが」

京太郎「でも、そんなの俺……嫌です」

まこ「……」

京太郎「だって、約束したじゃないですか。みんなで全国で優勝しようって」

まこ「じゃから、わしは……そのために」

京太郎「染谷先輩がいない」

まこ「っ!」

京太郎「そりゃ団体戦に染谷先輩はいます。活躍もするかもしれない」

まこ「当たり前じゃ。わしを誰だと……」

京太郎「だけど! 染谷先輩一人が辛い想いをして、苦しんで、耐えて、手に入れた勝利なんて!」

まこ「!」

京太郎「そんなの、絶対おかしいですよ……」グスッ

まこ「……京太郎」スッ

京太郎「そ、染谷先輩」

まこ「わしはな、最初……見つめるだけで満たされてたんじゃ」

京太郎「……」

まこ「ひと目、京太郎に逢いたくて、声が聴きたくて」

京太郎「染谷先輩……」

まこ「じゃが、傍におっても京太郎の傍には常に誰かがおる」

京太郎「でも、それは」

まこ「わしだけの場所なんてない。それでも、みつめるよりは幸せだと……自分に嘘を吐こうとした」ジワッ

 染谷先輩の柔らかな感触が、俺の体を包む

まこ「情けないほどに、愛しちょるのに……やり場のない想いだけが残った」ギュッ

京太郎「……俺は」

まこ「臆病な素顔を隠す為に、無理に笑う事ばかりが上手くなったんじゃ」

 背中に回された両手が、わなわなと震えている

まこ「時が経てば忘れられる。そう、自分を慰めて、虚しいほど本気だと気付けんかった」

京太郎「そうですよ。本心を隠したって、苦しい思い出ばかりが溢れるだけですから」

まこ「あぁ……そうじゃな。こうしているだけで――わしの決心なぞ、吹き飛びそうじゃ」ギュゥゥ

京太郎「染谷先輩。俺、思うんです」

まこ「?」

京太郎「誰がお似合いだからとか、あの人が相応しいとか、理論付けて自分を納得させることは出来ても」

 所詮、そんなものでは――

京太郎「心にだけは、嘘を吐けない」

まこ「!」

京太郎「頭でいくら理解しても、納得しても。心は好きな人を求めてしまう」

まこ「……」ブルブル

京太郎「だから、自分の心が納得するまで……戦うしかないんです」

まこ「たたか、う?」

京太郎「俺はここにいます。傍に誰がいても、俺という存在はここにいます」

まこ「……あぁ、わしの腕の中じゃ」

京太郎「染谷先輩はずっと待ってたんでしょう!?自分が我慢しなくても済む、みんなの敵にまわらなくても済む……そんな誰もが笑って、誰もが望む最高なハッピーエンドって奴を。今まで待ち焦がれてたんでしょう?そんな展開を……何のためにここまで歯を食いしばってきたんですか!?自分のその手で大切な仲間を助けて見せるって誓ったんじゃないんですか?染谷先輩だってヒロインの方がいいでしょ!? 脇役なんかで満足しないでください、命を懸けて自分の気持ちを守りたいのなら! だったらそれは全然終わってません、始まってすらいない……ちょっとくらい長いプロローグで絶望しないでください!手を伸ばせば届くんです! いい加減に始めましょうよ、先輩!!!!」




         /⌒ー‐‐/::ヽ
       /:::::::∧:::∨::ィ:::::::∧
      _〃::::::::::!ー'ー∨ー!::::::::::∧
    /::::::::::::::::ナ-    L:__:::::::\
    V〈:::::::::::ィ─ 、   _ヽ`::::::::::ハ
      〉::X:〈 f::j ヽ__/ .f::j 〉ヽ:ノレ|`'
    /:::::代  └'  ノ ! └'  }-、::::L
    V〈:::::ヽ!  ̄ ̄   ` ー─'7ノ::::ト::〉
     V::∧\   , -‐-、   /::::、:::j ヾ〉
      ` \ヾー....._.......<レ' ∨′′
            .-,,┘  〈二_




まこ「長い、三行で」

京太郎「先輩 諦めないで 真矢みき」

まこ「あぁ、そういうことか」ポンッ

京太郎「……泣いてもいいですか」

まこ「冗談じゃ」クスクス

京太郎「じょ、冗談ですか」ショボン

まこ「まぁのぅ。じゃが、京太郎の気持ちは伝わったけぇのう」ギュゥ

京太郎「そ、染谷先輩っ//」カァッ

まこ「……ありがとうな。京太郎のお陰で、心が楽になった」

 染谷先輩は俺から手を離して、背を向けた

まこ「ほら、早く仕事に戻るんじゃ。みんなが待ってるけぇ」

京太郎「は、はい!」

 俯いたその表情は見えないけど、俺には分かる


まこ「(部長達もまごついておるようじゃし、ここいらで最前列に出るのも悪くないかのぅ)」ニッ


 きっと先輩は、今までに見たことがないくらい――

                     ___
                    __r¬ブ--ヘ、_r¬-、
              /_厂、/   、 ∨ /ヽ>
              / 〈 、/      ト\ `´   \
            /   厶y′    ドミミv彡l    l
               l / ,√´   ‐-、_/  `^^゙l   ヽl
           | / レ´   , ,≦ニミヽ    |    〉
          _ノ  〈イ   ,イ〈了⌒」゙ ヽ  z_=ヽ、 V!
           /     从i  トヘヾ 辷ソ ;-、/7,ハVハ  lハ
         l  /   八 `‐'   `ー,,-'′ ヽヒ'ソイ丿 ル′
         レ'〈     ` ー、      ,、_   ` ,,ーl´イ
      ___ 丿  ン  /  lヽ    丶二7   八 \
   / ̄`,二ユ`ー<レ'八、ィ」 \         イ   ,ハノ
.  /  /   └、‐-\-‐´ `¬-、`-r<  八_ン′
   〕ヽ/       \__ \  r===ミr个、ゝイ --;¬─‐-、
.  厶 {     /   r┘ーヘ、{{  /ソ小K´ ̄l|__/       l
 /   ヘ  /    `¬ニソヘヾ=≠″| lヾ\_リ _i} -y    |
 !  __ ハ、/       __ ,、 〉」     | |│|`´lヽヘ∠-‐- 〈
   ̄〕,〈       /,∠ニヽ\ ̄`-Lj-Ll __」   V__,、--¬、
   \ゝ、    ///  ,⊆ニユ、         ̄`ヽ二_  j 〉
      ̄`辷ス´ /    ヾニ二ヽ\_    __r-─ヘ、_厂 {
          \      /7⌒ ̄ ̄/  \    \}__ ヽ
              l\    l  レ     '     ヽ    〉 \\
            l  \     /           〉__/ ヽ  ヽ.〉
    , --─-- 、 ヽ  /\   /    _,、--´ ̄           l
.  〈           \∨   ヽ--ニ ̄   \ _         |
   ヽ         〈                l ̄ ̄`ー---‐′
まこ「……コンタクトと、ストレートパーマ……試してみる価値はありそうじゃな」クスクス


 晴れやかな表情で、笑ってくれているって


第十章【いつだって最後尾 不思議なディスタンス!】


 カンッ