透華「まぁ、お店に彼が?」

ハギヨシ「ええ。大変喜んでいましたよ」

透華「当然ですわね。なにせ、この私がプロデュースしたお店ですもの!」ドヤッ

ハギヨシ「連れの方ともいい空気で……」

透華「は?」ピクッ

ハギヨシ「あっ」

透華「今……なんて言いましたの?」ニコニコ

ハギヨシ「い、いえ。お戯れを」スッ

透華「ハギヨシ」ギロリ

ハギヨシ「(私としたことが……すみません、須賀君)」グッ


                  / /        ./ ヘ Y.           \   |  j
                 / /        /   ヤ |      -―‐t `  |. /
                    /      .//\ /,ヘ .|   イ  7  | ヽ レ
                  ’/..     /,イ   /へ レ       /  ハ
              / /      \ /./    /′  ̄`ー‐-≦7.    ハ  ’
                 / /      /ヽ/   /'            .::  /  .ヘ  }
            / /      不、 lハ   {|            .::: /    }
            //       / { ;;;≧x、V |        /  /.    / ’
           //       ./. 弋__ツヘ  | ー=--――十 ./    / /
          //         ,イ  """      ノ   て≧芯x_ノ ./    / /
.       / ./  //     |               弋;;;__ ツクイ     / /
    /  ./  //    |. ハ       r:      """/介     ヤ /
   /   /'  / i     |.  ヽ    ト、         /"/ |    マ
 /   /{   { . |     ||./{ >、 ヽ ` ァ   ー‐' /__ ヤ   |. ヽ
    _廴_込 ヽ、   | |´   ヘ \  __  _チ'´ _. ヽマ    ヽ
    {      ヽ  `  .ト.!     ヘ      / ∨「〈.', マ¨ :.  マ     ハ ト、
    λ         マ  } .ハ ヽ    ヽ  /_  .| | マ、 ー-、  ヽ  / .l ! ::._
   / ハ.       /ヤ /ハ| ) /ミ≧≦チ_,マ  ヽ` く ̄¨¨¨.    \,.へj ̄`ヽ
.  / / ヤ    /   У′ リ / ィチ>二<< マ  フ`ーへ   ヽ    `ソ `ヽ ヘ
 / /  ヤ   /   /   / レ// / 厂|、ヾ、\、/    />  _`ー  /   `マヘ
  /     マ  .i   /  /  / /  / /  | ヽヘヽ \  ,イ /   // ̄`ヽ{     マ ヽ
      ヽ 八  .{       | .|  ./ /|   | iマヘ. > >/ | λ.  |.{三三/       .〉`
透華「須賀京太郎――貴方が誰のモノなのか、分からせて差し上げますわ」ニヤリ













 第八章 ラブイズマネー! 恋するお嬢様


 数ヶ月前


京太郎「よう、和」

和「す、須賀君!」テレテレ


 コソッ


透華「……あれがのどっちの彼氏ですの?」ヒョコッ

ハギヨシ「いえ、正確には付き合っていないようです」コソッ

透華「あんな冴えない男の……どこが」ウーン

ハギヨシ「彼は優しい少年ですよ」フフ

透華「それくらいで、あののどっちが?」


和「(はわぁ、ゼロぉ……)」ポワーン


透華「ハギヨシ。彼の素性を調べなさい」

ハギヨシ「え?」

透華「あの男がのどっちにふさわしい男かどうか、見極めてやりますわ」フフン

ハギヨシ「……はっ」シュタッ

透華「……」チラッ


優希「京太郎ー!」

京太郎「よう、優希」

久「須賀君!」

咲「京ちゃん!」

京太郎「咲、それに部長も!」


透華「(なぜ、あんな男が……)」ウーン









 数週間後

ハギヨシ「調べて参りました」

透華「ご苦労ですわね」

ハギヨシ「映像形式にしてありますので、どうぞご覧ください」スッ

透華「このDVDの中に、須賀京太郎の秘密が……」

ハギヨシ「……あの、透華お嬢様」

透華「? なんですの?」

ハギヨシ「ご覧にならない方がよろしいかと」

透華「え?」

ハギヨシ「……」トオイメ

透華「解せませんわね(あのハギヨシがここまで動揺するなんて)」ウーン

ハギヨシ「とにかく、私はこの映像をオススメしません」

透華「そう言われるとますます気になりますわ! さぁ、早く流しなさい!」

ハギヨシ「……はい」

 ガチャッ 

透華「……」

ハギヨシ「流します」

透華「(さぁ、せいぜい無様な痴態を晒すがいいですわ! 須賀京太郎!!)」ニヤリ

                   l´    ,'::\ヽ∨//_ ヘ:l:.   ',
                   l     !| ̄  ̄/' ´     ',ト::    ',
.                    ,'   Ⅵ    /'        l!∨   ',
                  /   :,'_!|__.{(   _≦千‐<へヽ
.                 //レ//「 ',l -- ´ \   ‐‐ /  ',iヽヘ`ト、
                 //ノヘ // -ヽ_‐   |  , ====ミ  !|:: :: `\
               //  :::i! ! '´ ̄ ̄`  /      ` jレi::: :::.  ', \
.              ///   :::|ヘ.',        '        /!´ !::::   ∧ `',
              // {    ::::|  ト     ー-....‐:::丶l    ,'  }:::   ノ  i!
.             l ! ヽ   :::\.ヘ    ',::::::::::::::::,'     -'/:::  /ヘ. j!
              ヾ / \   ::ヽ人    ヽ:::::; -'-‐っ /「/:::  :::   ∧
.              ∨  ::\  ∨!>   . /, ィ≦ イ  /:  ∧::    ヘ
              /   ::/ ヽ :∨::_レ ´ ヽ _.,ィl }┤ ::|:::  / ∨    \
.             /    /   !_ |/  \  ヽ'‐ヘ」つ、:!:: :{  ::\    :::\
              /  --‐‐ フ::::::ヽ       /´__   l  ├──-ヽ _  ::\
.           / / \ イ::::::::::::::::::::ト  r‐‐   {/ /   ヽ::: \     |  `.i \ ト、
.           /  !  イ⌒ヽ:::::::::::::::::∧ヽ    __ 、イト 、   / \ ヽ   l      \ \
        / /` 彡'      ∨:::::::::::::::∧ク ̄ // .!', `ヾ /、    Y: i   !   |、   \ \
.     / /イ           ∨:::::::::::::イ.  /イ  | ヘ   `i }   ノj/ i  ,'   ,┐、    ヽ
  ___./_/´            ∨::/ ヾ//i !.  !|ヽ\ /,'   / :::i /   ' ::| \   ∧ 、ヽ
テレビ「」ザザッ



咲「あ~ん! このケータイ本当にマジでチョームカつくんですけどぉぉお~!」ジタバタ

咲「はぁぁぁぁ!? マジありえないんですけどぉぉぉぉお!! このケータイぃぃぃぃ!!」ガンガンッ

咲「使いにくいんですぅ~! ぷんぷくり~ん(怒)」

咲「私かわいそーなコ★」

咲「キュンキュンキュン! キュンキュンキュン!」グルグル

咲「赤ちゃんかわいそうですぅ! まだ生まれてないのにぃぃ~(悲)」


透華「は?」


照「乾燥肌で困っているんですよ~><」

照「(一気に脱がすっ!!)」ギュルギュルギュルギュル!

照「かーっぺっ!」ペチャッ

照「京ちゃんの手あったかぁ~い」ニギニギ

照「え、えっと。まずは……指を、コーラに突っ込むッッッ!!」ボシャッ

照「んぅっ……じゅるっ、んずぅぅっ……れろぉ、んちゅっ、ちゅるるっ」ジュボジュボ

照「しゃぶってみ♪」スッ

照「(無理やりねじ込む!!!!!)」ズボォォォッ

照「うんっ♪ なぁにぃ? 京ちゃんっ★」キャルゥン

照「容疑者予備軍マジウケルんですけどぉ~(笑)」

照「彼氏の家に泊まったら彼氏のトランクスはいてお弁当作るの♪」

照「分かんなぁい、あぁ、漏れちゃうかもぉ!」ジタバタ

照「アファーッ!!!!」ピタッ

照「アッファ~~ン! やあよ……やあよゆうたのに」ダババババッ

照「やあよぉ……止まらんよぉ」ビジョバババババッ


透華「は?」

ハギヨシ「……」






透華「これはなんの冗談ですの?」

ハギヨシ「これは比較的新しい映像です」

透華「え」

ハギヨシ「過去には、このような映像も……」



優希「京太郎が使った……んちゅ、ぺろぺろ……ちゅるるるっ」

優希「私を誰だと思っているんだ。新世界の聖雀士(H・T)だじぇ!」

優希「冤罪が露見するのが怖けりゃ私を見逃すんだな」ドヤッ


和「たくっ、いい子ぶるのも疲れるわぁー」コキッコキッ

和「こちらカレン。ゼロに異常はありません」

和「す、スガァァァァァァァァァァクゥゥゥゥゥ!!!?!!」ガッタァーン!


透華「……」


 その後、透華が見た映像は凄惨なものだった
 ストーカー行為を繰り返され、涙し、苦しむ京太郎の姿

 なぜ、この大人しい少年がこれほどの苦しみを背負っているのか

 どうしてこの少年がこんなにも業を背負うことになったのか

 透華には分からない


              ,r'´ ̄ ̄ ヽ
       /丶  _//∧      l'⌒ヽ-、_
      /  .|ヽヾ、7/ i|     ヘ_/^ヽヘヘ
     /    |,⊥ミ∨/l|      ト、  └ユ
     !    .i    ト、  ヘ ヌ二¨   ヽ   !
     l    |L_   ゝヽ_/>ャ=ヽャ‐   \-、
     i   '7_,.≧=- }} ′ `   ヘ.    \ヽ
     j   ff'"⌒ヽ ノ   、_,.ィi レ、    l ヘ!
.      ノ   7弋   , ,    爪从 . i    l
.    イ    ハ  tt彳′        l j    ∧
   //   ! ト、       _   ‐ュ   /7   ∧ヘ
.  /,ハ    ヽヽヘ   f二´-‐'' "   / /    / ヘ ヘ
  { { ヘ    丶 ゝ _       /∨  /   ヘ ヘ
  ヘ!  ゝ     \  `  ┬-‐'  /!  ィ′     ヘ ヘ
       丶、_  \  广弌irく  l l 〉────'┼‐-、
         !| \   Y/ /V ≦ヽl ∨       l   ト
         !|   ハ l| ィイ' 7ソトミ、 ヽヽ ヽ.       l   l
        厶イ  j ∧/ //ハヽ\∨lルl       l
       f´ i   ノ/ ∧∨//  ヾ 、 ゝ'.ノ         l
透華「……は、ハギヨシ」ガタガタガタ

ハギヨシ「……はい」

透華「こ、これは合成ですの? それとも私が夢を見ていますの?」

ハギヨシ「全て現実です。なお、彼が受けたストーカー行為で、映像に起こせなかったものがこちらです」

透華「……家の周りに小便マーキング……変態メール、変態ラブレター……」

ハギヨシ「……文面はこちらです」

透華「うわぁ……あの掲示板の紙は、清澄の部長の仕業でしたのね」ドンビキ

透華「犯罪ですわ!!」

ハギヨシ「犯罪ですね」

透華「な、なら! どうして彼は!?」

ハギヨシ「……それは」

透華「いてもたってもいられませんわ! ハギヨシ! 車を!」

ハギヨシ「お嬢様!?」

透華「直接、私が話しますのよ!」

ハギヨシ「……はっ」

透華「(このようなこと、許すわけにはいきませんもの!)」ダダッ


一「なんか透華燃えてるね」

純「部屋に篭ってDVD見てたようだけど」

衣「……邪悪な気配を感じる」ムムム










 清澄

京太郎「ふぅ。今日も疲れたぁ」テクテク

 ブロロロロロロロロ

京太郎「?」

 キキキキキィィィィィッ

京太郎「な、なんだぁっ!?」

 バタンッ

透華「おーっほっほっほっ!! 私ですわ!」

京太郎「龍門渕さん!?」

透華「ようやく見つけましたわよ! 須賀京太郎!!」ビシッ

京太郎「あ、どうも」ペコリ

ハギヨシ「私もいます」

透華「挨拶はいいですわ! それより、アナタに聞きたいことがありますのよ!」

京太郎「俺に聞きたいこと?」

透華「……」ジッ

京太郎「?」

透華「なぜ、なぜアナタは……」ワナワナ

京太郎「龍門渕、さん……?」

透華「……」








 三十分後

京太郎「そう、ですか」

透華「……」

京太郎「全部、知られちゃったようですね」

ハギヨシ「申し訳ありません。暴くつもりはなかったのですが」

京太郎「いえ、別にそれは責めませんよ」

透華「お詫びといってはなんですが、私が力になりますわよ」

京太郎「力に?」

透華「警察沙汰になっても、清澄の名が汚れないようマスコミに圧力を……」

京太郎「あの」

透華「安心なさい。仮に彼女達が貴方に危害を加えようとしても、私が責任を持って……」

京太郎「いえ、それはいいです」

透華「えっ」キョトン

京太郎「それよりも、お願いしたいことがあります」

透華「お願い……?」

京太郎「ええ」

透華「(あのストーカー達から、守ること以外に何を望みますの?)」


京太郎「このことを、誰にも話さないで……胸の中にしまっておいて欲しいんです」


          / \_/\-―‐-y'´ \
         /-‐y'"  ,ヘ ヽ  / ∧   \
          /     ! \ヽ/ //i     ヽ
           ,:!.     |'"´`゙ y''"´ ´|      i
            | |     i |   /′   | i    .|
.           i |     ハ|   〈.!    | |    |
          !/   / |!   ヾ、   |ハ    |
          /    廾ー-_、__,  )!、_,._-‐┤  .゙、
         /   /./ fr、))  /′ fr、i) ゙、   `、
       /.イ   ∧|  ゛'"     `゙'"  ト、    丶
.      ///    ハ._ヾ⊂⊃      ⊂⊃ !人   ヾ、、
      i/ i ,i  〈  `,!             / .リ )  i、 ヽ!
.   /リ 、ソ   Y´;/i\.  ∠ニゝ ,..イ   /   |ノ ノ
  /      >、  ヽ!   `ー---イ´|:.:.:`ヽ/    / \
/   /:Y´:.:.:\   \       / |:.:.:.:/     イ、   \

透華「え!?」

透華「(な、何を言ってますの?)」

京太郎「俺は大丈夫です。だから、ことを荒立てないでください」

透華「ちょ、ちょっと待ちなさい! なぜ、彼女達を庇いますの!?」

京太郎「庇う? そんなつもりは無いですよ」

透華「アナタは彼女達にストーカーされていますのよ! いつ、大変なことになるか!」

京太郎「なりませんよ」

透華「ど、どうして!?」

京太郎「俺にとって、大変なことっていうのは……」

             ___/ ̄ ̄\_
         ,  ´        <⌒
        ,:'            `ヽ、
       ,                \_
                      \ } ̄´
        '              ,  \
      / ,          |/} ∧ }`ー`
       {∧          「ノ|/}/イ
      '  、       | /`/ } '
         } ∧     /イ   /
         |' ,} \__/イ__ /
         //////////∧
        _,.{///////////|
     -=≦//////|////////≧=-- 、_
  r≦//////////////////////////////ヽ
  |//l///////////|///////////////////∧
  |/∧//////////l|///////////////|/////}
  |//∧/////////l|///////////////|/////|
  |///∧////////l|///////////////|/////|
  |//// }////////l!///////////////}/////}
京太郎「俺自身がどうにかなることじゃなくて、みんなが傷つくことですから」

透華「っ!」ドキッ

         |    ト、ヽV'// |     | ヽ
          |    |`゛゛/'""´|     i  ゙、
.         |   |.|  i    |.,ィ     ゙、 |
        / .   ‐∧ー-ャ   ー/‐i'´   ゙、 |
.        /   __,/テ 〒、\  ケテ〒ミァ   ヾ、
     /      λ2:::}   )  <:::} \    ヾ、  どう、して……?
     /,ィ    ,.イ  `´:::::::;/:::::::::`´  |゙、    ヽヽ
   // i     人|  ::::::::::::::::::::::::::::::: レ|     | ソ
    レ' !    /| .∧    r‐‐'つ  ,ノ ノ|    ノ
     ゙、   ゙、゙、.  > 、 ` ̄  ,.イ 、 /   / \
   _,..- ´\   ゙、   /〕` ー '  ト、/  / \  \____
 /      >、  i ,ノ `ー、  , -┘|   /    \  ヾ´ ̄
/へ /|  _/--) /i´     <^>   ヽ  ト-------、   \
| / |/ i´   ./ / |   / 天 ヽ   ゙、 ゙、     i ゙、 、ヽ
. |    |  i / /  ゙、/ / | |゙、 ゙、  ,ヘ  i  /.   |  i .|ヽ|
  |  ..|  i |  |       〈 /| 〉 ゙、/ | `| /     |  | | リ



透華「格好つけるのも大概に――!」

京太郎「龍門渕さん」

透華「っ!?」ゾクッ

京太郎「心配してくださって、ありがとうございます」スタスタ

透華「あ、えっ」

京太郎「でも」

 ズイッ

透華「っ!」ドンッ


  壁  ド  ン


京太郎「俺から、大切な人達を――奪わないでください」

透華「……」ゾクッ

京太郎「すみません。それじゃあ、失礼します」

透華「……」ヘナヘナ

 ガクッ

ハギヨシ「お嬢様」

透華「な、なんですの……!! こ、こっちが善意を言っているのに!」

ハギヨシ「……」

透華「ふ、ふんっ! どうせ虚勢ですわ!! 後で泣きついてきても知りませんわよ!!!」


京太郎「……」


透華「……ふーん、だ」ギュッ









 龍門渕邸

透華「……」ボフボフ


純「なぁなぁ、さっきから透華は何をやってんだ?」

一「さぁ? クッションを叩いてるね」

智紀「何か悩みでもあるのかも」

衣「……ふむ」


透華「(くだらない。あんな戯言、頭がおかしいとしか思えませんわ)」ボフボフ


ハギヨシ「……透華お嬢様」


透華「……自室に戻りますわ」

ハギヨシ「はい」


 透華の自室


透華「……」ピッ


京太郎「……皆さん、もうやめませんか? 話を大きくした、俺が悪いんです」

京太郎「俺が、責任を持って優希を元に戻します。だから、だからっ!」バッ

京太郎「久しぶりに顔が見れて安心した。学校でお前を待つ」バッ

京太郎「須賀君へ。麻雀弱すぎ! もっと頑張りなさい!!」

京太郎「これからも、精進してください。竹井久より……ありがとうございます! 部長!」ニッ

京太郎「俺、ダメな奴だったよ。だけど、これからは頑張るから」

京太郎「い、一緒に……ヒグッ、戦っていこうな……グスッ」

京太郎「お願いします……ヒグッ、じゃないとぉ……俺、おかしく、グスッ」プルプル

京太郎「……ぅぅっ、わ、わかっ、ヒック、分かりましたぁ……うぁぁっ」グスッ

京太郎「照さん、俺……絶対に、見捨てたりしませんから」ギュッ


透華「……」






 翌日

京太郎「(今日も遅くなっちゃったな)」スタスタ

透華「……」

京太郎「あっ……龍門渕さん」

透華「あっ」ビクッ

京太郎「どうしたんですか、こんな場所で」

透華「……」ソワソワ

京太郎「?」

透華「あの、えっと」

京太郎「……!」

透華「私は……」

京太郎「龍門渕さんが気にすることはありませんよ」

透華「え?」

京太郎「俺の方こそ、昨日は生意気言ってすみませんでした」

透華「そ、そんなことは!」

京太郎「心配してくれたのに、あんな態度で……」グッ

透華「いえ。私が余計なことを言ったからいけませんのよ」

京太郎「でも、それは!」

透華「……私は、アナタが嫌いですわ」

京太郎「うぇっ!?」

透華「顔もイマイチですし、麻雀は弱い。お人好しで、スケベで、まるでいいところがありませんわ」

京太郎「うぐっ!?」グサッ

透華「そのくせ、複数人に好意を持たれて……その全てを本気で大切に思ってる」

京太郎「……」

透華「……気に入らないですわ。一人を見ることも叶わずに、全てを見ようとして……自分さえも押し殺して」

京太郎「龍門渕、さん」

透華「だから。私はアナタが嫌いですわ」

京太郎「……すみません」

透華「でも」

京太郎「……え?」

透華「個人的には嫌いでも、世間の目から見ると……アナタは応援すべき人間なのでしょうね」

京太郎「俺が……?」

透華「だから、私もアナタを……応援することにしますわ」

京太郎「俺を、応援?」

透華「……彼女達の暴走も、私なら抑えることが可能ですもの」

京太郎「じゃあ」

透華「か、勘違いしないで欲しいですわね!!」

京太郎「へ?」

透華「わ、私はアナタが嫌いですのよ! し、仕方なく手伝ってあげるだけですわ!」

京太郎「でも、それってつまり」

透華「違いますわっ!!」

京太郎「……そうですか」

透華「ええ、そうですのよ」プイーッ

京太郎「……」ジィー

透華「……」ジィー

京太郎「?」

透華「~~~っ//」ダダダッ

京太郎「うぇっ!? なんで逃げるんですか?!」

透華「(あぁぁもぅぅぅ! なんなんですのぉぉお!)」ダッ

京太郎「……あ、あははっ(何がなんだかよくわからないけど)」ポリポリ


透華「(あの男は一体何者……!?)」


京太郎「なんだか、胸がスッと楽になったな」クスッ











 龍門渕邸

透華「……ぁぁぁぁぁっ!」モフモフモフ


一「なにあれ」

純「ぬいぐるみに抱きついて奇声を上げてるな」

智紀「……不気味」

衣「邪悪な気配を感じる」

ハギヨシ「透華お嬢様にも、思春期が訪れたのでしょう」

一「好きな人でも出来たのかな?」

純「あの透華が? 無いだろそりゃー」

智紀「でもあの顔を見ると」


透華「ぁぁぁぁぁあっ!!」ゴロゴロゴロゴロゴロ


純「そんだけすごかったのかね、須賀って奴」

一「はぁ。しょうがないなぁ」

純「あれをどうにかする策があるのか?」

一「まっかしといてー!」

ハギヨシ「何をなさるつもりですか?」

一「こういうまどろっこいの嫌いなんだよね」ピピッ

 プルルル

一「あ、須賀? 久しぶり」

透華「!?」

一「うん。そうそう、透華がね」

透華「!?!?!?」

一「デートしてあげてよ。うん、次の日曜日」

透華「!?!?!?!??!!?」

一「ありがとう。それじゃ、よろしくー」ピッ

透華「は、はじ、はじじじはじめ!?」

純「うわー、やっちまったなぁ」

一「須賀とのデートを約束しといたよ」

透華「な、なななななんっ!?」カァァ

純「知り合いだったのか?」

一「まぁね」

透華「だだ、だからといってデデデ! デートォ!?」

純「落ち着けよ透華」

透華「私は落ち着いていますわ!!!」ダンッ

智紀「どう見ても慌ててる」

透華「うぅぐっ!?」

衣「……子供だな」ドヤッ

透華「衣に言われたくありませんわ!」

一「そんなに嫌なの?」

透華「い、嫌じゃありませんけど……急過ぎるといいますか、その」ドキドキ

一「じゃあ、ボクが代わりに行こうか?」

透華「……えっ」

純「お、いいな。じゃあオレが行こうかな」

透華「!?」

智紀「なんなら、私が……」

透華「だ、ダメですわ!!」

一・純・智紀「「「へー?」」」ニヤニヤ

透華「あぅっ」

         /   ∧| /|     \ \//
         i´    ト、i| //|     ヽ  <
       |    i.トヾ|///|      |  ゙、
        !    |.||  /"´´|.i     !   |
      !.  __|.!|_,/  、__| !       ゙、. |
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    ノ    `メ==ミ゙、  /;===、_   丶|
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     ヽ  ! // / i.ー -‐ ´ /     /   リ /
   __/   Y/ /  /´\   __i     ,イ 丶  ヽ、__,ノ
.r'´ r/    ノ--イ    冫イ  \   ゙、`ー--、 `ー-、'´
. i |/   /./   |  /.フK゙、   \ . i.     \   `ー、
 | ゙、  .N     ゙、 / /,ハ i゙、  / i ノ'   / ヽ    ゙、
透華「ま、参りましたわ」ガクッ

一「じゃあ、オッケーってことだね」

透華「はぁ……」


ハギヨシ「本当に須賀君の番号を?」

一「ううん。演技ですよ」クスクス

純「やっぱな」

智紀「騙されるのは透華ぐらいだと思う」

一「後は萩原さん、お願いします」

ハギヨシ「ええ。須賀君には伝えておきます」クスッ


透華「(デート……私が? あの須賀京太郎と?)」パタパタ


一「しっかし、透華がデートだなんて」

純「どうなることやら」

智紀「不安」


透華「しょうがありませんわ。なら、デートの前に……」







透華「まずは街を買い占めますわ。土地一つ残らず、買いますのよ」

ハギヨシ「!?」

透華「ハギヨシ、エキストラを雇いなさい。街一つ分の」スタスタ

一「ちょ、え? えええっ!?」

透華「それと、この前直木賞を取った作家に脚本を書かせますわ。それと、新たな服を作らないと」ブツブツ

純「」

透華「エステにも行きたいですわね。そうだ、まずはサロンに」ブツブツ

智紀「と、透華?」

純「お、落ち着け透華! いいか、それはもはやデートの規模を超越してるぞ!」

透華「ふふ、乗り気ではありませんけど……」ソワソワ




{   `                                         /,ヽ
ヽ    \                                   _, -‐ ´ ∟_
  \     ヽ                              / \ /λ ヾ 、
   \     へ                          /  |iミ V.彡} l   } ヽ
       、     ー 、                     j   |l  ノ  j| |   ゝ 〉
        >、      ` ヽィュ_                    |i   ハ ゝ,  {| ヘ   \i
        /    \       \``ゝ,                }.   / ヾ、ヽ ヽゝ `,   ヽ
      /  |    , -‐       ` ヽ \           ノ. ∠`へ, '  ノ x弋 ヾミ 、 \
    〈  ',. |    }  }        \ }´`ゝ~ ュ _ . 〃  i'〈弋::リ`   ´{テ:::} 〉ヽハ   ,
    ヽ  }. |   ´  / ,,_       ゝ,,._      \ゝ 从 ,,    ,   ` ,,, / 从  /
     ′. ヽ ヘ.__, -‐ ト _ >、        ̄ ` ヽ   .\ ', ヘ  ャー― ,   . /ヘ ゙,ソ /j ゝ
      ゝ  ー,,ュ, -‐ ´ ー´,,   ` ー-  ,      }  ヘ   ` ヾ , ヽ  ノ , ´{| ゝ /ノ\ `ゝ、
        ̄            ゝー‐< ,,  _`` ‐- ´   }     ヽ ー < | f メ ⅳ \  \  `\
                       , -‐  `>ー- ェ   〉     \ /V ,ヘー- ュ  ゝ   ゝ、  ` ,,
                      /   /´´      \  \    .`  ひ二つ ∧   `ヽ  } ー 、  \
                  , -‐ ´    /  '      / ヘ            〉 \  |  、  ノ  ヘ  ヽ   }
                /       ノ ノ         〉、       /   i  \ ',  {   〉  \  \
透華「このデート! 完璧にこなしてみせますわ!」バーン


純・一・智紀「「「めっちゃ乗り気だぁぁぁぁぁ!!」」」デーン


ハギヨシ「(あぁ、お嬢様……悪い病気が)」ホロリ

衣「トーカェ……」ドンビキ

透華「おーほっほっほっ!! 覚悟しておくことですわね! 須賀京太郎!」







京太郎「っ!」ゾクッ

















 後日 駅前

京太郎「……(ハギヨシさんからの電話で呼び出されたけど)」

 今日は俺に龍門渕さんと出かけて欲しいとのこと
 なんでもハギヨシさんが用事で、龍門渕さんの同伴が出来ないからだとか

京太郎「(まぁ、息抜きになるかな)」フゥ

 最近、色んなことがあり過ぎた
 咲や照さん……あの二人を、どうにか以前のように戻す

 その為なら、俺は例えこの身が朽ちようと

京太郎「……」

 デデデーデーン デデデデーデーン

京太郎「ん? なんだこのBGM……ワルキューレの騎行?」

 バラバラバラバラバラッ

京太郎「え?」バッ

 凄い風だ
 一体何が……?!

                             -+
                             l :l
                             l-l--t
        ____________,,,__ .、:::, _______________
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ゙-- ,-≡ l!!≡ 、  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
                             ヽ,__.,l_l___,7
                            --.t-,-
                          ,lr=./_二ヽ=tl
                     l´  ̄ ̄`./ /l----- l、.`l´ ̄ ̄ `l
                     l.l (○)_ .l/ l'     'lヘ.l (○)  l
                     ヽ `--'  ll l'───‐'l l l `--' 丿
                   '==========.l .l______'l l ----''=====,
             rニ_ニニニニニニニニニ.l .._,,..--o--,,.. l:lニニニニニニニニニ_ニt
              l l::! ̄ ̄ l l:!ー──ltl (l^ lニニニl =ヾ,ゞー─‐ '' l l! ̄ ̄ l l:!
              l_l::!     l_l:!    /ヽ、l__l ,,...「 l- ,  ,i ̄`l    l_l!     l_l:!
             r ェ t   r ェ t .  l  / l,_,,jl__lOl ヽo  l   r ェ t   r ェ t
              Qll:Q  Qll Q    ヽ'y,-,,___,,、、 ──、 t'´  Q ll Q   Q.ll Q
              Q-Q   Q-.Q  ,,.. //   llヾ ヘ   ヘヘ ,,.   Q -.Q   Q ‐Q
                       l::::l:!/__.   lll・l= )  .ヘ.l:::l!l
                       l::::l:!=             =l:::l!i
                       l::::lj            l:::l!j
                        ~"            ~"
京太郎「」

?「おーっほっほっほっほっほ!!! 久しぶりですわね!!!」

京太郎「あ、あれは!?」

               /\
.         ,.  ´ ̄ ̄   〔`
       _厶  / ̄` ー   ヽ
        / ∧/彡ヘ    i..  :
     / i { Y´  } ハ   ヽ  i
    /   /≧ζ x≦八   \!
.   { /{  r抃尓   ィ坊ミx   ヽ
       :. { ハ ` _ ー'  ヽ  「`
      } V > ‘ ' _ィ....^ー' } f7ヽ
       /i / / r' トイ/ `ヽ.....{ / ハ
.       {/i { / /〈 央~=:i .{..../〉....| リ
.      |/........〉 L∧_ 」ィ i〃 i...i
.        VV( _ノ   :::{ { :|  /レ'
           / /   ヾハ }/
            〈 /   ::::i::::::Y
            ト- _rァ__ 」
            ト-{ ‘,  {
.           r 、j  ‘ー!
            ̄   r’、j
透華「私ですわ!!!」デーン



 ざわっ 
    ざわざわっ

女生徒H「見てみて! ヘリですよ! ヘリ!!」

女生徒A「あらあら~? 珍しいわね~」

女生徒R「な、なんでこんな場所にヘリが?!」

女生徒A「軍事ヘリですな→」

女生徒M「軍事ヘリですぞ→」

女生徒T「別に、なんでもいいですけれど」


京太郎「龍門渕さん!」

透華「約束の三十分前に到着とは、中々いい心がけでしてよ!」

京太郎「あのー! このヘリなんなんですかー!?」

透華「細かい説明は後でしますわ! まずはこれに捕まりなさい!」バラッ


縄梯子「」バラバラ


京太郎「え? 俺も乗るんですか!?」

透華「当然ですわ! さぁ!」

京太郎「こ、こぇー……けど、おもしろそうだ」ヨイッショ

 ガシッ

透華「さぁ、引き上げなさい! 純!」

純「へいへい」グイグイ


 プラーンプラーン


京太郎「うわぁぁぁ! すげぇぇぇ!! 俺、飛んでるぅ!」ワイワイ

透華「(第一の作戦は成功ですわね)」ニヤリ

【龍門渕透華の華麗なるプラン1 移動はヘリで男心をくすぐる】


 ヘリ内

京太郎「おぉ、これが軍事ヘリの中か」

透華「急でいい機体が取り寄せられませんでしたのよ」

操縦者「AHAHA! ソーリーネー」

京太郎「あれ、井上さんもいるんですね」

純「オレのことは黒子だとでも思ってくれ」

京太郎「?」

透華「そ、それよりなんだか狭いですわね」

京太郎「そりゃまぁ、軍事ヘリですし」

透華「あ、あ、アナタも窮屈でしょうから……ほら、もっとこっちへ」

京太郎「すみません。少し体が当たりますけど」フニッ

透華「……//」カァッ

【龍門渕透華の華麗なるプラン2 軍事ヘリは密着の大チャンス!】

操縦者「オット、ミスッタネー」グルン

 グラグラ

透華「キャー(棒)」フラッ

京太郎「おっと!」ガシッ

透華「!?」

京太郎「大丈夫ですか?」

            , -‐ ´Y´ ̄`Y` ー-、_
           /   ∧、  / |    `ヽー-、
          i.      ト、ヽ // |     |ヽヽi
            |    i.|ヽ、.V;-'"i     | i リ
           /    |.|   /   ゙、、    ゙、 |
         /   __|_!_i  、__i人___   ヾ
          /     | .! !    リ \`   \
          ノ,   `=テrミ \  ,;==;ィ=iy-    \
      / /      / ゜ー":::::゙、::::::::: ゜‐',イ    、 i
     // i      ,イ  ::::::::':::ノ:::::::::::: /ノ     i リ
      |.|  |\   i. ヽ    ,.-、   ,ノ|/    人'
     !,! /  \ ヽV />┐._!_,ノ,..ィ'、 !/    /i `ー-‐'
 !、   /__/_)   〉'´ \   / Y    /___ `ヽ
 ヾ、-‐' / 、  / /|    /<^>、.  |    /   / ヽ )
 /´    |  / /  i  / ,艾 ゙、  !   |  /   |(
 |!    | ( ,.イ     V  /.| |.| ヽ∧  V/     / 丶、__,ノ
透華「だ、大丈夫でしてよ」ドキドキドキ

【龍門渕透華の華麗なるプラン3 故意のハプニングは恋のオープニング】

純「げっろ」

操縦者「ソレチガウヒトノネタネー」

純「あぁ、ごめん」

京太郎「流石は龍門渕さんですね。こんなヘリを用意できるなんて」ガシッ

※揺れる為に透華の肩を抱いたままの京太郎

透華「そそ、そんなことありませんわ! この程度、朝飯前の猪口才ですもの」モジモジ

京太郎「そういえば、どこに出かけるんですか?」

 わざわざヘリを用意するくらいだし、結構な遠出か?
 いくらなんでも国外は無いと思うが

透華「龍門渕島ですわ」フフン

京太郎「龍門渕島?」

透華「ええ。元は彼岸島だとかいう島を買い取って、私有地にした場所ですのよ」

京太郎「へぇ……って、えええええ!? すげえええええ!?」

透華「きゃっ! 耳元で叫ばないでくださいな」

京太郎「あ、すみません(でもやっぱスケール違うな)」


純「(本当は街を買おうとしたんだけど、必死に説得して島にしたんだよなぁ)」


操縦者「モウソロソロミエテクルネー」

京太郎「おぉ、アレですか!? 意外にデケー! 日本にあんな島あったのか!?」

透華「なんでも地図に乗っていないとか、なんとか。まぁ、買ってしまえば一緒ですわ」フフン

京太郎「俺、こういう島旅行始めてなんですっげー楽しみっす! 長野じゃ海もあまり見れないし!」

透華「喜んで頂けてうれしいですわ」ドヤァ

【龍門渕透華の華麗なるプラン4 島デートで自分の女子力(資金)を見せつけちゃえ!】

京太郎「あ、でも水着とか持ってきてねぇなぁ」ショボン

透華「島の店に用意してありますわ」

京太郎「やっふぅーい!!」キャッキャ

透華「(可愛い)」ホクホク

純「げっろ」

操縦者「ガマンスルネー」








 龍門渕島

京太郎「ふぅー、結構揺れたなぁ」

透華「気分は大丈夫?」

京太郎「ええ、問題無いっす!」

透華「今日はこの島の視察も兼ねていますの。まずは、少し見回っても?」ソワソワ

京太郎「はい! 後で一緒に泳ぎましょうね!」ワクワク

透華「も、もう! 気が早すぎでしてよ」ドキドキ



純「あー、疲れた」グター

一「お疲れ様。じゃあ、次はボクがバトンタッチだね」

純「気をつけろ。あいつらマジでヤバイ」

一「それマジ?」

純「マジ」



京太郎「色んなお店があるんですね」

透華「最終的にはレジャーランドのようにする予定ですのよ」

京太郎「そこそこ人もいますね」キョロキョロ

透華「一般客ですわね。既に集客も始めてますの」

一「(まぁ、全員エキストラなんだけどね。ありがとう劇団ひ●わり……etc)」テクテク


【龍門渕透華の華麗なるプラン5 公募の1万人のエキストラは基本】


通行人S「(こちらウルズ7だ。護衛対象に問題は無し)」

通行人K「(ウルズ6りょーかい)」


京太郎「外人さんもいるんだなぁ」

透華「まぁ、多少は」フフフ

 テクテク

京太郎「少し小腹が空きませんか?」グー

透華「それもそうですわね」クー

京太郎「お、あんなところに串焼きのお店が!」

透華「串焼きが好きですの?」

京太郎「そういうわけじゃないんですけど、こういう場所だと美味そうに見えて」

透華「へぇ。では一つずつ」スッ

京太郎「あ、俺に奢らせてください」

透華「??? どうして? 私はお金に困っていませんわ」

京太郎「ヘリまで出してもらって、何もしないわけにはいきませんよ。それに」

透華「……それに?」


京太郎「やっぱ、可愛い女の子の前じゃ格好付けたいじゃないですか」ニッ


透華「」ドキュゥーン!

一「(あーあ。奢られるとか生まれて始めての経験の上に、あんなこと言われちゃ……)」

 タタッ

京太郎「すみませーん、串焼き二つください」

店員「あいよ。一本500万ね」

京太郎「あはは、よくある冗談ですね。はい、合わせて1000円です」

店員「? おい、兄ちゃん。これは……」

一「げふんげふんっ! あー! あー!!」ギロリ

店員「! そ、そうだ。 じゃあ、二本な」スッ

京太郎「ありがとうございます。龍門渕さーん」タタタ

店員「……」



京太郎「うわぁ、これすげぇ美味いですね! こんな美味しい肉、始めて見ました」ガジガジ

透華「そうですわね、お肉自体は安物でしょうけど、アナタといると……//」モジモジ

京太郎「ですよね。一緒に食べると美味しいです!」ニッ

透華「もぅっ!」カプカプ

【龍門渕透華の華麗なるプラン6 露店の商品は最高級のモノ(そのせいで金額が4桁はズレている)】


京太郎「おいしかったですね、ガララワニの串焼き」

透華「ええ、また食べたいですわ」

京太郎「さて、次はどこを回ります?」

透華「そうですわね……お土産の店を」

 ワーンワーン

京太郎「ん? この声は」

透華「! あれを!」

幼女「おかぁーさーん!」

京太郎「迷子か。お嬢ちゃん、お母さんとはぐれたのか?」

幼女「ヽ(`Д´)ノウワァァァン」ジタバタ

京太郎「あちゃー、俺じゃダメか」

透華「代わりますわ」スッ

京太郎「龍門渕さん?」

透華「アナタ、迷子ですの? ふふ、大丈夫でしてよ」ナデナデ

幼女「ふぇ? おねーちゃん」

京太郎「おぉ、泣き止んだ! 凄いっすね」

透華「まぁ、当然の実力ですわ」ドヤッ

幼女「おかぁさんさがしてー」グイグイ

透華「勿論でしてよ」ニコッ

京太郎「(優しいんだな、龍門渕さん)」ホクホク

幼女「(よし、この辺りだな) ねーねー」

透華「あら? なんですの?」

幼女「おねーちゃんたちってー? つきあってるのぉー?」

京太郎「えっ」ドキッ

透華「な、ななななっ!?」カァァァ

幼女「おかあさんとおとうさんみたぁーい」ダキッ

京太郎「あはは、照れるなぁ」

透華「~~~っ//」モジモジ

幼女「(これでギャラは跳ね上がるな)」ニヤリ


【龍門渕透華の華麗なるプラン7 島の住民は京透の為にあの手この手を尽くす】


一「(ちなみに透華はこの小芝居の作成に関与してないよ。安心してね)」ボソッ

透華「(全く、エキストラが迷子になるだなんて……問題ですわ!)」プンプン

京太郎「ふぅ、これで安心だ」

透華「……」

京太郎「龍門渕さん?」

透華「あ、いえ。ぼーっとしてごめんなさい」

京太郎「どうしたんですか? あの子に何か?」

透華「……少し、衣とダブってしまって」

京太郎「天江さん、ですか?」

透華「ええ。アナタは知らないかもしれませんが……」



オーケストラ「「「「「……」」」」」ゾロゾロ



BGM ~悲しみのメロディ~



透華「衣には、両親がいませんの……」

京太郎「え?」


指揮者「もっと! もっとだ! 虹だ! 虹を出してくれ!」


透華「それで、衣は――」

京太郎「そんなことが……」

透華「……湿っぽい話でしたわね」

京太郎「いえ。聞けて嬉しいです」

透華「……ありがとう」クスッ


【龍門渕透華の華麗なるプラン8 二人のデートを彩る一流のオーケストラが常駐!】







幼女「ありがとぉぉwwwwおねえちゃんたちwwwww」

母親「どうも、助かりました」ペコリ

京太郎「いえ、見つかってよかったです」

透華「もう迷子になっちゃダメですのよ」

幼女「うぇーいwwwww」


京太郎「ふぅ、これで安心だ」

透華「……」

京太郎「龍門渕さん?」

透華「あ、いえ。ぼーっとしてごめんなさい」

京太郎「どうしたんですか? あの子に何か?」

透華「……少し、衣とダブってしまって」

京太郎「天江さん、ですか?」

透華「ええ。アナタは知らないかもしれませんが……」



オーケストラ「「「「「……」」」」」ゾロゾロ



BGM ~悲しみのメロディ~



透華「衣には、両親がいませんの……」

京太郎「え?」


指揮者「もっと! もっとだ! 虹だ! 虹を出してくれ!」


透華「それで、衣は――」

京太郎「そんなことが……」

透華「……湿っぽい話でしたわね」

京太郎「いえ。聞けて嬉しいです」

透華「……ありがとう」クスッ


【龍門渕透華の華麗なるプラン8 二人のデートを彩る一流のオーケストラが常駐!】







京太郎「一通り見て回りましたね」

透華「ええ。それでは、そろそろビーチに」

京太郎「よし! 泳ぐぞー!」

透華「まずは水着ですわね」

 テクテク

一「げっろ」

智紀「バトンタッチ」

一「結構辛いよー」

智紀「ゲームで慣れてる」

一「あ、そう」


 ビーチ

京太郎「うわぁ、この海パンの素材凄くいいな。ちょっと高いだけあるなぁ」


※京太郎の海パン 一流のデザイナーによるオーダーメイドで一品物 価格3980万円


京太郎「四千円の海パンなんて初めてだ。いつも安物だし」

 わいわいきゃっきゃ

京太郎「それにしても……うーん。ビーチギャルが眩しい」ホクホク

 トントン

京太郎「ん?」クルッ

透華「あ、あの……」モジモジ

            ,.-‐|:ト/ ノt//!j _{ゝ
           /  ヘソ } ¨ ニソ `ii‐
          /  tyイ  ノ _∠| ,,, ,,, ,,ii、
         / /ifアtュイ≠リf@}.@}@}ヘ|
       /-‐ ´  fトムリ::::::ゝニノ水 ゝソ:::ヽ
.      /´    /∨::、::::::::::::〈/三|」::::::::::ノ
     /     /\: ハ:::::>―┴≠┴ 、/ i
.    ゝ-―‐<: \ ` ‐V            }   ',
            `‐-\ ∧        ハ  ',
                  i      :   i .',  ',
                ノ     i::.  i   ',  ',
                   /      :j::.  〈   ヽ 丶
            _rtk       :'::::.  .   \ \
           /{ゝW\:.    :::  .:_i     ヽ  ヽ.
          fニニゝ{@}Z三ミ、_ .ィ彡ヘ _    丶
          Lィfヨ|l~^ヘ:゚゚゚===o。イ/: : :i: :\    `ー、
        (⌒: { || ||: : : :ヽ: : 、_ノゝ/: : : :i: : :く
       (⌒:、l ||: ll: : : : :ヽ_ノ:::/ゝん、 V: ノ
       んん_l、|l_ハハん-‐ヘz'′     `i´
          ヘ 8  8    ヽ       |
           ヘ8  8     ',       l
透華(髪型アップサイド)「ど、どう……ですの?」モジモジ

京太郎「(い、意外に大きい)」ゴクリ

【龍門渕透華の華麗なるプラン9 パッドは基本】



京太郎「……」ポー

透華「だ、ダメ……でしたの?」ウルッ

京太郎「あ、いえっ! その! あまりに綺麗なので見蕩れちゃって!!」

透華「えっ」ドキッ

京太郎「水着も可愛いんですけど、それ以上に……龍門渕さんが、綺麗で」ポリポリ

透華「……ふふっ、嬉しいですわ」ギュッ

京太郎「わっ!? 腕を!?」

透華「さぁ、泳ぎますわよ!」グイグイ

京太郎「はいっ!」

智紀「あっ、二人とも――」

京太郎「わっ! 波だ! すげぇ!」ジャブジャブ

透華「きゃっ! 水をかけないでくださいまし」

京太郎「あははっ!」


 ザプーン ザプーン

智紀「……」

                                                    ,、,、
                                                ,、 ///.〉
                                               ノノ//,',ハ
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  ,..-一'T゙´/    j      _,,.. -‐''"V: : : : : : : : : : : : : : : :.i
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智紀「結構頑張ったのに」ショボーン

純「あるある」

京太郎「あー、気持ちいいなぁ」プカプカ

透華「そうですわねー」ポヘー

京太郎「っと、結構泳ぎましたし。少し休憩しましょうか」ザブッ

透華「ええ」ザプン

京太郎「じゃあ……どこか売店で飲み物でも」


 コソコソ

一「(さて、そろそろかな?)」

京太郎「何飲みます?」

透華「そうですわね」ウーン

 ザッ

?「ひゅーひゅー、お熱いねぇお二人さん!!」

??「イチャつくなら、混ぜてくれますか?」

京太郎「え!?」

透華「!?」

一「(キター! こういうのに欠かせないチンピライベント!!)」

智紀「(これの監修は私。だから、クオリティは高い)」ニヤリ



水着ギャルH「自分、完璧な水着ギャルだぞ!!」

水着ギャルT「まこと、よい顔立ちのお方。どうです? 私と一夏のあばんちゅーるを」


京太郎「え? 俺っすか?(うわぁ、めちゃくちゃ美人じゃん!)」

透華「」


一「(ええええええええええええっ!?  なんで須賀ぁぁぁあ!?)」

智紀「女の方が絡まれるなんてありきたり過ぎ」


【龍門渕透華の華麗なるプラン10 ヒロインはあくまで京太郎】


水着ギャルH「ねーねー、にぃにって呼んでいいー?」

水着ギャルT「らぁめんを食べに参りましょう」

京太郎「え、ちょっ、えぇ!?」

透華「……」プルプル



18×4「あの二人何をやってるのかしら?」

水着ギャルM「お仕事なの」

京太郎「あー、気持ちいいなぁ」プカプカ

透華「そうですわねー」ポヘー

京太郎「っと、結構泳ぎましたし。少し休憩しましょうか」ザブッ

透華「ええ」ザプン

京太郎「じゃあ……どこか売店で飲み物でも」


 コソコソ

一「(さて、そろそろかな?)」

京太郎「何飲みます?」

透華「そうですわね」ウーン

 ザッ

?「ひゅーひゅー、お熱いねぇお二人さん!!」

??「イチャつくなら、混ぜてくれますか?」

京太郎「え!?」

透華「!?」

一「(キター! こういうのに欠かせないチンピライベント!!)」

智紀「(これの監修は私。だから、クオリティは高い)」ニヤリ



水着ギャルH「自分、完璧な水着ギャルだぞ!!」

水着ギャルT「まこと、よい顔立ちのお方。どうです? 私と一夏のあばんちゅーるを」


京太郎「え? 俺っすか?(うわぁ、めちゃくちゃ美人じゃん!)」

透華「」


一「(ええええええええええええっ!?  なんで須賀ぁぁぁあ!?)」

智紀「女の方が絡まれるなんてありきたり過ぎ」


【龍門渕透華の華麗なるプラン10 ヒロインはあくまで京太郎】


水着ギャルH「ねーねー、にぃにって呼んでいいー?」

水着ギャルT「らぁめんを食べに参りましょう」

京太郎「え、ちょっ、えぇ!?」

透華「……」プルプル


18×4「あの二人72をやってるのかしら?」

水着ギャルM「お仕事なの」


水着ギャルH「そんなパッド女は置いてさー! って、自分はパッドじゃないぞ!」ウガー

水着ギャルT「月に参りましょう! さぁ!」

 グイグイ

透華「あ、アナタたち……」ブルブル

京太郎「ま、待ってください!!」

水着ギャルH「ほら、いいじゃん! 行こう!」

京太郎「で、でも」


通りすがりの海賊王「うるせぇ! 行こう!!!」


 ド ン ッ 


京太郎「あ、行かなきゃ……」フラフラ


一「(ああああ!! 洗脳されちゃったぁぁ!?)」

智紀「ありったけの~♪」


水着ギャルT「なぜ海賊王が……」

水着ギャルH「多分、自分が主題歌をカバーしたからだぞ」

京太郎「俺は海賊に、万能薬に……」

水着ギャルH「未来だけ信じてる~♪」

水着ギャルT「このまま撤退です!」ギュッ

京太郎「あ、柔らかい」

透華「」

 プッツン


透華「い、い、いい加減にしなさいっ!!!!!!!」クワッ

水着ギャルs「「!!」」ビクッ

透華「こ、この人は私のモノですのよ!!! 譲りませんわ!」ガシッ

京太郎「と、透華さん……」ドキン

透華「そりゃあ、私はパッドですわよ!! でもパッドの72が悪いんですの!?」スポッ

水着ギャルH「」

透華「好きな男の人の前で、自分をよく見せようとして!! 何がいけないんですの!?」ブンッ

水着ギャルT「」ベチャッ


一「(パッドを抜いて投げつけたァァァ!?)」ガビーン


透華「こ、この人は私が、わたくしが……う、うぅっ……うわぁぁぁんっ!」ビエーン

水着ギャルH「(あ、これやばい)」サァー

透華「と、取らないで……ひっく、だって、私、初めて……」ゴシゴシ

京太郎「……ごめんなさい、透華さん」ポン

透華「うぇっ?」

京太郎「俺が、ハッキリしないばかりに……すみません」

透華「う、うぅ……」ツンツンツン


智紀「(怒るに怒れなくてお腹を突く透華が可愛い)」ホクホク

純「写真に撮ろうぜ」パシャッ


京太郎「悪いけど、俺はこの人と遊ぶよ。大事な人なんだ」キリッ

水着ギャルH「う、うん。ごめんなー」

水着ギャルT「申し訳ありません。水を差したようですね」

 ソソクサー

透華「うぅ……」ツンツンツン

京太郎「……透華さん」

透華「あっ、名前で……?」ドキッ

京太郎「嫌、でしたか?」

透華「……もう」ダキッ

京太郎「!」

透華「嫌なわけ――ありませんわ」グッ

京太郎「……はい」



 ビーチ脇にありそうな、なんか星を見るのに適してそうなベンチ


京太郎「……」

 ジャリッ

京太郎「あ、透華さん。着替えてきたんですね」

透華「ええ。胸のところが、その」モジモジ

京太郎「あはは、スカスカになっちゃいました?」

透華「……」ポカッ

京太郎「す、すみません」

透華「隣、座っても?」

京太郎「はい。どうぞ」

透華「……もうじき、日が沈みますわね」

京太郎「ええ。水平線に夕陽が煌めいて、綺麗ですよ」

透華「綺麗……」

京太郎「……」

 潮風に揺れる髪を流しながら、夕陽を見つめる透華さん
 その顔は、俺なんかじゃ手の届かない程の――美しさを持っていて

 俺は身の程知らずにも、その柔らかな芸術品に

京太郎「透華さん」スッ

透華「ひゃっ」

 そっと触れた

透華「……んっ、くすぐったいですわ」

京太郎「すみません。つい、手が」

透華「手は離さないでくださいな。そのまま――」

 俺の手が透華さんの頬を撫でる
 頬から首筋――うなじに伸びた手はやがて肩まで伸び

 俺は自然と、透華さんを抱き寄せていた

透華「……陽が、沈みきってしまいましたわ」

京太郎「……真っ暗ですね」

 灯りの無い暗闇の世界
 互いの吐く吐息と、肩ごしに伝わる心臓の鼓動だけが――俺達を包む

透華「いいえ、真っ暗じゃありませんわ」

京太郎「え?」

透華「ほら、空を見れば星がありますもの」

京太郎「……あぁ、本当ですね」

 夜空に輝く無数の星達
 俺は星座なんか詳しくないが、この時ばかりは知識の無い自分を呪っちまう

京太郎「カッコイイセリフの一つも言えなくて、すみません」

透華「……いいえ。言葉なんて、必要ありませんわ」ギュッ

 透華さんが俺に甘えるように、頬を擦り合わせてくる
 猫みたいだと、つい思っちまった

京太郎「透華さんって……すげーいい匂いがします」

透華「あら? アナタだっていい匂いですわ」クスクス

京太郎「匂いのこと言われるのって恥ずかしいんですね」モジモジ

透華「女性の気持ちが分かりまして?」フフフ

京太郎「……あの、透華さん」

透華「はい」

京太郎「今日は……ありがとうございました」

透華「?」

京太郎「俺、これまで色んなことがあって――辛くて、でも、俺が弱音を吐いちゃいけないから」

透華「……」

京太郎「だから、透華さんが俺に怒ってくれたことが凄く嬉しくて。嫌いだって、言ってくれたことも」ギュッ

透華「そう、ですの」

京太郎「俺の、勘違いだったら――すみません。でも、言わないといけない」

透華「いや」

京太郎「もし、透華さんが……奇跡的な低確率なことだけど」

透華「やめて」

京太郎「俺のことを、好きになってくれていたとしても」

透華「聞きたく、ない」


京太郎「俺は――その気持ちには、答えられません」ポロッポロポロッ


透華「いやぁぁぁっ! どうして!? 私は、こんなにも、こんなにもアナタを!」ギュッ


京太郎「俺には、守るモノがあるから」

透華「そんなもの! 私と二人で!」

京太郎「ごめんなさい。これは、俺とあいつらの問題なんです」

透華「っ」ズキッ

京太郎「だから、龍門渕さんの気持ちは嬉しいけど――今の俺は」

透華「……ます、わ」ブルブル

京太郎「え?」

           _, -‐ ´ iY´ ̄/i  `ー-、____
          i´    ∧i //|     `i--、ヽ
           |.      ト、 | |//|.      iヽ ヽi
            |   ||`ヽY'"´!       i i  ゙
          i .     |.|  /   ゙、、     ゙、 |
           /   ―┼-┤  ー-|A--、  ヾ
        /    __!_ ゙、   _リ__ヽ_    \
       /     `メ2:iヾ  \ "´2:::i>ー'     丶
      / /      / :::::::::::::;::::::):::::::  /i    ヽ |
    // i     /゙、   ::::::::::::::::::   /イ     !ソ
    |.|.  ト、   i |  >、  -―-  ,.ィ´!ノ    人
    ヾ ノ \  \ /r」ー-  イ、,.! /     /i  `ー-‐'
ヾ 、___/ __/_).   i-'´ \  /  Y    /__   `)
  >--‐ / 、 /   ,.イ    ,ヘ^ノi   |   /   /ヽ(
. ( /i   | /   /  ゙、  / ,艾 ゙、.  >、 (  //   | 丶、__,ノ
 ゙、Y  i||   ,.ヘ     V  / | i.|. V  \ \     / 、 `ヽ
透華「私は、いつになっても――アナタのことを、ずっと」プルプル

京太郎「……それが、何十年先でも?」

透華「何十年だって、何百年だろうと……待ちます、わ」グスッ

京太郎「それに、仮に俺がみんなを戻せても……透華さんを選ぶとは」

透華「あら? わ、私を誰だと思って、ますの?」スック

京太郎「え?」

透華「泣く子も黙る龍門渕透華! アナタ如き、私に夢中にさせるのは簡単でしてよ!」ニッ

京太郎「……透華さん」

透華「おーっほっほっほ! 覚悟するんですのね! 私のアタックはしつこいですわよ!」

京太郎「……」グスッ

透華「だから、だから――その頑張る為の力を」スッ

京太郎「えっ――」グイッ

透華「私に、ください」

 俺の頬に添えられた両手
 目の前には涙目の透華さんの顔が迫っていて――

 そして、気がついた時には


透華「んっ」


 柔らかな感触が……俺の頭の中を駆け巡っていた

京太郎「透華、さん……」

透華「これで百年は余裕ですわ!」クスッ

京太郎「……」

透華「そんな顔はダメでしてよ。これは私が勝手に選んだ道ですもの」

京太郎「すみません」

透華「ほら、いいムードが台無しですわ。もうすぐフィナーレだというのに」

京太郎「フィナーレ?」

 透華さんが空を指差す
 そこには綺麗な星空だけが広がっている

 と、その時だった


一「行ったれやぁぁ!」

純「ドカンと一発!!」

智紀「やってみよう!」


 ヒュゥーン  ドンッ

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   二二 - * - 二二                     二二 - * - 二二
   三二二二二二三                       三二二二二二三
     =二二二=                          =二二二=
          =二二                    二二=
             ─≡二              二≡─
                ─==─        ─==─
                     ─===─

京太郎「花火……」

透華「ふふっ、祝勝の花火にならなかったのは、残念ですわ」

京太郎「透華さん……」

透華「さぁ、主役が沈んだままではダメでしてよ!」グイッ

京太郎「はい!」


純「おーい! こっちこっちー!」

一「アイドル達がライブやってくれるってさー!」

智紀「このために来た」パシャパシャ


京太郎「あははっ!」


京太郎「(俺達は、花火に似ている)」

 昇り、輝いて――そして必ず最後には散り散りになって離れてゆく

透華「ステージに上がりますわよ!」

 なら、せめて――その時が来ても

一「よっ! 待ってました!」

 俺は――ううん、俺達は花火のように消えることなく

透華「今日の主役は!」ニッ

京太郎「俺達だ!!」ニッ

 輝いていよう、いつまでも


                   l´    ,'::\ヽ∨//_ ヘ:l:.   ',
                   l     !| ̄  ̄/' ´     ',ト::    ',
.                    ,'   Ⅵ    /'        l!∨   ',
                  /   :,'_!|__.{(   _≦千‐<へヽ
.                 //レ//「 ',l -- ´ \   ‐‐ /  ',iヽヘ`ト、
                 //ノヘ // -ヽ_‐   |  , ====ミ  !|:: :: `\
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.              ///   :::|ヘ.',        '        /!´ !::::   ∧ `',
              // {    ::::|  ト     ー-....‐:::丶l    ,'  }:::   ノ  i!
.             l ! ヽ   :::\.ヘ    ',::::::::::::::::,'     -'/:::  /ヘ. j!
              ヾ / \   ::ヽ人    ヽ:::::; -'-‐っ /「/:::  :::   ∧
.              ∨  ::\  ∨!>   . /, ィ≦ イ  /:  ∧::    ヘ
              /   ::/ ヽ :∨::_レ ´ ヽ _.,ィl }┤ ::|:::  / ∨    \
.             /    /   !_ |/  \  ヽ'‐ヘ」つ、:!:: :{  ::\    :::\
              /  --‐‐ フ::::::ヽ       /´__   l  ├──-ヽ _  ::\
.           / / \ イ::::::::::::::::::::ト  r‐‐   {/ /   ヽ::: \     |  `.i \ ト、
.           /  !  イ⌒ヽ:::::::::::::::::∧ヽ    __ 、イト 、   / \ ヽ   l      \ \
        / /` 彡'      ∨:::::::::::::::∧ク ̄ // .!', `ヾ /、    Y: i   !   |、   \ \
.     / /イ           ∨:::::::::::::イ.  /イ  | ヘ   `i }   ノj/ i  ,'   ,┐、    ヽ
  ___./_/´            ∨::/ ヾ//i !.  !|ヽ\ /,'   / :::i /   ' ::| \   ∧ 、ヽ

京太郎「(ありがとうございます、透華さん――)」


 あの眩しい、笑顔を守る為に




【第八章 ラブイズマネー! 恋するお嬢様】


  カンッ