たいがいの人は初対面の時、緊張して上手く喋れないだろう

それでも喋らなくてはいけないとなると何度か会話を投げかける努力をするものだ

しかし―――


京太郎「……」

理沙「……」

京太郎「ここにはよく来るんですか?」

理沙「……っ」

理沙「……」フルフル

京太郎「みさきさんといつも話すときはどこで話すんですか?」

理沙「あっち!」

京太郎(どこだよ!!!)


どうしてこうなってしまったのか

それは2日前に遡る―――

─────────

──────

───




京太郎父「明日にはお前が行ってしまうと思うと少し寂しい気もするな」

京太郎「一人暮らし興味あったし東京に親戚がいてよかったよ」

京太郎母「そうよ、みさきちゃんには改めてお礼を言わなきゃね」

京太郎父「時々ちゃんと生活できてるかみさきに寄ってもらうからな」

京太郎「わかってるって」

 プルルルルル

京太郎母「ちょっと出てくるわ」

京太郎「はいはい。まぁちゃんとごみの日も確認とらせてもらったし、料理も最低限は作れるようになったから平気でしょ」

京太郎父「油断は駄目だぞ」

京太郎母「京太郎、みさきちゃんよ」

京太郎「? なんだろ?」

京太郎「もしもし」

みさき『もしもし、明日からこっちにくるんだよね』

京太郎「うん」

みさき『明日は私も手伝いにいくから』

京太郎「ありがとう」

みさき『明日は荷解きするから……明後日時間ある?』

京太郎「まぁ学校まで暇だから」

みさき『頼まれて欲しいことがあるんだけど……』

京太郎「何?」

みさき『口下手な人がいるんだけど……治すの手伝ってくれない?』

京太郎「……え?」

京太郎「どういうこと?みさきさんの知り合い?」

みさき『うん。ちょっと前に仕事で知り合った人なんだけど、結構仲良くなったの』

みさき『でもその人びっくりぐらい口下手なの』

京太郎「どのくらい?」

みさき『ほぼ単語』

京太郎「仲良くなっても?」

みさき『うん』

京太郎「…………」

みさき『しかも私とその人で高校麻雀インターハイの実況のオファーがきてるの』

京太郎「え?ほぼ単語しかしゃべらないのに?」

みさき『そうそう。流石にやばいかなぁって思って』

京太郎「……わかった。まぁみさきさんには世話になるし、それぐらいなら」

京太郎「でも何したらいいんだ?」

みさき『普通に話してくれるだけでいいよ』

京太郎(それなら全然問題なさそうだな……)

京太郎「わかった。それじゃまた明日」

みさき『うん、また明日』

 プツッ

京太郎「しかしどんな人なんだろ?」






―――次の日 東京―――


みさき「うん、OK」

京太郎「ありがとう」

みさき「これから一人でやっていくんだからこれぐらいはね。今日の晩御飯は私が作ってあげるから」

京太郎「明日からは自分でか……」

みさき「頑張って」

京太郎「そういえば明日会う人ってどんな人なの?」

みさき「ご飯食べ終わったら説明するよ」

京太郎「わかった」

京太郎「うん、美味しかった」

みさき「まぁ何年も自分で作ってるからね。京太郎君もそのうち上手くなるよ」

京太郎「ならいいけど」

みさき「うん。それで明日会う人なんだけど、野依理沙っていう麻雀プロなんだけど……しらない?」

京太郎「麻雀やらないからなぁ……興味はあるんだけどな」

みさき「知らないんだ……麻雀プロの中ではかなり有名なんだけどね。国内でもトップクラスの雀士だよ」

京太郎「そんな人と仲良いの!?」

みさき「まぁたまたまね」

京太郎「アナウンサーってすごいんだなぁ」

みさき「テレビに出てるわけだから」

みさき「まぁそれは置いといて、理沙って怒ってるように見えるときがあるんだけど、それは怒ってるんじゃなくて気持ちが昂ぶってる時だからそれだけは注意してね」

京太郎「なるほど……」

京太郎「にしてもそんな感じでも麻雀プロになれるんだな」

みさき「まぁ麻雀打つのにコミュ障とか関係無いから」

京太郎「それ何気に酷くないか?」

みさき「事実だから。麻雀で語って仲良くなるってこともあるらしいし」

京太郎「麻雀『を』じゃなくて麻雀『で』なんだ」

みさき「うん。まぁそれがなくてもわりと気配り上手だから」

京太郎「へぇ」

みさき「それじゃ帰るね。明日よろしく」

京太郎「わかった。気をつけて」

 バタン

京太郎「野依理沙さんか……まぁなんとかなるなる」







―――次の日―――


みさき「えっと、先に座ってもらってるんだけど……あ、いたいた」

理沙「……」ズズ

京太郎「えっと……」

理沙「……」

京太郎「……よろしくお願いします」

理沙「!?……よろ!」プイ

京太郎(これはなかなか厚そうな壁を感じるな……)

みさき「それじゃ私は帰るから」

京太郎「え!?」

理沙「!?」

みさき「あれ?言ってなかったっけ?今から仕事だから」

京太郎「聞いてないって!」

理沙「」コクコクコク!

みさき「でも予定なんて変えられないし、それじゃね」

 トコトコ

京太郎「」パクパク

京太郎(ぜっっったいわざとだ!!!!)

京太郎(……はぁ、とりあえず座ろう)スト

理沙「……」カラカラカラ

京太郎(とりあえず何かしゃべらなきゃ)

京太郎「ここにはよく来るんですか?」

理沙「……っ」

理沙「……」フルフル

京太郎「みさきさんといつも話すときはどこで話すんですか?」

理沙「あっち!」

京太郎(どこだよ!!!)

京太郎(くそぉ……いったい何を話せばいいんだ?)

京太郎(ていうか俺も少し焦ってるな。これじゃ普通の人でも一回か二回のやりとりで終わるような言い方になってる)

京太郎(……考えてもわからんし、とりあえず適当に何か相手が食いつきそうな話題いくつか振ってみるか)

京太郎「そういえば麻雀のプロなんですよね」

理沙「!!」プンスコ!

京太郎(うおっ、頬を膨らませた!?もしかしてみさきさんが言ってたのってこれか?)

京太郎(一発目で食いついてくれる話題を振れたのはいいけど、もしかして麻雀するって思われたかな?)

京太郎(わからん、どういう反応なのか)

京太郎(とりあえず出来ないってことを言ってみるか)

京太郎「自分は麻雀出来ないんですけど、プロって凄いですね」

理沙「そ、そんなに……すごくない」ショボン

京太郎(あれ?ションボリした?麻雀出来ないって言うのは間違いだったか……)

京太郎「興味はあるんですけどきっかけがないんですよね。ルールも難しそうですし」

理沙「……!」ガタッ

理沙「い、いこ!」

京太郎「い、行くってどこにですか?」

理沙「雀荘!」

京太郎「えっと、教えてくださるってことですか?」

理沙「……っ」コクリ

京太郎(うぉおおおおお!まじか!プロに教わる機会なんてねえ!)

京太郎「よろしくお願いします」

─────────

──────

───





理沙「こんな感じ」

京太郎「ありがとうございました。今までやってなかったのが勿体無いくらい面白いですね」

理沙「!!」プンスコ

理沙「初めて!」

京太郎「? えっと……教えるのがですか?」

理沙「」コクコク!

京太郎「ほんとですか?すごいわかりやすかったですよ!」

理沙「よかった」ホッ

京太郎(表情は結構豊かだよな。口に出せないだけかな?)

京太郎「また教えて欲しいぐらいです」

理沙「……っ。あ、明日も」

京太郎「え?明日もいいんですか?」

理沙「」コクコク!

京太郎「自分としてはまだ学校は無いですし嬉しいですが、野依さんは大丈夫なんですか?」

理沙「大丈夫!」

京太郎「それじゃよろしくお願いします」

京太郎「そろそろ帰りましょうか。結構時間経ってますし」

理沙「」コクコク

京太郎「あ、先に連絡先交換しないと。明日合流できません」

理沙「!?」ゴソゴソ

理沙「……ふるふる」フリフリ

京太郎「あぁLINEのやつですね。ちょっと待ってください……」

京太郎「……はい、きました」

理沙「こっちも!」

京太郎「それではまた明日」

理沙「……っ」フリフリ


京太郎「……最初はちゃんと意思疎通出来るか心配だったけど、なんとなくわかるな」

京太郎「それに……可愛いし」

京太郎「って、忘れてたけどみさきさんに連絡しよう」

 プルルルル プルルルルル プルルルルル

京太郎「……出ないな。ぐぬぬぬ。……なんで野依さんと俺を二人きりにしたんだろ?」

京太郎「……まぁいいか。とりあえず帰ろう」






京太郎「そうだ、飯作んなきゃいけないんだ……はぁー……」

 ~♪

京太郎「ん?」


理沙 >喫茶店 13時


京太郎「……はは、LINEでも単語なんだ」





 チュンチュン

京太郎「んー!よく眠れた!」

京太郎「さて飯は……お茶漬けでいいか」



           (梅)        (茶漬け)
京太郎「梅茶漬けうめー!!……かちゃづけよう……」

京太郎「…………」

京太郎「人恋しいぜ……」

 プルルルルル

京太郎「お?みさきさんじゃん」

 ガチャ

みさき『あ、もしもし?昨日どうだった?』

京太郎「どうもこうもないって!なんで仕事行くこと黙ってたんだよ!」

みさき『あはは、ごめんごめん。私がついてちゃ意味無いからね』

京太郎「それにしても先に伝えといてくれてもいいじゃねーか」

みさき『二人きりで喋るってなったらもっと躊躇してたでしょ?』

京太郎「まぁそうだけどさ」

みさき『それに理沙は楽しかったって言ってたよ』

京太郎「まじで?」

みさき『うん』

京太郎「よかった」ホッ

みさき『それじゃ私は仕事だから』

京太郎「ん、それじゃ」

 プチッ

京太郎「やっぱ麻雀好きなんだな」

京太郎「時間までゆっくりしてるか」

京太郎「おまたせしました」

理沙「待ってない」

京太郎「それはよかったです」

理沙「今日はこっち!」

京太郎「昨日のところじゃないんですか?」

理沙「個室」

京太郎「昨日のとこは個室って書いてたのにほぼついたて置いただけのようなとこでしたからね」

理沙「防音もある」

京太郎「へぇ凄いですね。でも高いんじゃないですか?」

理沙「常連!」

京太郎「えーっと……常連だから安くしてもらえるんですか?」

理沙「」コクリ

京太郎(てかこれって……野依さんと外に音の漏れない場所で二人っきり!?)

京太郎(おいおい、思春期の俺にそれはきついぜ。この人めっちゃ可愛いしな)ジー

理沙「……」トコトコ

京太郎(それに同級生には無い大人な雰囲気とか……正直たまらんぜよ)

京太郎(くくく、巨乳巨乳と言っているやつらにはわからんだろうな)←つい最近まで言っていた人

京太郎(こんな人と付き合えたらどんだけ最高だろうか)

京太郎(……はぁ、虚しい妄想は止めておこう)

理沙「あそこ!」

京太郎「雰囲気良さそうな場所ですね」

理沙「お気に入り!」

京太郎(他んとこの二倍以上の値段じゃねーか!)

京太郎(流石プロ、金持ってるな……今日のところはそれに甘えておこう)




─────────

──────

───

京太郎「うーん、揃わねぇ」

理沙「みせて」ズイ

京太郎「は、はい」

京太郎(ちけーよ!いい香りだよ!!)

理沙「……基本は平和。無理に染めない」

京太郎「あー、昨日言ってましたね。すみません」

理沙「まだ二日しかやってない。これから!」

京太郎「ありがとうございます」

理沙「もっかい」スッ

京太郎(もっと体くっつけて教えてくんねーかなー……)

理沙「チートイ、ドラドラ」

京太郎「うわ、これが当たりだったんですか」

理沙「これは リーチしないほうがいい」

京太郎「なんでですか?」

理沙「手変えられるから」

京太郎「相手が出しそうなのに変えて待つのがいいってことですか?」

理沙「」コクリ

理沙「それであてた」

京太郎「捨て牌偏ってたか……でも絶対単騎で待たなきゃいけないから大変ですね。あがってみてー!」

理沙「やめたほうがいい」

京太郎「でも特殊な形ってあがってみたくなりますよ」

理沙「経験不足。もっと簡単なのから」

京太郎「はーい」

京太郎「お疲れ様でした」

理沙「おつかれ」

京太郎「こんだけ何時間も打ってたら疲れますね」

理沙「次は4人!」

京太郎「おぉようやく普通の麻雀に……でも誰か呼ぶんですか?」

理沙「店の人」

京太郎「店の人が加わってくれるんですか?」

理沙「」コクコク

京太郎「サービスいいんですね」

理沙「どこでも!」

京太郎「それが普通なのか」

京太郎「また野依さんが空いてる時お願いしてもいいですか?」

理沙「……」 クイクイ

京太郎「ん?どうしたんですか?」

理沙「理沙」

理沙「……っ。で、いい」

京太郎「下の名前で呼んでもいいってことですか?」

理沙「」コクコク!

京太郎「えっと……じゃあ理沙さんで。俺のことも下の名前で呼んでください」

理沙「京太郎!」プンスコ

京太郎「はい」ニコッ

京太郎「理沙さん……か」

京太郎「袖引っ張ってきたとき可愛かったなぁ」デヘヘ

京太郎「おっとダメだダメだ。顔がゆるむ」

 ~♪

理沙 >怒られた 麻雀無しで会話


京太郎「怒られたって……みさきさんか」

京太郎「口下手なのを治すことが目的で会ってるのに得意な麻雀通して会話したら駄目って事か」

京太郎「はっ!?これが麻雀『で』会話するってことなのか!?」

京太郎「確かに普通の時より口数多かった気がする」

京太郎「あれ?麻雀の実況するんならそれでよくね?」

京太郎「……まぁいいか。楽しいし」


京太郎 >それでは今度は普通に喫茶店かどこかで喋りましょう

理沙 >わかった 明々後日

京太郎 >大丈夫です。それでは明々後日に今日待ち合わせした喫茶店で


京太郎「ふぅ……3日後が楽しみだ!」














京太郎「あ゛~……暇だ~」

京太郎「周辺は昨日歩き回ったし、今日どうしようかな~」

京太郎「もっかい歩いてこようかな……あ、そうだ、ネット麻雀してみよう」

京太郎「ある程度ルールは覚えたし、いけるいける!」

 ピンポーン

京太郎「なんだ?せっかく人が常勝街道突っ走ろうとしてるときに……はいはーい」

 ガチャ

みさき「あ、いたいた」

京太郎「何?」

みさき「ちゃんと生活出来てるかなぁって思って一応」

京太郎「あー、まぁあがって」

みさき「おじゃまするね」

みさき「今のとこちゃんと片付いてるね」

京太郎「そりゃまだ4、5日しか経ってないからな」

みさき「それぐらいでもぐちゃぐちゃにする人いるよ?」

京太郎「そんな馬鹿な」

京太郎「もしかして、みさきさん自身そうだったんじゃないの?」

みさき「私はそんなちらかさないの知ってるでしょ。友達だよ」

京太郎「ふーん、まぁいいや」

みさき「野菜もちゃんと食べてる?」

京太郎「食べてるよ」

みさき「何作ってるの?」

京太郎「もやしと豚肉の炒め物、きゃべつと豚肉の炒め物、青梗菜と鶏肉の炒め物」

みさき「全部炒め物!?サラダ作ろうよ」

京太郎「サラダそこまで好きじゃないんですよねー」

みさき「つべこべ言うの禁止。どうせ炒め物に入れてる野菜の量も少ないんでしょ?」

京太郎「…………」

みさき「他はちゃんと出来てる。ゴミも分けてるし」

みさき「以外としっかりしてるんだね」

京太郎「以外とってひでーな」

みさき「まぁ私の中の京太郎はもっと小さいから」

京太郎「親戚のおばさん皆それ言うよな」

みさき「…………」ゴゴゴゴゴゴッ

京太郎「すみませんでしたお姉様」フカブカ

みさき「……まぁ一安心かな」

京太郎「だろ?」

みさき「調子に乗らない。高校始まってからが本番だしね」

京太郎「だよなー」ハハハ…

みさき「そういえば部活とかって入るの?」

京太郎「んー、ホームページ見る限り麻雀部あるみたいだから麻雀部入ろうかなって」

みさき「あ、そうなんだ」

京太郎「……それだけ?」

みさき「うん」

京太郎「反応薄いなー」

みさき「まぁなんとなく気になっただけだから。どうせ理沙の影響でしょ」

京太郎「!」ギクッ

みさき「わかりやすいって」

京太郎「まぁ楽しく感じるものがあるだけいいってことで」

みさき「そうだけどね」

みさき「現状はわかったしそろそろ帰るね」

京太郎「おつかれー」ヒラヒラ

 バタン

京太郎「んじゃネト麻でもしますか」

京太郎「ここに一人の天才雀士が……フフフフフ」



京太郎「」チーン

京太郎「駄目だ全然勝てねぇ」

京太郎「ネト麻やってるやつらはバケモノか!!」

京太郎「……はぁ初心者には厳しいかなぁ」

京太郎「とりあえずFLASHゲームで役作る練習するか」



京太郎「FLASHの敵もつえーじゃねーか!!」

京太郎「ぐぬぬぬ、役作る前にあがられちまうぜ」

京太郎「明日理沙さんに……って駄目だ。明日は普通に話そうって決めたじゃないか」

京太郎「飯食ったらまた挑戦するか。挑戦にこそ意味がある!」

京太郎「やった!奇跡的にもプラスになったぞ!」

京太郎「FLASHの敵が相手とはいえこれは嬉しいな」

京太郎「最後にあがったやつが理沙さんの言ってたメンタンピンってやつだよな」

京太郎「しっかり覚えとこう」

 ~♪

理沙 >明日 京太郎とおしゃべり楽しみ


京太郎「おぉ……よし、『俺もたのし』ん?」


理沙 >まちがえた

理沙 >消えない

理沙 >消えた?


京太郎「他の誰かに送るつもりだったのか?」


京太郎 >一度送っちゃうと相手側では消えませんよ


京太郎「……途絶えたな」

京太郎「にしてもなかなか好感度高いようで安心した」

京太郎「シャワー浴びて寝るか!」




─────────

──────

───

京太郎「…………」

理沙「…………」ブクブクブク

京太郎「あの」

理沙「っ!」プイ!

京太郎「理沙さん?」

理沙「っ!!」プイ!

京太郎(だ、駄目だ。もしかして昨日のあれが原因か?)

京太郎(何か怒らせるようなこと書いたか?)

京太郎(いやいや冷静に考えろ。相手はあの理沙さんだ)

京太郎(怒ってる以外で……間違って恥ずかしがってる?)

京太郎(とりあえず恥ずかしがってるという考えで話してみよう)

京太郎「ミスって誰にでもありますよ」

理沙「…………」ミミマッカ

京太郎(当たり……かな?)

京太郎「それでも、あの送り間違えは嬉しかったというかなんというか」

京太郎「あ、あははは、何言ってんすかね」

理沙「…………」ジー

京太郎(もう一押し!)

京太郎「それより!ほら、話しましょうよ。せっかく来たんですから。普通に話すのが億劫なら雀荘でも行きますか?なんて」

理沙「…………っ」

理沙「ご、ごめん」

京太郎「いえいえいえ、気にしないでください!」

京太郎「そういえば気になってたんですけど、あっちのほうに見える奇抜な色の建物ってなんなんでしょうか?」

理沙「! 知ってる!」

京太郎「あれってなんなんですか?」

京太郎(よかったぁ、無事気分を乗せられたみたいだ)

京太郎「結構長い間話してましたね」

理沙「五時間!」

京太郎「そんなに経ってましたか!コーヒー一杯で粘られて店員もたまったものじゃないですね」

理沙「」クスッ

京太郎(今笑った!?笑ったよな!!ひゃっはー!可愛いぞぉぉぉぉ!!)

京太郎(落ち着け、落ち着け俺。顔に出すなよ)

京太郎「ひっひっふー、ひっひっふー」

理沙「?」

京太郎「よし、おちついた」

理沙「?」クビカシゲ

京太郎(いちいち可愛いな)

京太郎「もう6時超えてるんですね。お腹減ってきましたし解散しましょうか」

理沙「……っ。た、食べに行く!」

京太郎「誰かと食べに行くんですか?約束してるなら急がないと」

理沙「違う、一緒に!」

京太郎「……俺?」

理沙「」コクコク

京太郎「あー、でも月の初めからそこまで使うわけには」

理沙「奢る!」

京太郎「いやでも、こないだとか雀荘代も出してもらいましたし……」

理沙「」ジーーーー

京太郎「……わ、わかりました。行きましょう」

京太郎(勝てねぇ。あの瞳に見つめられたら勝てる気がしねぇ)

京太郎「あの……高くないですか?」

理沙「リーズナブル!」

京太郎(いやいやいや!主食になるやつの値段どれも軽く1000円超えてんじゃん!)

京太郎(やっぱ感覚違うのかなぁ。俺の基準サイゼだしな)

理沙「好きなの!」

京太郎(好きなのって言われても名前見てわからんのもあるし……安めのやつ言っとくか)

ウェイトレス「ご注文をお伺いします」

京太郎「アラビアータで」

理沙「アルフレッド」

ウェイトレス「かしこまりました」

京太郎「アルフレッドってなんですか?」

理沙「クリームパスタ」

京太郎「ふーん」

京太郎(わっかんねー)

京太郎「後で少しもらってもいいですか?」

理沙「」コクリ

京太郎「なんで今日ご飯誘ってくれたんですか?しかもお金も出してもらって」

理沙「……っ。お、お礼」

京太郎「お礼?」

理沙「楽しかった。麻雀も」

理沙「だから」

京太郎(……ええ人やでぇ。正直たまらんぜよ、とか思ったりしてすみません)

ウェイトレス「おまたせしました」

京太郎(うぉい!いいとこで運んでくんなよ!ここは俺も……とか言えた場面じゃん!)

京太郎(別れ際だ、別れ際に言おう。雰囲気もばっちりだぜ)

京太郎(腹が減ってはなんとやら!ていうか良い匂いすぎて我慢できねぇ!)

京太郎「えっと、巻いて……パク。モグモグ……美味い!」テーレッテレー

理沙「よかった」

理沙「……京太郎!」

京太郎「なんですか?」

理沙「あーん」

京太郎「ふぇ!?」

京太郎(欲しいとは言ったけど!あーん!?あーんなのか!?)

理沙「あーん!」プンスコ

京太郎「あ、あーん。……モグモグ。おぉ、チーズの香り、凄くいいですねこれ」

理沙「好きなやつ!」

京太郎(なるほど、こういうのが好きなのか)

京太郎(にしても、いきなりあーんって……駄目だろ……)ドキドキ

京太郎「ごちそうさまでした。美味しかったです」

理沙「また来よう!」

京太郎「ええ、また一緒に食事出来たら嬉しいです」

京太郎「……あの」

理沙「?」

京太郎(うぉぉぉ、何故か緊張する。頑張れ俺!)ドキドキ

京太郎(これからもこうして会えたらいいなって言うだけだろ)ドキドキ

京太郎(なんでこんなに緊張してんだ)ドキドキ

京太郎「……えっと、俺も理沙さんといれて楽しいです」

京太郎「な、なので、学校が休みの時に会えたらなぁ、なんて」

京太郎「思ったり、思わなかったり……」ボソボソ

理沙「……っ!」プンスコ

理沙「ら、らいん!」

理沙「連絡する!」

京太郎「は、はい!俺も連絡する!」

京太郎「そ、それでは!」


京太郎(なんだよ!なんなんだよ!!落ちつかねぇーーー!!!)


理沙「……」フリフリ

理沙「……」

理沙「かわいい……」

















 チュンチュン

京太郎「……」



理沙「理沙……っ。で、いい」

理沙「あーん!」プンスコ

理沙「ら、らいん!連絡する!」



京太郎「はっ!」ブンブンブン

京太郎「い、いやー美人って怖いわ。2、3回会っただけなのにドッキドキしちゃうもんな」アハハ…

京太郎「そんなことより今日から学校だ!」

京太郎「とっもだち100人でっきるっかな♪」

京太郎(んー、連絡先交換出来たのが7人か……まぁ初日だし上等だろ)

京太郎(女子とも2人交換出来たしな)

京太郎(明日また話せなかった人とかに話しゃいいし)

京太郎(そんなことより部活だ!まさか初日に入部届けを配られるとは思わなかったぜ!)

京太郎(麻雀部っと……あ、先に先生に教室聞いとかなきゃな)

京太郎「先生、ちょっといいですか」

担任「ん?なんだ?」

京太郎「麻雀部行きたいんですけど、どこの教室ですか?」

担任「あー……すまん、須賀……だったな」

京太郎「はい」

担任「麻雀部な……廃部がほぼ決まってるんだわ」

京太郎「……わっつ?」

担任「それを言うなら Why?な まぁ単純に人数不足なんだ」

京太郎「……ちなみに今何人なんですか?」

担任「0。いやお前が入ったら1か。とにかく5人集めたら部として存続が認められる」

担任「幸い、俺が顧問だから人数さえ集めてきたらいいぞ。まぁ俺は飾りみたいなもんだから指導は出来んけどな」

担任「頑張れよ」

京太郎「どうしよーかなー……とりあえず今日知り合ったやつらに送ってみるか。幽霊部員でもいいからって」

京太郎「……よし。これで後は待つだけか」

京太郎「しっかしまさかの廃部とは。わりと一般的な競技なんだけどなぁ」

京太郎「……最近までほぼルール知らなかった俺の言えた事じゃないな」

京太郎「お、返ってきてる。……二人もオッケーか。てことはあと二人か」

京太郎「明日他のやつらに話してみるか。喋ったことないけど」

京太郎「とりあえず飯まで麻雀じゃー!!」

京太郎「CPUボッコボコにしてやんよ」シュッシュッ



京太郎「ふっ、半荘10回やって-12か……今日のところは許しといてやるよ」








―――次の日―――


京太郎「~~~だからさ。入ってくんね?」

クラスメイトA「うーん、俺部活決めてるからなぁ」

クラスメイトB「俺いいぜ、どうせ帰宅部のつもりだったし。幽霊でもいいんだよな?」

京太郎「おう!入ってくれるだけでいいぜ!よし、あと一人か」

クラスメイトC「そういや隣のクラスに同中のやついるんだけど、そいつも部活入る気ないっていってたな」

京太郎「まじで!?紹介してくんね?」

クラスメイトC「ほいほい、ちょっと待ってて」



同級生A「わかった、幽霊でいいなら」

京太郎「助かるよ!あ、入ってくれるよしみで連絡先交換しとこうぜ」

同級生A「おう」

担任「早いなー。昨日の今日だぞ」

京太郎「友人に恵まれました。友人になって一時間経ってないやついるけど」

担任「そのコミュニケーション能力と行動力は素直に褒めてやるよ」

担任「まぁ5人集まったし部として存続は決まったわけだが……活動はするのか?他の奴らには入ってもらっただけなんだろ?」

京太郎「そうですね……とりあえずインターハイの個人戦に出ようかと。団体戦は実質無理だし」

担任「まぁお前の話だとそうなるわな。……わかった個人戦登録はこっちでしといてやるよ」

京太郎「あざーす」

担任「といってももうちょっと先の話だがな。予選はたしか……6月だったか」

担任「でも練習はどうするんだ?あてとかあるならいいが……」

京太郎「まぁ探してみます。あてがないわけでもないので」

京太郎「それと……この学校ってバイト禁止でしたっけ?」

担任「申請書さえだしてくれたら問題無い。なんだ?雀荘でバイトでもするのか?」

京太郎「まぁその方向で考えてます」

担任「そうか。とりあえず職員室に紙取りに来い。決まったら記入して俺に渡してくれ」

京太郎「了解っす」

京太郎「まぁ理沙さんに時々教えてもらえるからって毎日じゃないしな。さっそく探しにいくか!」

京太郎「俺の雀力だったらすぐ採用確定だな」フフフ

─────────

──────

───




京太郎「何故……何故採用されないのか」

京太郎「いや、わかってる。弱すぎるんだ」

京太郎「くそー、FLASHの敵にはだいたい+で終われるようにはなってきたんだけどなぁ」

京太郎「ん?麻雀喫茶?こんなおしゃれなとこでも麻雀ができるのか。ちょっと入ってみよう」

 カランカラン

マスター「いらっしゃいませ」

京太郎(うお、めちゃくちゃ渋カッコイイ!)

マスター「ご注文は何になさいますか?」

京太郎「うーん……このスポンジケーキとコーヒーのセット安!これにします」

マスター「かしこまりました」

京太郎(良い感じのお店だなぁ……匂いもコーヒーの匂いでなんていうか落ち着く感じ)

京太郎(自分の語彙力のなさにびっくりするがすごいいいな、この店)

マスター「お待たせしました」コト

京太郎「いただきます。モグモグ……うめぇ!こんなに安くて大丈夫なんですかこれ」

マスター「恥ずかしながら、私の手作りですので」

京太郎「へぇ!たまたま入ったけどすっげー当たりじゃん!」

マスター「気に入っていただけたようで嬉しい限りでございます」

京太郎「そういえば麻雀喫茶って書いてたけど……」

マスター「実は最近アルバイトの子が辞めてしまって、この時間帯は来ていただいても一人だと出来ないのです」

マスター「申し訳ございません」

京太郎(なるほど……ひらめいた!)

京太郎「じゃあさ、俺のこと雇ってよ!学校の後のこの時間は空いてるしバイト出来るぜ」

マスター「失礼ですが麻雀は?」

京太郎「修行中です!」

マスター「……少し打ってみましょうか。今は他にお客様もいらっしゃいませんし」

京太郎「わっかりました!」

京太郎「マスター……」

マスター「なんでしょうか?」

京太郎「鬼強いっすね」

マスター「こんなお店開くくらいですから」

京太郎「ですよねー」

マスター「ふむ……最低限打てるようですので」

京太郎「てことは雇ってもらえるんですか?」キラキラ

マスター「……ええ、よろしくお願いします」

京太郎「やったー!!ありがとうございます!!」

マスター「いつから来ていただけますか?」

京太郎「今すぐ……って言いたいところですけど、土日も来たほうがいいですか?」

マスター「土日は他に働いてくれる子がいるので出来れば平日の夕方がありがたいです」

京太郎「じゃあ平日学校終わってからで」

マスター「はい。水曜日は定休日ですのでそれ以外の曜日に来てください」

京太郎「わかりました」

マスター「では来週からお願いします。最後に採寸だけさせてください」

京太郎「あ、俺の制服ですか」

マスター「はい、土日の間に頼んでおくので」

京太郎「了解っす」




─────────

──────

───

京太郎「なんてことがあったんですよ」

理沙「頑張って!」

京太郎「理沙さんも暇があったら是非来てください」

京太郎「マスターの焼くケーキめっちゃくちゃ美味いんで!」

理沙「行く!」ガタッ

京太郎「え?今からですか?」

理沙「」コクコク

京太郎「喫茶店はしごですか」

理沙「問題無い」

バイト「いらっしゃいませー」

マスター「いらっしゃいませ……おや、京太郎君どうなさいましたか?」

京太郎「あはは……コーヒー飲みにきました」

理沙「」ヒョコ

マスター「なるほど、コーヒーだけでよろしかったですか」

理沙「……っ。け、ケーキも」

マスター「かしこまりました……ん?貴女は……」

理沙「?」

マスター「いえ、失礼しました。どうぞゆっくりしていってください」

京太郎「ほんとに美味しいですから期待しててください」

京太郎「土日は結構繁盛してるんですね」

マスター「平日のランチタイムもなかなか繁盛してますよ」

京太郎「そうだったんですか」

マスター「もちろん京太郎君が働いてくれる時間も来るときは来ます。昨日は逆に珍しかったです」

京太郎「これだけ美味しかったらそうですよね」

マスター「おまたせしました」コト

理沙「良い匂い!」

理沙「パク……モグモグ……!!」

理沙「美味しい!」プンスコ

京太郎「そうですよね!いやー気に入っていただけて俺も嬉しいです!俺が作ったわけではないですけどね」

理沙「京太郎!」プンスコ

京太郎「なんですか?」

理沙「次からここ!」

京太郎「ん?……あぁいいですよ。次からはこの店に集合しましょう」

マスター「お二人はこうしてよく会っているのですか?」

京太郎「最近知り合ったばっかです」

理沙「四回目!」

京太郎「ですね、もっと会ってるような気がしますけど」

理沙「一回が長い」

京太郎「あー確かに」

京太郎「こんなに長い間いてすみません」

マスター「いえ、大丈夫ですよ」

理沙「また来る!」

マスター「ええ、また来てください」

 カランカラン

京太郎「結局またこんな時間まで話してしまいましたね」

理沙「ずっといたくなる」

京太郎「あの店すっごい雰囲気いいですからね」

理沙「制服」

京太郎「ん?あぁ制服いいですよね。いかにもって感じの白黒なやつで」

理沙「京太郎も?」

京太郎「ええ着ますよ」

理沙「楽しみ!」

京太郎「なんで!?」

理沙「食べにいこ!」

理沙「奢る!」

京太郎「んー……わかりました。でもバイト代とか入り始めたらちゃんと自分の分払いますから」

理沙「わかった」

理沙「明日は雀荘!」

京太郎「なんか出してもらってばっかりだな。やっぱり今日の晩御飯は自分で……」

理沙「奢る!」

京太郎「アッハイ」

京太郎(結構押し強いんだな……ていうか今日テンション高いなー)

理沙「早く!」グイグイ

京太郎「わ、わかりましたから!」

京太郎(うおっ、手!手握られてるぅっ!)

京太郎「やわらかい……」ボソッ

理沙「? ……っ!!」バッ

理沙「い、いこ!」カオマッカ

京太郎「は、はい!」カオマッカ



京太郎「ありがとうございました」

京太郎「……ふぅ」

マスター「おつかれ」コト

京太郎「お、いいんですか」

マスター「ああ、お客様は全員捌けましたから」

京太郎「では遠慮なく」ズズ

京太郎「ん~!やっぱコーヒー美味いっすねー!」

マスター「それはよかった」

京太郎「これあれですね。こないだのやつより……えーっと……そう!酸味が利いてますね」

マスター「少しわかるようになりましたか」

京太郎「これでもしっかり覚えようとしてますから」

京太郎「……気のせいじゃなかったらですけど、なんかすっごく美味しいような気がします。香りも全然違うというか……」

マスター「なかなか良い感性をお持ちのようで。それはハワイコナと呼ばれる豆です」

京太郎「ハワイ?」

マスター「名前通りハワイが原産地です。ちなみにこの間出したエチオピア……イルガチェフェG1という豆の倍以上の値段です」

京太郎「ぶっ!?ゴホッ!ゴホッ!」

マスター「大丈夫ですか?」

京太郎「だ、大丈夫です。それより、え?倍?」

マスター「はい」

京太郎「そんなのこんな休憩の時にだして良かったんですか?」

マスター「ええ。お客様に聞かれたときにそれをすすめればいいかわかるようになってくれたら一番です」

マスター「それにせっかくここでバイトしてるんですから、コーヒーのこと好きになっていただけたらと思って」

京太郎「マスター……よし!頑張って覚えますよー!!」







??「ここ」

???「確かに良さげなお店だが……」

??「ケーキ美味しいから」

???「しかし制服でこんな店に寄るなんて……」

??「菫は気にしすぎ。今時誰でもやってる」

菫「しかしだな……」

京太郎「お客さんですね」グイ

菫「あ、おい!待て、照っ!」

 カランカラン

京太郎「いらっしゃいませ。好きなお席へどうぞ」

照「あっちの窓際に行こう」

菫「わかったから……まったく……」

京太郎「ご注文が決まりましたらお呼びください」

照「ケーキセット二つ」

菫「勝手に決めるな!」

照「……他にも頼むの?」

菫「いや……あぁもう」

京太郎(なんだコイ……この人たち……)

京太郎「あの……」

菫「あぁすまない。注文はそれでいい」

京太郎「かしこまりました」

京太郎(二年……いや三年生っぽい。俺と同い年ってことはないだろ)

京太郎(にしても二人ともレベルたけーなーおい)

京太郎(可愛いお姉さんとはよく会ってるけど、ああいうクール系も悪くないなぁ)デヘヘ

マスター「……お客様が見てる前でそういう顔はしないでください」

京太郎「はっ!?」

京太郎「おまたせしました」コト コト

菫「……うん良い香りだ」

照「パクパク」

京太郎(うおっ、胸無いほうケーキ食べるのはや!クールビューティさんの方は匂いの楽しみ方がお嬢様っぽいな)

菫「パク……なるほど、美味しいな」

照「だからおすすめだって言った」

菫「お前が私を引っ張ってまでここに来た理由がわかった気がする」

照「見つけたのは最近だけど」

菫「少し奥まった位置にあるからな」

照「このスポンジケーキはここの店主の手作りらしい」

菫「なるほど、ここでしか味わえないわけだな」

京太郎(女の子同士の会話というのはなんとも言い難い、そう、素晴らしいものがあるな。二人とも美人だし)




 バァン!

京太郎「何事!?」

???「見つけた!ミヤナガ テル!」

京太郎(またレベル高いのが出てきた!しかも同じ制服……うむ可愛い)

菫「お前か……」

照「モグモグ」

???「さっき部活でやられた分、100倍にして返してやる!」

菫「落ち着け大星……って、照!それは私のスポンジケーキだ!」

照「モグモグ……ゴクン。淡、ここでやるの?」

菫「無視するな!」

淡「呼び捨てにするな!仕返しできるとこならどこでもいいよ!」

京太郎(厄介なのが現れたなー。ここでなんかすんのかな……?)

菫「すまないが雀卓を借りるぞ」

京太郎(お、麻雀か)

京太郎「あ、はい。注文いただいたお客様は半荘一回無料です」

菫「ありがとう」

淡「えー!!私何にも頼んでないよ!」

照「ケーキセット美味しい」

淡「ほんと?じゃぁ頼んじゃおうかな!おにーさん!」

京太郎(こいつらほんとは仲良いんじゃなかろうか……)

京太郎「かしこまりました。マスター」

マスター「ケーキセットですね」

淡「でも三麻かぁ」

菫「仕方ないだろう。三人しかいないのだから」

京太郎(ここは俺の出番か!)

京太郎「よろしければ混ざりましょうか?」

菫「ん?あぁなるほど。よろしく頼む」

淡「んー!美味しかった!」ニコニコ

京太郎(可愛いなー)

淡「さ、早くやろ!」

 カチャカチャ

菫「……君は初心者なのか?」

京太郎「まぁ歴はそんな長くないです」

菫「本分は大星と照の対決だから問題は無いか」

京太郎(まだ打ち始めてないのにわかるもんなんだな)

京太郎(って手悪っ!なんじゃこりゃ)

淡「親なんだから早くしてくださいよ、ぶちょー」

菫「わかっている」タン

京太郎(んー、揃うかなー?)タン

照「……」タン

淡「立直!」

京太郎(はや!どうしろっていうんだよ!)

菫「……」タン

京太郎(一切動揺してないよこの人ら。むむむ、当たったら事故だよこんなの!)タン

照「……」タン

淡「カン」

菫「……」タン

京太郎(やりたい放題だな)タン

淡「ロン」グルン バシィ

京太郎(なんぞその見せ方!カッコイイ!!)

淡「裏ドラ……5だから7飜、12000」

京太郎(泣きたい……)ドウゾ

淡「立直」

京太郎(またダブル立直かよ!)

京太郎(こういう時どうしたらいいかわっかんねぇよなー……あ、今度は一巡でカンしなかった)

京太郎(お、良い感じで揃ってきたなぁ。さっきロンされた分取り戻さねぇとな)

照「ツモ、300・500」

京太郎(あちゃー先に上がられた……親流されちゃったけど点数低いしいいか)



照「ロン 2000」

菫「……」カチャ

京太郎(またあがったのか)



照「ツモ 一本場 1100オール」

京太郎(……なんかやばい匂いしてきた)



照「ロン 二本場は4500」

淡「ぐぅ……はい」

京太郎(独壇場じゃねーか!くっそぉ、引きは悪くないんだけどなぁ……最初めっちゃ酷いけど)

京太郎(あがれんのかなぁ、これ。まぁ集まってきてるのは集まってきてるんだが……)

京太郎(金髪の子はまたダブル立直してるし、親の人も怖いし……魔境に潜り込んだみたいだ)ウゥ

京太郎(……お、おぉ!きた!ほぼ無駄なツモなし!あがれれば立直と南だから……2600かな?だけどあがれるだけで悪くないぞー)

京太郎「立直!」

照「」ピク

淡「……へぇ」

菫「……」ジー

京太郎(えぇ、俺なんかしたかなぁ……)

京太郎(三人の視線がこわいよ……お!)

京太郎「つ、ツモ!えーっと立直、一発、ツモ、南で……2000・3900かな?」

菫「……三本場だから2300・4200だ」

京太郎「あ、ありがとうございます」

京太郎(な、なんかさっきよりめっちゃ見られてる……なんでなんだ……)











南3局 親:照

菫 24100
京 21200
照 33900
淡 20800


京太郎(南3局……今三位か、今までになく調子いいな……ていうか胸無い人強すぎぃ!)

京太郎(ま、まぁあの人が良い感じに二位のクールビューティーさんを削ってくれたから下三人はどっこいなわけだが……)

京太郎(高い手なら一位も見えてるし!いけるいける!)

京太郎(でもなぜか最初の配牌終わってるんだよな……ツモはいいだけにもったいないぜ)

京太郎(さて最後は……あれ?今までより悪くないんじゃないか?端っこばっかだけど……チャンタってやついけるか?)

                                                    
 ┌─┬─┬─┬─┬─┬─┬─┬─┬─┬─┬─┬─┬─┐
 │  │六│八│九│①│②│④│.1 │.4 │.7 │.7 │.9 │.9 │
 │發│萬│萬│萬│筒│筒│筒│索│索│索│索│索│索│
 └─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┘

京太郎(金髪のダブル立直も見慣れてきたな……3ピン、うんうん良い感じ。4ピンと入れ替えで)

京太郎(次は發か、うーん……なんかきそうだし入れとくか)





京太郎(揃った……これで發か9ソウで上がれる……あれ、一位と点差12000ちょっとだから立直したら直であてるかツモで一位いけるんじゃね?うおおおお!!)

                             ┌──┐
                             │.1 索│
 ┌─┬─┬─┬─┬─┬─┬─┼─┬┴┬─┬─┬─┬─┐
 │  │  │七│八│九│①│②│③│.1 │.1 │.7 │.9 │.9 │
 │発│発│萬│萬│萬│筒│筒│筒│索│索│索│索│索│
 └─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┘

京太郎「立直!」

京太郎(さぁ!こい!……一発はなかったか。しょうがない、一発じゃなくてもいけるぞ!)

淡「……」タン

京太郎「ロっ……」

京太郎(あ、つい当たり牌がきたから言っちまった……でもオーラスがある)

京太郎(どうせ金髪がリー棒出すから3飜以上で一位確定……狙うしかないな)

京太郎「ロン 立直、發、チャンタで8000です」

淡「……」ギリ

京太郎(こわっ!……そりゃそうか。一位の人を倒しに来たんだもんな)

京太郎(まぁだからといって負けたくはないけど!)








南4局 親:淡

菫 24100
京 30200 
照 33900 
淡 11800


京太郎(さてさて最後は……うーん……やっぱりあんまりよくないなぁ)

                                                    
 ┌─┬─┬─┬─┬─┬─┬─┬─┬─┬─┬─┬─┬─┐
 │  │  │  │一│四│七│⑤│⑦│⑧│.1 │.3 │.4 │.7 │
 │南│西│北│萬│萬│萬│筒│筒│筒│索│索│索│索│
 └─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┘
京太郎(ドラは5ピンだな。幸い一つ入ってる……喰いタンと678の三色で3飜……これだ!)

淡「立直!」

京太郎(うん、もうそれはわかってた。さて俺は……お!ドラが来た!てことは鳴いて鳴いてタンヤオでいける!)

照「……」タン

淡「……」タン

菫「ふむ……」タン

京太郎「チー!」

京太郎(流れが来てる!)

淡「カン!」

京太郎(きた……俺が最初振り込んだ時みたいにカンをした。最初はわからなかったがなんか寒気がする……え?)

淡「もういっこカン!」ゴッ

京太郎「!?」ビクッ

京太郎(な、なんだ!怖い……あ、あがらなきゃヤバい……頼む、当たり牌!)

 ┌─┬─┬─┬─┬─┬─┬─┐          ┌─┬─┐          ┌─┬─┐
 │三│四│五│⑤│⑤│.3 │.4 │    ┌──┤⑦│⑧│    ┌──┤.7 │.8 │
 │萬│萬│萬│筒│筒│索│索│    │⑥筒│筒│筒│    │.6 索│索│索│
 └─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┘    └──┴─┴─┘    └──┴─┴─┘
菫「…………」タン

京太郎(くそ!違うかったか……俺のツモは……)ブルブル

京太郎(ち、ちがう……あの金髪の子、ツモ番がきたらあがる気がする……くそ!なんでこんな怖いんだ!)

照「ツモ 400・700」

京太郎「……へ?……終わった?」

菫「あぁ。照のあがりで終わりだ」

淡「……くっ!」タッタッタッ バタン!

京太郎「……お、追いかけなくていいんですか?泣いてましたよ」

菫「……まぁ少し泣かせてやったほうがいいだろう。それに私達が行ったところで反発されるだけだろうしな」

照「それより」ズイ

京太郎「な、なんですか?」

照「……なかなか」

京太郎「え……あぁそうですかね?麻雀は始めてから短いんですけど」

照「麻雀はそんなに」

京太郎「さいですか」

照「ただ面白いものを持っている」

京太郎「……?」

京太郎(わけわかんねー)

照「……また今度来る」

照「これ」

京太郎「あ、料金ですね」

照「淡の分もあるから。美味しかった」

菫「それでは失礼するよ」

京太郎「あ、ありがとうございましたー」

 カランカラン

京太郎「……なんだったんだ一体」

マスター「少しは麻雀も上手くなってるみたいですね」

京太郎「まぁ結構勉強してますから」

マスター「勤勉なことはいいことですよ。……それより引きが良かったように見えましたが」

京太郎「あ、マスターもそう思いました?」

マスター「……ふむ、もしかしたらオカルトと呼ばれるものかもしれません」

京太郎「はぁ」

マスター「私はそういったことに詳しくないのですが……もしかしたら詳しい人がいるかもしれませんね。例えば……」

 カランカラン

理沙「京太郎!」

京太郎「おぉ理沙さん!どうしたんですか?」

マスター(野依プロ、この人もきっと詳しいですね)

理沙「明日、会えないから来た」

京太郎「日曜は会えますよね?」

理沙「……っ!」

理沙「せ、先週……」プイ

京太郎(もしかして先週とかは会ってたし……ってことか?か、かわええええええええええ!!!!)

京太郎(勘違い!勘違いしちゃうぞコノヤロー!!)

京太郎「とりあえず座ってくださいな」

理沙「」コクリ

理沙「」ク~

理沙「……け、軽食」

マスター「……ふむ。京太郎君、今日はもうあがりなさい」

京太郎「え?いいんですか?」

マスター「あぁ。野依さんと一緒に食事をとるといい」

京太郎「あざーっす!理沙さん、一緒に食べましょう!」

理沙「わ、わかった」

京太郎「ナポリタン美味しかったですねー」

理沙「料理上手い」

京太郎「あの人なんでも出来るよな。かっこいいぜ!」

理沙「……きょ……も……かっこ……」ボソボソ

京太郎「え?何か言いましたか?」

理沙「な、なんでもない!」プンスコ

京太郎「わ、わかりました。あ、そういえば、麻雀でオカルトってわかりますか?」

理沙「……知ってる。時々いる」

京太郎「そうなんですか。実は俺もオカルトっていうのが憑いていた?のかも。マスターがそう言ってました」

理沙「……日曜確かめる」

京太郎「わっかりました。できるだけ今日の麻雀再現しますね」

理沙「うん」

京太郎「ふんふーん♪麻雀雑誌でも読むかー」ペラペラ

京太郎「お、高校特集か。ふむふむ……へぇ東京に個人戦三位だった人がいるのか」

京太郎「お、二位の子可愛いな。どう見てもぺたんだけど」

京太郎「一位は……え?……え?」ニドミ

京太郎「えええええええええ!!!今日戦った人じゃん!!!!!」

京太郎「そりゃ強いわけだよ。てかあれも本気じゃない可能性……こわ」

京太郎「白糸台高校か……お嬢様学校だっけ?いいとこの育ちなわけだ。そりゃクールビューティーさんみたいな人がいるわな」

京太郎「にしても強い人に胸無い人多いな」

京太郎「そういや理沙さんも……いや突っ込むのはやめておこう」

京太郎「……可愛いし関係無いな!うん!さ、おやすみー」













《神戸》


京太郎「どこ連れてってくれるんですか?」

理沙「こっち!」

京太郎「にしてもこの辺って賑わってるんですね。有名なんですか?」

理沙「観光スポット」

京太郎「へぇー、そうなんですか。うみえ……でしたっけ?」

理沙「そう」

京太郎「これだけ大きかったらなんでもありそうですね」

理沙「ここ!」

京太郎「ええっと……観音屋、ですか」

理沙「チーズケーキが美味しい」

京太郎「早速入りたいですが……人すっごく多いですね」

理沙「海が見れて綺麗」

京太郎「んー、確かにこのテラスで美味しいケーキ食べらたらいいですもんね。客も来るってもんですよ」

理沙「下にもある」

京太郎「近くにもう一店舗あるんですか?そっち見に行ってみましょうか」

京太郎「お、こっちは雰囲気のいい喫茶店って感じですね」

京太郎「どうやら空いてるみたいです」

理沙「よかった」

京太郎「さっそく入っちゃいましょう。理沙さんのオススメチーズケーキ楽しみです!」



京太郎「おぉ、これが……予想と違いましたけどすっごく美味しそうです!」

京太郎「スポンジの上に本当のチーズがとろけてるんですね。こういうチーズケーキは初めてです」

京太郎「それでは一口……って結構伸びますね」

理沙「」クスクス

京太郎(可愛いなぁ)

京太郎「んー!!んまい!スポンジのほんのりとした甘さとチーズがマッチしてますね!」

京太郎「結構たっぷり乗ってるからちょっとくどいんじゃないか?って思ったんですけど全然そんなことないですよこれ!」

理沙「買って帰れる」

理沙「でも店のほうが美味しい」

京太郎「なんでなんですか?」

理沙「チーズのとろけ具合」

京太郎「あー、このチーズの感じが普通に温めただけじゃでないんですね」

京太郎「もしかしたらお店の雰囲気もあるかもしれません。お祭りみたいな」

理沙「そうかも!」

京太郎「つい買っちゃいました。どれくらい違うのか気になっちゃって」ハハハ

京太郎「観音屋も美味しかったですけどまだまだここには美味しいとこいっぱいありそうですね」

理沙「あ、ある!」グイグイ

京太郎「い、今からいくんですか?ケーキ食べたばっかですよ」

理沙「歩いてれば減る!」

京太郎「俺は大丈夫ですけど、理沙さん大丈夫ですか?」

理沙「……」

京太郎「晩御飯にどっか寄りましょう!それに今日だけじゃなくて他の日もありますから」

理沙「……わかった」ギュ

京太郎「……普通にショッピングしましょうか」ニコ


カン!