「また振られた」

「あらら、またか」

大学の食堂で京太郎が机に項垂れる。
毎回の事だなと京太郎の前に座っている爽は思った。
勇気を出して告白し付き合うまではいくのだ。
だが、それからが続かない。

「これで何度目だっけ?」

「…数えるのも嫌だ」

それだけ聞くと爽は興味なさそうに目の前のパフェと格闘をし始めた。
それに対し京太郎はパフェ奢ったんだから聞けよと思った、勿論思うだけだ。

「もぐもぐ……それで何で振られたんだ?」

「判んない…何時も通りもう嫌言われた」

机に伏せ京太郎はシクシクと泣き続ける。
爽はスプーンを咥えながら口をモグモグと動かす。

「んでさ~…爽先輩聞いてる?」

「や、パフェ美味いなー」

「いや…聞けよ」

まったく話を聞いていない爽に京太郎は顔を上げた。
その時に心に思っていたことを口に出してしまった。
京太郎はため口になってしまったと慌てて口を塞ぐ。
そしてチラリと爽を見るも彼女は気にしてないらしい、パフェに夢中だ。

「あ~…俺の運命の人は何処に…」

「まー元気だせよ、ほれ」

「あむ…甘いな」

そう言って爽は自分が食べていたパフェを差し出した。
それに対して京太郎も何の抵抗もなく口にする。
爽は京太郎が抵抗無く自分のスプーンを口に入れたことを確認すると
京太郎の後ろに張り付いている影にグっと親指を立てた。
ソレに対して京太郎に憑いていたカムイもグっとサムズアップを返す。

「ん~今日は残念でした会だな、私の家で飲み明かそう」

「了解です…何作ろうかな」

京太郎は知らない…徐々に爽好みにされている事に
京太郎は気づかない…爽に何をされても嫌がらなくなってる自分に
京太郎は理解していない…既に逃げ場が無い事に

カンッ