京太郎「えっと……ここは八索切りで問題ないですよね?」

恭子「んー……うん、ええんちゃうかな。リーチしてる対面の現物やし、自分の手の被害も最小限やし。だいぶオリが上手なったなぁ須賀くん」

京太郎「本当ですか?へへっ、それもこれも皆さんの教え方が上手いからですよ」

洋榎「せやろー?やっぱ教える人間が上手ないとあかんからなー」

絹恵「まぁお姉ちゃんは擬音語が多すぎるいうて早々に外されたんやけどね」

由子「他の後輩にはきちんと指導できるのに須賀くんだけそれができないのは……」

郁乃「あらあら、もしかして~……」

洋榎「うっさいでそこ!須賀!今から一局打つで!こっちこい!」グイッ

京太郎「ちょ、ちょっと先輩!服伸びますって!」




バンッ!

?「たーのーもー!!」

洋榎「誰やっ!!」

セーラ「俺やっ!!」

洋榎「なんやセーラか……おもんな」

セーラ「何やねんその反応……」

恭子「千里山……今日何かありましたっけ?」

雅枝「いやいや、たまたま野暮用で近く通ったから挨拶でもと思ってな」

洋榎「挨拶て……嫌でも毎日顔合わせとるやん」

雅枝「なんであんたらに挨拶せなあかんねん。あんたら以外の人たちに、や」

竜華「もうちょい静かに開けんと……ドアぶっ壊れるでセーラ。あ、どうもお邪魔してます」

怜「セーラは馬鹿力やからなぁ。病弱なうちとは大違いやで」

浩子「そんなん言うて、調子いいときは腕相撲とかセーラとええ勝負やないですか」

漫「それホンマ?」

泉「はい。この前ちょっとした息抜きで腕相撲大会をやったんですけど園城寺先輩がやたら強くて……」

由子「意外なのよー」

京太郎「驚きですね」

怜「お。ひさしぶりやなガースー。元気しとったk……げほげほげほっ!」

京太郎「いやいや!そっちが元気じゃないじゃないですか!?大丈夫ですか!?」

怜「うぅ……アカン。もうだめや。ちょっと肩貸してな……」ヨロヨロ

洋榎「大丈夫なんか?」

竜華「大丈夫もなんも、あれは最近の怜のマイブームの演技や。ああやって人が心配してるんを面白がってるんやで」

京太郎「え……そうなんですか?」

怜「ガハッ……そ、そんな趣味悪いことせえへんよ。ほら、今も口から血ぃが……」

セーラ「出てへんて」

竜華「あんましょっちゅうそんなんしてたら羊飼いの少年みたいに罰が当たるで」

怜「ぶー。別にええやん。うちは病弱やからあんまり楽しみがないんや。せやからこうやってみんなの気を引くしか……」

京太郎「怜さん……」

浩子「よー言いますわ。最近は調子よくてサッカー観戦やら野球観戦やらいろいろ行ってるらしいやないですか」

京太郎「怜さん……」ジトー

怜「知らんなー」

セーラ「まったく……っと、そうや。洋榎!」

洋榎「なんやセーラ」

セーラ「さっさと30円返せや」

洋榎「あー……そういや借りたような借りてないような……」

セーラ「借りたから言うてるんや」



恭子「30円て……」

漫「逆に何を買いたくて30円貸し借りしたんでしょうか」



洋榎「まぁ借りたもんは返さへんとな。えーっと、うちのガマ口は……」ゴソゴソ

泉「ガマ口使うてるんですか」

絹恵「いや、お姉ちゃんのは普通の財布なんやけどね」

京太郎「さっきからなんなんですかみんな」

怜「大阪人の性やな。テンポよく会話を進めていかんと死ぬねん、うちら」

浩子「死にませんて」



セーラ「10円玉ないんやったら50円玉でも100円玉でもええでー。お釣りは渡さへんけどなー」

洋榎「うーん……20円足りひんなぁ」

雅枝「なんであんたの財布には10円しか入ってへんねん」

洋榎「しゃーない。とっきー!20円借りてもええかな?」

怜「しゃーないなぁ。トイチやで」

京太郎「意味ないですよねそれ!せめてうちの高校の人から借りましょうよ!てかそれ違法金利!」

由子「こっちに来たばかりのときと比べると須賀くんのツッコミもだいぶ上達したのよー」

恭子「成長なんか適応なんか判断に困るところやな」

セーラ「……払えへんのやったらしゃーないな。こうなった暁には、分かってるやろなぁ?」

洋榎「な、なんやねん」

セーラ「こらもう体で払ってもらうしかないなぁ、洋榎さんや」

洋榎「なっ……!?」

京太郎「か、体でって……何言ってんですかセーラさん!?」




泉「実母の前でよーあんなこと言えますね先輩は」

雅枝「ま、金の切れ目が縁の切れ目ともいうししゃあないな。さらば洋榎、フォーエバー我が愛娘」

絹恵「お母さん!?」

漫「あっさり売られちゃった!?」

郁乃「親公認やねぇ~」

竜華「認めたやなくて見捨てられたが正しい表現やと思います」

洋榎「体で……?」

セーラ「せや」

洋榎「いややっ!うちに乱暴する気なんやな!エロ同人みたいに!」

京太郎「ちょ、ちょっと二人とも落ち着いてくださいよたかが30円でそんな大事に……」

セーラ「たかが30円、されど30円や!30円を笑うものは30円に泣く!そんなこともわからん小僧は黙っとき!」

洋榎「せやで!30円の大切さがなーんもわかってない須賀は黙っとき!」

京太郎「俺はなんでかばったはずの先輩から叱責を受けているのでしょうか」

怜「人生ってのは理不尽の連続なんやで少年」




洋榎「体で……?」

セーラ「せや」

洋榎「いややっ!うちに乱暴する気なんやな!エロ同人みたいに!」

京太郎「もう放っといていいですかね」

怜「せやなー」ダラー

京太郎「……ちょっと、寄りかからないでくださいって」

怜「ええやんええやん。減るもんじゃなし―」

セーラ「乱暴なんてせえへんわ!そもそもその体で誰に乱暴されるねん」

洋榎「そういうの、ブーメランて言うねんで」

セーラ「……この話はやめよう」ドヨーン

洋榎「……せやな」ドヨーン

京太郎「……」

怜「自分で言うて自分で傷ついてたら世話ないなぁ?」

京太郎「……ノーコメントで」


洋榎「体で……?」

セーラ「せや」

洋榎「いややっ!うちに乱暴する気なんやな!エロ同人みたいに!」

恭子「何回やるんですかそのくだり」

セーラ「ふふ……誰がお前の体で、なんて言うた?」

洋榎「なっ……ま、まさか……!」

セーラ「せや!体で払ってもらうで。京太郎の体で、なぁ!!」

京太郎「こっちに飛び火したっ!!?」

セーラ「そういうわけで、せっかく来たんやから打つで京太郎!」グイッ

怜「んぐっ」ドサッ

洋榎「待てや!今日こそ関西最強の中堅は誰か、決めたるで!」

セーラ「望む所や!」グイグイ

京太郎「ちょ、セーラさn……首、じまって……」ブクブク



竜華「怜ぃぃぃぃ!!」

怜「もう、だめかもしれんな、竜華。うちと京太郎がいなくなっても、悲しまんといて、な……」ガクッ

竜華「ダメや怜!こんなたんこぶで死んだらアカン!!怜ぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!」



恭子「どう収拾つけるねんこれ」

浩子「お互い大変ですねぇ」

カンッ