聡「…」シュボッ ジジジジ…

聡「……あん?」

聡「……ちっ、湿気てやがるな…」グシャ

「たまには吸わない日があってもいいんじゃねーの?」

聡「あぁ?」

京太郎「よっ、じいさん」

聡「…んだよ、クソガキか」

京太郎「だから俺はクソガキじゃなくて京太郎だっつってんだろ。もうボケ始まってんのかよ」

聡「はっ、知るかよ。おめぇなんぞクソガキで十分だっつの」

京太郎「なんだよ、せっかく人が誕生日祝いに来てやったってのに…」

聡「いらねーよ。何が悲しくて自分がくたばるまでの日にち数えなきゃいけねえんだよ」

京太郎「数絵のヤツ滅茶苦茶楽しみにしてたっぽいけど?」

聡「ぬ……」

京太郎「爺バカめ」

聡「うるせぇ」

聡「……数絵、最近どうだ」

京太郎「なんだよ、その口下手な父親が近況を聞いてくる感じ」

聡「んなもんどうでもいいだろうが。さっさと答えろ」

京太郎「…明るくなったよ、特に最近は。最初のほうは何か切羽詰った感じだったけどさ」

聡「…」

京太郎「あとあれだ。『お爺様が』っての、言わなくなったな。私は私のペースで、だとさ」

聡「…バカ孫め、やっと気づきやがったか」

京太郎「ちょっと寂しいくせに」

聡「うるせぇっつってんだろ」

京太郎「つか、このぐらいだったらアンタなら見ればわかんだろ。何で俺に…」

聡「…アイツの話にお前がよく出んだよ」

京太郎「へ?」

聡「こんなバカやっただのこんなことしてただの…こっちは一切聞いてないっつーのによ」

京太郎「へ、へぇ…」

聡「…なんだ、惚れてんのか?」

京太郎「は、はぁっ!?んなわけ………!」

聡「……」

京太郎「……悪ぃかよ」

聡「マセガキめ」

京太郎「ぐぬっ……!」

聡「ま、当人同士の問題だ。干渉はしねぇよ」

京太郎「………」

聡「あ?なんだよその顔」

京太郎「いや、お前なんぞにやらんとか言われるのかと…」

聡「なんで孫の惚れた腫れたに首突っ込まにゃならん。アホ臭い」

京太郎「………」

聡「そもそも数絵がお前のことを好いてない場合もあるわけだからな」クックッ

京太郎「このクソ爺…」

聡「……ま、あれだ。お前のことを知ってる分そこらの馬の骨よりはマシだろうさ」

京太郎「…なんか引っかかる言い方しやがって」

聡「少なくともアイツを泣かせる真似はせんだろ」

京太郎「…まぁな」

聡「それが出来んなら十分だ。せいぜい当たって砕けやがれ」

京太郎「…てっめ」

聡「はんっ」

「京太郎ー!ちょっと準備手伝ってー!」

聡「おら、呼ばれてんぞ。とっとと行って来いクソガキ」

京太郎「言われなくとも行くっつの…おい、ジジイ」

聡「あん?」

京太郎「誕生日の送りもんだ」ポイッ

聡「っと、投げてくんじゃねぇよ…んだこれ?」パシッ

京太郎「電子タバコだよ」

聡「はぁ?」

京太郎「老い先短いくせにスパスパ吸いやがるジジイを思いやった一品だよ、ありがたく受け取りやがれ」

聡「余計なお世話って言って……「アンタは」」

京太郎「自分がアイツにとって大事な存在だって理解しろよ。………俺にとってもな」

聡「……お前」

京太郎「…行って来る」

タッタッタッタッタッタ

聡「……っち、あのクソ坊主め」

ガサガサ…

聡「何回言わせんだよ、余計なお世話だって……」

カチッ……

聡「……」

スー…… フーー……

聡「……クッソまじい」


カンッ