その事件は突然起こった…



メガン「あー、超おナカ減ったデスしっ♪♪」

智葉「おい誰だこいつにケータイ小説読ませたのは」

ネリー「ぴゅ、ぴゅー…♪」

明華「あら口笛が出来ないのですか?簡単ですよ、こうやって唇を尖らせて……」


慧宇「…ほう」


メガン「どしたのワサワサ?」

智葉「おい誰だこいつに変なアニメ見せたのは」

ネリー「ピュ~ピュ~ピュ~っ♪」

明華「あら、上達の早いこと…ふふっ」

慧宇「いえ、大した事ではありません
   いまスマホで清澄について調べていたら男子部員が一人いるという情報が見えただけなので」

智葉「男子が一人?
   ということは個人戦で来ているのか」

慧宇「それが県の予選で既に敗退しているのですが、マネージャーのような扱いでついてきているとのこと」

ネリー「あははっ、要するに使いパシリだー!」

明華「仲間想いなんですね」

メガン「ちょっと興味ありマス、どんな顔してるんですカ?」

慧宇「えーと……こんな人らしいですね」



明華「!?」

メガン「ワオ、なかなかキュートな顔してますネ!」

ネリー「ふ、ふーん……悪くはなくはなくはないじゃん、ちょこーっとは」

智葉「褒める時は素直になればいいだろう…

   でも、麻雀は男子が長い冬の時代だというのに入部するというのは中々熱意があるじゃないか
   しかも一人で、だ」

慧宇「酔狂ともとれますがね

   明華、あなたはどう思い………




   明華…?」


ネリー「明華が…消えた」

メガン「ナン…ダト…」

智葉「嘘…だろ…」



……

ネリー「明華ーどこいったー!でてこーい、ほらーお金だよー五円玉だよー!」

メガン「ほーらワンタン入りのカップメンデース!」


智葉「お前達なりに考えての行動なんだよな?
   ふざけているわけではないんだよな?」


慧宇「ダメですね、私のようにこうしてイクラで釣らないと効果はありませんよ」

智葉「お前も正しいようでズレているからな」


いちご「考慮しとらんっ!」

智葉「む、なんだ?」


いちご「はぁはぁ…あー怖かった、あんなん考慮しとらんよ」

智葉「大丈夫か、何があった?」


いちご「あ、あぁ……

    ついさっき『LAAAAAAAAAAAAAAAAA!!』と歌いながら
    猛スピードで風を起こして傘をさしたまま向こうの方へ飛んでいく、
    えらい別嬪さんを見かけてしまったもんじゃから気が動転してしまって…」

智ネメ慧「」


いちご「……な、な~んて、そんな妖怪みたいな女がおるわけないか
    ははは、疲れとるんかのう…」

智ネメ慧「いいえ…」


  知 人 で す



智葉「感謝する!」


いちご「え、あの……



    あんなのの知人だなんてそんなん考慮しとらんよ…しとらんよ……」



……


京太郎「ふわ~あ…しばらくやることねーなぁ、皆が戻ってくるまでちょっと寝てよっかな」


バダンッッ


京太郎「ファッ!?部長、いえ自分はちっとも眠くないであります!!いまも寝ようとしていたわけではなく腹筋を少々…!!」



明華「京太郎様ぁぁぁ~~~!!」ドンッ

京太郎「どわっ!!」


明華「ああっ!本物の須賀京太郎だぁ!!お会いしたかったですぅぅぅ~~~!!」スリスリスリ

京太郎「なんだこの美人!?ずっとこうしていたい!!」


明華「私、臨海女子の雀明華と言います!

   ハンドボールの須賀京太郎選手ですよね!!ずっと前から大大大ファンだったんです!!」

京太郎「え?な、なんで俺がハンドボールやってたこと知ってるの…?」


明華「それはもう、去年までフランスでは話題になってたんですよ!この雑誌にも…」ガサゴソ

京太郎「(傘の中から雑誌取り出してる…どうなってんの?)」


明華「ほら、ここに!

  『日本で生まれた未来のスーパーヒーロー!フランスハンドボール連盟も大注目!』って書いてあるんですよ!」



※日本ではマイナーですが、実はヨーロッパではハンドボールはかなりの人気スポーツ
 特にフランスは強豪として知られ、ハンドボール人気はサッカーに勝るとも劣らないと言われているとか



京太郎「うわ、マジかよ……懐かしい写真使ってるなオイ

    そういやあの頃はやけに外国人が試合見に来てるなーって思ってたっけな…」


明華「母もあなたに夢中になっていて『明華、結婚するならこういう子としなさい』と!」

京太郎「お母さん最高」


明華「そ、それに私にとっても……あなたは…その、初恋の人で………きゃーっ!言っちゃいましたー!」

京太郎「あなたも最高」


明華「ああ、なのに!それなのに!!どうしてあなたはハンドボールから身を引いたのですか!!
   あのときはフランス中のハンドボールファン達が嘆き悲しんだんですよ!!」

京太郎「えぇ~、そんな事言われても…
    というか続けてたらフランスに行っている前提なんすね…」


明華「母なんか『ハンドボール連盟がしっかり見てなかったせいだ!』と言って、
   しばらく『呪』の文字を掘り込んだ牌を毎日一個ずつ、連盟の本部の壁に投げつけるようになって…」

京太郎「お母さん怖い」


明華「私も赤く塗ったのを母と一緒に投げつけて…」

京太郎「あなたも怖い」


明華「そのうち交代のシフト制になって…」

京太郎「いや、もう嫌がらせの話はいいです」



明華「とにかく!この大会が終わったら私と一緒にフランスへ行きましょう!
   いまならまだブランクもそれほどないので練習を再開すればプロ入りは確実です!

   あなたならシャンベリーでもやっていけます!」ムフー


※シャンベリーとはフランスのハンドボールリーグのクラブチーム、強い



京太郎「ちょ、ちょっといきなりすぎやしませんか!?ていうか、俺はまだ高校生でしかも麻雀部の部員で…」


明華「……ハンドボールが嫌いになったんですか?」


京太郎「っ…そんな事ない!!」


明華「ふふっ…」


京太郎「あ…くそ」


明華「気持ちの整理がついていないだけなんですね?」


京太郎「………」


明華「わかりました、ではこうしましょうか」


京太郎「…?」



明華「この大会で私達、臨海女子が優勝すれば……





   あなたをフランスへ連れて行きハンドボールの選手を目指してもらいます!!」ババーン



京太郎「勝手すぎィ!!その条件だと俺関係ねぇし!!」


明華「あ…準優勝なら……その、私と結婚を……えへ」

京太郎「へ?」


明華「三位なら恋人としてお付き合いを……」

京太郎「ちょっと待って、なんか色々おかしい」


明華「四位ならあなたの家に押し掛けます」

京太郎「逃げ場ねぇ!!」


明華「あ、当然ながら優勝したときも私と結婚していただきます」

京太郎「」


明華「そしてハンドボールの選手になってもらって、幸せな家庭を築いて…

   そ、それで子供ができたとき、女の子なら麻雀の英才教育を、男の子ならハンドボールを……
   名前は女の子は京華、男の子は明太…
   あら明太子みたいで素敵ですね……

   はぁ~ん、憧れの京太郎様の妻……えへへへへ…」ポワーン


京太郎「」


この時、京太郎は『おっぱいの大きい美人と付き合いたい』と神に願っていたことを、ほんの少しだけ後悔していた…


果たして須賀京太郎の明日はいかに!

全ては我らがリッツ先生次第!!

頑張れ小林立先生!!


カンッ


…………









清澄高校 控え室前

久「……どーしましょ」

まこ「んなこと言われてものう…」

咲「がるるる…」

優希「がるるる…」

和「咲さん、ゆーき、どうどう」


智葉「本当に、すまない」

メガン「私達が遅かったばかりに…」

ネリー「ハンドボールのプロって儲かるのー?」

慧宇「そうですね、フランスやドイツのような国ではスターになると年俸一億超えも珍しくないとか」

ネリー「本当!?私もキョータローってのと結婚する!」


咲「うぅ~、わんっ!」

優希「ばうわうっ!」

ネリー「な、なによ!」


和「落ち着いてください、二人とも」

メガン「ネリーも引きなサイ」


タッタッタッタッタ…


アレクサンドラ「みんな!」

慧宇「あ、監督」


アレクサンドラ「須賀京太郎選手がここに来ているだって!?どこ!?案内しなさい!!」ハァハァ


咲「がるるる…」

優希「ぐるるる…」

ネリー「ごるるる…」


久「……はぁ」

智葉「……はぁ」


もいっこカンッ