大学の夏休みとは長い、だったらその長い休みの間に互いの実家に行ってみないかーーこう提案したのは俺の彼女である

そんなわけで俺は、東京のアパートを出て、彼女の故郷へと向かっていた。

ーー恐らく俺は、いっぱいいっぱいだったのだろう

彼女と四六時中一緒にいられることや、彼女の育った故郷へ行けることへの喜び、親御さんに挨拶することへの緊張。

だから、だろうか

俺は、信号を無視して爆走してくる車の存在に気づくことができなかった

グシャッ




ミンナーカエロウゼー!
カラオケイクゾー!

京太郎「ん…クォクォア…」

嫁田「京太郎ーおーきーろー」

京太郎「…そっか、嫁田も死んだのか…揃って運がねえな」

嫁田「いやバリバリ生きてるんですけど…。さっさと部活行かねえと嫁さんに怒られるぞ」

京太郎「は?部活?…っていうか嫁田なんで制服着てんの…?」

嫁田「高校生なんだから制服着るのは当たり前だろ。…嫁さんに何されるかわかんねーからもういくわ。じゃーなー」

京太郎「あっおいちょっと待って嫁田!」


部室前

京太郎「…状況を確認しよう」

京太郎「轢かれる、死ぬ、何故か高校一年生になってる」

京太郎「出来の悪いラノベかよ…」

彼女はどうしてるだろうか、そもそも俺はなんで高校生をやっているのか、考えることは尽きないが…

京太郎「とりあえず部活には出ないとな、うん」

あの嫁田の様子だと、部活行かなかったら何が起きるかわからんし
時期的には咲が入部してすぐくらいだろうか?
部室に入る前に深呼吸。さあ、扉を開けよう




京太郎「うーっs「京ちゃあああああん!!!」えええ!?」ギュウウウ

ドアを開けて俺目掛けて突進してきたのは、何年か振りに顔を合わせた幼馴染みの宮永咲だった。のだが…

京太郎「色々ツッコミたいことはあるけど、まずは離れようか…」グググ…

咲「ダメだよ京ちゃん!私は京ちゃんのお嫁さんなんだもん!」

京太郎「嫁さん違います!大体なんだそのちょっとギャル入ってます感あるメイクとワカメちゃんばりに短いスカートは!」

咲「これが今のJKの流行なんだよ京ちゃん!」

京太郎「お前JKとかいうキャラでもないだろ!とにかくはーなーれーろー!」

優希「咲ちゃん!犬に引っ付いてないでいい加減離れるじぇ!」

咲「あ~れ~」

京太郎「サンキュー優希!助かった!」

優希「べ、別に京太郎のことを助けたかったわけじゃないんだじぇ!勘違いするんじゃないじょ!」

京太郎「!?」

優希「そ、そうそう。新作タコスを作ったんだけど、ちょっと作りすぎちゃったんだじぇ。だから食べて欲しいんだけど…。あ、京太郎の為に作ったとかそんなんじゃないからな!」

京太郎「好意はありがたいけどさっきから態度が気持ち悪いわ!だいたい作りすぎちゃったからって自分で言ってるじゃねえか!」

和「ゆーき、須賀君を困らせてはいけませんよ」

優希「あ~れ~」

京太郎「サンキュー和!助かっ…」

和「どうしたんですか?鳩が豆鉄砲食らったような顔をして」

京太郎「いや、なんすかその髪…」

和「これですか?これはツーサイドアップといってですね…」

京太郎「髪型の説明じゃなくて!何失恋でもしたの?」

和「ただのイメチェンですよ、イメチェン」

京太郎「そ、そうなんだ…」

和「あ、そういえば須賀君。そろそろ大会も近いですし、私が麻雀を教えてあげますよ。今日は鳴きの練習とかいいと思います。だから2人で一緒に特訓しましょう」

京太郎「いや別に鳴きは得意な方っていうか…あれなんか和の力強い強いちょっとどこに連れて行くんだ…アッー!」

どうなる!?俺の2度目の高校生活!

カンッ!








咲「フフフ…フハハハ!」

優希「目が覚めたら高校時代に戻っていた…これは!」

和「千載一遇のチャンス!」

咲「私も優希ちゃんも和ちゃんも、高校卒業した後すぐにプロ入りした…」

優希「まあ咲ちゃんとのどちゃんがいないなら大丈夫だじぇ…なんて楽観視していたら」

和「私が紹介したあの子に…」

咲・優希・和「寝取られた!!!」

咲「だけど…今回は違う!」

優希「京太郎の好みは全て把握している!しかもそれは私だけ!」

和「須賀君にあの子を紹介するなんてヘマは犯さない!」

咲「京ちゃんと付き合うのは…」

咲・優希・和「この私だ!」

もいっこカンッ!