三年の夏―――
京太郎「負けたかぁ……」
『個人戦女子優勝は宮永咲さん、準優勝は原村和さん! 清澄高校の三年生二人が―――』
京太郎「はぁ……結局、全国が限界かぁ」
京太郎(どーしようも、ないよなぁ)
久「ごめんね……」
京太郎「久さんのせいじゃないでしょ?」
まこ「……麻雀始めて二年で全国大会、それだけでも十分じゃ。大学に入ってもできるし、な?」ナデナデ
京太郎「……うっす」コクリ
マホ「あぅ……先輩」
京太郎「ちょっと出てきます」スクッ
京太郎(なんだかんだで、引きずるなぁ……くそっ)
ベンチに座って、天井を見上げる
京太郎(もう少し早く麻雀をしていればチャンスはあったか?)
なんてことを考えてしまう自分が憎い
京太郎(やり直せないかなぁ……)スッ
「ぃ……ん……」
京太郎(うるさいな……)
「先輩!」
京太郎「ん?」パチッ
京太郎(いつから寝てた?)
「部活中に寝ないでよ」
京太郎「悪い……って、お前……誰?」
「え、どこか打ったの先輩……先輩の可愛い後輩の晴絵じゃん」
「あんたもどっか打ったの?」
晴絵「望ひどっ!」
京太郎「あ、え……」
京太郎(いや、赤土晴絵……阿知賀の?)
晴絵「ほら先輩、県予選まであと2週間も無いんだから練習付き合って!」
望「ってことらしいよ?」
―――そして別の形の夏が、始まる
最終更新:2015年05月30日 00:48