374 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/10/12(土) 23:05:31.94 ID:k3eHAEnOo [7/11]

竜華「京太郎君はアイドルや」

京太郎「? 一応、そうですけど」

竜華「そして、うちはプロデューサーや」

京太郎「はい。最高の、プロデューサーです」

竜華「……だから」

京太郎「だから?」

 ドクンッ

竜華「不思議やなぁ……」テクテク

京太郎「え?」

竜華「アイドルとプロデューサー。この二つは、常に隣り合っていなきゃアカンのに……」

京太郎「……」ドクンッ

竜華「なんで、決して交わることは無い平行線なんやろ」ボソッ


京太郎「……竜華さんは、イヤですか?」


竜華「……アホ、そんなわけないやん」クルッ

京太郎「……」

竜華「今日はうち、同行できへんけど……頑張ってな」

京太郎「はい、頑張ります」

竜華「……」

京太郎「それじゃあ行ってきます」テクテク

 ガチャッ

竜華「っ!! 京太――!」バッ

京太郎「竜華さん」

竜華「!?」ビクッ

 ドクンッ

京太郎「実はオレ――」


 ドクンッドクンッ


京太郎「―――でした」ボソッ

竜華「……」

京太郎「……」

 バタンッ

竜華「……」ヘナッ



 どうして、このタイミングで……そんな事言うん?
 なんで……こんな時に出会ってしまったん?


竜華「胸が……痛いよ……」ポロポロ




377 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/10/12(土) 23:12:42.31 ID:k3eHAEnOo [8/11]



 バタンッ

京太郎「……」フゥー

煌「もういいのかな?」

京太郎「あ、煌さん」

煌「……私は、別に止めないですよ?」

京太郎「いえ。今の内に行っておかないと、きっと手遅れになってしまうんで」

煌「本当に……後悔しません?」

京太郎「しませんよ」スタスタ

煌「……嘘ばっかり」

京太郎「……」

煌「でも、そんな京太郎君だからこそ、私は着いていきますね」ガシッ

京太郎「煌さん、俺……」ウツムキ

煌「さぁさぁ、顔を上げて! 今日は初収録なんだから!」ニコッ

京太郎「……はい!!」

 後悔はしない
 したくない

 それでも、やっぱり俺には選べない
 選びたくなかった

京太郎「(きっと俺は竜華さんの事……)」テクテク

 気づいてしまった
 必死に誤魔化していたけど、取り繕っていたけど

 理解してしまった

京太郎「(もう……一人の女として)」グッ



    __,.ィ ̄ ̄`ヽ/ヽ__
      > ´ ̄  /   `   `、  、
、 -  ´    /   '     } ヽ ヽ\  \
 `  ̄ >'  /   ,: |    ∧/! |   } ヽ  ヽ
   /,ィ  / ' / /|   _/,.ム斗}-/  ハ   :.
  {/.'   ,| ,.|-}/-{ | / ,ィチ斧ミ }/ }  |    .
  /  イ/{ : ! ィ斧从}/   Vzソ ノ /イ ,:
<__  ´// 从{ Vソ /         / イ- 、  |
     {'{  { ,    '           /' ⌒ }  |
      从Ⅵ              /.: ノ  |
       叭   v_ ̄ヽ      ,rー'   从
         、           イj   / /
            :.          < |'  /}/
            、__   ´    } イ从/
               |        |/
              「 ̄|     「 ̄ ̄ ̄ ̄}
              |//l|     |//////// 、
        ,. <// ∧      |//////////> 、

京太郎「好きに、なれないんだ」




380 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/10/12(土) 23:21:06.61 ID:k3eHAEnOo [9/11]



【ソルサキ 収録現場】

 ガヤガヤガヤッ

京太郎「おはようございます!」ガラッ

監督「やぁ、待ってたよ」

京太郎「あ、監督!」

監督「取り敢えず着替えとメイクを済ませようか。台本は頭に入ってる?」

京太郎「は、はい!」ガチガチ

監督「おっ、大丈夫か大丈夫か?」

京太郎「なんとか頑張ります」

監督「素材は悪くないんだ。全力を出されば問題は無いよ」

京太郎「そ、そうですね」

監督「それじゃあ着替えてきて、どうぞ」

京太郎「はい!」タタタッ



煌「須賀京太郎をよろしくお願いします」サッサッ

関係者「これはこれは」サッサッ

監督「すっげぇ名刺配ってる。ハッキリわかんだね」



【控え室】

 ガチャッ

京太郎「し、失礼します」ガチガチガチ

あまとう「ん? ああ、えこひいきか」

京太郎「あっ! 羅刹さん!!」

あまとう「とーまだ!!」クワッ

京太郎「この間はありがとうございました!」ペコリ

あまとう「ふん……別にお前の為じゃねぇっての」プイッ

京太郎「それでも、俺が助かったのは事実ですし」

あまとう「……けっ」




391 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/10/12(土) 23:45:05.99 ID:k3eHAEnOo [10/11]

 ガヤガヤガヤ

京太郎「すっごい人がいますね」

あまとう「当たり前だろ。一話はいきなり吹奏楽の演奏があるからな」

京太郎「そうか、じゃあ主要キャストは全員揃ってるんですね」ナルヘソ

あまとう「それくらい抑えとけよ」ハァ

京太郎「あの、挨拶廻りしたいんですけど……よければ、その」モジモジ

あまとう「あ? なんで俺が」

京太郎「お願いします!」ペコリ

あまとう「……しょうがねぇな」

京太郎「本当ですか!」

あまとう「とりあえず全員紹介してやるよ」スタスタ

京太郎「あ、ちょ! ちょっと!!」タタタッ

あまとう「まず、こいつがお前の親友の時坂役の……」

ルル「ランペルージです」

京太郎「が、外人なんですね」

ルル「はは、これでも日本に住んで長いんだよ」

京太郎「あ、日本語お上手ですね」

ルル「初主演で緊張するだろうけど、頑張ってくれよ?」ポンッ

京太郎「はい!」

あまとう「まぁ、こいつはお前に協力的な奴だから安心しろ」

京太郎「やっぱり反対派もいるんですね」

あまとう「というか、こいつ以外はほとんど反対派だ」

京太郎「」ガーン

ルル「あはは」


あまとう「それじゃあ次行くぞ」スタスタ

京太郎「あ、ちょ、ちょっと!!」

あまとう「んでこいつが棟梁役の……」

チョコボ好き「ん?」

あまとう「天然で女王様ハーレムを作っちまうようなやつだが、以外にやるときはやるぞ」

京太郎「(また外人)ガビーン

あまとう「そんでそこの仏頂面が不感症先輩役」

チョコボ頭「興味ないね」

あまとう「そんでそこの似合わないメガネかけてるのがチワワ先輩役」

童帝「のばら……」ボソリ

あまとう「んでんで、そこの髪を束ねてるのがサボり魔役の……」

エース「どもーッス」

京太郎「すげぇ……ブリッツボールのエースプレイヤーじゃないですか!!」

あまとう「他の連中もそれなりに有名なんだがな」



404 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/10/13(日) 00:07:10.13 ID:vZ26R8YIo [1/16]

あまとう「後は女子だが……」

いちご「フルートの佐々野いちごです」ペコリ

京太郎「おぉ!? 本物のちゃちゃのんだ!!」

いちご「あはは(知っとるんじゃな……)」

京太郎「初めまして、よろしくお願いします」スッ

いちご「は、はい……」アクシュ

京太郎「三つ編み似合いますね」ニコッ

いちご「っ!」カァッ

あまとう「おい、何してんだ!」ペシッ

京太郎「うべっ!?」

あまとう「全く、少しはアイドルの自覚を持てよ」

京太郎「す、すいません」

いちご「……」

あまとう「そんじゃ、後はまぁ顧問の先生役の」

ライトニングさん「……よろしく」

京太郎「あ、どうも」ペコリ

ライトニングさん「……」

京太郎「……」

ライトニングさん「……なんだ?」

京太郎「あ、いえ!! なんでもないです! 綺麗な人だなぁって」アハハ

ライトニングさん「!?」ガタッ

 バキッ

ライトニングさん「っ!?」ゴロゴロッ

京太郎「ああっ! 立ち上がった拍子に机で脚を強打した!!」

ライトニングさん「~~~~っ」ジワァァ

あまとう「あー、その人は褒められるのに慣れてないから気をつけろ」

京太郎「そ、そうなんですね」エエー?


ライトニングさん「くっ……」ギリッ



407 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/10/13(日) 00:20:34.93 ID:vZ26R8YIo [2/16]



あまとう「後は適当な連中だ」

残り女性陣「」ガーン


※ぶっちゃけ誰得の上にキャスティングめんどいのでカット


京太郎「やっぱりこのドラマは凄い……!」

あまとう「そんな中でお前が主演なんだ。少しは自覚を持てよ」

京太郎「は、はい!」


監督「それじゃあ収録はじめるよー」

一同「はーい」

ルル「京太郎君、行こうか」

京太郎「あ、はい!」タタタッ

咏「お、来てたんだ」

京太郎「三尋木プロ!」

咏「初収録だからって、緊張すんなよー」グリグリ

京太郎「はい!!」イタタッ



咏「……応援してやっからさ」ボソッ



京太郎「え? 今なんて……」

咏「わっかんねー!!」ドガバキッ

京太郎「ウボァー!!」

童帝「!!」ガタッ

チョコボ頭「座ってろ」


監督「まずはリハーサルで一回やって、そのあとにカメラ回すからね」

京太郎「は、はい!」

あまとう「(さて、お前の実力……見せてもらうぜ)」

監督「それではシーン1 神音の独白からイキますよぉ、イクイク!!」

京太郎「……」ドキドキ



監督「ヌッ!!」



京太郎「!!」



 リハーサル安価 ↓3 ゾロ目でリミットブレイク!

00~39 失敗

40~69 普通

70~89 成功

90~99 大成功

423 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/10/13(日) 00:40:10.04 ID:vZ26R8YIo [3/16]

【文化祭のセット】


 ザワザワ ガヤガヤ

モブA「講堂で16時から吹奏楽部の演奏会だって!」

モブB「文化祭の目玉でしょ!?」

モブC「先輩の話だとね。心が震えるくらいいいって話だよ!」


 心が震えるねェ……そんなこと、あるわけねェっての


京太郎「……」テクテク

 心が冷たい、心が狭い、心を閉ざす、心が汚れる
 慣用句って見えないものをウマく喩えてる、とか人は言う


 でも、オレは全くそう思わねぇ

モブD「8年10組で脱出ゲームやってまーす!」

モブE「漫研、薄い本売ってます!!」

モブF「スタンプラリーいいよ! 来いよ!!」


 だって、本当にそう見えるんだから


京太郎「……」テクテク

木村「あれ、神音?」

京太郎「っ!」ピタッ

木村「何してんの? 店番じゃなかった?」

 クラス委員にそんな心向けられたら、行けるもんも行けねェっての

京太郎「……木村、いや、オレは……」

木村「他に何かあんの? こっち来ない?」

 疑ってる
 無気力な奴は問題児と決め付けてるんだ

 さっさと立ち去らねェと……

京太郎「いや、えっと……」




監督「カァァット!!」

あまとう「……



京太郎「……ふぅぅぅ」ヘナヘナ

ルル「よかったよ京太郎君」

いちご「……」パチパチ

監督「イイヨイイヨ~」

あまとう「ふん、少しはやるじゃねぇか」

京太郎「そ、そうですか?」



 撮影補正+5 になった!!

425 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/10/13(日) 00:50:56.46 ID:vZ26R8YIo [4/16]

 こうして――撮影は順調に進み始めた
 最初の緊張こそあったものの、京太郎は本来の持ち味を活かし、徐々に役をモノにしていったのだ

 だが、そんな彼にも……
 大きな試練が待ち受けていた


監督「はいカァット!!」


京太郎「ふぅ」

ルル「今のシーン、本当に感動したよ」パチパチ

京太郎「ありがとうございます」

ルル「……でも、次のシーンがかなり難しいんだ」

京太郎「え? このシーンで終わりじゃ……」ペラッ

ルル「違うんだ」

京太郎「こ、これは!?」

監督「そうだよ、京太郎君」

京太郎「か、監督!! これは一体……!?」

監督「……モココを救う為に神音と時坂が演奏をするシーンだね?」

京太郎「それは来週の収録の筈じゃ……」

監督「違う。そこも一話の収録分だったんだ」

京太郎「!!」

ルル「実は君だけに知らされていなかったんだ」

京太郎「ど、どうして!?」

監督「これは先生の言いつけなんだ」

京太郎「え?」

監督「もし君にこのシーンをやることを教えていたら、君はどうしていた?」

京太郎「そりゃ練習しますよ!! じゃなきゃ俺……」

監督「そこなんだよ」

京太郎「!!」

ルル「この後のシーンで神音は時坂の演奏に口出しをし、それがやがて指揮になる」

監督「だが、それはあくまで全くの音楽素人の少年が、少しずつ前に進む為のものなんだ」

京太郎「……」

監督「本番一発撮りで行く。いいね?」

京太郎「そんな……」ガクガクガク



煌「……京太郎君」ギュッ



429 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/10/13(日) 00:58:23.17 ID:vZ26R8YIo [5/16]


【収録スタジオ】


京太郎「……」ドキドキドキ

咏「……?」

京太郎「……」ドクンッドクンッ

ルル「もうすぐ本番だよ」

京太郎「(どうしろってんだ……台本すらろくに読んでないんだぞ!)」ギュッ

 漫画でこのシーンは読んだことがある
 でも、とてもじゃないが台詞なんて覚えてない

監督「本番三十秒前ー!!」

 これじゃあまるで……!!

AD「十秒前ー!!  五秒前ー!!」

 本当に、指揮を始めるのと同じだ!!


監督「ヌッ!!」カシャンッ




ルル「今日吹く曲の楽譜だ。モココと僕がセッションする時は必ず吹く曲で――」スッ

京太郎「……」


 え、えと?
 これは受け取るんだっけ?
 それとも受け取らないんだっけ?



 選択安価↓3


1 受け取る

2 受け取らない



434 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/10/13(日) 01:12:38.09 ID:vZ26R8YIo [6/16]


京太郎「……あ、ああ」パシッ

 取り敢えず受け取っておくか……

咏「!!」

監督「……」

ルル「(受け取ってしまうのか……気づけ、京太郎君!)」ジッ

京太郎「……」ペラペラ

 ダメだ、何を書いてるのかサッパリだ
 これじゃ持っていても意味が無い……

京太郎「悪い、読めねェからいい。知らない曲だし」パサッ

ルル「(いい挽回だ!)」

監督「……」ホッ


 原作再現度-1  


ルル「(問題はここからだ、京太郎君)」スッ

サックス「」~~~♪

京太郎「(始まった……)」


観客「わぁ」

観客「すげー」


ルル「……」プォー

京太郎「(うめぇ……でも、これじゃダメなんだよな?)」チラッ

咏「……」レイプメ

京太郎「(三尋木プロが一切反応していない。これじゃダメってことだ!)」

 でも、この演奏の何がダメなんだ?
 こんなにうまいのに……

京太郎「(一体何が……)」グッ



 選択安価↓3

1 音がグネグネしてるぞ!

2 もっと激しく!!

3 丁寧に、優しく吹け!!



443 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/10/13(日) 01:24:13.68 ID:vZ26R8YIo [7/16]
441
 別に原作再現成功しなくてもドラマ自体の成功とは関係ないから安心してええよ
 オリジナル要素で受けるかもしれんし



京太郎「(あれ、そういえば……)」

 前の収録で、屋上でランペルージさんが吹いていたときは……もっとこう、なんていうか
 まっすぐだったような気がする

京太郎「これって、違いなのか?」ジッ

ルル「……」チラチラッ

 しきりに周りを気にしてる?
 演奏に集中していないのか……

京太郎「……時坂、演奏しながら聞け」

ルル「!!」

京太郎「お前の音、なんかグネグネしてるけど……文化祭の時もそう聞こえた」

ルル「……」

京太郎「だけど屋上で聞いた時はこう、まっすぐでよかった。これは違いなのか?」

ルル「……(その通りだよ))」ニィ

 ストン

ルル「(よし、もう少しだ)」プァー♪

咏「……!」ピクッ

京太郎「それだ! いいぞ時坂! 何も考えるな!」

咏「……」ポロポロ

ルル「(第一関門突破か!)」グッ

京太郎「(次はなんだっけ……)」

 咏さんは今、絶望の海に沈んでいた人魚
 暗く凍てついた海の底で絶望していた……

 繊細で傷つきやすい心
 それを救うにはまず……!!


京太郎「……」グッ


1 もっと激しく!! 火を起こせ!!

2 優しく! 一つ一つ丁寧に吹くんだ!!



450 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/10/13(日) 01:33:27.90 ID:vZ26R8YIo [8/16]

京太郎「そのまままっすぐ突き刺せ!!」

ルル「(そして次は……!)」

咏「……」ポロポロ

京太郎「まだだ時坂!! 気を抜くな!!」

ルル「!!」

京太郎「あの子の心は冷たく凍りついた岩山! 深い海の底にずっと沈んでいたからだ」

ルル「(正解――!!)」

京太郎「ずっと隠してた悲しみだ! それを溶かせ!!」

ルル「!?」ビクッ

京太郎「火だ!! とにかく火を起こせ!!」

ルル「っ!!」プァァァァ!!

 凄い、こんな抽象的な指示でもちゃんと合わせられるのか
 しかも……本当に火を起こしたかのように暖かい演奏だ

京太郎「(これなら……っ!?)」ゾクッ

咏「……」

京太郎「違う、これは……岩山じゃなかった」

咏「……」ゴゴゴゴッ



 選択安価 ↓3


1 今にも崩れそうな、沈没船だ!!

2 これは……砂時計に咲く花!?

3 怪物の中に……赤ん坊?



458 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/10/13(日) 01:44:41.87 ID:vZ26R8YIo [9/16]

京太郎「沈没船のガレキの山だ! あの子の心はその下だ!」

ルル「!!」

京太郎「一つ一つ丁寧に取り除かねェと崩れちまう!!」

ルル「……!!」

京太郎「そっちじゃない! もっと上から!! 上だ!!」

ルル「(この子は本当に……台本を渡されていなかったのか?)」


監督「極限の中で、彼は心の奥底にあるものに気づいた」

煌「奥底にあるもの?」

監督「彼は今、演技の極地にいるんだよ」

 演技力の無い彼にいくら台本を読み込ませても、結果はたかがしれている
 だが今の彼は追い詰められたことで……演技ではなく自分でこの現状に立ち向かった

監督「その結果、演技っぽさは消え……ベテランと遜色の無い自然な演技となった」

煌「しかしそれではキャラと一致しないのでは?」

監督「その答えは簡単さ、彼自身が神音に似ているんだよ」

スタッフ一同「!!」


京太郎「!!」


ルル「(なんだ、これは……?信じられない、ハッキリ見える!)」

咏「(アイツが、ハリウッドのレッドカーペットを歩く未来……)」

スタッフ一同「!!」ゾクゾクッ

煌「清水谷さん、あなたにも見せてあげたかったです」

 そのレッドカーペットを連れ立って歩く

        , ´   /  .' / .'  '        | l  | l |  |
      /    / '   |  | | l|  |    l | ,  } l |  |
    _/    イ /   l|  |_,∧_{  :.   ,-|-}-/、 ,  |  {
     ̄ ´   / /    {  |、{ l∧  {、 | }/イ/イ/},イ . /  l
         {〃   r∧ -‐=ミ_从 、Ⅵ ,l七弐ト /} /l|  l
         /    /{ 从 {示ト、 \ⅵ上ヒン ./イ } /
           /   //从 l∧.ヽVゝ'    \       .| /イ/
         /  イ'  {/l∧ ∧.  〈 、          ,イ/j'
       ̄ ̄        ー∧      -‐ァ    从
                   ヽ 、  ‐く__  ´   ィ }/
                      \   -‐    /   ´ ̄〈_
                      \._ _. イ /      /  \
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                  /...... / .:::::::::::::::::::|:::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ::::::::マ^ヽ::::::::\
                   r 「.     ,′::::::::::::::::::::ト、:::::::::::::::::::::::::::::::::::::i::::::::::;  ∨::::::::::
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               厶r  〃,| :::::::::::i:i::::::イ|   \ド|\N弋:/V:::::::::::j,.≠:::::::::::::j
                 j }.  /:::, :::::::::从:::::刈     ,示::云か∨:斗匕:::::::::::::::::::::,′
                 / /... /::::::::A:::::xヘ厶孑介    乂:ツ  >::::::::::::::::::::::::::::::/
                 / |/.゙゙:::::::::{ }:/\从乂ヅ     ////<:::::::::::::::::::::::::::::::/l
                  /i. l/...{:::弋込.斗ャ:厶ヘ /// 丶      冰:;;:::::::///   l
              / :|//゙V::::::::::::::::::::::::::;ハ           /::/  ̄  ´   ';
                / /.    \:::::::::::::::::/  ゝ    ー一´  /∨\   _..._,厶-ヘi
            / /    /|.  `'ー-=≦=-‐   ≧=- -rく /   }"´.....人.二 = }_
            /    / |               __,,.|ヽ}_rf´     /   ( ̄  __ }
            / /   /   |            / ̄  / / ,ハ   / /..... ( ̄ `ヽ ′
       /  /   /}   |             ,゙     レヘ_/´>'´   ,′..... `T ー-〔
.          /   / ノ { |          i   }  { [::::フ /     :{       `ー, /
         /   / |   ∨|            仁_7  V:::{/     :{ },_____  ;
.        /   / 丿  / 〈           | ./   /::::|       ∨ニニニ二7
煌「私の幸せそうな表情を――!」ウワヘヘ

465 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/10/13(日) 01:52:35.53 ID:vZ26R8YIo [10/16]


ルル「……」スッ

京太郎「……」ハァッハァッ

ルル「モココ!」

咏「ひ、響……」

ルル「モココ! お前、声が……!?」

咏「やっばりあだじ……うだいだい」ブルブルブル

ルル「声が出たんだ。もう……大丈夫」


 ワァァァァ!!

観客「……」パチパチパチ!


監督「カァァァァット!!!」

京太郎「……」ホッ

ルル「よかったよ」ポンポン

咏「まぁまぁかねぃ」フフフ


あまとう「……」

                    , -ー
                  //
                  〈 i´
                 _ゝ_
           , イ:.´:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:..丶
         /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.\
       / :.:.:ゝ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::::::ヽ
      ,/ :.:.:.:.:.:.:.:ヽ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ゝ  
     ハ :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.\:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ
     i ,' !:.:.:.:.:|ヾ:.:.ヽヾ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ゝ:.:.:.:.:.:.:.入
    i :| /|:.:.:.:.:.| ヽ:.:.ゝ',:.:.:.:.:.:.i:.:\:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヘ::_:.へ._
    i 从| |:|:.:.:.:.|/_∨:.:i:.i:.:.:.:.:.:|:.:.:.ヾ、:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.\` ̄
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        ノ丿 ´     |:.:.:,、| \:.ゝ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:Κヽ、
        /     u.  i:.:/ |ノ/|:.:.ゝ:.:.:.:.:.:.:.:.:<:.:.:.\` ̄
       ヽ         |/    |:.:,、:.:.:.:.:.:.:.:.へ`>=-ゝ
         ゝ            |/∧:.:|\:.:.:.:.:.\``-
           ⌒`      ノ     ゝ|  下ー- へ
            ヽ      イ         ヽゝ
            ヽ_ - ´  \       , -=-ヽ
                    ヽ    /     ヽ
                     }  /       ハ
                   /ノ /       =≡三
                  / r/      /三三三三

あまとう「認めてやるよ……須賀京太郎」ギリッ

 お前は俺の……ライバルだ



 第一話 撮影終了!! (恐らくここまで凝った撮影はこれが最後)



【結果】

 原作再現度-1
 演技評価  GOOD!!


 後に視聴率判定します



472 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/10/13(日) 02:02:12.81 ID:vZ26R8YIo [11/16]


監督「よかったよ京太郎君!!」

京太郎「ありがとうございます」ペコリ

監督「それにしても、あんな無理を言ってすまなかったね」

京太郎「いえ、いいんです。俺も楽しかったですし」ニッ

監督「まずうちさぁ……」

 タタタッ

煌「京太郎君!!」

京太郎「煌さん!」

煌「すっごくよかったですよ!」フフフ

京太郎「そう言ってもらえると嬉しいです」ヘヘッ

煌「今日はご褒美にご馳走を用意しちゃおうかな?」ニッコリ

京太郎「やったぜ」

監督「……ちょっとAD!」

AD「はい? なんですか?」

監督「今日さぁ、うち来ない?」

AD「あぁ~、いいっすね」ニッコリ


あまとう「おい、須賀!」

京太郎「あ、羅刹さん!」

あまとう「とーまだ。まぁいい、それよりも……」

京太郎「?」

あまとう「これくらいでいい気になるなよ。まだまだ撮影は長いんだ」

京太郎「は、はい!!」

あまとう「ま、今回だけは……合格でもいい」ボソリ

京太郎「え?」

あまとう「……」スタスタスタ

京太郎「行っちゃった……」

煌「?」


咏「おーい」フリフリ

京太郎「あ、三尋木プロ!」タタッ

咏「今日は頑張ったねぃ」ヨシヨシ

京太郎「あ、ありがとうございます」カァ

咏「ま、次も頑張るんだねぃ」スタスタ

京太郎「はい!!」パァァッ

煌「ふんふむ」ジィーッ


475 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/10/13(日) 02:07:37.17 ID:vZ26R8YIo [12/16]


いちご「あ、あの須賀君……」

京太郎「あ、佐々野さん!」

いちご「えと、その……」

京太郎「次の撮影でもよろしくお願いしますね」

いちご「……は、はい」

京太郎「それじゃあ!」タタタッ

いちご「あっ、まだ話は終わっちょらん……のに」ボソリ


煌「すき焼きにしましょう! すき焼き!」

京太郎「わっほぉぉぉい!! すき焼きだぁぁぁぁぁぁ!!!」

煌「ふふふ」ニコニコ

京太郎「肉だぁぁ!! 一週間ぶりの肉だぁぁぁ!!」ヤッホォォォォイ


いちご「……」



 こうして京太郎の初撮影は終わった。
 果たして、その結果とは――!?



 視聴率安価 ↓3 補正+5

ゾロ目で30%越え

00~19 5%

20~39 10%

40~69 15%

70~89 20%

90~99 25%



594 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/10/15(火) 22:26:04.20 ID:fny7In7no [3/9]

【ドラマ放送翌日 京太郎のアパート】


京太郎「……ふわぁぁ」モゾモゾ

 トントントントン

京太郎「んぅ?」パチクリ

 なんだかいい香りがするな……
 これは味噌汁?

煌「あ! もう起きたのかな?」タタタッ

京太郎「煌さん。おはようございます」

煌「今ご飯作っちゃうから、顔を洗ってきてくださいね」

京太郎「はい!」トテトテ

 ジャーッ バシャバシャッ

京太郎「ふぅ」フキフキ

 テクテク コトッ

煌「はい、お待たせ。焼き鮭と豆腐の味噌汁、納豆とネギですよ」フフフ

京太郎「うわぁ……卵焼きまである」ジーン

煌「ちゃあんと甘い卵焼きですよ」

京太郎「……いただきます」モキュモキュ

 ゴックン

京太郎「……」

煌「ど、どう……かな?」ドキドキ

京太郎「……」ポロポロッ

煌「あ、え? うぇぇ!?」オロオロ

京太郎「だって、美味しくて……うぇぇぇ(結婚しよ)」ボロボロ

煌「もう、泣き虫なんだから」ゴシゴシ

京太郎「あばば」

煌「泣いちゃダメですよ、男前が台無しになっちゃうから」クスクス

京太郎「ふぁい」







竜華「……ちょい、待って」ワナワナ

照「待って」

和「……」プルプル

煌「あら、清水谷さん?」

京太郎「もう起きたんですか?」

竜華「昨日、みんなで一緒にドラマ見ようって泊まったやん」

煌「はい」

照「はいじゃないが」

和「そうです、異議ありです!」



599 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/10/15(火) 22:38:06.17 ID:fny7In7no [4/9]



竜華「なんなん? ふたりはなんなん? ふたりはプリキュイなん?」

照「私はおじょ魔女派です(半ギレ)」

和「ナンジャです」

煌「クレパス王国が好きかな?」

京太郎「俺は花より女子が好きでしたねー」

竜華「ちゃう!!」クワッ

照「抜けがけ禁止」ガシッ

煌「な、なんの話でしょうか?」ピューピュー

和「とぼけないでください、不可侵協定を忘れたんですか?」モグモグ

京太郎「おい和」スッ

和「えっ?」ドキッ




京太郎「髪に鮭骨付いてたぜ……」カリッ

和「あっ……」ドキッ





和「誤解です」ギリギリギリギリギリ

竜華「ギルティ」

照「問答無用」

煌「結局皆さんそれぞれ抜けがけしてるじゃないですか」ジトッ

竜華「そ、それでもダメや! 折角これからアイドル活動が本格的になるんやし」

煌「でも私は普通に仕事をしているだけですけど?」

照「た、確かに!」

煌「あくまでマネージャーですから」フフフ

和「」プラーンプラーン

京太郎「縛られてる和のおもちがヤバイ……」

須賀ホーン「」ボッキィィィン

605 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/10/15(火) 22:51:25.28 ID:fny7In7no [5/9]



【なんやかんやで】

京太郎「ご馳走様でした」フゥ

煌「それじゃあ片付けちゃうから、学校の準備をしておいてね」

京太郎「あ、そういや今日は学校か」

照「最近学校に来てくれなくて寂しい」

竜華「芸能人やから仕方ないて」

和「テレビに映った以上、もう立派なアイドルですよ」フフフ

京太郎「そういうもんかな?」

 ジブンヲーセカーイサーエーモー

京太郎「監督からメールか?」パカッ



タイトル:イキスギィ!!

本文:

 放送は見て貰えたかな?
 ちなみに最低視聴率は11.45141919%で、平均は15%の間をイキきしていたよ

 特に君のあのシーンはイキスギィ!!で、瞬間最高で20%近く取れていたようだ

 好評のメールを届いているし、裏番が半○直樹の最終回の中だったのに素晴らしい成果だよ!
 これからも頑張って欲しい



 追伸
 うちさぁ、屋上あんだけど……焼いてかない?



京太郎「ほえぇー」

和「どうしたんですか?」

京太郎「いや、大した事じゃないさ」パタン

 15%か……初回にしてはあまりいい数字でないのかな?
 監督は褒めてくれたけど……

京太郎「……うーん」


617 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/10/15(火) 23:04:21.60 ID:fny7In7no [6/9]

 半○は日9だったね、別のドラマにすりゃよかった
 竜華達も泊まってたし、日9主演ってことでオナシャス! センセンシャル!


【通学路】

竜華「それじゃあうちはこっちやから」

和「また近いうちに事務所で」

京太郎「おう、二人共気をつけて」

煌「京太郎君、遅れますよ!」

照「京ちゃん早く!」

京太郎「じゃあ、また」タタタッ

竜華「……」

和「行っちゃいましたね……」

竜華「原村さん……やったっけ?」

和「はい?」

竜華「……京太郎君の事、好きなんやろ?」

和「ぇぇ!? い、いきなり何を!?」ドキドキ

竜華「……原村さんは声優(アイドル)やし、京太郎君との付き合いも長い」

和「ま、まぁそれほどでも……あるというか」エヘヘ

竜華「……そっか」



竜華「なら、うちは応援したる」

和「え?」

竜華「ただし、ちゃんと京太郎君がトップアイドルになるまで待つんやで?」

和「は、はい! ありがとうございます」カァァァ

竜華「(京太郎君が原村さんのこと好きなら、うちは……)」グッ


 か~な~し~みの~♪

和「あっ、携帯鳴ってますよ?」

竜華「……」ピッ


セーラ『大変や竜華!!怜が昨日ドラマを見て、意識不明の重体になったんやって!!』

竜華「そう……」ピッ


 ツーッツーッ


和「大丈夫ですか?」

竜華「いつものことや」




629 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/10/15(火) 23:22:55.61 ID:fny7In7no [7/9]

【通学路】


京太郎「……」テクテク

 ザワザワ ガヤガヤ

煌「?」

 ネーネー ホンモノカナ? エーウソ! キャー!!
 アリエナクナーイ! スゴーイ!

照「騒がしい……」

京太郎「一体どうしたんですかね?」キョトン

煌「歩いているだけですごい騒がれよう……」

照「もしかしてドラマを見た人達?」

京太郎「いや、そんなまさか……」


 タタタッ

京太郎「ん?」

桃「あー! この人テレビで見たのー!!」ユビサシ

京太郎「え?」キョトン

桃「すっごく格好良かったのー!」ワーイ

翠「こらチビ苺! 勝手に一人で行くなですぅ!!」タタタッ

紅「騒がしいのだわ」スタスタ

蒼「あぁ、あのドラマ。すっごくおもしろかったよね」

金「音楽を題材にしてる辞典で傑作なのは目に見えてるかしら!」

京太郎「こ、子供!? しかもたくさんいる!?」

紫「あの……サイン……ください」スッ

白「私ももらおうかしら?」スッ

桃「あぁぁー!! ずるいのー!!」

銀「貴女達、こんな冴えない男のどこがいいのかしらぁ?」ハァ

京太郎「多すぎィ!!」


煌「お人形さんみたいで可愛いですね♪」

照「持って帰ってもふもふしたい」


紅「くだらない。帰ってくんくんでも見るのだわ」スタスタ

翠「どうしてもって言うならサイン貰ってやるですぅ!」ソワソワ

蒼「君は相変わらず素直じゃないね」ハァ

金「このバイオリンにサインして欲しいかしら!」


京太郎「はい、これでいいかな?」スッ

桃「ありがとうなのー!!」ピョイン

銀「理解に苦しむわねぇ……」ウーン



636 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/10/15(火) 23:39:15.79 ID:fny7In7no [8/9]

 マンゾクシタノー ヤッパリタダノガキデスゥ タイセツニスルカシラー

 ニュウサンキントッテルゥ?  サイン……モラエタ  クダラナイノダワ


 ワイワイ ガヤガヤ 


京太郎「……かわいい子供達だったなぁ」

照「でも、これでハッキリした」

京太郎「え?」

煌「恐らく、このざわめきの正体は……」

 イマコドモガサインモラッテタヨネー  テコトハホンモノジャナイノ
 マジデー!  ヤバイヤバイヨー!

京太郎「ほへ?」

 ドドドドドドッ

京太郎「!!」

ファン共「サインくださぁぁぁぁい!!」ドドドドドドドドッ

京太郎「」

照「」

煌「に、逃げますよ!!」ガシッ

 ドドドドドドドド

京太郎「な、なんて数だ!」ダダダッ

照「おべらっ!!」ズッテェェン

京太郎「照さぁぁぁぁあぁん!!!」

煌「振り返ってはダメ!!」

京太郎「でも!!」

煌「大丈夫、大丈夫ですから……」ツーッ

京太郎「照さん……」グスッ



照「」チーン

637 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/10/15(火) 23:51:21.58 ID:fny7In7no [9/9]

ファン11451号「目標、補足しました、とファン11451号は誇らしげに通信します」ジャキッ

ファン10032号「獲物を前に舌なめずりとは三流だな、とファン10032号は速やかに指摘します」

ファン14510号「ほ、本当にあの人に須賀京太郎のサインを渡せばデートしてもらえるのでしょうか?」ドキドキ

ファン13100号「万年脳内スプリングは放っておいて、早く捕まえようぜ! とファン13100号は提案します」

ファン20000号「京太郎君のパンツむしゃむしゃしたい」

ファン20001号「あの人の喜ぶ顔がみたいかもー! ってファン20001号は20001号はお願いしてみる!!」

ファンワースト「あっひゃっひゃ! もしかして第一位はホモなんですかぁ!?」ケラケラ

ファン12989号「いいからとにかく準備しろ、と柄にもなくファン12989号は指揮をとります」



ファン一同「……」ギラリ


 ドドドドドドドドッ


ファン一同「「待てー!!」」ドドドドッ

京太郎「ぎゃああああああ!? 同じ顔が10000人くらいるぅぅぅぅ!?」

煌「お、お姉様!?」ガビーン

菫「あれは、京太郎君か? おーい! 昨日のドラマの件だが――」


 ドドドドドッ


菫「!?」

 バッコォォォン

菫「ダイナマイッ!!」ズシャッ

京太郎「す、菫さぁぁぁぁん!!」

煌「犠牲になったんです……」ウルウル

京太郎「と、とりあえず学校まで逃げましょう!」

煌「はい!!」


 ダダダダッ!!


643 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/10/16(水) 00:01:59.17 ID:k6tiAPaUo [1/12]

【正門】

京太郎「はぁ、はぁ……!」

煌「す、凄いことになってるかな?」アハハ

京太郎「まさかあんなに反響があるなんて……」

煌「あれ、もしかして街中でアレなら学校も……」ハッ



生徒A「あれ、もしかして須賀君じゃない?」

生徒N「きゃー! 嘘! この学校だっていうの本当だったんだぁ!」

生徒A「さ、サインもらえるかなぁ?」

生徒L「かっこいぃぃ!!」

生徒S「あぁぁぁん」ゾクゾク

生徒U「握手してほしいなぁ」

生徒K「抱いて欲しい」

生徒O「クラスどこだっけー?」

生徒Y「同じクラス羨ましいぃ!!」

生徒A「い、行ってみる?」

生徒N「う、うん!!」


生徒達「……」ギラーン

京太郎「……」

煌「……」


 ドドドドドドドドドドドッ


京太郎「ぎゃあああああああ!!!!」ズルズルズルズルズルズル

煌「京太郎くぅぅぅぅん!!」


 モミクチャモミクチャ


京太郎「……」レイプメ  


 チーン


653 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/10/16(水) 00:15:11.98 ID:k6tiAPaUo [2/12]
【京太郎の教室】

京太郎「」チーン


 ザワザワザワザワ ネテルー
 カワイイー  シュウロクデツカレテルンジャナイ?
 カッコイイナァー  モウトップアイドルダヨ!


京太郎「ど、ドラマに出るって大変なんだな……」ウグググ

 ゴゴゴゴゴゴッ

京太郎「ん? なんの音だ?」

生徒達「」ビクッ

 ガラガラ

淡「……」テクテク

 ゴゴゴゴゴゴゴッ

※ イメージです


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//:::/ /::::/  `ヽ{:/  /::/      ,::::/         |:|  ',:::::::,     ,:!     /     _ヽ::::',    \::::::::::::::',
/:::/ /::::/      {'ヽ、 /:イ      ,::/           !:!    ,::::::.    ‘,  ,./  _,. - ' ´   ヽ::':,三ァ  \:::::::::::
:::/   /:::/   ____. \         l:,'      l  |:|    ,::::::,     l / ,./ ,. -―- 、    ',:::, /     \:::::
/  _,/:::/- '''' ´   ___`ヽ.\     l:!        |   |:|   , !,::::l    / /   / ...::{!::.._ ヽ    ':,:::,         \
   `,::::/      /´.,::{i::... ヽ\\     |:|    ヽ   !  .|:|   /  l:::::!  ,/ /   {  ...:::||-::.. }    ∧:::,
   ,::::/ヽ       { -: ||:::._ }  \\   !:!  、  ',   !  '! /   l:::::l _,/ /      、 .:::{!::.  /   /  ',::',
  /:/   、    、 ..:{!::、 /   `ヽ 、 |'   `  、 {!,  '/    l:::::l  ‐ - 、_   ` ー‐ ' ´  /    ヽ!
  〃    \   ` ー‐ '    __,.- `ヽ_,..ソ ヽ` `    、 - ,',::::!      ` -  .. _ .. - '´      |
 /         、 __,... -  '´       ー-- 、_     / ̄  !::|
 '                                        |::|

生徒K「うぉえっ!」ゲロゲロ

生徒A「」ジョロジョロジョロ

生徒T「あ、あぁぁ……」ガクガクガクブルブル

生徒U「クゥン」バタリ

生徒D「がはっ!!」ブシャァァ

生徒O「うわぁぁぁっぁぁぁぁぁぁ!!」ガンガンッ

生徒N「ひ、ひぃぃぃいっぃ!?」ブルブルブル


淡「……」

京太郎「まだ騒がしいな……っと、淡?」チラッ


        /   /  //  . :〃  . :iト、|:. |             ヽ    ヽ  ヽ
      乂 .′ / ,イ .:/ !   . :i| |:. |\: .                  ハ
      .′ i`ーァ′/ ! .:i |   . : | |:. |  \: .  ヽ: .  ____ i-‐ ´   .
     .′  !/ . : ′| .:| |   . : | |:. |   \: .        ̄| ̄ ̄ `ヽ:
        /i|  :|. :|  | .:| |   . : ! |:. |_,,-‐====‐\   . : :|   . :|: . i
    j〃 . :i|  :|. :|‐===┼-  | : j   -‐     \: .    . : |   . :|: . |
    /  . :i|  :{. :!  \八  . : | jノ   , -‐ __,,.⊥   . : }   . :|: . 人
   ′ . : 八  Ⅵ ≫=ミ、 . : !     ≫≦Y⌒'マハ:、  . : .′ . :|: . : .\
   i . :i    . :\{ハ 《  )i:::::::ハ\{     ″{ .)::i::::::::::}::} 》 . : /  . :/!: . \: .\
   | . :|   . :i   '. ヾ い;::::::jj         八∨乂 _;ノ:ノ  . :/  . :  |: .    : .`ー-
   | . :|   . :| . :| . :l'.   V辷ク            ゞ゚-‐ '  . :/   . :/ . :|: .  .
   | . :|   . :| . :| . :|ハ               /    . :/   . :/ .:.:|: .    : .
   | . :|   . :| . :| . :| :.       ,        /  . . : .′ . / . : :|: .     : : . .
   | . :|   . :| . :| . :|  :.             /  ,. : ,イ  . :/  . : 人: .       : : : . . .
   |..:i:|   . :| . :| . :|   ゝ.     、   ノ .′ // / . : : /  . :.:/  \: .\: .
   l :从  . : :| . :| . :{   / > .        { /'   / . : / . : : .:′    \: .\: .
   乂{: \. : :!\〉、:\_/   . : .:〕jッ。.     . ィV`ヽ /. :/ . . : :/       \: .\: . .
    `\ \{   \;/  . : .://{{   ` ´ | |│ ,// . : .:/             \: .\: . .
淡「おはよう、タロー!」ニッコリ

662 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/10/16(水) 00:23:44.14 ID:k6tiAPaUo [3/12]

京太郎「おう、久しぶりー」

淡「ちょっと、久しぶりなのにつれなくない?」

京太郎「そうか?」

淡「テレビに出たからって調子に乗ってるんじゃないの?」フフッ

京太郎「いやまぁ、ちょっとはな」タハハ

淡「でも、すっごくよかったよ」ニッコリ

京太郎「え? 本当か!?」

淡「……ふふふっ」ニコニコ

京太郎「でもなぁ、自分で見返してみると恥ずかしんだよ」テレッ

淡「あははっ! タローにも羞恥心ってあるんだね」クスクス

京太郎「あ、あのなぁ!」

淡「ねーねー! 一ついい?」


     /                  \
 _人_ '                      ` 、  \
  Υ'/ /  /              ト、        丶
   / /  /         |    | | Χ     }
  .′   il  /   |  | \ | / `、  リ   |
  i | _|l__∧ト、八  |   メ´  ニニ  /   } |
  | |   ||  `>x、\|   斗チ芋ミ、∨   ,′j
  | |l   l|斗示芋ミ、    ''h!::::::::}  ,′    ,
  |l 八  И'h!::::::}      乂___ノ /     /
  ||  \| 乂__ノ       /i/i/ /     /l|
  .八   ゝ /i/i/i    i       / /  / / |
   ‘,\ ハ      r    ア  /l/ /  /:: |
     ト、  込、         _ノ   //  ,イ::: l|
     |l l\ \> .,_       /∨  /l|:  八_
 |ヽ.  八l_\ \-─=ー ァ--<  /   / 八 {  \ `ヽ
 | | ./ /´  ハ 〕     { 〉     ,′ /   ` ヽ  \∧
 | |/─、_ / |∨  __ Ⅴ__=|   /     〕\  \
 | | Y´ \\.ノ (`ヽ \\)     |  ,′         \ 丶

京太郎「ん? どうした?」

淡「……」



 コンマ安価↓3 ゾロ目でヤンデレ開放マキシマムドライブ!

00~39 淡「どうして……あんなにデレデレしてるのかな? かな?」

40~89 淡「原作無視しちゃダメでしょー!」ポカポカ

90~99 淡「目、閉じてくれる?」


 00or99 ?????

683 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/10/16(水) 00:40:59.29 ID:k6tiAPaUo [4/12]


淡「どうして……あんなにデレデレしてるのかな? かな?」

京太郎「え?」

淡「おかしいよ、あんなにわかの……タローのこと何も分かってない連中に優しくしてさ」

京太郎「淡?」

淡「大体、最初はみんなタローのことバカにしてたんだよ? ちゃんとタローの事を見ていたのは私だけ! 家族たる私だけったのに……それを、雑誌に出たくらいでギャーギャー騒いでさ? 醜いったらないよね、あんな連中。クズ過ぎて話にならないよ。あ、勿論私はタローのファンを悪く言うつもりはないの。でもさ、タローも少しはガードを硬くした方がいいと思うよ? それくらいああいう連中ってすぐに調子づくからさ。今回のことにしたって、ドラマが成功したから騒いでるけど、もしタローがモブだったら影でこそこそ悪口言ってたと思う。初戦はそういう連中なの。でもね、私は違う。私はタローの味方。タローのたったひとりの妹なんだよ? だからね、タローは私を大切にするべきなの。私と一緒にいるべきなの? 分かる? 分かるかなぁ? 分かるよね? 分かりなさいよ! なんでわからないの? ねぇ? ねぇねぇ? 聴いてる? 聞いてるのねぇ? 許さない許さない……」ボソボソ

京太郎「あ、ああ(早口すぎて聞き取れなかった)」ガビーン

淡「人気になったからってさ……家族をないがしろにしていいと思ってるの?」

京太郎「家族……?」

 そういや、確かに最近母さんやカピーに会ってないな

京太郎「悪い、お前の言う通りかもしれない」

淡「え?」

京太郎「家族は……大切にしないといけないよな」ウンウン

淡「っ~~~///」カァァァ

京太郎「ごめん。これからは気をつける」

淡「あ、あぅっ……」モジモジ

京太郎「ありがとな、大事なこと思い出させてくれて。やっぱり家族は一番大切だよな」ニッコリ

淡「うぁっ……//」ドキドキ

京太郎「そういや――」

淡「あ、あの!私も頑張るからっ!」マッカッカ

京太郎「?」

淡「私も、お兄ちゃんみたいに活躍して……相応しい妹になれるように頑張る!」ニコッ

京太郎「お、そうだな」

 淡の奴、兄貴がいたのか……
 全然そんな素振りなかったけど

淡「えへ、えへへ……//」モジモj

京太郎「応援してるぞ」

淡「うんっ!」ニパァァァ



701 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/10/16(水) 00:58:14.72 ID:k6tiAPaUo [5/12]

【一方その頃 清澄】


取材陣「それでは、貴方が須賀京太郎の才能を見抜いたと?」

教師A「ええ、あいつは元々麻雀部だったんですが、そっちの才能は全く無くて」

取材陣「それで、須賀君に辛く当たったと?」

教師A「はい、とても辛い選択でしたが」ウルウル

取材陣「それで、彼はなんと?」

教師A「凄く恨んでいたようで、暴言をいくつも吐かれましたよ」ポロポロ

取材陣「しかし、貴方の言葉があったから彼はアイドルを目指したと?」

教師A「それは間違いないでしょう」

教師B「私もそう思います」

取材陣「……」

教師A「いいんです、どれだけ恨まれても。彼が大きく成長してくれれば」

取材陣「なるほど……」





教師A「……」ニヤリ



722 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/10/16(水) 01:18:06.83 ID:k6tiAPaUo [6/12]


【清澄高校 麻雀部室の前】

 ガヤガヤガヤガヤッ

 ニュウブサセテクダサーイ! シュウニイチドスガクンガクルッテホントウデスカー!?
 キャー!! スガクンニアイターイ!


【麻雀部室内】


咲「ど、どどどどどうなってるの!?」アワワワワ

優希「す、凄い入部希望者の数だじょ」

和「KOA」

まこ「困ったのぅ……」ハァ

咲「うぅ~」

まこ「ハッキリ言うしかないじゃろうな」テクテク

 ガチャッ  バタンッ

 ウソー! マジデー! マージャンブナンテクソダワー!
 キョウタロウクンニアワセロー! キョウタロウクゥゥゥゥンン!!


優希「もはや哀れだじぇ」

和「アイドルって大変なんですね」シミジミ


 シーン

咲「あ、静かになった」

優希「じょ?」

 ガチャッ

まこ「疲れた」バタリ

和「大丈夫ですか?」

咲「一体なにをしたんですか?」

まこ「さっき来ておったが、今は職員室にいるじゃろって」

咲「え?」

和「それは……」

優希「もしかして」


        __  ___
       /:::::::::::::\::::::::::`ー-、
   ___/:∧::::::::::::::::\_:::::::::::\
  /::::r-、::|::|::∧:::::::::::::::::::::::::゙、_:::::::::::\
. /:::::::ドミシ""' \_:::::::::::、::r-、゙:::::::::::::゙、    たまには反撃もいいじゃろ?
..(::::::::::|::::/     /,|ナヘ∧〉;;:::::::::::::::::::ヽ、
  〉:::::::∨    /,彳r三うヽ、\,へ:::::::::::::ヾヽ
. /::::::::::::〉,-一  {  ' b:::::。ノ !  √ 〉:ヽ::::::::);;)
. |:::::::::::〈/ ̄ Y弋   ^'''/   __/::::::゙、::::::|
 〉/|:::::N    |  ` ̄ ̄     r'::::::::::人:::/
 V `ー|\_/'    _, -‐'1   /|:::::::::/!人:|
.     〉:::ハ   __/i  /  / |::::;N
    /∧:::`、   `┴‐'  /_,. ┴'‐┐
    |/ |:::::`;ー-、__  <, ‐':..:..:..:..:..:..\
.      \:::人 \N  ∠_.:..:..:..:..:..:..:..:..:..:\
        .Y  ` / ̄ ̄\.:..:..:..:..:..:..:..:..:..:\
           /      |..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:\

732 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/10/16(水) 01:26:58.34 ID:k6tiAPaUo [7/12]

【少し時を遡って】

教師A「いいんです、どれだけ恨まれても。彼が大きく成長してくれれば」

取材陣「なるほど……」

教師A「……」ニヤリ

 ザワザワッ

教師A「ん?」

 オイオイイマノキイタカ? ウソー!
 スガクンガボウゲン? ソンナノキイタコトネーヨ

生徒たち「……」ゾロゾロゾロゾロッ

教師A「なっ!?」

取材陣「?」

 トイウカ、スガガンバッテタジャン ソーソー、イジメテタノハコイツダヨナー
 マジサイテー  シネヨクズ  クズゥゥゥゥゥゥゥ!

教師B「き、貴様らいつからそこに!!」

取材陣「……」

教師A「お、お前ら!!」

 コイツウソツイテルヨー! イェーイ! カメラアンジャーン
 オレタチガシュザイウケヨッカ? イイジョウホウアンゼー

取材陣「これはどういうことですかねぇ?」

教師A「えと、これはですね……」

取材陣「君たち、詳しく聞かせてもらえるかな?」

 イイトモー!

取材陣「須賀君と、そこの先生についてじっくり……ね」


教師AB「「」」



【部室】

    
        
          /:::::\_/:::::\
       /::::::::::トヽV/;::|::::::::\ 
    ,.:―'::::::::::::::!゙゙`´"'ツ:::::::::::::}ヽ
   f',ィ:::::::::::::/:ノ  /ノ::::::::::::::ヽ::}
.  レ 、:::::::,ィ'―-  レ'-\::::::::::::ノ:::|    京太郎――
    イィ::::::/:|fフヾi 、 , ィァ=、:::}:::ヽ::{     わしはいつだってお前の味方じゃからな……
.  ノイ:::i:ハ、|゙、::ノノート_ !:::::ノレ1、:::}:::\
 f'-‐{::::K:::i::|"-" '  "-"イノ::レ|::::::);ヽ
   ノ::从:::、:\_ ー ‐  _ノ:::::::ノ人:( ツ
       \へ、::rー-‐' |ノノ:ノ'"  ヾ
       ___ノi    ノー-、_
      r'":.:.:.:.:ト---/:.:.:.:.:.:.:.>=、_
      / ト、:.:.:.:.:| /:.:.:.:.;.イ r==i:.}
    / V|::::\:.:レ':.___/::/ レ'    | i
.   / 〈/ ̄Τ`Tー-―"| /     | \_
  /f三ヽ、 __|二L__. ヽレ  /  ├=='
  人'へ-√´   \::ヽ\ /    |
 { '  '´      / ー-≠-  、  }
  、     _,..ィ_´           V
  `ーr--イ::| |:::くー- 、_    ノ
    |   〈:::| !::::::ヽ   、_二 ̄
    ノ   |:::| ヽ::::}     〉
   /    ヽ:|  ソ     〈
   |ー―-------  -―'" 〉
   フー--r―----r―‐r―く
 /:/:::::::/::::::::|:::::::::|:::::::::i:::::::::ヽ
/:::::/:::::::/:::::::::ノ:::::::::|!:::::::::i!:::::::::::
743 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/10/16(水) 01:42:26.22 ID:k6tiAPaUo [8/12]

【アクセル1】


社長「いやぁ、凄いじゃないか!」

ひのちゃま「凄いよ京太郎君!」

のんたん「大人気じゃないか」

てらしー「あのあまとうって奴、素質あるな」

だいちゅう「録画して二回みたよ」


 ワイワイ キャッキャ


京太郎「いやぁ、人気が出るのって大変なんですね」ポケー

社長「そりゃそうさ。我々だって普段歩く時は気を配っているよ」

ひのちゃま「顔出しの少ない僕たちでもわりと声をかけられるからね」

てらしー「これくらいで調子に乗るなよ」プイッ

京太郎「なんだかどっと疲れました」ハァ

社長「それでももう、君は歩みを止めることはできないんだ」

京太郎「え?」

社長「……アイドルランクが更新したよ」

京太郎「!!」

社長「君は今日からDランクアイドルだ」

京太郎「Dランク!?」ガビン

社長「まだ底辺のだけどね、1万から10万近いファンがいることになる」




京太郎「あばばばばばっ」




社長「もはや、自分の意思で辞めることすら許されないレベルになってきたね」フフフフ

煌「すばらっ!!」

ひのちゃま「凄いねー」パチパチ



745 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/10/16(水) 01:56:42.51 ID:k6tiAPaUo [9/12]


京太郎「Dランク……Dランク……」ブツブツブツ

竜華「事務所に来るなり、なんで落ち込んどるん?」

煌「実はかくかくしかじかで」

竜華「ふーん、複雑なんやろなぁ」ナデナデ

京太郎「重圧が……重圧が」ブツブツブツ

煌「大丈夫ですよ、京太郎君は十分頑張ってますよ」

京太郎「うぅっ……」

社長「そういえば竜華ちゃん、今後の方針は決めてるのかい?」

竜華「え?」

社長「京太郎君の活動方針」

煌「活動方針ですか?」

社長「うん。ビジュアル中心だとか、ヴォーカル中心だとか、バラエティだとか」

竜華「せやな。そろそろ考えないと」ウーン

京太郎「……」

竜華「京太郎君はどういうアイドルになりたいん?」

京太郎「……俺は」


 これから、どんなアイドルを目指せばいいんだろう? 
 今チャンスを掴んだドラマ関連の仕事もしたいし、苦手な歌も克服したい


京太郎「……」



 選択安価↓3


1 ビジュアル中心

2 ヴォーカル中心

3 バラエティ中心

4 麻雀中心

5 全部だ!!

755 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/10/16(水) 02:16:06.86 ID:k6tiAPaUo [10/12]


京太郎「そんなの……決まってるじゃねぇか」ボソリ

竜華「え?」

 俺は――トップアイドルになると決めた
 だから、なんだってやる

 モデルだって、歌だって、ドラマだってバラエティだって麻雀だって!

京太郎「俺はなんでもやります。なんでもこなすアイドルになってみせます」

 そして、いずれは……!

竜華「……ふふっ」

煌「ぶふっ!」

社長「……」プルプル

京太郎「な、何を笑ってるんですか!? 俺は本気で――」

竜華「だ、だって……」プクククッ

社長「今のは当面の話だよ君ィ!!」

京太郎「え?」

煌「京太郎君をトップアイドルにするのは、私達みんなの目標でもあるんですよ?」クスクス

京太郎「うぁっ……」カァァ

社長「しかし、逆を言えば君のまっすぐさが伝わってきたよ」ハハハ

竜華「うん、そうや! 須賀京太郎は何に対しても全力投球や!」

煌「阪神のように、ですね」

社長「33-4」

京太郎「みんな……」

竜華「一緒に頑張っていこうな、京太郎君」


 こうして、俺ののアイドル活動は以前と変わりなく……全てに全力投球することになった
 それが功を制するかどうかは、誰にも分からない

 ただわかっていることは……ただ一つ

京太郎「はいっ! Dランクになっても、俺は竜華さんのアイドルですから!」

竜華「っ!!」ドッキィィィィン

 俺が、竜華さんのアイドルだってことだ





【おまけ】


BJ「また君か」ハァ

怜「」

紅葉「一度死んでいたよ、完全にね」

カエル顔の医者「これからは無理をしないようにしたまえ」

怜「」lコクコクコク




カンッ!! 


769 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/10/16(水) 02:51:12.26 ID:k6tiAPaUo [12/12]


【おまけのおまけ】

社長「ナンジャ……そこそこ評判だよ」

和「そ、そうですか」

社長「しかし、このままではちょいと数字が危ないんだよね」

和「力不足ですいません」ペコリ

社長「大丈夫。宣伝の機会を用意させてもらったんだ」ハハハ

和「宣伝?」

社長「実はとある番組に出させてもらえることになってね」

和「番組? 深夜とかの放送でしょうか?」

社長「いや、お昼だよ」

和「お昼……? 教えてもらえますか?」

社長「いいとも!」

和「……」

社長「……」

和「あの、番組名を」

社長「いいとも!!」

和「え?」

社長「え?」

和「だから番組名を……」

社長「だからいいともだって」

和「え?」

社長「笑っていいとも」

和「……」

               ____
         ,.' ´        `  、
      _,ィァ′        ヽ    \
       {少′  / ,i  l ト、  i   ,ィマ、
      Y /  /// | l| | ハ  辷='/|:..ヽ\
     イ ′ / | { | 从、|  } |彡' /|:.:i:.:.|,∧
.     { | l l―‐ {(リ八「―‐メ、 彡个rイト、
      リ、_! l リィチfト   '行タト、彳,ィl |:.:| |:.:i
      l_,以 { ヒtリ    ヒztリ  |f リ| |:.:| |:.:|
      「 l 「ト    '         _,イ | |:.:| |:.:|
      } } ハ    _     ,ィ' ) ,j リ 刀 「
     / /,イ| |l>、    ,ィ |ノイイ / リ |
      / /リ |:! !仏ィ_〕¨     》,// / /| !
.    / / r廾 .|「{: |-、  __ / // ,ヘ〔 .j {
    〈 イ ∧V /:.:.: :|__´_./: :./ /:.:.:.:.>))
    } } /`Y'| {:.:.:.:.:.l    /: : 〈 〈:.:,イ´ /{,
    j/ }`ー冫j\:.:.:|  /: : : :___)ノ/i´r‐'='}
      ト ン′`ヾ >-r'< ̄ _彡冫=v'   人
.     }/:.:.   . :.:.[二]-:.―'´. : :.:.:.:.:V  / ∧
     i':.:.:.. . . .: : :∧Ⅵ:.:..  . . : :.:.:.:.:.:i // ,/ イ
     {  : : : : : : }:.:|:.i:{:.:.:.: : :.:.:.:.:.:.:.:.:.:|r<´ _.!
    _八     j:.:.!:..:|..  : : : :     ノ{    {
   { i   ヽ、._  |:.:.:.:.:|::         ,イ ヾ、_  |
   ∧ヽ  { >=-.¨|:.:.:.:.:|==-__--,イ}:{  丶、._〉
   〉ヘ ':;:...| //´ |:.:.:.:.:|: : `¨ー= イ{l! ';:..   {
和「お昼休みは?」

社長「ウキウキウォッチング!」


カンッ



799 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/10/19(土) 21:10:26.32 ID:uHaw9boJo [1/16]
【前回までのあらすじ】

 清澄で奴隷のような生活を送っていた、冴えなくて顔くらいあしか取り柄のない須賀京太郎は、ある日の出来事を境に仲間との溝を深めてしまう。
 落ち込み、絶望する京太郎は自分の取り柄であるルックスで勝負しようとするが……それすらも惨敗

 雨に打たれ、一人絶望する京太郎を救ったのは――


            /. : : : : : : : : : : : . \
            /. : : : : : : : : : : : : : : : : .\
          / . : : : : : : : : : : : : : : : : : : : . ヽ,
            /. : :/: : : : : : : ∧∧.: : : : : .ヽ: : . ',
        /: : / \: : /∨   ∨\ : : : ヽ: : :',
        ,': : ,' \ 冫           ヽ: : : . ', : :',
       ,': : ,': : 冫--‐__´   `__‐--ヽ: : : .', : :',
       ,': : ,': : / , ===、    , ===、ヽ.: : :', : :',
      ,': : ,': : ∧〈 |: し.::|      |: し.::| 〉∧ : :', : :',
      ,': : ,': : 〈 ', ヽニノ       ヽニノ / 〉 : :', : :',
     ,': : ,': : : .ヽ 〉⊂⊃   ,   ⊂⊃〈 ノ . : : :', : :',
     ,'/ | :∧ : ∧\    _,、_    /∧ : ∧: | \',
        |/  ∨ ∨> 、   ̄  , <∨ ∨  ' |
                 | ` ー ´│
             /⌒|       |⌒\
           ,  ´   l ̄` ´ ̄l   ` 、
         ┌<\     ',___,′    />┐
       / ト、 \\     ',     ,'    // , イ ヽ
       l  | ヽ  \\   ',  ,'   //   / │ l
       | ∧  \ \\  '、,'  //   /  ∧ |

華菜「そんなところじゃ風邪ひくし」スッ

 その正体は、スーパーウルトラデンジャラスミックスJUICE華菜ちゃんだった!

華菜「華菜ちゃんがお前をアイドルにしたやるんだし!!」

 こうして、ビューティフルワンダーマジカル池田のプロデュースにより、着実にアイドルへと近づく京太郎!
 その結果、遂にドラマ主演を飾ることに成功したのである。

 そして―――

華菜「一緒に頑張っていくんだし、京太郎君」

京太郎「はいっ! Dランクになっても、俺は華菜さんのアイドルですから!」

華菜「っ!!」ドッキィィィィン

 二人の距離もまた……近づいていくのであった


~~~~~~~~~~~


華菜「にゃにゃにゃ~♪」カキカキカキ

竜華「……」バキッボキッ

華菜「にゃっ?」クルッ


               __, . : ´  ̄ ̄ ` 、
        、__, . :´: : : : : : : : : : : : : : : : : .
        \` < . : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : .\       
         \  `ヽ、: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : .\
          八_≦=\: : : : : / . : __: : : : : : : . ヽ
        / .: : : : : : : : : : : / . : /   //l : : : : : : . l\
       / .: : : : : : : : : : / \/     l/  |ノ ヽ: : : : :|: . ヽ
      / .: /: : : : : : : : /\_/`\           | : : : :|: : : . \_
    _/ .:// : : : :/⌒V. :/`ヽ ノ ̄ ̄`ヽ、―ニ 二三
    ̄ ̄ / : :/lハ  /: /`ヽ / ´`ヽ _  三,:三ー二二     
         |: :/  l : :/ /   ノヽ--/ ̄ ,    ` ̄ ̄ ̄ ̄
        ∨   | :/ ∧⊂⊃ミ }  ...|  /!ヘ;;;;丿
      ___ /Ⅳ//∧   _}`ー‐し'ゝL _
     // ̄\\ |ノ ̄\ヽ    ヘr--‐‐'´}    ;ー--------
    〃 ̄\ \\    \\   ヾ:::-‐'ーr‐'"==-──
   〃    \ \\    ヽ ` / ̄厂`丶、__     レ′
  〃      \ \\    l__/     // ∧
 //        \ >ー 、 |  /    // / l

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最終更新:2015年04月20日 21:02