豊音「けほっ、けほっ…うー、頭痛いよー…」

京太郎「そろそろおでこのシート入れ替えたほうが良いですねー」ペリペリ

豊音「あうあー…」

京太郎「張りますよー?」スッ…

豊音「はうっ」ペタリコ

京太郎「あとは顔の汗も拭いて…っと。なにかして欲しいことはありますか?」

豊音「んと…そばに、いて欲しい…かな」ぎゅっ

京太郎「りょーかいです」

…………
……
…豊音「うー、誕生日が待ち遠しすぎて風邪引いちゃうなんてはじめてだよー…」ズビッ…

京太郎「あはは、遠足が楽しみすぎてみたいなあれですか」ナデナデ

豊音「子供みたいで恥ずかしいよー…」

京太郎「いいじゃないですか。確かに俺たちはまだ子供なんですから」

豊音「そう言われるとちょっと楽かなぁ…はぁ…」

京太郎「…皆に会えないのは辛いですか?」

豊音「えっと…うん。京太郎くんじゃ駄目ってわけじゃないけど…皆は初めて出来た友達だから…わたしがぼっちじゃなくなったきっかけだから…」

京太郎「ええ、そうですね」ナデナデ

豊音「村でもずっとひとりぼっちだった誕生日が、初めて一人ぼっちじゃなくなると思ったから…楽しみにしすぎて、風邪引いちゃったけど」アハハ

京太郎「…」ナデナデ

豊音「…うぅー…ぐすっ、ひっく…」

京太郎「…」ポンポン

豊音「せっ…せっかく、皆が…がんばって、用意して…くれたのに…こんなの、あんまりだよぅ…うぇぇん…」ポロポロ

京太郎「…」

豊音「わ、わだじ…皆とあぞびだかった…皆といっじょに美味しいもの食べだがった……なんで、体悪くしちゃうのぉ…」グスグス

京太郎「…その前段階で止められればよかったんですけど、油断してて見抜けなかった俺の責任です」

豊音「きょっ、京太郎くんはっ…わるぐないよっ…わるいのは、浮がれで体壊したわだしなんだもん…」グスッ、ヒック

京太郎「本人が楽しみにするのは当たり前なんだから何も悪いことじゃないですよ」

豊音「で、でも…みんなのがんばりをむだにしちゃったんだから…」

京太郎「それ、言っちゃうと『それなら楽しみにさせた自分たちが悪い』って逆に謝ってきちゃいますよ?きっと」ナデナデ

豊音「…あは、確かに言いそうだね…ぐすっ…」

京太郎「それなら皆悪くないで良いじゃないですか。ほら、涙いっぱい流しちゃったからお水飲んでください」

豊音「う、うん…ありがと…」くぴくぴ

京太郎「そうと決まったら皆に少しでも早く会えるように早く寝て治しちゃいましょうね」ナデナデ

豊音「…うんっ、がんばるよー!おやすみなさい!」

京太郎「はい、お休みなさい」ナデナデ

―――
――

「あれ?ここ、どこだろう?なんだかあったかい場所だなー」

――――――豊音?何ぼーっとしてるの?早くこっちにおいでよ。

「え?何してるのって…皆こそ何してるのー?ぼっちはやだよー」トテトテ

          何言ってるの、豊音ったら!主役は豊音なんだからね!ほら、こっち座って!――――――

「わ、わわわ…急に引っ張らないで~!一体何なのー!?」

――――――トヨネ、Happy Birthday!

「…ぁ」

                                 …ん、おめでと…――――――

             そっか、今日は私の誕生日だったんだね

「みんな、ありがと…ちょーうれしいよー…」

――――――――――――――ぼっちじゃ、なくなったよー

―――
――

豊音「んぅ…あれ?」パチッ

豊音「身体はずいぶん楽になったけど…」キョロキョロ

豊音「あはは…やっぱり、夢だよね…」

ドタンバタン     ギャーギャー

豊音「? なんだろ?居間の方から音が…」




――――――――――――――――

塞「京太郎!もっとテープはピーンと張って!じゃないと剥がれちゃうから!」ドタバタ

京太郎「うっす!」テキパキ

胡桃「京太郎!そこの飾り取って!そう!その星のヤツ!」バタバタ

京太郎「しゃっす!」テキパキ

エイスリン「キョータロ!モリツケテツダッテ!」サッサッ

京太郎「Yes,mum!」

白望「京太郎…これ、代わりに書いて…」

京太郎「りょうか「「それは自分でやれ!!」」「シロ、ガンバッテ!」

白望「ダル…」カキカキ

トシ「あらあら、みんな騒がしいわねぇ…」ズズーッ

豊音「み、みんな?どうしてここに…?」

塞「あっ!?豊音起きちゃった!ごめんね、まだ途中だから顔洗ってゆっくりしてて!」

豊音「えっ、あ、うん、わかった!」パタパタ

胡桃「皆急げー!倍速、倍速!」

エイスリン「キョータロイガイ、ムリ!」

京太郎「いや俺でも無理ですから!」

白望「…」サラサラサラ

塞「シロが本気モードだ!?」

京太郎「す、すげえ…負けてられるかァ!!!」ズドメバゴゴゴゴゴゴ

エイスリン「ヨンバイソク!ニンゲンワザジャネェ!」

胡桃「驚くのは後にして!今はいいから手を動かす!」

――――
――

胡桃「じゃ、音頭は私から…豊音、誕生日おめでとー!!!」

「「「「おめでとー!!!」」」」「…おめ」

豊音「あ、ありがとう…ちょーうれしいけどー………でも、それは昨日の話で…」

塞「豊音、誕生日は当日祝わなきゃならないなんて誰がいつ決めたの?」

豊音「…ほぇ?」

エイスリン「祝ウ気持チガアレバ、毎日ガ記念日!」

京太郎「エイスリンさんはいったいどこで日本的思考を学んだのか…まぁ、そういうことらしいですよ?」

トシ「あらあら、カッコつけちゃって。昨日真夜中だったのに必死で電話してきたのは誰だったのかねえ」

京太郎「ちょ!?」

豊音「京太郎くん…!」

京太郎「あ、あはは…まぁ、そういう感じというか…はい…」ポリポリ

白望「…豊音。きっかけは京太郎の電話だけど。皆、何とかして豊音を祝いたかったから。だから喜んで集まった」

豊音「しろぉ…!」ぐすっ

塞「その割には飾り付けダルがってなかったかなー?」ニヤニヤ

白望「…記憶にございません」フイッ

胡桃「もう、シロったら!ちゃんと締めなきゃ駄目でしょ!と・に・か・く!豊音、誕生日おめでとう!私たちも豊音と一緒に過ごせて幸せだよ!」

豊音「胡桃…!みんなぁ……!!ありがどお~~~~~~~!!!!」ビエーン

塞「わっ、わっ、豊音泣き止んでー!ほら、ここにちーんして!」

京太郎「塞さんそれ俺の上着ィ!」

トシ「本当に騒がしい子達だこと…偶にはいいけどね」クスッ



                      「本当に、ぼっちじゃなくなったよー…!」

カンッ