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【清澄高校部室】

京太郎「大阪合宿ですか、俺が?」

久「ええそうよ。それも、あの姫松高校よ」

京太郎「また急にどうして? というか何で俺だけなんすか? 合宿をするなら咲達の方がいいんじゃ……」

久「そうも思ったけど咲達は秘密兵器でしょう? だから余り見せたくないのよ」

京太郎「……俺は?」

久「す、須賀君は私達の大切な仲間よ?」

京太郎「疑問系にしないでくださいよ……後、答えになってませんって」

久「あっはっは、男が細かいこと気にしない気にしない。ともかく、これはいいチャンスなんだから強くなって帰って来なさい」

京太郎「まあ、強くなることには異存はないですけど……というかよくこんな無名高との合宿を許可してくれましたね……」

久「強豪って言っても女子だけだからねぇ……男子勢は一般的なレベルらしいわよ。須賀君にはちょうどいいと思うわ」

京太郎「そうですか……わかりました。不肖須賀京太郎! 強くなって帰ってきます!」

久「その意気よ。日程に関しては今週土日使って行ってきなさい。ま、あんまり張り詰めちゃ駄目よ」



【大阪駅】

京太郎(来ちゃったよ……大阪)

学ランの女の子「アカン! バスが出るでー!」

病弱そうな女の子「もう間に合わんから諦めようや。走るのダルいし」

黒髪ロングの女の子「あははっ。あいかわらず、セーラは元気やなー」

京太郎(うおっ。あっちの子達可愛いな! 大阪すげえ……さすが大都市、長野とは一味違う!)


アーバスガデチャッタヤナイカーツギノレバイイヤンーシカタナイシカタナイ


京太郎(っと見とれてる場合じゃねえ。さっさと姫松高校に行かないと。そこで今回の合宿の主催者がいるらしいし)

???「……んー」

京太郎(さてと、地図を……って手書きィ!? しかもすごく汚い! 部長、これじゃあ着きませんって!)

???「……ここで……を切るんは駄目か……」

京太郎(どうすんだよ、もー。交番行くしかないか?でも俺大阪初めてだし……うわああああああああ!八方塞がりだあああああ!)

???「でも……八萬よりも……」

京太郎(もう、終わりだ……俺の合宿はここで……!)

???「んー……どうすっきゃっ!」

京太郎「ぁぁ…もうどうにっわぁ!!」


ガチンコ

京太郎「っつーーーー! だ、大丈夫ですか! 怪我はないですか!」

???「っつう……大げさすぎますってば。こっちも携帯いじりながらで前を見ていなかったのもあるんで。ホンマ、すいませんでした」

京太郎(うわっ。この子もさっきの子達と同じくらい可愛い……ってそんなこと考えてる場合じゃねえ! 早く謝らないと)

京太郎「いやいやいや! 俺の方こそ地図見てて前を見ていなかったんで!」

???「いえいえいえ! 私の方こそ前見てなかったんで」

京太郎「いやいやいやいや……ってエンドレスですね。まあ、ともかく! ここは俺が悪かったということで一つ!」

???「…………じゃあ、そういうことにしときましょうか。それじゃあ、私はこれで」


京太郎(はぁ……可愛い女の子に迷惑かけるなんて幸先悪いなあ……)

京太郎(こんな様で姫松まで行けるのかなあ。もう恥なんて捨てて適当に人に聞いて……!)ピコーン

京太郎(そうだ! これも何かの縁だし、今ぶつかった女の子に道を聞こう。姫松への道を知っているかもしれないし)

京太郎「あ、ちょっと待ってくださーい!」タッタッタッ

???「ん? まだ何か私に用でも?」

京太郎「実はですね……」


カクカクジカジカ

???「つまり、姫松高校への道を教えて欲しいと」

京太郎「はい! ちょっと用事がありまして……」

???「ふぅ……大体の事情はわかりました。こうなったのも何かの縁です、ほんなら私が姫松高校まで案内します」

京太郎「そこまでしてくれるのはちょっと悪いっすよ……別に行く過程を教えてくれるぐらいで十分ですよ」

???「いやいや。気にせんといてください。それに、一応は私も姫松の生徒なんで」

京太郎「ということは……」

???「ああ、そういえば自己紹介してなかったですね。私は末原恭子といいます。ま、以後よろしゅうたのんますということで」



【数分後】

京太郎「ええっ! インフルで休校!?」

恭子「そうやで。だから、学校も閉まってるわ。ところで、何の用事だったん?」


マルマルサンカク

恭子「麻雀合宿……ああ、そういうことな。休校の時に何の用事かと思っとりましたが、納得いきました」

京太郎「そういうことって……末原さんってまさか……」

恭子「大方予想はつくやろうけど、私は麻雀部に入っとるんや」

恭子「合宿についても男子から耳に入ってたんで、すぐ対応できてよかったわ」

京太郎「はぁ……末原さんに会えてよかったっす。このまま何も気づかないでいたらどうなっていたことやら……」

恭子「んな、大げさな……。大阪の人は皆優しいから大抵のことは何とかなるで」

京太郎「ですね。実際、末原さんすごく優しかったですし」

恭子「んなことあらへん。私なんかより主将、ゆーこや漫ちゃん、絹ちゃんの方が優しいわ」

京太郎「でも、俺が末原さんに感謝してるのは事実っすよ。ホント、ありがとうございました」

恭子「ちょ、やめい! 恥ずかしいやろ、もう……///」

京太郎(そんな事言われても助かったのは本当だしなー)

京太郎(しっかし、ほのかに赤くなった末原さんすっげえ可愛い……。まあこんなこと言ったら怒られるか)


恭子「全く……年上をからかうもんじゃないで」

京太郎「まあまあ。ところで、末原さんこの後時間ありますか?」

恭子「ん? まあこの後は家に帰るだけやから、暇といえば暇やね」

京太郎「道案内の御礼ということで、食事でもどうですか? 確か財布にそれなりの……あれ?」ガサゴソ

恭子「どしたん?」

京太郎「財布が、ない……!」

恭子「あっちゃー……これはあかんな。一応、来た道戻って探そうや」

京太郎「でも、そこまで巻き込むのは悪いといいますか……」

恭子「気にせんでええ。こないなとこで見捨てたら気分悪いわ。だから、私も一緒に探す。文句は言わせへんで?」

京太郎「ううっ……ありがとうございます……」


サイフガナイデー


恭子「見つからんなぁ……」

京太郎「ですね。ほんと、ついてねぇ……」

恭子「近くの交番にも寄ったけど届けられてなかったしな。諦めた方がいいかもしれへん」

京太郎「はい……そうするしかありませんね」

恭子「ところで須賀君はこれからどうするん?」

京太郎「どうしましょう……」

京太郎「最初はどっか安いホテルに泊まろうかなって思ってたんですが、こんな状況じゃそんな無駄金は出せませんよ」

京太郎「一応予備の財布に少しお金入れてたんでネカフェにでも泊まろうかなって思います」

恭子「せやけどそれじゃあ不摂生やしなぁ…………よっしゃ決めたで。須賀君、家おいでや」

京太郎「へ? 申し出はすごくありがたいんですけど、ついさっき会った野郎を泊めても大丈夫なんですか?」

恭子「構わんわ。須賀君は悪い奴じゃないってことはもうわかっとるし。それに、姫松の麻雀部としての責任もある」

恭子「もっと私らが早く連絡しとけば須賀君にこんな手間かけずに済んだしな」

京太郎「ほ、本当にいいんですか? それじゃあお世話になりますよ?」

恭子「関西人に二言はないで。ついでに麻雀も打とうや。私が鍛えたる。これでも姫松ではレギュラーもらっとるしな」ドヤッ



【末原家】

京太郎(まあ、何だかんだで来ちゃったよ……末原さん家)

恭子「ほら、さっさと上がりや。一人暮らしやから遠慮することは無用やで」

京太郎「あ、はい。じゃあ、おじゃまします」

京太郎(っておい! 一人暮らしってことは、末原さんと二人っきりじゃねえか!)

京太郎(まさか、女の子と家で二人っきりなんてシチュエーションにあうなんて……)アセダラーリ

恭子「まあ、適当にくつろいでや。その間にご飯作っとくから」

京太郎「は、はい! ゴチになります!」

恭子「しかし、須賀君もこんな中途半端な時期に何で合宿するん? 大会も近いのに他校に遠征する余裕あるんか?」

京太郎「あー、それはその……」

恭子「ああ、喋りたくない理由があるなら喋らんでもええ。ただ、ちょっと気になっただけやから」

京太郎「いえ、末原さんには恩もありますし話します。それに、俺自身も少し吐き出したいって気分もありますし」

恭子「そうか……なら、聞かせてもらおうか」

京太郎「……俺、強くなりたかったんです。俺以外は皆強くて、全国へ向かって努力してるけど……俺は違う」

京太郎「弱っちいんすよ、いくらやっても」

恭子「……」

京太郎「なんか、壁がある気がするんです。俺と違って強いから、もしかすると全国へ行けるかもしれないから」

京太郎「だから、俺は少しでも打って強くなろうって。誰にも負けないくらい強くなりたい。清澄の男子は雑用係じゃねえんだって」

京太郎「――でも、無理なんすよ。足掻いても足掻いても、勝てない。怪物レベルには手も足も出ない」


京太郎「凡人は、怪物には勝てないんです……」


京太郎「だけど、諦めたくない。凡人でも、やれるって証明したいんです」

京太郎「とまあ、こんなとこです。すいません、湿っぽい話で」


恭子「…………るで」

京太郎「すえ、はらさん?」

恭子「勝てるで、凡人でも。凡人が怪物に勝てないなんて道理、あらへんよ」

恭子「麻雀はある種運ゲーや。私も雑魚相手に負ける可能性を常に考えとる。それは怪物だって同じや」

恭子「私かて凡人やからな。怪物なんて呼び名はどうやってももらえへん」

恭子「ま、須賀君と同じやな。私も諦めたくない、勝ちたい。凡人でもやれるってこと証明したいねん」

恭子「だからめげずに麻雀やっとる。凡人舐めんなって感じでな」

京太郎「俺も、末原さんみたく……強くなれますか」

恭子「なれるに決まっとるやろ。私も最初はホンマ弱かったしな。須賀君が強くなれない訳がない、私が保証したる」

京太郎「はい……! 俺、頑張ります。凡人でも怪物に勝てるくらい、強くなります」

京太郎「今は、全国は厳しいかもしれません。だけど、いつかは全国優勝できるくらい……強く!」

恭子「その意気やで。私もできる限り教えたる」

恭子「大阪に来たことが大きなステップアップになるようにしたるわ。でも、まあその前に――」

恭子「――ご飯できたから、食べようや」



【夕食】

京太郎「ご馳走様でした」

恭子「お粗末さま。どうやった? 普段人に食べてもらうことなんてないから不安やったんやけど」

京太郎「とてもうまかったっす!」

恭子「そ、そこまで褒められると照れるな///」

京太郎(うん、クールぶってるけど……クールになりきれてないとこがすっげえ可愛い。面と向かってはいえないけど)

恭子「それよりも! 麻雀の特訓や特訓! ほら、さっさと準備するで!」

京太郎「はい、ご教授よろしくお願いします!」

恭子「その意気や。さっ、打つでー!」



【麻雀後】

京太郎「ふひー……疲れたぁ……」

恭子「ま、今日はこんなとこやろ。夜も遅いしとっとと寝ようや」

京太郎「ですねー。あ、寝る場所は適当でいいんで」

恭子「そういう訳にはいかんよ。ほら、布団あるから大丈夫やで」

恭子(主将やゆーこが泊まった時用に布団持っといてよかった……)

京太郎「じゃあ、お言葉に甘えて。そういえば末原さんの寝る場所は?」

恭子「横に布団ひくからそこで寝るわ……襲ったら、顔に油性ペンで落書き書いて追い出したるからな」

京太郎「しませんよ! そんな恐れ多いこと!」

恭子「ははっ。まあええ。とりあえず今日はもう寝よう。お休み、須賀君」

京太郎「はい。おやすみなさい、末原さん」



【朝】

京太郎「あー。眠い…………あっちー……」

京太郎「つーか、なんかいい匂いがすんのは何? このなんとも言えない女の子的香りは……」メヲパチッ

恭子「……んっ…………」

京太郎「( ゚д゚)」

京太郎「( ゚д゚ )」

京太郎(オーケー落ち着こう。状況を整理するんだ。目を覚ましたら末原さんを抱きしめていた)

京太郎(というか、何で一緒の布団で抱き合って寝てるのォ! 訳がわからないよ!)

京太郎(知らない間に禁断の夜超えちゃったの、ねえ、俺ぇ!)

恭子「……ぁっ……ぅ……」

京太郎(というか、息遣いエローーーい! 至近距離ですげーーーーーえろおおおおおおおおおい!)

京太郎(やばいやばいやばい! 俺の、俺の息子がこのままだと……!)ヨンダ?

京太郎(やっばあああああああいい!信じて泊めた人間がまさか興奮して息子を勃たせてたなんて洒落にならねえよ!)ヨンデナーイ

恭子「……ぅん……あさ……?」メヲパチッ

京太郎「…………あ」

恭子「…………あ」



バチコーン! ベチーン!



恭子「…………」

京太郎「…………」

京太郎(き、気まずい……でも、このまま黙ってるわけにはいかないよな)

恭子(何、喋ればええんや……せやけどこの状態はどうかと思うしなあ)


京恭「「あ、あの!」」

京恭「「……!! あ、先にどうぞ!!!」」


京太郎「……ぷっ」

恭子「……はっ」

京恭「「あはははははははっっっ!」」

恭子「ははははははっ! お、おかしすぎて涙が止まらんわ……! なんなん、この空気は!」

京太郎「ぷっくくくくっ! それはこっちの台詞ですよ! 台詞被るなんて漫画ですか、もう!」

恭子「というか、まるでカップルの痴話喧嘩みたいやないか!」

京太郎「目を覚ましたら目の前に彼氏がいたからびっくりしてビンタって……どこの恋愛漫画ですか、それ」

恭子「目を開けたらキスまで五秒前! ただし、したのはビンタみたいな!」

京太郎「その後は気まずかったけどすぐに仲直り!」

京恭「……」

恭子「……ま、まあともかく抱き合って寝ていたのは事故や! 気を取り直してご飯でも食べようや!」

京太郎「そ、そうですね! 寝ぼけていつの間にかに一緒に寝ていただけですね! うわー、楽しみだなー! 末原さんのご飯!」

恭子「そうかそうか、そいつは嬉しいなー! まるで新婚にでもなっ……」

京恭「……」

京太郎「ご、ご飯食べましょう……」

恭子「せ、せやな。このままだと進まんもんな」



【朝食】

京太郎「大阪案内?」

恭子「そや。せっかく来たんやし、麻雀するだけじゃ勿体無いやろ」

京太郎「でも、いいんですか? 折角の休日ですし予定があったんじゃ……それに、俺あまり手持ちがないですよ……」

恭子「ええよええよ。こちとら、麻雀やる以外にやることなんてないしな。私もいい気分転換になるやろ」

恭子「このまま大阪の魅力を知らんまま長野へ返すのは嫌やし」

恭子「お金はまあ、そこまで高い店行くんとちゃうんやからなんとかなるやろ」

京太郎「なら、お言葉に甘えさせて頂きます。じゃ、ご飯食べたら行きましょうか」

京太郎(ってこれってデートじゃねえの? 女の子と二人っきりで街回るなんて。
    
京太郎(そういうツッコミは野暮だってことはわかるけどよ……うーん、ウキウキしてきた自分が怖い)

京太郎(ともかく、変なことやらかさないように注意しないと)



【大阪】

恭子「よし、着いた着いた。まずは梅田や。大阪の中じゃ一番でかい繁華街やろ」

京太郎「ほー。ここが……長野とはぜんぜん違う……俺が住んでるとこは田舎なんで新鮮ですね」

恭子「そりゃそうやろ。環境が違いすぎるからな。ともかく、立ち止まってないでちゃっちゃっと行くでー」

京太郎「ちょ、ちょっと待って下さいよ~」

恭子「何いってんの、大阪をあちこち回るんやからはよ動かんと」

恭子「須賀君には大阪の魅力をたっぷりと味わってもらわんとなー」

京太郎「いやー嬉しいっすね、そこまで言ってくれると。末原さんと一緒なのもすげー楽しいですし」

恭子「……っ! 何バカなこと言ってるんや。ほら、歩く///!」


京太郎「おおっ、このイカ焼きうめえ!」

恭子「気に入ってもらえて何よりやわ」

京太郎「末原さんの買ったやつも美味そうっすね……」ジーッ

恭子「そ、そうか? ってなんやその目は」

京太郎「隙ありっ!」パクーン

恭子「ひゃっ!って私のイカ返せや!」

京太郎「返しますよー。はい、末原さん、アーン」

恭子「むぐむぐっ……美味いなぁ……ってなんでや! 私は子供か!」

京太郎「すいません、ちょっとした出来心でした。反省はしていますが後悔はしてません」

恭子「なんやそれ。全く、調子狂うわ……」

恭子(というか、今のって須賀君の使ってる箸やから、これって間接キスになるやん……)

恭子(こういうことあんませぇへんから恥ずかしいわ……)

京太郎「ど、どうしました? 顔が赤いっすよ?」

恭子「な、なんでもあらへん! ほら、次や次!」

恭子(アンタが原因や、この天然タラシ! 今に見ておれよ……こっちは年上なんやからな!)

京太郎(こうやって他人のを取ったり食べさせたりってのも新鮮だなー。いつもは咲や優希にされる側だし……はぁ……)

恭子「喉が渇いたってことで喫茶店に寄った訳やけど」

京太郎「ああ、アイスコーヒーが五臓六腑に染み渡るー! ケーキも甘くて美味しい! ってことですよね!」

恭子「そういうことやなくて……何で周りがカップルだけなんや、超恥ずかしいわ!」

京太郎「まあまあ。疲れを癒すには、背に腹は代えられないっすよ。ここ以外はどこも人多くて入れそうになかったですし」

恭子「せやけど……なぁ」

京太郎「まあまあ。っと、末原さんちょっと顔こっちに向けてください」

恭子「なんや、もう……っ~~~~~~~~~~~!!」

京太郎「ケーキのクリームがつきっぱなしでしたよ。あ、もうとれたんで大丈夫っす」

恭子「お、おう……スマンな///」

恭子(このタラシが~~~~~~~~~! ナチュラルにすんなや!)

京太郎(あー。よく、優希に対して口拭いたりするからこうやって他の人にやるのは新鮮だなー。まっ、これぐらいはみんなやるだろ)


恭子「んー。最近はあんまこういうの買ってないからどれが流行かわからんなー」

京太郎「俺も麻雀漬けだったんであんま詳しくないっすよ。というか末原さんは別に着飾らなくても可愛いっすから別にいいでしょうに」

恭子(もうその手には引っかからないで、お返しや!)

恭子「んなことないわ。須賀君の方がかっかっかっ!」

京太郎「……俺がどうかしましたか?」キョトン

恭子(うわーーーーーーー! 無理や、言えるわけないやん! 確かにかっこいいとはちょっとだけな!)
 
恭子(ちょっとだけ思ったけど! んな恥ずかしいこと言えるわけないやん!!!!!)

恭子(そういうのは私のキャラちゃうねん! 主将みたいにジョークでそういうのを言える明るいキャラでもあるまいし!)

京太郎(うーん、何かオロオロしてるなあ、末原さん。どっか調子が悪いのかな……無理して付きあわせちゃったかな……)

京太郎「えっと、大丈夫ですか……? ひょっとして、どこか具合がわるいんですか?」オデコピター

恭子「ひゃあっ! だ、大丈夫やから。私、頑丈やし」

京太郎「それならいいんですけど。でも、無茶はしないでくださいね。末原さんに何かあったら嫌なんで」

恭子「そ、そうか。心配せんでもえ大丈夫やからな?」

京太郎「それでも、です。ぶっちゃけてしまいますと……。俺にとって末原さんは……」

恭子「……!?」

恭子(え、まままままさかっ! こんな所で告白!? ちょい待ってや、まだ心の準備ができてへん!)

恭子(そりゃあ、この二日間で悩み聞いたり泊めたり色々あったけど! それぐらいで惚れられるなんてありえへん)

恭子(落ち着くんや、末原恭子。というか、私以上に可愛い子なんていっぱいおる)

恭子(主将にゆーこや漫ちゃん、絹ちゃんの方が可愛い。私みたいな地味な女の子にいきなり告白なんて天和当てるレベルや)

恭子(でも、何でやろ。その先の言葉に期待してまう自分がおる。はっ、ちゃんちゃらおかしいわ)

恭子(私が恋愛だなんて……ありえへんよ! 何か胸が苦しくてドキドキするけどまやかしや!)

恭子(私は、須賀君のことなんて後輩みたいな感じで……!)

京太郎「末原さんは……「わっっ! そういえば、私行きたいとこあったんやわー! 須賀君、そこ行こうそこ!」……は、はい?」

恭子(そのはずなのに、私は……!)



【姫松高校屋上】

京太郎「えっと、ここが末原さんが通っている高校ですか。勝手に入っても大丈夫なんですか」

恭子「ば、バレなきゃ問題ないから!」

京太郎「まあ、俺も末原さんが通っている高校ってどんなとこかなーって気になっていたんで全然オッケーですけどね
    それよりも、何故に屋上なんですか?」

恭子「その理由はもうすぐわかるでー。少し待っていようや」

京太郎「ならいいっすけど。じゃあ、その間にこれを渡しときます」

恭子「……なんや、この包み?」

京太郎「開けてからのお楽しみです」

恭子「じゃあ遠慮無く。あ、これって……」パカッ

京太郎「さっきのアクセサリーショップで末原さんに似合いそうなのを見繕って来ました。いや~、隠れて買うのは大変でしたよ」

恭子「全くもう……須賀君ってば本当タラシやな。こんなの貰うと女の子は勘違いしてまうで」

京太郎「勘違いしてもいいですよ」

恭子「ふぇ?」



京太郎「だって、俺。末原さんのことが好きなんで」



恭子「なんやねん、それ。冗談おもろないわ……」

京太郎「冗談でこんな事言いませんよ」

恭子「年上をからかうもんやないで……?」

京太郎「からかってないです、本気です。俺は末原さんが好きです、愛してます」

恭子「いやいやいや。ありえへんありえへん、だって私やで? んなどこにでもいる普通の超凡人女子高校生やで?」

恭子「それに会って一日も経った程度やで?」

京太郎「そんなの関係ないですよ。俺にとっては末原さんは今まで会った女の子の中で一番可愛いんで」

京太郎「言うならば、一目惚れってとこですかね。 中身も、外見も全部ひっくるめて俺は、好きです」

恭子「……私は、私は! 凡人で! 須賀君みたいなかっこいい男の子には似合わんって!」

恭子「麻雀もそんな強ないし、顔だってあんまりやし! それが告白される側なんて! こんなオカルトありえへん!」

京太郎「誰がそんなことを決めたんですか。少なくとも、俺はそうは思いません」

恭子「せやけど……むぅっ!」ダキッ

京太郎「もう一度言います。俺は、末原さんが好きです。俺と、付き合ってください」

恭子「…………私でいいんか?」

京太郎「はい」

恭子「私、きつい性格しとるで」

京太郎「だから、それ含めて大好きですってば」

恭子「須賀君、私と付き合っててメゲルかもしれへんよ?」

京太郎「ありえませんね。いつでも一緒にいたいぐらいです」

恭子「せやけど……んむぅっ!」チュッ

京太郎「……これでも信用できませんか。俺は末原さんが好きです。これだけは断じて譲れないです」

恭子「…………」

京太郎「もう一度言います。俺と付き合ってください」

恭子「……こちらこそ、喜んで」


京太郎「そういえば、末原さんが見たかったものってなんですか」

恭子「ああ、それはな。これや」

京太郎「夕焼け、ですか」

恭子「そや。私はよく屋上で皆と一緒にこの夕焼けを見ていてな。須賀君とも見ていたいなって思ったんねん」

京太郎「それは光栄です。俺も末原さんと見たいって今思いました。」

京太郎「でも、俺が一番見たいのは末原さんの笑顔なんでもう十分ですよ」ニカッ

恭子「ホンマ、口が上手いなぁ…………もう」

京太郎「事実ですよ。照れてる顔も可愛いですし」

恭子「そーゆー恥ずかしいこと言うのやめい! 私だけ顔赤くなって年上の面目丸潰れやないか……///」

京太郎「大丈夫ですって。ここには俺しかいませんから」

恭子「そういう問題やない! 私が嫌なんや! 私の方がおねーさんなんやで!」

京太郎「はいはい。末原さんの方が年上ですしね。じゃあ遠慮無く甘えましょうかね」ダキッ

恭子「あ、わわわわわわわ……い、いきなり抱きつくことないやろ!」

京太郎「いや、お姉さんですし甘えようかなと……嫌ですか?」シュン

恭子「嫌やない! むしろ嬉しいわ! 須賀君の匂いもいい匂いやし引き締まった体も最高や……って何言わせるん!?」

京太郎「ほぼ自爆じゃないですか……それこそ、俺の方が末原さんの良い所をいっぱい挙げれますよ?」

恭子「それはちゃうわ! 私の方が須賀君のいいとこいっぱい見つけられるで!」

京太郎「何言ってるんですか。俺の方が見つけられますって」

恭子「私や!」

京太郎「俺ですって!」

恭子「私の方が――――」

京太郎「俺の方が――――」

京恭「「多いに決まってる!!!」」




カン!