京太郎「雨っすね」

菫「雨だな」

淡「むー、傘持ってきくるの忘れちゃった……キョータロー貸して! どうせ持ってきてるでしょ!」

京太郎「もうちょっと俺に対する感謝の念を示せよバカ」

菫「案ずるな、こんなこともあろうかと私が大きめのコウモリ傘を持ってきている」

京太郎(いや華の女子高生が蝙蝠傘ってあんた……)

淡「さっすが菫先輩! 準備がいいね!」

誠子「あはは、参ったなこりゃ。私もどうせなら入れてもらいたいんだが……」

尭深「右に同じ」

京太郎「亦野先輩と渋谷先輩は俺の傘使ってくださいよ、そこそこには大きいんで」

尭深「君はどうするの?」

京太郎「俺は――」

照「京ちゃんは私の傘に入る」デデン!

菫「何ッ」

誠子「宮永先輩がッ」

尭深「傘を持ってきている……?」

淡「えーすごい! テルが傘持ってくるなんて!」

照「京ちゃんが今朝電話してくれた」ドヤァ

京太郎「そりゃ照さんメール読めませんからね、家まで電話しましたよ。あと口にチョコついてます」

菫「なら須賀は照の傘に入ればいいだろう」

照「うん、京ちゃんは私と一緒に帰ろ」

照「この――ハート柄のちっちゃい折り畳み傘に二人で入って、ね」

菫(こ、こいつ……ッ!? 電話を聞いたときから、こうなることを見越して……!?)

亦野(やられた、完全に……! いつからこの先輩の手の上で踊らされていた!? 最初から!?)

尭深(…………)

照「テールテルテルッ(注:笑い声)……さあ帰ろっか京ちゃん、雨が止まないうちに」

京太郎「へ? ええ、まあいいですけど」

淡「ちょーっと待った!! それは待っただよキョータロー!」

照「……何」

淡「まだ他の生徒だっているんだよ! キョータロー、そんな中でテルと相合傘なんてしたら変な噂が立ってテルに迷惑だとは思わないの!?」

京太郎「あー、確かにな。すみません照さん、そこまで気が回りませんでした」

照「そ、そんなこと気にしないしむしろそうなってくれたほうが……」オロオロ

淡「迷惑がかかるのはテルだけじゃなくて、私達もなんだよ?」

照「」テルーン

菫(狙い撃つまでもなかったな……それより本命は)

淡「だ、だからさ……テルは菫先輩の傘に入って、キョータローはあの傘で私と」

菫「いや虎姫大将のお前も妙な噂が立ったら困るだろう」

淡「」アワァ

菫(――シャープシュート成功)

菫「まあそういうことだ。この折り畳み傘でこの2人が帰ればいい」

京太郎「それが一番平和ですかね」

誠子「なら」

尭深「ここから先は」

菫「私達のッ――」

京太郎「あれ、この蝙蝠傘なら3人入れるんじゃないっすかね」

SSS・マタンゴ・タカミ「」



ハート傘「どうしてこうなった……」「分かんない、分かんないよテル……」

コウモリ傘「普通の男子高校生は女子と相合傘したいんじゃないのか!」「もしかしなくても弘世先輩、少女漫画がソースだなこれ」「彼なりに虎姫全員が変な噂が立ったら不味いと思ったんだと思います」

京太郎「雨の日でもみんな仲いいなあ」ホクホク