2年生になって、大会があって、必死で麻雀の練習をしても結局結果はわかりきったようなもんだった。

個人戦、県予選を突破もできずに醜態をさらした俺は、今度こそ周囲からも『清澄の面汚し』なんて言われる。

京太郎「俺、どうすりゃいいんだろ」

学校の屋上―――後頭部で柔らかな感触を確かめながら言う。

そうしたら、俺の視界一杯に映る彼女は、優しい笑顔を浮かべた。

まこ「どうせんでもええ、今まで通りでええじゃろ」

でもそれじゃ、俺はいったいこれからどうすれば良いんだろう。

後輩も俺に失望したはずだ。

まこ「ちなみに後輩たちは、誰もお前に文句は無いみたいじゃったぞ」

京太郎「そうやってすぐ俺の心を見抜く」

まこ「年上じゃからな」フフッ

俺より一つ上、なのにもっと年上の包容力があるような笑みで俺の“彼女”は笑った。

京太郎「俺、情けねぇよ……」

まこ「まだ初めて一年じゃろ」

京太郎「でも夏はあと一回しか来ないし……来年はまこがいない」

まこ「そしたら応援に来る」

京太郎「……?」

まこ「今年までは個人戦があったが、来年は暇じゃからなぁ」

京太郎「……」

まこ「勝利の女神がついとるぞ」ニッ

好きになった相手がこの人で本当に良かったと思う。

まこ「だから、京太郎は自分を信じて頑張ればええ……みんな応援しとるんじゃからな」

京太郎「みんな?」

まこ「おう、元部長も咲も和も優希もムロも……みんなじゃ」ナデナデ

俺の頭を撫でながら笑うまこをジッと見る。

まこ「な、なんじゃ……ジッと見られるのは恥ずかしいんじゃが?」

京太郎「いやさ、実は俺って最初は和目当てに麻雀部に入ったんだよ」

重大な暴露だ。

まこ「……知っとったぞ?」

京太郎「ふぇ?」

まこ「入部当初から和の胸見とったじゃろ?てか今も時々見るじゃろ」ジトー

京太郎「え、バレてたの?」

どうしよう、怒ってらっしゃる……?

まこ「ま、わしは和ほどの美少女でもないし胸もない……そんぐらいはな」

京太郎「怒って、ない……?」

まこ「怒ってないとでも思ってるんか?」ギロッ

ですよねー。

京太郎「ご、ごめん……今度からは気を付ける」

まこ「まぁ気を付けてもらうのは良いが、別に一生見るなとは言わん」

京太郎「なんで?」

まこ「それはな……」チュッ

京太郎「!?」バッ

ついつい起き上がったのは仕方ないと思う。

まこ「京太郎は、わしのもんじゃからな」ニコッ

たぶん、この姐さん女房には一生敵わない。

カン!