貴子「須賀とか言ったな、強くなりたいんだって…?」

京太郎「ハイッ!どんな事にも耐えます!お願いします!俺を鍛えてください!!」

貴子「悪ぃけど、私も忙しい身だ…そんな教えてやれる時間はねぇ」

京太郎「…っ!」

貴子「……だが、野郎が女に頭下げて頼みこんでんだ…いいだろう、その少ない時間で出来るだけやってやる」

京太郎「本当ですか!!」

貴子「だが!私の指導はただでさえキツい!それを短い間で叩き込んでやろうってんだ、半端じゃ耐えられねーぞ!!」

京太郎「覚悟の上です」

貴子「わぁーったよ、須賀ァ……今日からアンタも私の教え子だ!」

京太郎「ありがとうございます!!」


…………

京太郎「1988…!1989…!1990…!!」

貴子「オラァッ!ラスト10回だ!腰を入れて打ち込めェ!!」

京太郎「オスッ!…1991…!1992…!!

    …………1999…!2000…!!」

貴子「よォし!『麻雀牌握りこみ正拳突き』2000回は終わりだ!次いくぞ!!」

京太郎「オスッ!!」

…………

貴子「いいか!今からお前に向かってマシーンが飛ばした牌が時速150kmで無数にやってくる!!
   それを全部掴み取れ!!」

京太郎「オスッ!!」

貴子「始めぃっ!!」


ビュビュビュビュビュビュビュンッ!


京太郎「うぐっ!?ぐっ!ぐわぁー!!」ドサッ

貴子「ノロマがぁ!!立て!そんなんじゃロンはできねーぞォ!!」

京太郎「オ…オスッ!!」

…………

貴子「立てた点棒の上で爪先立ちになって1時間こらえてみせろ!!」

京太郎「オスッ!!」

貴子「よぉし!やれっ!!」

京太郎「よっ……うわっ!くそっ!こんな小さい物の上じゃ、立つこともできない…!」

貴子「ボケがっ!!いいか、よーく見てろ!こうするんだよっ!!」ビッシィー!

京太郎「すっ…すげぇ!!あんな不安定な点棒の上で…!!」

貴子「分かったか!!集中力だ!!集中すりゃこのぐらいは楽勝だ!!」

京太郎「オスッ!」

貴子「出来ないと思ってやるから出来ねーんだ!!雀士ならこれぐらいはやってみせろ!!」

京太郎「オスッ!!」

…………

数ヵ月後…


男子個人戦



貴子「須賀…この数ヶ月、基本はみっちり指導してやった
   他校の奴にここまで熱入れてやったのは初めてだったが、まあ悪くはなかったな」

京太郎「オス!……先生、この試合が終わったら先生に言いたい事があるんです」

貴子「ほう…まあ想像はつくが、一応楽しみにしておいてやる
   ……んなことより、負けたらタダじゃおかねーからな!!」

京太郎「オスッ!行ってきます!!」


貴子「……」

……

京太郎「先生!!俺、俺勝ちました!!」

貴子「ああ、みてーだな…おめでと」

京太郎「………では、先生」

貴子「…ああ」

京太郎「俺……あんなに熱心になってくれた人が今までいなくって、それで…先生にすごい感謝してます」

貴子「ああ…」

京太郎「尊敬もしてます……でも、何か最近…それ以外の感情も持つようになって……」

貴子「……」

京太郎「それが日に日に大きくなってきて…とても、抑え切れそうになくて………」

貴子「……」

京太郎「………はっきり言います

    俺……先生の事が大好きです!」

貴子「………」

京太郎「卒業したら……俺と結婚してください!」

貴子「………そうか」

京太郎「………」

貴子「……お前の気持ち、気づいてたよ」

京太郎「……」

貴子「卒業したらか…わかったよ」

京太郎「!!」

貴子「…ようし、須賀ァっ!私から最後の課題だ!!卒業するまで…その気持ちを持ち続けてみろォッ!!」

京太郎「……オスッ!」

貴子「覚えてるか須賀ァっ!雀士に必要なのは!」

京太郎「集中力と!出来ると信じる事です!!」

貴子「そうだっ!!」

京太郎「俺…俺、もっともっと自分を磨いて先生にふさわしい男になります!」

貴子「ああ、期待して待っててやるよ……お前なら出来る!」

京太郎「ありがとうございます!!」





貴子「じゃあな、たまには遊びにこいよ………京太郎」



京太郎「…本当に、ありがとうございます………貴子さん」


かんっ