晴絵「皆で海水浴?いいじゃない!」
灼「うん。ハルちゃんも来れたらよかったのに」
晴絵「残念、大人は仕事なのだよ・・・。でも須賀君がついてるから大丈夫でしょ」
灼「うん。心強い」
晴絵「そういえば灼、水着持ってたっけ?海なんて久しぶりでしょ?」
灼「大丈夫。この間、買ったから・・・」
晴絵「へー、どんなの?あ、写真撮ったのね。どれどれ・・・」
灼「どう?」
晴絵「・・・・・・・・・」
灼「?」
晴絵(写真の中の水着と思われるものの中央に堂々と熊の顔写真が・・・)
灼「ハルちゃん?顔が青・・・」
晴絵(どうしよう…このままじゃ灼が好奇の目に晒されてしまう・・・何かいい方法は・・・)
晴絵「そうだわ!」
――後日、とある駅前・・・
灼(ハルちゃんに言われるがまま水着選びにもう一度来たけど…誰が来るんだろう。一緒に選んでくれるからって…)
(遠くにいる)京太郎「あ、いたいた」
灼(あ、京太郎だ。お買いものかな?・・・こっち見てる?)
京太郎「まさかの灼さんか・・・はて、何しに行くんだ?」
灼(ち、近づいてくる!ど、どうしよう。何話したらいいのかな!)
京太郎「灼さん!お待たせしました」
灼「おっ、おはよう。京太郎・・・ぐ、偶然・・・だね」
京太郎「偶然?いやいや、どっちかというと必然じゃないすか?」
灼(う、運命ってこと///!?京太郎って意外とロマンチスト・・・?)
京太郎「それで、どこに行くんです?俺なんも聞かされてなくて」
灼「・・・・・・誰に?」
京太郎「赤土先生に」
灼「は?え?」
京太郎「明後日10時に駅前に灼さんが待ってるから・・・と」
灼「え、え、ええええええええ!?!?」
なんとか落ち着き、店へ移動・・・
京太郎「・・・・・・ちょ、え、嘘」
灼「ここが目的地・・・。その、つまり水着選び・・・私の」
京太郎「いやいやいやいや!人選がおかしいでしょ!なんで俺ぇ!?」
灼「それはハルちゃんに聞いて・・・」
「京太郎に選んでもらったとあれば着ざるを得なくなる。さらに、デートで二人の仲も進展する!まさに一石二鳥ね!」:赤土晴絵談
灼「・・・・・・え、えっと。せっかくだし、京太郎に選んでほしい」
京太郎「・・・わかりました。俺も腹くくりましょう。ランジェリーショップよりマシだと思えば!」
――店内
灼「色々あるね」
京太郎「華やかですねー」
灼(皆こんな派手なの着るの・・・?)
京太郎(さて、どうしたもんか。下手に考えるより、直感で・・・お、ちょうど可愛らしい色のが・・・)ガシッ
京太郎「灼さん、これなんてどうですか?」
灼「ん?・・・・・・/////!!!!」
京太郎「あ、あれ、変な反応・・・」
灼「きょ、京太郎の変態・・・///!」
京太郎「え?またまた、露出の少ない水着で・・・ってなんじゃこりゃあーーー!!」
京太郎(間違えて隣のマイクロビキニ取ってたぁーー!!つーかなんでこんなん売ってんだぁーー!!)
京太郎「違う、違うんです!!本当に薦めたいのはこっちでして・・・」ガシッ
灼「///!?京太郎のド変態ぃ…!」
京太郎「え!?ぎええ、今度はIバック水着ぃ!?また間違えた、ていうか陳列おかしいだろ!!」
灼「も、もういい・・・京太郎に任せたらとんでもない水着着せられちゃう…///」
京太郎「誤解ですから!待って!」
灼「・・・」ブスー ←遠くのベンチにいる
京太郎(灼さんが拗ねてしまった・・・どうする、こうなったらいい水着を選んで機嫌を直してもらわねば)
京太郎「すみません」
店員「はい、どうしました?」
京太郎「えーっと、向こうの女の子に似合いそうな水着、あります?」
店員「そうですねぇ。彼氏さんが選ばれた方が、喜ぶのでは?」
京太郎「え、いや、彼氏とかじゃなくて・・・その、選んだ結果拗ねてしまって」
店員「ふふ、そうでしたか。うーん、小柄で大人しそうな娘ですし、このような・・・肌をあまり見せないワンピースがいいかと」
京太郎「あ、いいですね。結構イメージ通りかも。じゃあそれで・・・」
店員「おっと、スタイルはこれでいいと思いますけど、色は貴方が選んであげてくださいね」
京太郎「え、俺・・・?」
店員「店員に薦められるがまま買いましたーじゃ、彼女がっかりしちゃいますよ?」
京太郎「た、確かに。よーし、灼さんに似合う色・・・」
店員「それでは、失礼しますね」
京太郎「灼さん、灼さん」
灼「・・・なに」
京太郎「さっきはすみませんでした。水着、選んできました」
灼「・・・今度はどんなエロ水着選んできたの」ジトー
京太郎「ちゃんと選びましたって!ほら!」
灼「あ・・・」
京太郎「露出を抑えたワンピース。色は、パステルブルーです。灼さんに似合うと思いまして」
灼「・・・」
京太郎「クールだけど可愛らしい色・・・俺なりに吟味したんすよ?」
灼「・・・京太郎」
京太郎(ダ、ダメか・・・?)ドキドキ
灼「ありがとう・・・すごく、嬉しい」
京太郎(よ、よかったぁ~~!!店員さんありがと~~!!)
灼(可愛い水着・・・京太郎は頑張って選んでくれたのに、私は子供みたいに拗ねて・・・恥ずかしい)
灼「ゴメンね、京太郎。なんか、取り乱しちゃって」
京太郎「いいんですよ。俺もテンパって変な水着掴んじまいましたし」
灼「今度の海、これ着ていく」
京太郎「そりゃあもちろん。むしろ他の着たら許さないすよ。俺が選んだんすから」
灼「調子に乗らない。レジ行くよ」
店員「お会計ですかっ」
京太郎(さっきの人!?待ち構えてた!!)
灼「これを・・・」
店員「ありがとうございます!彼氏さんはお買いになりませんか?」
京太郎「いや、俺はもうあるんで…」
店員「そうですか。では、レジまでどうぞ~」
京太郎「ふぅ・・・灼さん、会計ですよ」
灼「も、も、もしかして・・・///」
京太郎「?」
灼「わた、私たちって恋人同士に見られてた・・・!?」
京太郎「・・・・・・でしょうね」
灼「い、いやあああああーーー!!!」ダダダダッ
京太郎「ちょっ!?灼さん、待って!会計がまだぁーーー!!!」
カン!
最終更新:2014年07月12日 10:36