あぁ…あつい…溶けそうだ…

京太郎「部長もこんな暑いのに人使いが荒いぜ…」

このためにつれてこられたのだから仕方ないといえばそこまでだが。

京太郎「…もう1時回ったのか」

お使いの品がなかったので少々遠くまで来ていたせいで思ったより時間が経っていたようだ。

そういえば昼飯もまだ食べていなかったな…しかも朝も寝坊して食べてないし…

京太郎「腹が…減った…」グー

いかん、食べ盛りの高校生がこんな時間まで何も食べてないなんて。

京太郎「…店を探すか」

ここは長野と違い大都会東京。

適当にふらつけばすぐに何かしらいい店が見つかるだろう。

どうせならがつんとしたものが食べたい―そう考えていたら…

京太郎「ステーキか…」

ふむ…なかなかうまそうな匂いが漂ってくるじゃないか。

金には余裕があるほうだとは思うがインハイ後東京で遊ぶことを考えたらステーキは…んっ?

京太郎「ジャンボステーキとライスを3枚分で無料、さらに1万円進呈か…」

こういうのは失敗したら罰金があるのが普通だがどうするか…

京太郎「……」スンスン

ええい!こんなうまそうな肉の匂いを嗅いで今更ひけるか!!

食べ盛りの高校生を舐めるなよ!3枚どころか10枚行ってやるぜ!

一番の問題は予約なしでできるかどうかだな…

「いらっしゃいませー、お一人で?」

京太郎「ええ、あと表にあったジャンボステーキのチャレンジって予約なしでもできますか?」

「えっと…少々お待ちただけますか?」

大丈夫だろうか…まあもし駄目でもここまできたらなくてもステーキを食べていくが…

「あっ、大丈夫です。それではお席にご案内しますね」

よかった…とりあえず第一の心配は解消された…

京太郎「まだかなー」ドキドキ

やはりボリュームのあるステーキが売りなだけあって回りはでかい人ばかりだな

ピークは過ぎているがプロレスラーや力士みたいな人ばかりで少々目立つな…だが

セーラ「あぁ…まだこないんか…」ドキドキ

竜華「まあまあ…」

怜「…見えた!もうすぐや!」ピキーン

隣の客は女子高生3人とは…こんな店に珍しいな。かわいい子だらけだし俺なんかより全然目立っているぞ。

「お待たせしましたー」

来たきたっ!!予想以上にでかいぞこれは!

セーラ「きたでーっ!!」バッ

竜華「うわ…でかっ…」

怜「でもなんで2つも…」

えっ…まさかボーイッシュな女の子もこれを!?

怜「ほう、あのお兄さんもこれ挑戦するんか…」

竜華「細そうなんに大丈夫なんか…?」

セーラ「……」チラッ

あっ、目が合った。男としてあの子には負けたくないなぁ…

「ではご一緒にルールの説明を…」

ええい!そんなものはいいから早くこの肉に食らいつきたい!

「それでは今から30分…スタートです!」

京太郎「いただきます!」

いくぞ、戦闘開始だ!

京太郎「じゃあ早速肉を…」カチャカチャ

あむっ…うんうん、脂身の少ない赤みで肉の旨みが濃いな。

京太郎「これはいい肉だ…うまい!」モグモグ

まさに肉を食っているという感じだ…これは米も進むぞ

ステーキといったら霜降りばかり世間はありがたがるがあれは肉でなく脂を食べているだけだ。

やはりこういった赤身じゃないと肉の旨みというものはわからないよな。

セーラ「はむはむっ!あむっ!」ガツガツ

竜華「もう少しゆっくりと…」モグモグ

怜「まあゆっくり過ぎて罰金取られるよりマシやろ」モキュモキュ

そうだった、いくらうまい肉だからってゆっくりするわけにもいかないんだった

セーラ「……」ニヤッ

あっ、あの子こっち見て笑いやがった…自分のほうが早いだろって顔しやがって…

京太郎「あむっ…はふはふ…うまっ!」ガツガツ

あんにゃろう…いいだろう、その顔は挑戦と受け取った!

女だからといってこのスガレイツォ容赦せん!

でもやっぱりもう少し味わって食べたいなぁ…



京太郎「ふぅ…うまい肉だった」

思ったよりすんなりと入ったな。だが流石に満腹でしばらく動けそうにないな。

さてと隣は…

セーラ「うっ…かん…しょく…」プルプル

竜華「あわわっ…大丈夫か!?」

怜「せやからやめとけ言うたのに…」

あの子も何とか完食したようでなにより。

セーラ「ぐぬぬ…あいつに負けたぁ…」

意地があるのさ、男の子にはな

竜華「お兄さんすごいですね!」

怜「なんかスポーツでもやっとるんですか?」

とりあえず動けるようになるまではこの子達と雑談でもして腹ごなしといくか…






竜華「それじゃあ京太郎くんまたなー!」

怜「帰ったら連絡してなー!」

セーラ「次は負けへんからな」

しかし元気な女の子達だった…関西の女の子はみんなああなのだろうか?

どうやらインハイの選手らしくまた遊ぼうということで連絡先を交換した。

賞金だけじゃなくかわいい子の連絡先まで手に入るとは実に幸運だな。

<コレカラアイスタベニイカヘン?

<オッ、エエナー

<セーラノオゴリヤロ?

京太郎「女の子に甘いものは別腹なのか…」

アイスとはいえ俺はもう流石に入りそうもない

京太郎「これじゃあ勝った気がしないな…」

勝負に勝って喧嘩に負けたとでもいうのか。まあどうでもいいことなんだが。

それよりも…

京太郎「こんな腹いっぱいで晩飯は入るんだろうか…」

まず無理だろうな。

食べなくて理由を追及されたらめんどくさそうだ。

もし賞金がばれたらあのタコス娘に奢らされそうだ。

京太郎「まっ、なんとかなるだろ」

今はうまいものが腹いっぱいなんだから余計なことは考えないでいいか。

…ただこの状態でこの荷物を持って帰るのは大変そうだ。

カン!