友香「莉子?どしたの夜遅くに電話なんて……何かあった?」

莉子『あ、うん……友香ちゃん、明日……暇、かな?』

友香「明日……明日ねぇ」

友香(明日は1日中ジムで筋トレしようと思ってたんだけどなー)

友香「明日はちょっと予定があるんでー」

莉子『あ、そうなんだ……』

友香「明日に何かあんの?」

莉子『いや、何かってほどじゃないんだけど……その』

友香「その?」





莉子『明日、私と友香ちゃん……2人きりでUSJに行けたらいいな……なんて』

友香「行くんでー!」

莉子『そ、即答!?でも予定は!?』

友香「予定?何の事かなー……明日は1日中暇だよ!」

莉子『そ、そう……(本当かな……?)』

友香「でもどしたの?いきなり……えと、ゆーえすじぇー?なんてさ」

莉子『あ、うん……京くんがさ、「お前たち2人で行って来い」ってチケットくれたから……それで』

友香「へー、京太郎がねー」

友香(あいつ、いいとこあるじゃん……やっぱり京太郎って最高でー!)

莉子『で、結局行ってくれるんだよね?』

友香「うん!行く行く!わぁー!ちょー楽しみでー!」

莉子『あはは、友香ちゃんが喜んでくれて私も嬉しいな』

友香「……で、ゆーえすじぇー?って何?」

莉子『』

莉子(明日……大丈夫かな)



―ゆーえすじぇー―


パーパラパパパパー


友香「ここがゆーえすじぇーなんだ!莉子!早く早く!」

莉子「はぁ……はぁ……ま、待ってよ友香ちゃん……走らないで……」

莉子(ここに来るだけでもう疲れたよ……)

莉子(友香ちゃん、切符の買い方知らないし……)

莉子(友香ちゃん、電車にカバン忘れるし……見つかったけど)

莉子(はぁ……お蔭であんまり遊ぶ時間が無さそうだなぁ)

友香「莉子ー!こっちこっちー!」

莉子「あ、うん……」

莉子(でも、友香ちゃんが楽しそうだから……いっか)

莉子「い、今行くよぉー、って、わわわ!」

莉子(こ、転んじゃう!)





莉子(あ、あれ……?転んで、ない……?)

友香「り、莉子……だ、大丈夫?」

莉子「友香ちゃん……あ、ありがと」

友香「うん、いいよ、良かったんでー……莉子が無事で」

莉子(密着してるから分かるけど……)

莉子(友香ちゃんってすごく……いい匂いがするんだね)

友香(ち、近いよ莉子ぉ……)

友香(でも、本当に可愛いんでー……この小っちゃい身体が特に……)



友香「……ごめんね、その……私が急かしたから」

莉子「あ、うん……いいの、私がどんくさいだけだから」

友香「……それもそうだね!あはは!」

莉子「え、結局そうなるの!?」

友香「そうだよっ!莉子はどんくさいんでー!」

莉子「も、もう!……行くよ!友香ちゃん!」

友香「あ、待つんでー!」

莉子「うん?どうしたの?」

友香「……手、繋がない?///」

莉子「あ……うん、いいよ///」

友香「あ、ありがと///」

友香(莉子の手……小っちゃくて可愛い)

莉子(ぷにぷにして柔らかいや……友香ちゃんの手)

友香(幸せ……でー)

莉子(いいなぁ、こういうの)




―ターミネーター―


『さあさあ!そこのアラフォーの人はどこからいらっしゃったのかな!?』

『アラサーだよ!あ……茨城です』

『茨城……これまた弄りにくい出身地をどうも!』

ワハハハハ

『そこの影のあるイケメン!隣の銀髪の女の子は彼女かな?』

『どこから来たのかな!?』

『中国です……』

『中国かぁ、アンニョンハセヨ?』

『それ、韓国ですよ』

ワハハハハ

友香「ねえ、莉子」

莉子「?、どしたの」

友香「あのおばさ……じゃなくてお姉さんが『たーみねーたー』なの?」

莉子「ううん、違う違う……あの人はガイドさんみたいな人だよ」

莉子「アトラクション前に、みんなを盛り上げてくれるの」

友香「ふーん、なるほどでー……」



『はい、最後にそこのカエル口の女の子!』

友香「……カエル口?誰でー?」

莉子「ゆ、友香ちゃんの事だよ!」

友香「私?」

『そう、そこのあなた!』

友香「……おおー、こんちわでー」

『でー、って江戸っ子か何か?』

ワハハハハ

莉子(は、恥ずかしい……///)

『そんあ江戸っ子ちゃんなあなた!どこから来たんでー!?』

友香「兵庫でー!」

『兵庫でー……近場で済まそうっていう考え、嫌いじゃないよ!』

ワハハハハ

友香「おば、じゃなくて……お姉さん面白いんでー!」

莉子(……穴が有ったら入りたいよぉ///)





―じゅらしっくぱーく―


莉子「次はこれだよ、ジュラシックパーク!」

友香「じゅらしっくぱーく?」

莉子「あの恐竜とかがいっぱい出てくる映画だよ、知らない?」

友香「……知らないけど、面白そう!恐竜ががおー、ってするんでしょ?」

莉子「あ、うん……まあそんな感じかな」

友香「怖くないよね?」

莉子「う、うん……多分ね」

莉子(大丈夫かな……)





友香「このボートみたいなやつに乗るの?」

莉子「うん、そうだよ」

友香「うっし、1番前に乗ってやるんでー!」

莉子「え」

友香「莉子も早く早く!」

莉子「う、うん……」

莉子(1番前だと、ビショビショになるんだけど……)

莉子(レインウェアも買ってないし……)

莉子(……嫌な予感がするなぁ)

友香「うわっ!恐竜がいっぱいでー!おもしろーい!!」

友香「わわっ!びっくりしたんでー!あははは!!」

莉子(ホント無邪気というか、無垢というか……)

莉子(見てて飽きないなぁ、友香ちゃん)

友香「面白いねー!莉子!」

莉子「そうだね」

友香「このじゅらしっくぱーく?はずっとこんな感じなの?」

莉子「ううん、最後にメインイベントがあるよ」

友香「へー、楽しみで―!なになに?」

莉子「T-レックスに襲われて、逃れる為にボートは25.9メートルの高さを一気に滑り落ちるんだよ」

友香「……え?今、なんて……」

莉子「ボートが、25.9メートルの高さを一気に滑り落ちるんだよ」

友香「わ、わわわわ……やば、やばいんでー……」

莉子「……まさか、友香ちゃん……絶叫系、ダメなの?」

友香「……う、ん」

莉子(Oh……)

友香「……やだ、やだやだやだ……やーだー!!」

莉子「ゆ、友香ちゃん……落ち着いて」

莉子(もう泣いてる……可愛いなぁ)

友香「うわーん!やだよー!怖いよー!うわあああん!!」

莉子(意外だなぁ、友香ちゃんが絶叫系駄目なんて)

莉子(でも、面白くなりそうだし……いいやっ)





友香「うえーん……うぅぅ……」

莉子「友香ちゃん、いよいよだよ」

友香「え、も、もう……!?やだ、やだやだやだ!」

莉子「やだって言っても落ちる物は落ちるんだよ」

友香「ちょ、ほんとダメ!ダメダメダメ!」

莉子「覚悟を決めようよ、友香ちゃん」

友香「そんなの知らないよ!やだよー!!」

莉子「……3」

友香「やだー……!!」

莉子「2」

友香「勘弁してよー……」

莉子「1」

友香「あっ……」

莉子「0!!」













































莉子「きゃー!!」

友香「ぎゃあああああああああああああああああああ」



ザバーン





莉子「あー……楽しかったね、友香ちゃん」

友香「」

莉子「……友香ちゃん?」

友香「……ねえ、莉子」

莉子「?」

友香「怖くないって言ったよね?」

莉子「え、な……何の事かなー」

友香「騙したなー!!このー!!」

莉子「ちょ」

友香「莉子の嘘つきー!!成敗でー!!」

莉子「そ、そんなの知らないよ!」

友香「うおー!!」

莉子「ゆ、友香ちゃんダメだって!……あ」

友香「ん?どしたのさ」

莉子「友香ちゃん、あの写真欲しい?」

友香「……写真?何それ……って、うわわ!!」

莉子「あの友香ちゃんの顔、この世の終わりみたいな顔だね」

友香「う、な、なんで……恥ずかしいんでー……」

莉子「……このジュラシックパークではね、落ちる最中の私たちを撮影してくれるんだよ」

莉子「アトラクションが終了した後、あの写真を買うことが出来るんだ」

友香「そ、そんなぁ……」

莉子「いいのかなー、あの写真を京くんや先輩たちに見せても」

友香「え……」

莉子「きっと面白いだろうなー……みんなで友香ちゃんの情けない表情を見れば、大爆笑間違い無しだよ」

友香「そ、それだけは勘弁でー……」

莉子「ん?何かな?よく聞こえないよ」

友香「ご、ごめぇんなさぁい」

莉子「よろしい、じゃあ……次のアトラクションに行こうか」

友香「ぐ……うん」

莉子「濡れちゃったから……バックドラフトに行こ」

友香「う、うん……」

友香(莉子が魔王に見えるんでー……)

莉子「あ……でももうこんな時間だね」

友香「え……あ、ああ……そだね」

莉子「……帰ろっか」

友香「……うん」




―電車―


友香「今度は切符もちゃんと買えたんでー」

莉子「……成長したね、友香ちゃん」

友香「うん!」

莉子「……今日、とっても楽しかった」

莉子「……ありがとね、友香ちゃん」

友香「う、ううん!私もね、凄く楽しかったんでー!」

友香「ありがと、莉子」

莉子「……」

友香「……莉子?」

莉子「すぅ……すぅ……」

友香「あ……」

友香(寝ちゃった……)

友香(私が色々迷惑かけたから、疲れちゃったのかな……)

莉子「……すぅ」

友香(ふふ、可愛いなぁ……)

友香(ホント、ちっこくて……小動物みたい)

莉子「すぅ……」

友香「……あ」

友香(莉子の……唇……)

友香(今なら……)

莉子「すぅ……すぅ」

友香「……ダメでー」

友香(この唇は、京太郎の物だから)

友香(私が、邪魔したらいけない)

莉子「……むにゅ、友香ちゃん……だいすき……ふにゅぅ」

友香「……」

莉子「むにゅぅ……すぅ……すぅ」

友香「……私も、だいすきだよ」

友香(今は、寄り添うだけでいい)

友香(莉子……ずっと、友達でいようね)

友香「……約束、だよ」






終われ