―麻雀部部室前―

梢「今日も頑張りましょうね」

美幸「そだねー」

澄子「……あの」

美幸「どしたの、澄ちゃん?」

澄子「中から何か聞こえません?」

梢「……確かに、1年生3人の声が聞こえます」

美幸「ホント?……ホントだ」


友香「……でね、先輩たちなんだけどさー」


梢「どうやら私たちの事について話しているようですね」

美幸「……ちょっと聞いてみよ」

澄子「そうですね」




―麻雀部部室―

友香「もう私たちが入部して結構経ったねー」

莉子「そうだね、あっという間だったね」

京太郎「俺はまだ1か月経ってないけどな」

友香「京太郎は別にどうでもいいよ」

京太郎(ひっでぇ)

友香「……でね、先輩たちなんだけどさー」

莉子「いきなりどうしたの?」

友香「どう思う?正直な話」

京太郎「どう思うってそれはだな……」

莉子「うん……」

友香「ね、返答に困るでしょ?……そこで」

友香「先輩たち1人1人のいい所・悪い所を挙げていくんでー!」

京太郎「ほう……」

莉子「ゆ、友香ちゃん……いい所は分かるけど、悪い所って……」

友香「ふふん、莉子は何にも分かってないねー」

友香「人間にはいい所、悪い所がそれぞれ必ずあるっ!」

友香「悪い所が言えるということはそれだけ深い付き合いが出来てるってことなんだよ!」

莉子「な、なるほど……」

京太郎(一理ある……のか?)

友香「てことで始めよう!」

友香「まずは美幸先輩からだっ!」





美幸「うわ、私だって!」

美幸「ま、まあ私ほどの人間になれば悪いとこなんて無いんだけどね!」

美幸「うはは!」

梢(え)

澄子(ツッコみ待ちですか、ツッコんで欲しいんですか!?)



友香「はい、まず美幸先輩のいい所っ!莉子どうぞ!」

莉子「え、えーと」

莉子「明るい所……かな」

友香「なるほど……確かに」

友香「じゃあ次は京太郎!」

京太郎「ふむ、お嬢様っぽくないところかな」

京太郎「ああいう身分の人って結構お高く留まっている所があるもんだけど」

京太郎「椿野先輩とは接しやすいかな」

友香「そだねー、美幸先輩はいい意味でお嬢様ぽくないね」

友香「えっと、私はねー」

友香「うーん、あれー……?」

莉子「ど、どうしたの?」

友香「2人と言ったことと同じかなー、あはは……」

京太郎(なんやそれ……)





美幸「うん、なかなかいい気分だね」

美幸「って友香ー!!何その適当な返答!」

梢「明るいしか取り柄ないですからね、しょうがないです」

澄子「そうですね」

美幸(こ、こいつら……!)

梢「あ、どうやら悪い所を言い合うみたいですよ」

美幸(……ふー)

美幸(緊張するなもー)


友香「じゃあ次は美幸先輩の悪い所!莉子っ!」

莉子(ま、また私が最初……)

莉子「え、えーっと……うぅ」

友香「莉子、気持ちは分かるけど言わないと」

莉子「うん……じ、時間にルーズすぎるとこ……かな」

莉子「ちょっと遅刻とか……寝坊が多すぎるんじゃないかなって……」

友香「うん、確かに……」

京太郎(一理ある)

友香「はい、じゃあ京太郎!」

京太郎「下品すぎる、露出趣味は止めてほしい」

京太郎「最初は何とか耐えれたけど、最近はもう無理」

京太郎「あんな貧相な胸見せられても嬉しくないし」

京太郎「正直ドン引きですわ」

莉子(し、辛辣だ……)

友香「じゃあ、私だね」

友香「だらしない、この一言に尽きるね」

友香「部屋なんか軽いゴミ屋敷だし」

友香「めんどくさがり過ぎ、ちゃんとお風呂も入ってんの?」

友香「ホント、どうにかして欲しいかなー」

莉子(す、すごい言い草……)

友香「あと、もーもー五月蠅い」

友香「あんたは牛か」





美幸「」

梢「ぷくくっ……」

澄子「くくくっ……」

美幸「お前ら!笑うな!」

梢「す、すいません……ぷくく」

澄子「くくっ……正直残当ですね」

美幸「なんで!おかしいおかしい!」

美幸「露出とかネタだし!ちゃんとお風呂も入ってるもん!」

梢「あれ……美幸、臭いますよ」

澄子「ちゃんとお風呂に入らないからですよ」

美幸「うっ……ひどいよぉ……お風呂入ってるもん……」

美幸「うわあああああああん……」

梢(あら、泣いてしまいました)

澄子「あ、次は部長について話すみたいですよ」





友香「次は梢部長のいい所!はい莉子!」

莉子(また私から……)

莉子「えと、優しい所かな」

莉子「部員全員のことをよく見てくれてると思う、な」

莉子「部長らしい部長さんだよ」

友香「なるほど……次は京太郎!」

京太郎「莉子と同じかもしれないけど、部長として素晴らしい成果を上げていると思うよ」

京太郎「問題児2人の教育もしっかりやっているしね」

友香(問題児2人?誰だろう?)

京太郎「あと可愛い」

京太郎「眼鏡、部長、貧乳、大人しめの性格……役満だ」

莉子(……)

友香「……最後は私だね!」

友香「うーん、あれー……?」

莉子「ど、どうしたの?」

友香「2人と言ったことと同じかなー、あはは……」

京太郎(なにこのデジャブ……)







梢「ふむ、まあ当然のことです」

梢「私の普段の行いがいいからですね」

梢「友香はまた適当な返答でしたが」

美幸「真面目な事しか取り柄ないからね、しょうがないね」

澄子「そうですね」

梢(美幸、いつの間に立ち直って……)

美幸「あ、そろそろ悪い所を話すみたいだねー」

梢(ふ、ふん……)

梢(まあ私は大丈夫でしょう)







友香「はい!次は梢部長の悪い所!莉子どうぞ!」

莉子(……はぁ)

莉子「えっとですね……ネットでは私のことを戦犯、死刑囚という声がかなり大きいようなんです……」

莉子「まあ、あんな顔全国放送で晒してどうこう言うのもあれなんですけど……」

莉子「実際劔谷敗退の戦犯って梢部長だと……思います」

莉子「一番失点してますし……」

莉子「1年生の私をスケープゴートにするのは止めてください……」

友香(莉子が意味不明なこと言ってる……)

莉子「ふぅ……スッキリした」

友香「え、えーと次!京太郎!」

京太郎「ああ見えて梢さん、実はあざといし重い」

京太郎「普通風邪引いたくらいで家まで来るか?」

京太郎「正直魂胆が見え見えでちょっと引いたわ、しかも泊まるとか」

京太郎「あれだ、あの人は彼女にしたら依存されるぞ」

京太郎「俺が少しでもほかの女に手を出してみろ」

京太郎「空の鍋をかき回したり、鉈持ったりするぞ……あの人」

友香「分かるわー、最後は私!」

友香「キャラ薄い」

友香「眼鏡、お茶、大人しい性格とか……」

友香「白糸台の渋谷尭深と被ってるんだよぉ!下位互換なんだよ!」

友香「あと喋り方も特徴ないし!私や美幸先輩が必死にキャラ付してるってのに!」

友香「正直依藤先輩と書き分けが難しいんだよ!」

京太郎(俺以外の2人はなにいってだ)








梢「」

美幸「うはっ!うははは!」

澄子「くすくすっ……」

梢「……あなた達ぃ、笑わないでくださいっ!」

美幸「うは!うはは……ごめんごめん」

澄子「ふふっ……正直残当ですね」

梢「おかしい!おかしいですよ!」

梢「ヤンデレじゃないし!下位互換じゃないし!戦犯じゃないし!」

美幸「やーい無個性!モブキャラー!」

澄子「私の喋り方、マネしないでください」

梢「うっ……ひどいですぅ……個性あるもん……病まないもん……」

梢「うわあああああああん……」

美幸(あっ、泣いちゃった)

澄子「お、次は私について話すみたいです」

澄子(ふふ、私はバカな上級生2人とは違いますよ……)







友香「よっし、この話はここで終わり!」

京太郎「そうだな、こんなもんだろ」

莉子(あ、あれ?)

莉子「あの……」

友香「うん?どうしたの莉子?」

莉子「あの、依藤先輩は……?」

友香「……」

京太郎「……」

莉子(え、何この感じ)

友香「……あの人はいいんだよ、別に」

京太郎「ああ、そうだな」

友香「あの人は、地味すぎて語る所……無いから」

莉子(え)






























澄子「えええええええええええええええ!!」


澄子「いや、ちょーっと待って!待って!!」

美幸「うははははは!!」

梢「ぷくくっ……」

澄子「笑うな!そこっ!!」

梢「す、すいません……ぷくく」

美幸「哀れ、哀れすぎる!」

美幸「まさか語ってすらくれないなんて……うはは!」

梢「ふふっ……正直残当ですね」

澄子「おかしい!おかしいですよ!」

梢「自分でも多少地味だとは思ってましたけど!いくらなんでも酷すぎでしょお!」

美幸「存在感ゼロ!真の無個性!」

梢「我が部に『いない者』がいたとは……ぷくく」

澄子「何で!酷い!」

澄子「もっと私を褒め称えて!もっと私を罵ってよ!」

澄子「いや、もうむしろ悪口だけでもいいから!」

澄子「お願いっ!私を『いない者』にしないでーっ!」

澄子「もっと私を罵ってよおおおおおおおおお」

澄子「ア―――――――――――ッ!」











カン!