『大星プロ、優勝!』

『大星プロ、世界大会でトップに!』

連日、新聞の一面には淡の活躍を伝えるニュースが飾られている。

『大星プロ、宮永姉妹相手に善戦!』

『大星プロ、小鍛治プロに勝利!』

そんなニュースを読みながら京太郎は、ふぅっとため息をついた。

「淡、お前ってすげーな」

「ふふーん、これが淡ちゃんの実力なのだよ!」

京太郎が座るテーブル席の対角に淡は腰に手を当てながらドヤ顔で自慢する。





高校卒業後、京太郎と淡は同じ大学に進学し、淡は学業の傍ら麻雀プロとして活躍していた。京太郎も大学で麻雀を続けていたが、麻雀をする時間よりも淡と過ごす時間の方が長いのは言うまでもない。

「でもさ、俺を呼び出してなんか用でもあるのか?ただ自慢するだけだったらそろそろ帰るけど」

「そ、そんなつもりじゃないよ!ちょっと待っててね」

そう言って淡はゴソゴソと自分のトートバッグを探っていた。

「お、有った有った」

そう言いながらトートバッグから青い箱みたいな物を取り出す。

「なんだそりゃ?」

当然のように京太郎は疑問に思う。

「ふふーん、じゃーん!」

そう言いながら淡は、それを開ける。

「ちょっ、それって」

箱の中にはダイヤモンドの指輪が入っていた。

「キョータロー、私と結婚して下さい!」

そう言って指輪の入った箱をズイッと京太郎に。






「え?」

「だって……キョータローっていつも私のそばにいてくれるじゃん。負けてへこんじゃった時も、勝って嬉しかった時も、それに夜だって……」

「うっ……そりゃーな、つーか最後の恥ずかしいだろ……」

「だからさ、ずっと私のそばにいて欲しいなって……」

理由を話していくうちに淡の顔は徐々に赤みを帯びていく。

「はぁ……断るわけ無いだろ」

京太郎は、そっと箱を受け取る。

「これからもよろしくな、淡」

「!うん、こっちこそこれからもよろしくね、キョータロー!」

それから数日後、新聞の一面には京太郎と淡の結婚を伝える記事が掲載された。

『大星プロ、結婚!』

『大星夫妻、ベストカップル賞を受賞!』

『大星プロ、第一子を出産!』

後に、日本の麻雀界で長く語り継がれる。大星淡と大星京太郎の話を……。






余談その一。

結婚の記事を読んだ全国の女子プロが一斉に淡に嫉妬し、中には京太郎を誘惑する者も現れたとか現れなかったとか。


余談その二。

大会後の大星家の夜は激しい物になるとの噂が流れる。当の本人は記者の質問に赤面して「の、ノーコメントで……」と恥ずかしそうに言ったとか言わなかったとか。


余談その三。

大星家のベッドの買い替えが頻繁で大星家が購入したベッドメーカーの株価が急上昇する現象が発生したとか発生しなかったとか。

カンッ!結